橘明美のレビュー一覧

  • 傷だらけのカミーユ

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    ネタバレ

    三部作の三作目。

    一作目は脳がざわざわし、二作目は爽快感、三作目はなんとも言えぬ複雑な感情を抱いた。

    翻訳者の匙加減もあると思うが、海外の作品としてはかなり読みやすい。作者が心情や状態について本当に小説らしく紡いでるのもあると思う。

    冒頭でアルマンの葬儀で死んだことに衝撃だったが、今作の犯人はマレヴァルだったことだ。
    登場人物一覧にいるマレヴァルに疑問は感じたがこんなにしっかり絡んでいたとは。

    タイトル通り傷だらけのカミーユで終わってしまった。

    三部作全てどんでん返し的な要素満載で楽しめたので今作で簡潔なのが寂しい。
    個人的にはシリーズ物としてカミーユ、ルイ、ル・グエンの物語をもっと

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    2023年08月18日
  • 文明交錯

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    いわゆる歴史改変小説で、インカ帝国が滅びずにヨーロッパにやってきて、あれよあれよと、というていでお話は進行する。年代記風の文体で書かれていて、まさに見てきた風な内容で、華麗に逆転の歴史が展開するのは見事としか言いようがなく、まぁ荒唐無稽ではあるのだけど、あながちそうとも言い切れない感が醸し出されているので、歴史好きほどクスリとかニヤリとかしながら楽しめると思う。

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    2023年06月18日
  • 文明交錯

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    インカ帝国は1533年にピサロ率いるスペイン軍によって滅ぼされた。が、もし、インカ帝国軍が海を渡り、逆にスペインを征服していたらどうなるか?が描かれた歴史改変小説。

    僕は世界史が苦手で知識がほとんどない。歴史の知識があればあるほどこの小説を楽しむことができただろうと思うと、残念で仕方ない。

    ジャレド・ダイヤモンドの「銃・病原菌・鉄」にヒントを得て描かれたそうなので、もしこれから読まれる方がいらっしゃいましたら、こちらも参照されるとより楽しめるかもしれません。

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    2023年06月05日
  • 監禁面接

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    2023.06.03
    もし、「ワタシが今リストラされたら4年後にちょうどアランと同じ状況になる。」
    読み終えてそんなことを思わず考えてしまった。ルメートルにしては流血量が少ないため、そんな妄想を呼び起こす。
    しかし、解説で諸田さんが述べているように、カミーユのシリーズとどちらが「怖い」かというとなかなか判断に迷う。
    違うステージの怖さだからである。血を流すことだけが「怖さ」を表現するものではないとわかる良作。

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    2023年06月03日
  • 文明交錯

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    自分にとってはHHhH以来のローラン・ビネ作品。とても面白い。

    ラテンアメリカに大型の家畜になる哺乳類や鉄を使う文明が伝わっていたらどうなれたか、という高度な知的遊戯のような歴史改変物語。気高いアタワルパの物語はなんとなしに痛快感がある。それは宗教が多くの人の命を奪った歴史を知っているからだと思うけど、ヨーロッパの行った暗い歴史に対するヨーロッパの人々の思いとはどういうものなのか。この小説がヨーロッパでも高く評価されるのをみると、ちょっとよくわからない。

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    2023年05月23日
  • 文明交錯

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    ネタバレ

    「HHhH」の著者の新刊と言うことしか知らないまま読んでみた。大帝国インカが寡兵の探検隊に滅ぼされた理由とされる「銃・病原体・鉄」をヨーロッパによる征服以前からインカ帝国が手にしていたらどうなっていたか、ある種の架空戦記モノ。
    インカから漂着してヨーロッパを制圧したアタワルパの物語が中心でおまけみたいにその前後談かあるんやけど、やはりカール5世やフランソワ1世、ヤコブ・フッガーやロレンツォ・メディチといったヨーロッパ史のオールスターみたいな中で異物たるアタワルパが大暴れするところがええよね、と思いつつも、おまけでええからその後の近世、近現代史も読みたいと思ったり。

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    2023年05月11日
  • その女アレックス

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    ブラボー

    ブラボーとしか言えない素晴らしい

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    2022年11月04日
  • ハリー・クバート事件 下

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    ネタバレ

    一気読み!
    残り100ページくらいになっておおよそ解決したかな?少し謎が残されてるけど…ってとこからの怒涛の展開、意外な真実と真犯人。
    アメリカ田舎町の描写も良くて古い海外ドラマを見てるような感じで好き。
    ノラの恋が本物で良かった。幸せになってほしかったけど。そこだけが残念。
    あとどうでもいいけどマーカスのお母さんが一番頭おかしいと思うけど典型的なユダヤ人みたいに書かれてて嘘だろおい…ってなりましたw

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    2022年06月12日
  • ゴールドマン家の悲劇 下

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    著者の二作目をずっと待っていた。前作『ハリー・クバート事件』の面白さが忘れられなかった。待ってた甲斐があった今作。誰もが憧れるような伯父の電話から事態は始まり時間が前後しながら進む。裕福な伯父一家に羨望と嫉妬を覚えるマーカス。伯父の家族のヒレルとウッディ。三人の固い結びつきとアレクサンドラという女性の存在。青春小説の要素がとても鮮やかで、その輝きが増せば増すほどミステリー色が後半につれて強くなって様々な事件や悲劇を起こす。それぞれが守りたいものとすれ違いや誤解。過去にあった本当のこと。それを受け止めることの絶望感。たくさんの感情に揺さぶられっぱなしで結末まであっという間。多くの人に読んでもらい

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    2022年04月03日
  • わが母なるロージー

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    久しぶりにヴェルーヴェン警部、カミーユにお会いしました。相変わらず良いですね。ルイも変わらず良い。翻訳物は読みにくい作品に出会うことままありますが、このシリーズ、橘明美さんの翻訳版は間違いないですね。満喫。カミーユシリーズ、もう終わりだというのは悲しい。また描いて欲しい。

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    2021年08月26日
  • わが母なるロージー

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    カミーユ大好き

    悲しみのイレーヌ、その女アレックス、傷だらけのカミーユと順番通り読んでいたつもりが
    こんな中編があったとは。。傷だらけのカミーユの前だから、アンヌの名前がちらほら。。わが母なるロージーは爆弾だけに時間軸で話が進み、ハラハラドキドキで読み進めました。最後はそうするしかなかったのかな、と思いながら切ないラストでした。

    #ドキドキハラハラ

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    2021年04月25日
  • 傷だらけのカミーユ

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    やられたー!って感じ

    読み始めはまたカミーユの愛する人がひどい目に。。えーこの人も死んじゃったらどうしよう。。と思いながら読み進めました。が!途中から思わぬ方向に話が進んでいき、なるほどねーそうきたか!という感じでした。全くやられました。。そこからは読む速度が上がるあがる。。でもやっぱり傷だらけのカミーユなんだなぁと思いました。

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    2021年04月25日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ドキドキしました!

    Jディーヴァーの作品が好きで日本語訳の作品はよく読むのですが、最初は作品特有の流れに頭がなかなか慣れずにいましたが、読み進めるうちに予想外の展開が繰り広げられ、あっと言う間に読み終えてしまいました。悲しみのイレーヌも読んでいたのでカミーユの心情も理解できました。どちらも好きな作品です。

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    2021年02月07日
  • わが母なるロージー

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    ネタバレ

    読書備忘録547号。
    ★★★★★。
    カミーユ警部シリーズの番外編的な中編小説。
    時間軸としては3部作の中ほどの設定とのこと。
    ほんと流石です。このボリュームでこの満足感。
    パリの街中で爆破事件が起きる。幸いなことに死者はいない。直後に警察に自首してきた青年ジャン。
    使った爆弾は第一次世界大戦で無数に降り注いだ砲弾の不発弾であると。しかもあと6発仕掛けてあるという。
    青年の要求は、殺人罪で収監されている母親ロージーの釈放と、オーストラリアへの高跳びの容認。
    毎日一発ずつ爆発する設定になっていると。
    仕事を終わり、恋人のアンヌのところに行こうと思っていたカミーユは呼び戻され、同僚のルイと次の爆発ま

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    2020年11月10日
  • ムーブ ユア バス

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    いわゆる企業向けに書かれた本‥とあるけど
    実際は運動クラブチーム、学校、教室‥などなどあらゆるチームに当てはまる本。
    チームに所属する人間を5つのタイプ別に紹介
    次に、各タイプ別の成長の仕方
    最後に、各タイプへの対応の仕方‥

    様々な場所で有効な考え方だと思う


    ところで、自分はジョガーかはたまたウォーカーか‥
    ライダーではあってほしくないな‥と思ってる

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    2020年10月25日
  • 合本 悲しみのイレーヌ その女アレックス 傷だらけのカミーユ【文春e-Books】

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    読み出したら止まらない

    長い話ではあるものの先が気になり、飽きずに楽しく読むことができる作品

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    2020年08月22日
  • 傷だらけのカミーユ

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    安定した良作

    アレックスほどの衝撃はないが、主人公の魅力と予想もしない展開に毎度の事ながら一気に結末まで読み進めてしまう
    今作も犠牲になるのは女性
    ルメートルはカミーユシリーズの中で、社会の中で迫害され搾取される女性達を鋭く切り取り描いている
    それに寄り添うカミーユ警部の繊細さと純粋さに心打たれる
    日本の刑事物にはないロマンティックな描写も含め、女性ファンの獲得が大いに見込まれる作品である

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    2020年05月30日
  • その女アレックス

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    映画のように引き込まれる

    暴力的でグロテスクな描写も少なくないが、展開のスピード感と脇役たちのユニークな個性に飽きる事なく最後まで読み進められる
    動機や様々なテクニックが新鮮かと問われると厳しい部分はあるが、主人公のタフさとその裏に秘めた悲しみは女性読者を勇気づけるに余りある共感を誘うのではないだろうか
    自らの受けた屈辱に対し華麗な復讐を(犯罪という形とはいえ)成し遂げるヒロインに胸のすく思いを持つ女性も少なからずいるように思われる

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    2020年05月18日
  • ハリー・クバート事件 下

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    本当に面白いと言える本

    ミステリーと言うと最近は過激で猟奇的な内容が多く読後の後味の悪い物に辟易していましたが、この物語は海外ドラマを見ているように止まらなくなりました。どの登場人物にも魅力があって会話が面白く、ストーリーはページをめくる度に謎と驚きで読んでいる時間が本当に楽しかった。

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    2020年04月30日
  • 奴隷のしつけ方

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    奴隷のしつけ方。古代ローマ時代の奴隷のしつけ方と現代の日本社会の労働者管理のあり方はとても似ている。現代の日本社会では奴隷制度は存在しないことになっているけれど、結局は奴隷制度に近いものが残っているのかもしれません。

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    2018年09月03日