あらすじ
週刊文春ミステリーベスト10 2016 海外部門1位!
カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』の三部作完結編。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。解説・池上冬樹
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ヴェルーヴェン3部作の最後、これまたあきれるほどの忘れっぷりで我ながら驚いた。それにしても再読して作品の魅力が倍増したように思う。ルメートルの他の長編も久々に挑戦してみようか。
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昨夜、一気に本1冊読み上げました。
ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」(文春文庫)。
身長145センチの警部が主人公で、シリーズ第3作です。
面白いですよ~!!!
でも、今日お話したいのはこの本の中にある1つのフレーズです。
『想像力のない人間はえてして形式にこだわる』
何かうう~んとうなずかされてしまいます。
所で、この所寒くて自ら外に出る機会も減り、
かててくわえて内務大臣の司令であちこち御用達に翻弄されています。
で、私の実感、『能力のない人ほど惰性に流される』、ジャンジャン!
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三部作の三作目。
一作目は脳がざわざわし、二作目は爽快感、三作目はなんとも言えぬ複雑な感情を抱いた。
翻訳者の匙加減もあると思うが、海外の作品としてはかなり読みやすい。作者が心情や状態について本当に小説らしく紡いでるのもあると思う。
冒頭でアルマンの葬儀で死んだことに衝撃だったが、今作の犯人はマレヴァルだったことだ。
登場人物一覧にいるマレヴァルに疑問は感じたがこんなにしっかり絡んでいたとは。
タイトル通り傷だらけのカミーユで終わってしまった。
三部作全てどんでん返し的な要素満載で楽しめたので今作で簡潔なのが寂しい。
個人的にはシリーズ物としてカミーユ、ルイ、ル・グエンの物語をもっと知りたかったし、可能であればアルマンやマレヴァルといった彼らが解決してきた難事件を教えて欲しい。かった。
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カミーユが今作でものっぴきならない状況に巻き込まれながらも、真実へと向き合い続ける精神力に感服した。
そこにある真実がまた、予想していたものよりさらに切なく、胸が締め付けられた。
登場人物の視点の切り替えが細やかにされていて、読んでいて飽きがこなかった。
やられたー!って感じ
読み始めはまたカミーユの愛する人がひどい目に。。えーこの人も死んじゃったらどうしよう。。と思いながら読み進めました。が!途中から思わぬ方向に話が進んでいき、なるほどねーそうきたか!という感じでした。全くやられました。。そこからは読む速度が上がるあがる。。でもやっぱり傷だらけのカミーユなんだなぁと思いました。
安定した良作
アレックスほどの衝撃はないが、主人公の魅力と予想もしない展開に毎度の事ながら一気に結末まで読み進めてしまう
今作も犠牲になるのは女性
ルメートルはカミーユシリーズの中で、社会の中で迫害され搾取される女性達を鋭く切り取り描いている
それに寄り添うカミーユ警部の繊細さと純粋さに心打たれる
日本の刑事物にはないロマンティックな描写も含め、女性ファンの獲得が大いに見込まれる作品である
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ヴェルーヴェン警部の三部作の最後、何故か女性への虐待が多く描かれることが不快ではあるが、今作も面白かった。
一二作目同様に物語の途中から大きく話の見え方が変わり、今作は特に悲しい展開に思えた。
ヴェルーヴェン、ルイの振る舞いが心地よいので、中編のわが母なるロージーも読みたいと思う。
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さすがピエール・ルメートル、ヴェルーベン警部3部作の3作目である本書も抜群に面白いストーリーだった。特に3日目からの展開は一気読み必至。未読の人はぜひ「悲しみのイレーヌ」→「その女アレックス」→「傷だらけのカミーユ」の順番で読んでみることを強く勧めます。
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ヴェルーヴェン警部三部作の完結編。
カミーユは一作目で最愛の妻を失い、二作目ではなんとか職務に復帰し、今作ではアンヌという恋人を作れるまでに回復している。
そのアンヌが武装強盗に巻き込まれて瀕死の重傷を負うところから始まるが、数日前に親友のアルマンも病死しており、冒頭からすでに傷だらけのカミーユ。
その後も執拗にアンヌの命を狙う強盗犯を追うカミーユだが、アンヌを守るために過去の傷をえぐることにもなったりと、とにかくカミーユが不憫で仕方がない。
作者には人の心とかないのか!と言いたくなるくらい傷だらけ…
今作でも巧みなミスリードで読者を驚かせてくれたし、一作目の因縁にもケリがつけられたと言える内容で読み応えがあった!完結編とあるけど、その後のカミーユについて気になるし、せめて心穏やかに暮らせるようになってほしいな…
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途中まではやっぱり『その女、アレックス』には面白さが勝てないな~と思っていたけれど、3日目から、あれ、予想外の展開になってきたぞってなってきて、マレヴァル出てきてえー!ってなっておわった。
3部作通してカミーユがかわいそう。私だったら鬱から立ち直れないと思う。
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なんだかなあ〜。
悲しい結末。
そりゃねえよっていう。
最後にどんでん返しが待っていた。
愛人が酷く暴行されて、怒りに燃えて捜査に当たる刑事。
越権行為で身の破滅寸前。
でもそこには重大な秘密が…
後味悪かったなぁ。
面白かったけども。
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よくもこんなに登場人物を容赦なくひどい目に遭わせられるものだと思う。
犯人の動機が、その暴力や犯罪の苛烈さに到底見合わないんですけど。
暴力がトゥーマッチなところは減点かな、とはいえさすがに超ベストセラーシリーズ。めちゃくちゃ面白かったです。
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3部作の最終作。
カミーユってこんなにカッコよかった?
強く堂々と優秀な仕事っぷりを発揮するカミーユ。
今作も難事件を担当し、解決に向けて動き回るのだが、ホント傷だらけ、特徴的な体型を想像するといたたまれない。
シリーズならでは、前作、前々作からの登場人物たちの関係から、
悲しみ〜アレックス〜傷だらけ
と順番を守って読むのがベスト。
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ヴェルーヴェン警部3部作読み切りました。
猟奇的かつ残酷な描写多数で心臓に悪い。
でも予想外のストーリーとハラハラする展開の連続なので、読むの中断したくないくらい面白いんだよねえ。
ただ、今回は容赦が無かったというか…ホント“痛み”と“悲しみ”しか残らなかった。
作品としてはめちゃくちゃ面白いけど、やっぱこれは堪えるな。
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必ず順番に読むべき作品。
アレックスが強烈すぎて、次がつまらなかったら、、、と思いなかなか読めなかった。
続きが読みたい気もするけど、ここで完結は正解かも。
表紙がどれも怖い。
Posted by ブクログ
フランスの作家ピエール・ルメートルの長篇ミステリ作品『傷だらけのカミーユ(原題:Sacrifices)』を読みました。
ここのところフランスの作家の作品が続いています… ピエール・ルメートルの作品は6年前に読んだ『悲しみのイレーヌ』以来なので久し振りですね。
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『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』のヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の最終作。
『その女アレックス』に続き、イギリス推理作家協会賞の2015年度インターナショナル・ダガー賞を受賞。
アンヌという女性が二人組の強盗に殴られ瀕死の重傷を負った。
警察からカミーユに電話がかかってくる。
アンヌの携帯の連絡先のトップにあったのがカミーユの電話番号だったからだ。
カミーユは病院に駆けつけ、アンヌとの関係を誰にも明かすことなく、事件を担当することにする。
しかし強引なうえに秘密裏の捜査活動は上司たちから批判され、事件の担当を外されるどころか、刑事として失格の烙印さえ押されそうになる。
カミーユはいったいどのようにして窮地を脱し、いかに犯罪者たちを追い詰めることができるのか。
シリーズ累計100万部突破。
2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位。
解説・池上冬樹
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2012年(平成24年)に刊行された、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の第3作(完結編)にあたる作品です。
カミーユ警部の恋人アンヌが強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った… 一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人、、、
もう二度と愛する者を失いたくない… カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。
『悲しみのイレーヌ』、『その女アレックス』の三部作完結編… イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の完結編… 面白かったー これが最終話というのが惜しいですね。
イレーヌを失ってから5年、もはや女性など必要ないと思っていた矢先に、奇跡のような出会いをする。その相手こそアンヌだった… そのアンヌが宝石強盗に遭遇し、強盗たちから暴行を受け、瀕死の重傷を負う、、、
アンヌの状態を見て、犯人逮捕に燃えるカミーユは、アンヌとの関係性を周囲に打ち明けないまま捜査を始める… 襲撃されたアンヌへの思い、事件の追及、犯人に狙われるアンヌの警護、さらに刑事としても窮地にたたされたカミーユの絶望的状況。
そして「三日目」からの驚きの展開… 物語は、カミーユの三人称と「おれ」の一人称の視点で交互に語られていくが、読者には「おれ」が何者なのかが「三日目」でわかる仕掛け、、、
この「三日目」から急変する展開… それまでの風景が一気に違う表情を見せて、事件の構図そのものが全く別の顔になるんですよねー 巧くできていましたね。
禿げ頭で身長145cmの小男・カミーユが心をボロボロにしながら、意外な真犯人を追い詰めていく姿がカッコ良かったなー 彼を支えるルイも、相変わらずクールでカッコ良かったー 中毒性のあるシリーズですね… もっともっと読みたいシリーズなので、完結してしまったのは残念です。
Posted by ブクログ
カミーユに危機、再び。彼はこの窮地を切り抜けられるか。
圧倒的なスピード感が凄まじい。警察小説+ノワール小説+犯罪小説といったところでツイストに次ぐツイストが描かれている。視点の切り替えが鮮やかで頁をめくる手を止めさせてくれない。しかし暴力描写にしても展開にしても容赦のない展開ですっかり参ってしまった。
Posted by ブクログ
いつか読もうと思ってずっと積読になっていた本作。
前作(悲しみのイレーヌ、その女アレックス)からの流れも引き継いでいるので、所々前作のあらすじをググりながらではあったものの、テンポがよく楽しめました!
しかし、主人公が気の毒すぎる...。
途中、主人公が可哀想すぎて心が折れそうになりました。
わが母なるロージーも買ってみたので、そちらでは少しでも主人公が救われることを祈ってます(期待は裏切られるに違いないとは分かっていつつ...)
Posted by ブクログ
カミーユ3部作の最後の作品。イレーヌが殺されてしまってから出会ったアンヌが強盗に襲われるところから話が始まる。前作のアレックスのときにも思ったのだが、ルメートルの描写はすごく読んでいて痛い。顔をついしかめてしまうような痛い描写が多く、この作品も例外では無い。しかし、起こること全てがラストに繋がる伏線として重要であり、読後は納得した部分ともう一度頭から読み直そうと思う部分とがある。3部作と言いながら実はカミーユの出てくる中編があるようなのでそちらも読みたいと思う
Posted by ブクログ
ドゥドゥーシュの登場が前2作品に比べて多めで、猫好きの私は非常にハッピー。
が、全然ハッピーな内容ではなく、ヴェルーヴェン警部には同情しかしない。
アレックスやイレーヌと比べたら平和かつ平坦だと思うが、それでも何かと胸糞である。
Posted by ブクログ
前作でちらっと出てきたアンヌが大変な目に。またしてもカミーユの大事な人が…と同情するが、あまりにも次から次に下手を打つのでひたすらストレスフルだった。
先が読めなくてハラハラはするが、これまでのような驚きの展開というほどではなくて、少々物足りない。
しかもその後どうなったのか気になる終わり方ですっきりしなかった。
カミーユは優秀な刑事ではあるんだろうけど、よくよく考えるとシリーズ通して結局一度も殺人を未然に防げてはいないのよね。3作とも面白かったけど、最後くらいは勧善懲悪にしてほしかった。
強盗はすべて仕組まれた展開だったわけだけど、万年筆のインクが漏れて云々は結局なんだったの?予約した時計を取りに行く筋書きだったのに。その前に公衆トイレで遭遇したのは本当に偶然だったってこと?
出会いからの時系列がなんかおかしいなと思っていたら巻末に訳注があってやっぱり。
それにしてもアルマン…。上司も変わってしまい、あの魅力的なチームワークが見れなかったのはとても残念だった。
ルイは唯一の癒やしだったから、最後まで変わらずいてくれて本当に安心した。ルイまで実は…とかだったら立ち直れなかったと思う。
Posted by ブクログ
ここ最近、カミーユ警部シリーズに夢中になっている。今回もはらはらしながら読んだ。
他2作に比べたら意外性は少なかったけど、序盤にいきなりアルマンが亡くなったことがさらっと出てきて一番驚いた!
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三部作完結編。
イレーヌを失った悲しみを幾分か克服できたのか、
アンヌという恋人が出来たカミーユ。
でも冒頭からそのアンヌが宝石強盗に襲われ重傷を負う。
周囲に恋人だと言えないまま事件をひとりで解決しようとするカミーユだったが。。
最初の段階で引っかかる部分があり、
あ、これはミスリードさせようとしてるなと感じた。
中盤で犯人が確定し、あとはカミーユがどのように事件の幕を引くのかだけが気になり読み終えた。
なのでどんでん返しもなく、意外性もなく終了。
三部作としてはちょっと尻すぼみな感じだなぁ、と感想を書こうとしたら…
なんとスピンオフ的な一冊が出版されている!
相棒はいつもスマートでおしゃれで完璧な男ルイと
猫のドゥドゥーシュ。
これは読まねば!
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シリーズ3作目にして最終章。
前作のアレックスが良すぎて平坦でつまらないなぁと感じたが、終わってみたら良くまとまった良作。
3作通して壮絶な人生を送るカミーユ。
彼の過去があるのでどんどん暴走し深みにはまって一人ぼっちになっていく姿は悲しいものがあった。
頼れなかったしね。
何も信じられなくなるまさに題名通りの傷だらけのカミーユ。
結局のところ母ちゃんに収まるのか。
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カミーユは、いつになったら落ち着けるの?
これ以上カミーユに悲劇がおきるの?
傷だらけって!?
3部作の3作目。
今回の暴力シーンは、よく生きていられたなと思った。
ずっとアンヌの怪我の様子が描かれていたから余計に生々しく痛々しかった。
カミーユに安らぎを。
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ヴェルーヴェン三部作コンプリート。……なんだけど、残念なことに前作たちを凌ぐ衝撃がなかった。
妻イレーヌを殺されて五年、ようやく立ち直ったカミーユに新たな出会いが訪れる。そのアンヌが強盗事件に巻き込まれて重症を負う。愛する人を二度と亡くしたくない想いから、職場にはアンヌのことを隠し、私情に駆られて逸脱した捜査をするカミーユ。その行動がカミーユ自身を危機に追い込んでいく中、アンヌを執拗に狙う犯人の目的とはーー
犯人がアンヌを執拗に襲撃するのは顔を見られたからと思っていたのが、その裏に驚きの目的があって、カミーユはまんまとやつの狙い通り行動することになる。それがわかってきた頃には読むのは止まらなくなるのだが、前作たちのような緻密な伏線はなく(なかったよね?)、特に犯人の正体には後出しジャンケン感が否めない。まあ、でも、全ては作中でカミーユが言うように「おれ自身の問題がこの事件になったんだ」の通りである。そしてカミーユはしっかりと自分でけりをつける。なので一応のカタルシスはあるが、何もかも奪われたカミーユがイレーヌとの想い出の詰まった(しかし死亡場所でもある)アトリエのある家に帰るラストはとても重たかった。もう立ち直れないんじゃないか、この人は。冗談じゃなくルイを養子にして、そばにいてもらえ(笑)。
あいかわらず映像が目に見えるような描写力なので、一度波に乗ってしまえば読み進めるんだけど、面白かったかというと微妙。でも読み終わってみれば重厚なノワールにも思える。ただ、地の文(カミーユ視線)と一人称(犯人視線)が頻繁に交代するのは慣れるまで辛い。編集が字体を変えるとかわかりやすくして欲しかった。海外小説読み慣れた自分でも混乱したので、これを初海外小説に選ぶ(人はいないと思うが)とまず挫折する気がする。
Posted by ブクログ
フランス版ジョン・マクレーン(?)と言ってもいい位不運な主人公のカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。
シリーズの中では、一番残虐なシーンが少ない作品でしたが、面白さも比例するような感じに思われます❗最後に意外などんでん返しがあるものの、個人的にはシリーズ中で一番つまらない作品でした❗
このシリーズは、全体的に残虐で、読んでいて気持ちが憂鬱になりがちになりますが、先の展開が気になって、不思議と最後まで読んでしまう、魅力のある作品です♫
Posted by ブクログ
ヴェルーヴェン警部シリーズ三部作完結編。つらいけど面白かったです。
カミーユ、こんな仕打ち(?)受けるほどの事したっけ、という思いが拭えません。今回の真犯人も逆恨みだろう……「えっ貴方なの!?」ってとてもびっくりした。
アルマンが食道癌で退場したのも悲しいし、ヴェルーヴェン班もうルイしかいない。カミーユもいなくなるんだろうし……ル・グエンが上司のままなら違ったかもだけど、彼は昇進したからカミーユの上司はミシャールっていうわからない人になってる。
北欧の警察小説の上司、だいたいこういうわからない人だからそういう風土なのかな。特捜部Qもそうだ。
カミーユの傷だらけの暴走に心を痛めながらも、ちゃんと真犯人に突き当たるのは有能です。
自分自身もよく分かってないから、と相談せず暴走してるのも、周囲のルイやル・グエンにとってはつらいな。イレーヌの事件で部下だったアルヴァンの酷い裏切りに会ったのも尾を引いてるんだろうけど、残った仲間との結束を固めてたら…と思うのももう遅い。不器用。
ヴェルーヴェン警部シリーズ、3作とも凄惨な事件でした。それでも3作は寂しいな。カミーユの人生、報われてほしい。