あらすじ
『その女アレックス』のカミーユ警部、再登場
パリのあちこちに仕掛けられた七つの爆弾。犯人だと出頭した青年の狙いは何か? カミーユ警部と富豪刑事ルイが奔走する番外編。
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全200ページ程度と今までの作品とと比較すると短くはあるが内容は十分なものだった。
時系列的には3番目となる作品で番外編として制作された作品だが、物語の進行がスムーズで中弛みがなかった。
この作品では、ジャンの隠されているが滲み出る思いや感情、それらが後半では一気に加速し、ラストでは寂しさを感じた。
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カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ。
三部作で終わりかと思っていたこのシリーズ2作目と3作目の間の時系列でもう1作品発売されていたことを知り直ぐにゲット。
作者も述べているが、三部作に比べ短い小説なので三半冊だそう。
面白くて半日とかからず読み終えてしまった。
ピエール・ルメートルの作品の良さは読みやすさと描写の細さ。
翻訳者が上手いのかもしれないが難しい言葉がなくすらすらと内容が頭に入ってくる。
また、カミーユのコミュニケーションを取る相手に対しての洞察力についての表現がかなり細かく面白い。ルイが右手を使うか左手を使うかの流れが以前からとても好き。
今回は残酷描写はないので苦手な人でもサラッと読めそう。
本作はパリで爆発事件が発生し、ジャンという青年が自首したが、別にしかけていた6つの爆弾の位置を知らせる代わりに母と自分の釈放・金・オーストラリアへ逃亡させろと要求する物語である。
登場人物が多いようでそんなことはなく、母のせいで父の死の恐怖に取りつかれる青年や公園のしがない管理人、幼稚園で働く恐らく仕事ができない女性などが物語に邪魔しない程度でさりげなく登場して花を添える。
読み進めるにつれ「あとこの残り数ページでまとまるのか?」という疑問はあったが、心に大きな爆弾を落とすかのように綺麗に終わった。
ジャンはロジーと共に爆発した。ロジーの息子に対する執着によってジャンの仕事仲間や恋人は命を落とした訳だから別の視点から見ればジャンは明らかに被害者と言ってもいいのでは無いだろうか。確かに1発目や2発目の爆弾で人を殺していた可能性も無きにしも非ずだが、彼に殺意はなかったわけで、全ては最後のためだ。
現実の出来事ではなく物語として考えなくてはいけないが、ジャンがロジーを刺すなり殴るなりして単に殺すという考えはなかったように思える。そもそもロジーが捕まっている時点で接触が難しいが、ジャンは自分が生きて母が死んでいるという状況も望んでいないように私は思えた。共依存でありながらそこには矛盾もあってそれがとても切ない。
残酷だが美しい。
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久しぶりにヴェルーヴェン警部、カミーユにお会いしました。相変わらず良いですね。ルイも変わらず良い。翻訳物は読みにくい作品に出会うことままありますが、このシリーズ、橘明美さんの翻訳版は間違いないですね。満喫。カミーユシリーズ、もう終わりだというのは悲しい。また描いて欲しい。
カミーユ大好き
悲しみのイレーヌ、その女アレックス、傷だらけのカミーユと順番通り読んでいたつもりが
こんな中編があったとは。。傷だらけのカミーユの前だから、アンヌの名前がちらほら。。わが母なるロージーは爆弾だけに時間軸で話が進み、ハラハラドキドキで読み進めました。最後はそうするしかなかったのかな、と思いながら切ないラストでした。
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読書備忘録547号。
★★★★★。
カミーユ警部シリーズの番外編的な中編小説。
時間軸としては3部作の中ほどの設定とのこと。
ほんと流石です。このボリュームでこの満足感。
パリの街中で爆破事件が起きる。幸いなことに死者はいない。直後に警察に自首してきた青年ジャン。
使った爆弾は第一次世界大戦で無数に降り注いだ砲弾の不発弾であると。しかもあと6発仕掛けてあるという。
青年の要求は、殺人罪で収監されている母親ロージーの釈放と、オーストラリアへの高跳びの容認。
毎日一発ずつ爆発する設定になっていると。
仕事を終わり、恋人のアンヌのところに行こうと思っていたカミーユは呼び戻され、同僚のルイと次の爆発まで時間との勝負で捜査を進めるが、仕掛けられた場所が一向に判明しない。そして再び爆発。今回も幸い死者は出ない。
捜査本部はジャンの要求を飲み、ロージーとジャンを会わせる。ロージーと会ったジャンは落ち着きを無くす・・・。何かがおかしい。ジャンの真の狙いは何なのか・・・。
そして驚くべき結末。
狂ってる母親と息子としての責任を果たす悲しいジャン。
さすがピエールでした。
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なんてこったい。
なんという幕切れ。
最高というか、最悪というか。
こんなラストは、想像してなかった。
切なすぎる。
でも最後まで一気に読んでしまった。
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てっきり、カミーユのお母さん関連の話だと思って読んだら、全然違いました。笑
短いのでサクっと読めますが、ちゃんと謎解き要素はあるし、動機もあるしで、めちゃくちゃ楽しめます。
新幹線とか、ちょっとした遠出でまとまった時間がある時に丁度いい長さだと思います!
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カミーユ3部作の後に書かれた3.5部作のような作品。流れからするとアンナが出ているので、最後の作品の前のスピンオフ作品のようなものですが、面白かったです。街中で爆発事件が起こり、その犯人として自首してきた男は、捕まっている母と共にオーストラリアへ行けるように航空券と大金を要求すると共に、全部で7発の砲弾を仕掛け、要求が通らない場合は1日に1発ずつ爆発していくという。ジャンは連続爆弾魔なのか。カミーユとの心理的なやり取りも面白いですが、ラストが…。何だか胸がキュッとなりました。
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カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ、第四弾。
カミーユ警部はかなり酷い目に遭っている。
いや、遭い続けている。
母を亡くし、父を亡くし、
妻と子を連続殺人犯に殺され、
親友を病気で亡くし、
昔の部下から罠にはめられ、
愛する女性に裏切られた。
なので、このシリーズの最後に作品に、
救いを求めてしまうのを当然ではないか。
だが、その希望はかなわなかった。
一応、また女性とつきあってるようではあったが。
不発弾を利用した時限爆弾が爆発した後、
あと6つ仕掛けたと名乗り出た爆弾犯が、
殺人で服役中の母親を釈放するように要求する。
爆弾はどこに仕掛けられているのか、
爆弾犯の真の狙いは何なのか、
長年の部下ルイとともに捜査をするカミーユ。
ミステリーとしては面白かったが、
カミーユには幸せになってほしかった。
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カミーユにまた会えた!と嬉しかったんですが読後すぐに思ったのは、あーカミーユ三部作ってやっぱりクローズした物語なんだなぁってことです
無理矢理差し込んだ感じが凄いです
やるなら『傷だらけのイレーヌ』の前の時系列のほうが良かったん違うかな?と
御本人もカミーユシリーズはもうやらないって仰ってるようですが…残念ながら自分もそう思いました
三部作の作りが完璧すぎるんですよね、多分
そして本編ですが、面白かったし仕掛けも見事だったんですが…せっかく思いついたから作品にしとこう!みたいな…もったいないわー
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カミーユシリーズを読んでいて初めて犯人の動機も理解可能なような。しかし最後まで意図を理解させないままに最後であっという間に幕引きというか、何というエンディング。中篇だが、さすがルメートル、インパクト大きい。
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パリ市内に7箇所に、砲弾を利用した爆弾が仕掛けられる。その犯人である青年・ジャンは早々に逮捕されるが、彼の要求は不可解なものだった。
カミーユ警部シリーズらしく、残酷で壮絶な結末を迎える。
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パリ警視庁犯罪捜査部カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ、2013年発表の〝番外編〟。翻訳文庫本で約200頁の中編のため、読み応えでは物足りない面もあるが、その分、全編を覆う緊張感はより濃密になっている。比較的シャープなプロットの中に、技巧派ならではのツイストを効かせ、〝三部作〟同様に読後感は重い。
夕刻、パリ市内で爆破事件が発生した。幸いにも死者は出なかったが、テロ行為も視野に入れた大規模な捜査が始まる。間もなくして一人の青年が警察に出頭、自ら犯人だと名乗り出た。ジャン・ガルニエ。不可解にも〝交渉〟相手にカミーユを指名した。仕掛けた爆弾はあと6発。要求は3つ。現在拘留中の実母ロージーの釈放、母子二人での海外逃亡の手配、そしてカネ。条件をのまなければ、1日ごとに爆発させると脅迫した。政府上層部は色めき立ち、テロ対策班のプロによる身体的/精神的苦痛を伴う尋問をジャンに行うが、驚くべき事に男は耐え抜いた。カミーユに対し、ようやく洩らしたのは、次の場所が幼稚園であることと爆破時間のみ。男の身辺を洗い直す中で、母親に対する気持ちが読み取れない。何故ならロージーは、ジャンの恋人を轢き殺した罪で投獄されていたからだ。男の真の動機とは何か。打開策無く時間だけを浪費する中、事件は予想外の展開を辿り始めた。
短い作品ながら、捜査の流れをしっかりと描いており、シリーズの中では最も警察小説の色合いが濃い。本作の〝主役〟ジャンの掘り下げは決して深いものではないが、劇的な終幕を経て心に残るのは、孤独な青年の苦悩と悲劇性である。感情を殆ど表さない犯罪者の焦燥が、周到な犯罪計画とリンクしていく過程が秀逸だ。どういう結末を辿るかは、母親と息子の関係性が明確となる中盤辺りで予測できるのだが、警察機構を利用して本意を遂げるプロセスの見せ方が巧い。
荒涼とした怒りと哀しみ。人間の業を抉り出すルメートルの眼差しは鋭く、余韻も深い。
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見つけるとすぐさま読むことにしているルメートル。帯にヴェルーヴェン警部の話とあり、巻頭には著者によるこの作品の位置付けなどについての覚書もありました。本来は三部作で完結していてもう書くつもりは無かったそうですがふとしたきっかけで物語の方からやってきたとのこと。事件は深刻で大変なものだしその背景もなかなか救いがたいのですが、時折著者の人格がもの申すような描写もあって、読後感は悪くないです。ちょっとだけ読むつもりが2ページくらいでもう引き込まれて、読むのを止められませんでした。視覚的映像的な描写が見事で、ラストシーンも印象的で一時間くらいの映像作品を見終わったような感じです。
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派手な死体も暴力も無く物足りないかなーと思ってたけど、やっぱり気付いたらドキドキしながらページをめくってました。
短いけど、一番丁寧にモブ含め登場人物の描写がされてたんじゃないかな。
ほんとその辺にいる人がいっぱい出てきた。
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はまったカミーユ警部シリーズの番外編。
ページ数も短く登場人物も少ないのですぐ読めてしまうボリューム。
他の作品がいろんな意味ですごすぎたので、こちらはソフトな感じ。
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読んだ本 わが母なるロージー ピエール・ルメートル 20250709
カミーユ・ヴェルーヴェン3部作の4作目がありました。作者の言だと、中編だから3.5部作だとのこと。3部作のどれもがあまりにも凄惨で読むのが苦痛だったんですが、3冊コンプリートしている以上、読まざるを得ないでしょう。
ということで覚悟を持って読んだんですが、結構普通に面白かったです。連続爆弾魔がカミーユや政府を脅かすんですが、その背景をカミーユが暴いでいく。結構息詰まる本格的なサスペンスで、残虐さがなくてほっとしたような、あれって言うような。
ラストも悲しいけど、景色としての後味の悪さはなかったかな。
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⭐️3.7
大好きなシリーズの番外編
中編ということで、うまくまとまっているけれどファンとしてはまだまだ読みたいなという気持ちにも。
この後引く感じで終わるところがまたうまいところなのかも。
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カミーユ・ヴェルーヴェンシリーズの番外編的な作品。
時系列で並べると三番目らしいのだけど、
日本ではアレックスが1番に発売されてしまったせいで
全作品通しての読み心地はなんだか微妙な感じになってしまったかな。。
できれば四作を順番通りに読みたかったなー、と言うのが今作を読み終えた素直な感想。
犯人は複数の爆弾を仕掛けており、
警察とのらりくらりとしたやり取りをする場面は
日本で有名なあの作品を想起させる。
ただこちらは中編小説なこともあり、そこまで話は膨らまなかった。
カミーユ、最後まで報われることがなかったなー。
唯一、猫とのひとときは癒された。
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ルメートルのヴェルーヴェン三部作を読んでからだったせいか、途中で展開が読めてしまった。
それでも最後のシーンと最初のシーン、投げ出された男の子とヴェルーヴェンをシンクロさせるところや、犯人が拘った終わりの形は切なさがあって他に終わり方はなかったのか、と悲しみがあった。
アレックスに似ているかも。
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シリーズ三作を読んでからかなり間があいてから読んだ。ミステリー色はあまりない。毒親とそれに苦しむ子供。束縛が強すぎて、大人になっても親に子供扱いされているし、擬似恋人みたいに考えてる親のエゴが怖いし、苦しい。誰に焦点があたるかで、見え方が変わるのが面白い。
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第一次大戦時にフランス東部の農地に降り注いだ砲弾の不発弾が、この物語を形作る道具になっている。カミーユ作品の番外編だが、「天国でまた会おう」「炎の色」執筆で得た材料から拾ったという意味でも大戦関連作品番外編でもある小作品。短いから一気読みできる。
パリで爆破事件が発生し、出頭した青年、ジャンはあと7発が次々に爆発するから、その情報とひきかえに自分と母親ロージーを釈放してオーストラリアに逃がせという。ロージーは、以前ジャンの恋人を轢いて収監されていた。
原題はRosy&John。歌のタイトルからつけられたジョンという名前に、息子はジョンと書いてジャンと読む、とこだわる場面がある。母親への抵抗か、フランスらしさか。いずれにせよ、異常に子離れできない母親とそのことに絶望する息子の姿が痛々しい。
2015年のシャルリ・エブドから同時多発テロなど思い出すが、この作品が書かれたのは2013年。ただ、90年代からサン・ミッシェルや凱旋門駅の爆弾テロなど、市民のテロに対する継続的な恐怖や警戒心というのはおそらく表面的には見えてこなくても、心の底にはしっかりと層をなしていて、政治にも宗教にも無関係のテロという筋書きも、一つの可能性として違和感なく感情移入できる。
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カミーユ・ヴェルーヴェンシリーズ四作目
ただし時系列的には二作目「その女アレックス」と三作目「傷だらけのカミーユ」の間
今作も二作目と同様主に「なぜ」という動機に焦点があてられた作品
ある意味犯人は加害者でもあり被害者でもあるという可哀想な立場でもあった
ラストは案外アッサリ
ページ数も200ページでお手軽に読める
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久々、のピエール・ルメートル。
そもそもこの本も、だいぶ前に買ってはいたものの、なんとなく冒頭を少し読んだだけで中途半端に放置していた。(←今思うと、趣がそれまでの三部作とちょっと違っていたからかも。)
比較的先が読みやすい(※悪い意味ではない)中編。猟奇殺人とか謎解きではなく、犯人が確定している爆弾魔の話なので、重厚ミステリ系を期待していると拍子抜けしちゃうかも。
長編よりもサクッと読めて、でも節々のブラックユーモアやちょっと気の利いた語り口はいつもの感じのままなので、気軽に楽しめる感じの一冊。気分転換に喫茶店で珈琲片手にどうかしら。
ラストは、読めていたとは言え、メールの文面にせつなさを感じた。
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久々のピエール・ルメートル作品。
衝撃を受けた「その女アレックス」シリーズです。
正しくは「悲しみのイレーヌ」「その女アレックス」「傷だらけのカミーユ」の三部作。
身長145cmのヴェルベーン警部が活躍するシリーズは三部作だと思っていたら、出ました!続編となる本作。
期待していた割に積読期間は長かったですが、前三作と比較すれば半分程度のページ数、サクッと読み終えた分どうしても前三作と比較した時に物足りなさを感じてしまいました。
本作は著者が偶然道路脇に空いた穴を見かけ、すでに読み終えた「天国でまた会おう」を執筆中にインスピレーションを受け生み出された作品。
もうヴェルベーン警部に会えないと思っていた読者にはまさにプレゼントとなりました。
シリーズを通してヴェルベーン警部が登場する為、一見して彼が主人公のシリーズ物という見方をしてしまいますが、本シリーズの最大の魅力はそこに描かれる女性だと思います。
アレックスのインパクトが強すぎたが故にその後も著者の作品を手に取ることになったことは事実です。
そして本作にもきっちり影を纏った女性ロージーが登場します。
今までとの違いは、アレックスを始めとする女性陣が主役を務める訳ではなく、爆弾を仕掛けたジャンの母親として登場します。
まぁ、ラストに近づくとロージーも只者ではない事が明かされていきますが。
内容的に時系列に並べれば「その女アレックス」と「傷だらけのカミーユ」の間に位置する本作。
読み終えた瞬間に「その女アレックス」を再読したくなったのは私だけでしょうか…
説明
内容紹介
シリーズ累計120万部突破!
『その女アレックス』のカミーユ警部、ただ一度だけの復活。
連続爆破犯の真の目的が明かされたとき、残酷で美しい閉幕が訪れる。
パリで爆破事件が発生した。
直後、爆破犯は自分であると警察に出頭した青年ジャンは、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金と無罪放免を要求する。
右腕のルイとともに事件を担当することになったカミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが……。
『その女アレックス』のカミーユ警部が、ファンの熱い声に応えて、富豪刑事ルイ、巨漢の上司ル・グエン、猫のドゥドゥーシュらとともに一度だけの帰還を果たす。『その女アレックス』と『傷だらけのカミーユ』のあいだに挟まる「カミーユ警部シリーズ」第2.5作。
残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。
内容(「BOOK」データベースより)
パリで爆破事件が発生した。直後、警察に出頭した青年は、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金を要求する。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが…。『その女アレックス』のカミーユ警部が一度だけの帰還を果たす。残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ルメートル,ピエール
1951年、パリに生まれる。2006年、カミーユ・ヴェルーヴェン警部3部作第1作『悲しみのイレーヌ』でデビュー。同第2作『その女アレックス』でイギリス推理作家協会賞を受賞。日本では「このミステリーがすごい!」ほか4つのミステリー・ランキングで1位、「本屋大賞」翻訳小説部門でも第1位となった。『天国でまた会おう』でフランスを代表する文学賞ゴンクール賞、カミーユ警部3部作完結編『傷だらけのカミーユ』で、イギリス推理作家協会賞を受賞
橘/明美
1958(昭和33)年、東京生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。英語・フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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パリで爆破事件が発生。出頭してきた犯人は、残り6つで毎日爆発と脅迫。交渉にヴェールヴェン警部を指名、場所を教える条件は拘留中の母親の釈放・金・オーストラリア移住と身分証。交渉の結果、3日目に母と二人、飛行場に向かうタクシーに乗り込む。
3部作を読み終えて、もっと読みたくなったときに、ちょうどいい。砲弾が埋まっているというフランスの状況も興味深かったです。
Posted by ブクログ
アルマンが出てこなかったのが悲しい。アルマンがいろんな人からものをかっさらってくとこが好きなんだけど。短くてサクッと読めた。ストーリーは普通。