薬丸岳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
螺旋プロジェクト、3作目として読んだ。スケールが大きいのに、スっと読める作品。本当に凄い。海族、山族、因縁の争いをずっと仕掛け続けて来たのが終わったのか?と思ったが、その争いはスケールの大きさ問わず、ずっっと続いてることを再起して(個人間での対立や都内での対立のこと。国同士や銃、武器を使わずとも。)、なんとも言えない気持ちになった。山族と海族はやはり一緒に居ることは出来ないのだろうか。鈴も無くなってしまい、灯も帰ってきた瞬間、新太郎はまた争いに出かける。
「対立したい」という気持ちがなくても、一緒に時を過ごせる運命には無いのだろうか。
展開はベタだなと思った。海と山の戦い呑みを背景に書いているからなのだろうけど、そのまんまの海と山の争いだけ。もうひとひねり欲しかったかもという気持ちもあった。
海と山が手助けし合い、国を守るという形になった所もある意味作者の味と捉えた。
薬丸岳さんの作品を初めて読んだ。「明治時代を背景に」だけでここまで練り上げられるのかと感服した。作品内での伏線回収もしっかりされていて凄かった。違う作品も読んでみたいと思った。 -
Posted by ブクログ
500P超。分厚い!笑
面白かった。涼香が真実を話していないことは明らかなのだが、何を隠したいため、何を守りたいためなのかが、なかなか分からず。1つ見えてきても、また1つ疑問が出て来る。興味深く読み進められた。
しかし、その読みごたえに反し、最後に真実が分かった時に、納得感が薄かったような気がする。
ただ、私自身は母親になったことがないので、母親の気持ちを察することができない部分があるのかもしれないが。。それを明かさないために、ここまで真実を隠していたのか?と。
とは言え、この長さの小説を中だるみすることもなく、読み切れたと言うことはすごいな、と。 -
Posted by ブクログ
薬丸岳先生の作品が大好きです。
刑事のまなざしは今でも10選に入れるほどで、どの作品も人間の原罪について深く考えさせられる作風が本当に大好きです。
この作品もいろいろ考えさせられました。
良作だと思います。
しかし!ヒロインが!!
私の大嫌いなタイプだった!!!!笑
守られることを当たり前だと思い込んでいる上に、それを無自覚に享受している甘えったれの女。
この期に及んで自分が傷つくことを恐れて逃げるのか!と何度もイライラしました。
とにかく精神年齢が幼すぎる。
20代でその思考?は?赤ちゃんでは????
ってなりました。辛辣ですみません。
ヒロインが嫌いなタイプすぎて集中して読めませんでした。
個人的な好みの問題です。
作品は良作です!!(2回目) -
Posted by ブクログ
「螺旋」プロジェクトの5冊目。4冊目から少し間が空いた。時は明治の物語。
かつて同じ村に住み、沼に落ちたところを救ってくれた灯を探し、鬼仙島にたどり着く鈴。灯は流れ流れて瀬戸内海を根城にする海賊になっており、一方、鈴の兄・新太郎は呉鎮守府の軍人として海賊の討伐に参加させられる。
蒼い目の灯に大きな耳の鈴と新太郎。このプロジェクトを読んでいれば灯と鈴が交わることがないと分かっていながら、三者それぞれの思いと行動が微妙にすれ違い、出会いそうで出会わない、出会ってもすぐに離れ離れになる前半の展開はサクサクと面白く読めた。
ただ、灯の人物像にあまり面白みがなく、後半の鈴や新太郎との交情があまり盛り上がらず、最後はバタバタとあまり際立った見せ場もなくまとまってしまったところは、前半のテンポ良さからするとやや期待外れ。
「海族」vs.「山族」の対立があからさまに描かれる話で、海龍と山神の個人的な因縁みたいな構図になってしまったのはいまいちなのだが、このプロジェクトの底流にある、どうして人は争うのだろう、どうしたら争いはなくなるのだろう、争いなんてなければ良いのに、という思いはよく伝わったと思う。