あらすじ
YouTubeで大人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画もある。それでも野依美鈴の魅力的な風貌も相まって、番組は視聴回数が1千万回を超えることも少なくない。年齢、経歴も不詳で、自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体を探るべく、週刊誌記者の真柄は情報を収集し始める。すると意外な過去が見えてきて……。デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新たな社会派小説。
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実にスカッとする社会派ストーリーです。
現在ではSNS情報は必要不可欠で一人あたりのスマホ使用時間が7時間以上の方もザラに存在し更に海外ではある年齢未満は使用不可にした法案や国自体で情報操作したりと世界的にその使用方法が改善される程必要不可欠なモノになり、その使い方次第で大きな影響力を生み出す、そんな今の時代ならではの現象を上手く物語にし完結に纏めたストーリーになってます。
物語はYouTubeの申し子…とまで囁かれる女性が動画アップしながらも取材で奮闘する流れを…テキパキとこなす一流記者の如き立ち振る舞いで視聴数を上げていく流れを…スピード感ある描写で描かれてますが、その活躍も、ある目的の為…ていう設定が実におもしろい一冊です。
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audible 。これは面白かった。はじめはYouTuberの悪行暴きかと思っていたが、ひと味違っていた。
金稼ぎが目的の輩は人生を誤っている。
そんな輩にクソバエのようにたかる奴らも人生を無駄にしかねない。
みんなホントにまじめに考えようぜ。
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児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活など、昨今の問題を誹謗中傷、炎上を恐れず、鋭い切り口で取材・発信し続け人気を誇る、Youtubeチャンネル『ブレイクニュース』。謎に包まれた美貌のYoutuber・野依美鈴の真の目的は。
薬丸さんの作品としてはライトでテンポが良く、ドラマ映えしそうな作品。野依美鈴は長澤まさみあたりかなー。
しみじみ使いこなすためには真偽を見極める力、確固たる自分が求められる世界だな、と。匿名で発信できる場は、いわば自分の真の人間性を映す鏡、と、肝に銘じなければならない。良いように使うか、悪いように使うか、自分を高めるために使うか、貶めるために使うかは自分次第。
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皆さん、こんにちは。ブレイクニュースの野依美鈴ですー
自称ジャーナリスト野依美鈴は、SNSなどに寄せられた情報を元に個人でさまざまな問題のリポートをするYoutube配信者ある。
始まりは週刊現実の記者である真柄新次郎が彼女に出会うところから。大きな題材として彼女の正体、そして素顔を晒して時には過激で危ない真実に近づくブレイクニュースの目的はなんなのか。
虐待、8050、冤罪、ヘイトスピーチ、SNS炎上、医療過誤など。全7編で明らかになる真実。
無理やり恋愛ごとや家族のことなどが絡んできたりすることもなく、純粋に何かを成し遂げようとする人の軌跡のお話だと感じました。
各話今だからこそ起こりえる、そして誰もが被害者にも加害者にもなり得るという当たり前のことを再認知させられ、ある種恐ろしく感じる本です。
2024年11月現在、2024年読んだ中でお気に入り上位に入ります。
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SNSによって多くの情報が溢れる現代を題材にした話。何が正しいのか、どうあるべきなのか一つ一つのストーリーを読みながら考えていた。影響力がどう働くか考えて使わなければならないと思う。
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薬丸岳さんといえば、少年犯罪、少年法や刑法39条など重く深い問題の内容が多いイメージだが、前回読んだ神の子と本作と引き続き、爽快感が残る作品だった。内容は現代の問題や闇がいくつも組み込まれているが、そこに立ち向かう主人公の潔さが見ていて気持ちがいい。
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過激なニュース系Youtuber。見境なくインパクト重視な動画の顛末と思いきや、そこは薬丸作品、1話1話も全体も両方ともしっかりと深さがある社会派ミステリー。面白かった。
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美人ユーチューバー野依美鈴が社会問題を赤裸々に配信していく物語。
児童虐待、8050問題、冤罪、パパ活、ヘイトスピーチ…切り口が生々しく、SNSの光と闇が浮き彫りになっていく。世間の目に臆せず真実を追う美鈴の姿が印象的で、物語が進むにつれて彼女の正体や本心が見えてくる展開も面白かった。
薬丸作品にしては珍しく、清々しい読後感を残しつつも、余韻のある結末。デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新たな社会派小説。
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2025.07.10
そもそもの疑問。
こういうキャラクターを主人公に据えるとき、「女性」となることが多いように私には思われる。他の人の感想も聞いてみたい。なぜなら、日本社会では、こういうキャラクターの男性はありえないのが「常識」としての受け止められ方ではないだろうか。そんなことを考えながら読んでいた。
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新しい切り口で良かった!薬丸岳さんは色々な作風があって新鮮に読めた。
最後のオチがもう少し詳しく書いてくれてもよかった気がする。ちょっと良い話だった。
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面白かった。
audibleで聞いたが朗読も工夫されていてとても良かった。youtubeに本当に「ブレイクニュース」があるのではないかと思わず検索してみたくなるほどリアリティーがある。
引きこもりや貧困の現状も描かれていて厚みがあった。そして最後に医療過誤。謎解きが最後にあり、読者もスッキリ読み終えることができる。
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オーディブルにて。
ライトノベルっぽい感じだったら嫌だな〜と思って読んだのだけれど、良い意味で期待を裏切られて面白かった。小気味良い短編集のようで、最終的には令和版の白い巨塔のように巨悪に立ち向かう。YouTubeとマスコミ、ニューメディアとオールドメディア(週刊誌はオールドメディアではないかもしれないが)の比較が面白かった。
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今の時代にありそうなストーリーでおもしろかった
最初悪役なのかと思ったけど、目的があったのかと分かったくらいからがワクワクした!
たまに顔出しもせずに辛口コメンテーターみたいなユーチューバーもいるけど、そういう人たちよりは潔いキャラだな
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最後が物足りなくて⭐︎4つ。
様々な社会問題を取り上げるYouTuber野依美鈴のブレイクニュース!真実や現状を伝えていく美鈴がかっこよくてスッキリした。各問題が他人事ではない、世の中で本当に起きていることだったので、どんどん引き込まれた。
SNSの怖さも改めて感じた!
気をつけよう。。。
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YouTube配信のネットニュース『ブレイクニュース』の編集とレポーターをし、一千万超えの再生回数を連発する謎の女性:野依美鈴(のよりみすず)。
テレビや雑誌では描けない真相を追求するためには強引な取材を行い、時にはコンプライアンスにも違反するような番組編集をおこなう。
小説は短編集だが、それぞれのテーマも8050問題、パパ活、冤罪、ヘイトスピーチ…旬な話題をYouTubeで番組として取り上げて、問題提起する。一歩間違えたら、迷惑系YouTuberである。だが、実際にありそうな内容ばかりだ。
最後に野依美鈴が何故この『ブレイクニュース』を続けているのかがわかり、解決に向かう途上で小説は終わる。(続編があるのかなあ)
SNSは便利な反面、功罪があることは誰もがわかっているはず。テレビ番組も放送内容に限界があるから、YouTubeのほうが面白いという声も聞こえてくる。ニュース番組も真実を報道するのは何なのか、何を信じるべきかは自己責任に委ねられているが、ネット社会にはずっと警鐘が鳴らされているままなのだろう。
これ絶対ドラマ化されるだろうな。主演女優を予想すると…主人公の野依美鈴は小池栄子か、綾瀬はるかがいいなあ…←既に妄想癖。
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ある目的のため、女はひとり、立ち上がった。
ユーチューブで人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動画もある。それでも野依美鈴の魅力的な風貌なども相まって、動画の視聴回数は1千万回を超えることも少なくない。年齢、経歴も不詳で、自称ジャーナリストを名乗る彼女の正体を探るべく、週刊誌記者の真柄は情報を収集し始める。すると彼女の過去が見えてきて……。
デジタル社会の現代へ警鐘を鳴らす、SNS時代の新たな社会派小説。
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ウルトラマンさんの感想を読んで、直ぐに購入した(*^^*)
というのも、ネットイジメみたいなものに関心があったので、ウルトラマンさんのレビューが超気になっていた。
Yahooニュースなんかを読んでいると、コメント欄が結構辛辣。
そのコメント、面と向かって相手に言える??という内容のものも多く、私はどうもネットで人の投稿に否定的なことを書く人が苦手(-。-;
この本はとあるYouTubeチャンネルを立ち上げた女性の物語。
物語は、私が苦手とする連作短編形式だったのだが、全く気にならず、サクサクスイスイ読み進められた。
女性はある目的を果たす為にYouTubeでニュースチャンネルを配信していた。
ブラウスの胸元のボタンを2つ外し、胸元がはだけ谷間が覗きそうな格好の美人だった。
彼女は独自に取材を重ね、児童虐待や、8050問題、冤罪、パパ活などのネタを取り上げる。
彼女の真の目的とは??
薬丸さんって、こんなテイストの小説もお書きになるのですね!?
めっちゃ面白かったです!
Posted by ブクログ
久しぶりの薬丸岳さん!
今回のは、ネットニュース絡み。
いつもよりは、重たくないかも?って言っても軽い訳やない。
39条とか、少年法の方が重い感じは、するけど、ネットもやっぱり重いかなぁ。
ネットって、匿名性を立てに、言いたい放題。
「お前、それ!面と向かって言えるのか!」って言いたい。
実際は、匿名性は、偽りで、特定できるんやけど、
実名使わんと、はち切れるのか?
ただ、あんま何も考えてないのか?
作品では「ブレイクニュース」を立ち上げて、今の時代の事件や社会問題を切る!
テーマは、
「パパ活」
「引きこもり」
「冤罪(嫌疑不十分)」
「ヘイトスピーチ」
「暴露」
「医療過誤」
などなど。
しかし、時代とはいえ、スマホ一台あれば、ニュース作れて、出版社を追い抜けるのは怖い。
でも、フェイクニュースもいっぱいあるのである意味、キチンとした目を持たないと、踊らされるだけに…
「ブレイクニュース」立ち上げた真相も後悔からだし、そういう意味では、やはり重いのか…
ネットは、怖いもんな。
一旦、炎上みたいになった本人は、個人情報から何から調べ尽くされて、無神経に暴露されるし…
ある事ない事言われて、自殺とかもあるしな。
私も良く虐められて(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)w お決まりの顔!w
大人しくしとこ〜!w
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あくまで個人的な感覚ですが、扱うテーマに対してライトな作風だった気がしてます。
著者なら、よりシリアスにも描くこともできたのかもしれませんが、より広い世代の目に触れるようにするなら、これぐらいの塩梅がいいのかもしれません。
今作は痴漢の冤罪、顧客の情報漏洩、パパ活など、現代社会で台頭する犯罪を、独自調査をコンテンツとするYouTubeチャンネル「ブレイクニュース」を運営する野依美鈴を焦点に当てた社会派ミステリー。終始、中立な視点で各問題を描き切った内容が好印象でした。
Posted by ブクログ
失恋後26作品目
久々の読書。通勤に電車が使えないと時間がなく捗らない…。
相変わらずの社会派。短編なので読みやすいし、それぞれのテーマもわかりやすく、読後感も良し。
自分には、何かを伝えるのに、こんなに一生懸命になったこと…あったかな?と思った。心を動かすには身を削らないとダメなんだな。
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薬丸岳が好きなので普通に読みやすい本でした。
評価としては星3です。いつもの少年犯罪系とは違い新しい感覚でした。
後半までは面白かったのですが最後の終わり方と主人公の野依美鈴がいっきに弱々しくなったのが個人的に残念でした。
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パパ活、ネットの炎上、不同意精交、子供部屋おじさん等、現代の嫌なテーマの幕の内弁当みたいな作品で、野依美鈴のキャラクターである程度はポップに読み進めやすくはなっているけど、それなら最後までそのキャラクターで突き進んで欲しかった。男女が絡むと基本的に男側を悪とする終わり方になるのは良い気持ちがしなかった。
Posted by ブクログ
オーディブルで聴いたのだが面白く読めた。YouTubeのニュース番組でさまざまな問題を扱うのであるが、それぞれ面白い問題を扱っている。それぞれの番組でそれなりに面白いのだが、実は短編ではなく長編だった。それにしてもこの著者は多筆であるが、その作品のプロットは面白いし、品質も高いので感心する。
Posted by ブクログ
YouTubeで中年の引きこもりやヘイトスピーチ、ネットの誹謗中傷などの社会問題を取り上げる、ノヨリミスズという女性が主人公。過去に看護師をしていた時に病院内での医療過誤を世間に上手く公開できなかったために、恋人を亡くしてしまい、それを知名度を上げた状態で世間に公開するためにYouTube配信を行う。
毅然とした、強い女性かと思っていたが、元は内向的な女性で、目的のために、死にものぐるいで戦う様がとても印象的だった。
社会的問題を一つ一つ解決していく短編集的な構成かと思って、途中で読むのをやめようかと思ったが、事件を通じて主人公の人間が浮き彫りになっていき、面白かった。
最終的に病院の医療過誤をリアルで演説し、SNSで拡散されていくが、その結果、主人公はどのような心境になるのか楽しみだったが、そこまでの記述がなく、少し物足りない気分になった。
Posted by ブクログ
真実を追求する謎の女性YouTuberのお話。現代社会問題の闇を扱っているが、日々ネットで起きている事件で自分が麻痺しているのか、インパクトのある話はあまり無い印象ではあった。
Posted by ブクログ
YouTubeでニュースチャンネルを運営する主人公の物語。
面白かった点
序盤は主人公の野依美鈴が謎めいているので気になる。
大手メディア(週刊誌)との対比を描いている点も面白い。
オムニバス形式で描写されるが、最後の医療過誤のエピソードについては、それまでの物語で伏線貼られており、回収する内容になっているので読み応えがある。
登場人物は魅力的。
主人公の美鈴が、ストーリーが進むにつれて仲間を増やしていくのですが、社会的に弱者となっていた人たちを仲間にしていく展開なので、面白い。
イマイチだった点
著者のYouTuberへの解像度がやや浅く感じた。
一昔前は炎上させてなんぼ、という感じだったが、今は炎上させたり、社会的に問題のある内容だと結構簡単にチャンネルがバンされるので、一昔前のYouTubeの話に思えてしまった。
ブレイクニュースが、ライブ配信なのか、編集した内容を流しているのかも小説の描写だけだと分かりにくい。
また、事実は小説より奇なり、というか、現実のYouTubeの方が、暴露系の配信などでは思いもよらない展開になったりするので、現実よりも小説の方が大人しい展開だと感じでしまった。
まとめ
YouTubeや報道について興味がある人にはおすすめです!
Posted by ブクログ
思っていたよりも、社会ヘ問題提起がされた小説でした。 SNSは特定の個人批判によってその人を自殺に追い込む可能性がある事を忘れてはいけません。 印象に残ったのは、夏八木氏が野依美鈴について述べた一言「記者としての行動原理、どうしても真実を知りたいという思いとどうしてもそれを誰かに伝えたいという思い、そのふたつを彼女は持っている。」