薬丸岳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
面白かった
薬丸岳の社会派ミステリー!
しかし、残念なのは、ミステリー色、エンターテイメント色が強くて、読後に考えさせられるような重いテーマを感じられなかったこと。胸打つ展開ではありませんでした。
ストーリとしては、
25歳の主人公仁。ネットカフェで暮らす仁は、日雇いの仕事も失い、さらには、だまされて今日を暮らす現金さえもなくなってしまいます。切羽詰まって、闇の掲示板で4人の仲間を募って、でかいことをたくらみます。
結果、軽井沢で起きた放火殺人事件の汚名を着せられることに。
誰が仁をはめたのか?
その4人の中の誰かか?
その目的は?
仁を追う刑事。
出頭すべきか?信じてもらえるのか?
闇社会 -
Posted by ブクログ
リレー小説って、テーマ型のアンソロジーにも、一人の作者による連作短編集にもない、独特の味わいがあるんだと知った。
宮部みゆきのパワーが半端ないのだけど、辻村深月も負けてはいなくて、どうなるかと思いきや、クローザー宮内悠介の絶妙なバランス感(笑)
あ、ちゃんと、一冊になったな、と。
個人的に好きなのは、冒頭二作だけど。
宮部みゆき「人・で・なし」。
社会小説かと思わせる出だしの、お前らが俺に合わせろ系社員栗田くんエピソードが、ある種、自分的には身近で怖い。『名もなき毒』みたいな。
ただ、そこから俺に合わせろ系「家」のホラーに変わっていく所や、居酒屋での絶妙な相槌に、スコーンと読まされました。 -
Posted by ブクログ
面白かった
薬丸岳のハードボイルドミステリー!
こんなエンターテイメントストーリも書くのかとびっくり!
ストーリとしては、
3年前の事件が原因で警察を辞めた主人公朝倉。
家族ともわかれて、自暴自棄の生活を送っています。
そんなとき、別れた娘が誘拐されてしまいます。
娘を救うべく奔走する朝倉
警察に知らせることなく誘拐犯と敵対します。
誘拐犯に翻弄される朝倉
娘は無事なのか?
そして、誘拐犯の真の目的とは?
3年前の事件の真相とは?
といった展開です。
いろいろと怪しい人物が出て来て、楽しめます(笑)
社会派ミステリの薬丸岳がこの様な話を描ということで、ちょっと違和感がありました。
しかし、 -
Posted by ブクログ
ネタバレまた薬丸岳さん読みました。今後は中学校を舞台にしているもの。なので、ちょっと「それはないなぁ」と、感じる部分が多かった。
私の感覚では、中学生のスマホの所有率が上がりつつあるとはいっても、地方ではそこまでではない。スマホを与えるときには、まともな親ならもう少し注意を払うし、学校に持って行かせたりしないし、使用を制限したり、メールをチェックしたりする。全校生徒がある組織からのメールの指示に一斉に従うなんてことは無理かな。数百人単位の中学生が、全員大人に対して秘密を守るなんてことも、まぁ、無理かな。
教師像や職員室像も、私の身近の中学校の実態とはかけ離れている。でも、そういうところはちゃんと編集者 -
Posted by ブクログ
とても好きなのですが精神削られる作家のひとりであります薬丸岳さん。本作は舞台装置としては渦中の人物の風貌が派手です。左手が義手で顔に豹柄の入れ墨の片桐達夫が、何故犯罪を繰り返してしまうのか。その粗暴な言動と見た目にに関わらず、関わった人間はその奥底に優しさを感じるのであります。さて何故?何故犯罪と服役を繰り返すのか?
彼と関わった人々の視点ごとの章立てとなっている為、読むごとに片岡の姿が立体的になっていきます。どちらかというとオーソドックスな話なのですが、そのオーソドックスな話を興味深く書けるという事が一番大切な事だと思います。薬丸岳さんはその辺りの信頼度が非常に高い作家です。
星が少ないのは -
Posted by ブクログ
顔中に豹のイレズミを入れた男の話。
なぜ男は誰しもが恐れるようなイレズミを入れたのか、何十年も全国各地で罪を犯して刑務所を出たり入ったりするのか、単に、一度犯罪に手を染めたらそうなってしまうのか、、と思った感じで始まる物語なんだけど、なぜか、がわかるにつれて悲しくやるせない話になっていく。
たしかに、ここまでするか?という感はあるしご都合主義的な偶然もあるんだけど、そりゃ小説なんだからアリっしょ、てことで楽しめた。
また、章ごとに視点が5人変わって、同じ場面でも見方が変わるのはこういった手法のおもしろいところだな。でも衝撃というほどの変わりようはないので、人の気持ちのゆらぎ程度を楽しめれば -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会派ミステリという点がピックアップされがちな著者。本作も裏表紙に「社会派ミステリの旗手による〜」とあるので、そちら方面の内容を期待したのですが、あまり社会派ミステリ感はなくて肩透かしを食らったような感があります。
内容に関してもオーソドックス感が強くて…… 例えば真犯人。こうしたエンタメ作品では一番犯人らしくない人が黒幕だったりしますが、本作はまさにそれ。意外性があまり感じられず、全体的に「普通」という印象を受けてしまいます。
また、主人公の相棒となる岸谷が協力する理由に、もっと説得力のある設定がほしかったかも。序盤、朝倉が岸谷を雇う理由に(岸谷の立場からすると)胡散臭さが感じられるので -
Posted by ブクログ
なにをもって罪をつぐなうのか - ?薬丸岳「悪党」 ★★★☆☆
被害者側の視点だけでなく、加害者側の視点も余すことなく記載した点が秀逸。ただあまりに暗いのでよんでいてどんよりしてきます。
刑期を終われば罪は消えるのか?何をもって罪は償われるのか?
考えても考えてもその答えは出ない。罪は本人だけでなくその加害者・被害者の関係者全員に深い爪痕をのこす。
永遠に答えの出ない問題。それに人間は刑期という線引きを行った。それは悪いことではないが、完ぺきではない。ただ、世界に完璧なんてない。
#引用
・法律を犯すことだけが罪じゃない。たとえ罰せられなかったとしても、犯した罪は人の心に一生消せない傷を残す