橘明美のレビュー一覧

  • その女アレックス

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    前評判以上におもしろかった!
    アレックス!すごい女だ。
    まさに「その女アレックス」って感じ。
    3部構成も秀逸。サスペンスを三本読んだ印象。

    アルマン…あんたってやつは…

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    2026年10月07日
  • 悲しみのイレーヌ

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    邦題、変えたほうがいいと思う
    緻密な犯罪
    度重なるグロい犯罪、カミーユとイレーヌのささやかでも幸せな生活
    個性的な捜査陣キャラ

    前半は淡々と捜査、聞き込みパート
    進まぬ展開に多少退屈もすることでしょう

    だがしかし

    真相に近づくにつれ、自分は今まで一体何を読まされてきたのかと、呆然とする

    衝撃の結末

    何故これがアレックスより後に刊行されたのか、理解に苦しむ

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    2026年09月29日
  • その女アレックス

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    くっそ面白かった
    注、絶対イレーヌから読むべき
    普通っぽいその女アレックス
    巻き込まれ方なのかと思いきや、そこには然るべき理由がある
    カミーユの捜査がジリジリ進み、朧気に見えてくる事件の輪郭


    彼女は何者なのか?

    善悪などほっぽり出して夢中でアレックスを追いかける読書体験

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    2026年09月29日
  • その女アレックス

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    あとがきには映画化が進んでいるとあったが、是非ドラマで端折ることなく12話位でお願いしたい。アルマンが大好きになった。

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    2026年09月16日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ネタバレ

    現実と小説の区切りというか境目がわからなかった。

    一体いつからが現実でいつまで小説の中にいたのかしらん。

    何はともあれ後半で頭がバグって結末で魂が抜けた感じであります。

    せめてイレーヌは無事でいてくれて欲しかったがまぁ甘い考えであった

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    2026年08月26日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ネタバレ

    シリーズ二作目にあたる『その女アレックス』を先に読み終えてからの本作

    『その女アレックス』を読んでいる時に「これは一作目のネタバレか?」と思える描写で記憶に残っていた部分が二つありました

    ・どうやらカミーユの奥さんイレーヌは、前作の事件で殺されてしまったらしい?

    ・元々はカミーユの部下はもう一人いたが、前作の事件で何かあり退場してしまったらしい

    と、イレーヌについては物語のオチまで察せる状態で読んだのに、最後の最後までスリリング
    なんとか生きていてくれと思いながら読んでのあのラスト、あまりにもすぎる……


    そしてさらには作中作設定
    第一部がまるまる犯人の書いた物語
    そして始まる現実としての第二部、でもそれすらも犯人の描いた架空の第一部のイメージをもって読み進めてしまう
    なんなら、犯人の作った第一部を手に汗握り面白く読んでいた自分自身に対しても、何とも言えぬ罪悪感のようなものが芽生えてきてしまいます


    表紙に書かれた原題を翻訳してみたら『丁寧な仕事』とでてきました
    こわい、なんとも恐ろしいタイトルです……

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    2026年08月09日
  • 文明交錯

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    少人数のスペイン人がインカ皇帝を策略で拘束し莫大な身代金を受け取った後に殺害。
    この史実のスペインとインカを逆にしてみた本。ジャレド・ダイアモンドの言う「銃・病原菌・鉄」が既に新大陸に伝わってたらというお話。チャペックの「山椒魚戦争」を思い出した。

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    2026年08月02日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    再読。

    視点が頻繁に切り替わるけれど、これがドキドキハラハラを増幅させる装置としてぴったり機能している。

    特に中盤の盛り上がりや、終盤のクライマックスには引き込まれる。
    アレックス、最高!

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    2026年07月17日
  • 文明交錯

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    『歴史が判断を下してから時が経った出来事を、こうしてあとから振り返ってみると、当時のことにはすべて意味があり、鳥の飛翔さえ確かな予言になっていたと思えてくる。しかしながら、刻々と過ぎゆく現在の真実〟というのは、もちろんあとから想像するよりずっと熱く、騒々しく、生々しいものではあるけれど、多くの場合"過去の真実"よりも、時には"未来の真実"よりも不確かな様相を呈するものだ』―『第三部 アタワルパ年代記/1 コンドルの落下』

    ローラン・ビネの小説を読むのは、これで三冊目。訳者あとがきにも紹介のある通り、この作家の最大の特徴は歴史的事実と虚構の巧みな綯い交ぜにある。一作目の「HHhH―プラハ、1942年」ではナチスによるユダヤ人大量虐殺の首謀者とされるラインハルト・ハイドリヒ暗殺事件を取り上げ、続く「言語の七番目の機能」ではロラン・バルトの事故死を題材に、各々史実を織り交ぜた物語を巧みに描いていた。

    一作目は、歴史的事実に完全に則した、いわば歴史小説であって、実在の人物たちの視点に立った話が暗殺事件に至るまでの時間の流れに沿って記される。暗殺の瞬間までの攻防によって緊張感が徐々に高まる展開の小説だった。二作目は、実際には事故死であったロラン・バルトの死に秘せられた理由があると想像を膨らませた空想小説で、実在の哲学者たちを数々登場させながら、ひょっとしたら高名な学者たちの間にそういう会話があったのかも知れないと思わせるような逸話を(実際の出来事の裏側で)描きつつ、その死の謎に迫る推理小説のような展開の緊張感を強いる小説だった。

    面白いと思うのは、一作目よりも二作目の方が歴史的事実とは異なる空想が拡がり、三作目となる本書ではその空想の部分が更に膨らみ、スペイン人によるインカ帝国征服を逆転させ、新大陸の民族によるヨーロッパ支配という大胆な歴史反転小説へと、変化の度合が進んでいること。尚且つ、そこに実際の歴史的な事実や登場人物たちを散りばめ、歴史上の出来事というコインの裏表の偶然を逆転させた逸話でもう一つの在り得た正史を語るという構成は、中々に興奮を強いる構図だ。

    但し、本の構成そのものが年表にある記載あるいは年代記風の文章と残された手紙あるいは手記の抜粋の混合で、かつ比較的短い章の連なりという形式故に、これまでの作品ほどの緊張感は読んでいても生まれない。読み始めて直ぐに、これは本当にあのローラン・ビネの小説なのかと思ってしまう程の緩さがあるのだが、前作同様に丹念な下調べによる歴史的事実の取り込み(とは言え、それを言わば裏返して提示するのだが)はやはりこの作家ならではの特徴だろうと思う。世界史に疎い自分は、各章末にある訳者による註を随時読みながら本文を読み進めて、なるほどと何度も思わされた。

    読みようによっては、この本は反語的西欧文明批判と解釈できないこともないけれど、恐らくそれが本書の主題ではないような気がする。むしろ、歴史の偶然性あるいは可能性に対する思考実験に娯楽性を足し合わせた作品として読んだ方が面白いと思う。そんなローラン・ビネの思考実験の結果は、残念ながら現代にまで続くサーガとしては描かれないのではあるけれど、祖国を追われたインカの皇帝の年代記である第三部の展開、そして後日談的な第四部へと続く展開は、読むものを先へ先へと誘うことは間違いと思う。そして最後に、セルバンテスが新大陸でどんな物語を描き、エル・グレコがどんな絵画を残したのだろうかという余韻を残して本は閉じられる。

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    2026年07月02日
  • 悲しみのイレーヌ

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    惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部はその事件を部下たちと共に捜査するが、第二の事件が発生……。
    カミーユは事件の共通点を発見する。

    第一章が八割くらいを占めていて、不思議な構成だなあ……と思いながらも読み進めたのだけれど、この構成の理由に気づいた時に「わたしは一体なにを読まされていたんだ!!!!」とおもわず叫んでしまった。
    すごかった……ショッキングな描写が多く救いがミリもないけれど、滅茶苦茶おもしろかったです。傑作だ。

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    2026年06月16日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    ミステリ・サスペンスとしての完成度は文句なしで、本当に素晴らしい小説

    しかしあまりにも陰惨すぎる、そしてこんな陰惨なことが「起こるわけがない」と「娯楽小説」として読み終われない

    ラストシーンでアレックスの想いは果たされたのかもしれないけど、もっと早くアレックスに救いの手を差し伸べる人が一人でもいれば、この一連の事件に関わった人間の中に一人でも子供を保護する良識ある大人がいればと思わずにいられない

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    2026年06月14日
  • 僕が死んだあの森

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    痺れるほどに面白かった……。
    うっかり人を殺めてしまい、自白する機会逃して隠し通すしか道がなくなったら自分もこういう心情で過ごすんだろうな……という何とも陰鬱な追体験ができます。
    時間経過によるテクノロジーの発達と村の再開発で捜査が前進を見せ始めたところに、痛恨の身から出た錆(そこ繋がるんか〜と天を仰いだ)!そして、ようやく罪の露見から逃げ果せたか……?と思ったらあの結末。圧巻のサスペンス作品。

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    2026年06月10日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ネタバレ

    ヴェルーヴェン警部が残虐な連続殺人事件を追う話。

    終盤にかけて驚きの連発!面白くてページを捲る手が止まらない!
    最初から彼の原稿を読まされていたんだと気づいた時はもう楽しい。再読したい本

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    2026年06月07日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    その女アレックス

    文春、このミスで2014年版海外部門1位となったのでほとぼりが冷めたところで読んで見ました。
    今まで読んだミステリーで最高の点数を付けてよいほどの出来栄えと感動でした。
    このミステリーはネタバレをしてはいけません。ネタバレなどしたらほんと首絞められそうです。
    物語はアレックスの誘拐事件としての第一部、その後のアレックスの物語としての第二部、そしてアレックスの過去が明らかになる第三部の構成ですが、構成も巧みで思わずうなってしまいました。
    また、アレックスをはじめとして、刑事たちの面々も個性的で、感情移入してしまう筆運びも尋常ではありません。
    ミステリーファンであれば、読み逃すと後悔しますよと強く進言したい本でした。

    竹蔵

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    2026年06月03日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    恐いもの見たさで読んで、監禁のシーン、アレックスの過去は読むのが辛かった。
    アレックス視点は展開が気になり祈るように読んだ。
    知ってはいたけど、一作目を読んでいたらカミーユ警部の復活の物語としてもさらに楽しめただろうとは思うが、一作目を読む勇気が出ないが、カミーユとルイ、アルマンの3人が出ているなら読んでみたい。けどなかなか…
    被害者から加害者へ、または加害者から被害者への入れ替わりが見事。
    刑事達は真相を見抜いていてもなお、アレックス側についたのか…。
    でも、アレックスが最後、ホテルの部屋で踊りならが脱ぎ捨てたTシャツが畳んであったという描写があったのが謎。気のせいか。
    アレックスがカミーユ達のおかげで少しは報われた事を祈りたい。

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    2026年05月30日
  • その女アレックス

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    ネタバレ

    本当に面白かった。読みにくいのに一気に読んだ。
    こんなに面白い推理小説があっていいのか?
    一章ごとにアレックスへの感情が揺れすぎてしまった。

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    2026年05月26日
  • その女アレックス

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    2026/29
    私のアナザースカイ、フランスでのお話
    最寄り駅がヴォージラールの家に私も住んでいたので、最初からテンション爆上がり
    10冠王、流石でした
    続きが気になりすぎて爆速で、でも混乱せずに読めました
    全部がわかって繋がった時の爽快感と言ったらもう

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    2026年05月24日
  • 悲しみのイレーヌ

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    心が軋むったらない。

    「いや、フランス・ミステリーってこういうもんですよ?」的なアレならもう本当フランス文学を全部嫌いになるよ。

    子どもの頃こういう作品にぶち当たって読書が嫌いになったのを思い出した。

    名作だよ!

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    2026年05月17日
  • その女アレックス

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    この本のネタバレしない感想難しい!
    どうしてたまに悲しそうなんだろう?っていうのが腑に落ちる感じでした。
    警察側の4人組がそれぞれ対象的ですが、それがちょうどいいバランスになってて面白いです。カミーユ警部の突っ込みが結構クセになります。前作あってシリーズものみたいなので他のも読んでみたいです!

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    2026年05月14日
  • ハリー・クバート事件 下

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    スイスの作家ジョエル・ディケールの長篇ミステリ作品『ハリー・クバート事件〈上〉〈下〉(原題:La verite sur l'affaire Harry Quebert)』を読みました。
    スイスの作家の作品を読むのは初めてですね。

    -----story-------------
    驚異のメガヒット! 徹夜の覚悟なしに読み始めないで下さい!!

    〈上〉
    デビュー作でベストセラー作家となったマーカス・ゴールドマンは、第二作の執筆に行き詰まっていた。
    大学の恩師で国民的作家のハリー・クバートに悩みを打ち明け助言を求めていたが、その師が、33年前に失踪した美少女ノラの殺害容疑で逮捕されてしまう。
    庭からノラの白骨死体が発見されたのだ! 恩師の無実を信じるマーカスは、事件について調査し、一冊の本にまとめ上げるが……。
    年末ベストランクインの傑作、待望の文庫化。

    〈下〉
    少女殺しの嫌疑をかけられた大作家ハリー・クバートの無実を証明すべく、青年作家マーカスは師直伝の小説作法(各章扉に掲載)を実践し『ハリー・クバート事件』を書き上げ、再びベストセラー作家に。次々に判明する新事実、どんでん返しに次ぐどんでん返し……。
    世界32か国以上で翻訳出版され、眠れぬ夜を過ごす人々を続出させた驚愕のメガヒット・ミステリ。
    アカデミー・フランセーズ賞、高校生が選ぶゴンクール賞同時受賞の傑作。

    *第4位〈週刊文春〉2014ミステリーベスト10 海外部門
    *第6位『このミステリーがすごい!2015年版』海外編
    *第9位『ミステリが読みたい!2015年版』海外篇

    解説=川出正樹
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    2012年(平成24年)に刊行された作品です。

    デビュー作の大ヒットで一躍ベストセラー作家となったマーカス・ゴールドマンは、第2作の執筆に行き詰まり、大学の恩師で国民的作家ハリー・クバートに悩みを打ち明け助言を求めていた……しかし、そのハリー・クバートが、33年前に失踪した美少女ノラ・ケラーガン殺害の容疑で逮捕されてしまう、、、

    彼の家の庭に埋められていたノラの白骨死体が発見されたのだ! 師の無実を信じるマーカスは、事件について独自に調べはじめ、それを師に教えられた小説作法に従って、一冊の本にまとめあげることにしたのだったが……驚異の新人による傑作!

    大作家ハリー・クバートの代表作『悪の起源』は、34歳のハリーと15歳のノラの愛を下敷きにしていた! 少女殺しの嫌疑をかけられた恩師ハリーの無実を証明すべく、青年作家マーカスは師直伝の小説作法を実践し独自の調査をもとに『ハリー・クバート事件』を書き上げ、再びベストセラー作家となったが……次々に判明する新事実、どんでん返しに次ぐどんでん返し、世界40か国以上で刊行され、眠れぬ夜を過ごす人々を続出させたスイス発のメガヒット・ミステリ。

    33年前に失踪した美少女ノラの遺体が恩師ハリーの自宅の庭から見つかり、主人公マーカスが真相を追う物語なのですが、二転三転する展開が続き、読み進めるほどに点と点がつながっていく感覚が心地良かったです……次々と判明する新事実とどんでん返しの連続により、序盤から散りばめられる細かな違和感や、登場人物たちの言動のズレが、終盤に向けて見事に一本の線に収束していき、伏線がきれいに回収されていく構成が見事で、上下巻で1,000ページ近いボリュームながら一気に読ませる力がある作品でした、、、

    マーカスとハリーの師弟関係や警官ガロウッドとの関係性はもちろんですが、町の住人たちも一癖も二癖もありながら、どこか憎めない存在として描かれており、登場人物も魅力的……特に被害者のノラは危うさと純粋さを併せ持つ存在として強く印象に残り、彼女の魅力が物語全体の推進力になっている印象ですね。

    舞台となるニューイングランドの架空の街オーロラの雰囲気も良く、静かな田舎町の空気と、そこに潜む閉鎖性が物語に深みを与えていました……ミステリとしての完成度と物語の吸引力が両立しており、最後に全ての謎が解き明かされた後に胸に残る切なさが心に残る、満足度の高い一冊、、、

    もっと読んでいたかった……と思えるような作品でした。

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    2026年05月10日