マルクス・シドニウス・ファルクスの作品一覧 「マルクス・シドニウス・ファルクス」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー 奴隷のしつけ方 ジェリー・トナー / マルクス・シドニウス・ファルクス / 橘明美 風変わりなスゴ本。 奴隷のしつけ方というマネジメント本というよりは、古代ローマ時代の奴隷制度について生々しく語ったという仕立てで読み易い。奴隷を資産、物として扱い、時に足の骨を折り、目を潰し、ウツボの生き餌にしようとし、女奴隷には我が子を生ませようと好き勝手に振る舞いながらも、一部で感情移入して金...続きを読む品を与えたり、奴隷身分を解放してあげたり、師弟愛のような奴隷との家族感情を育む一面もあって、この辺りは現代人の感覚では容易に理解し難い。もっと理解に苦しむのは、奴隷に生ませた子も奴隷だという事。まさに、唯我独尊、欲望の真骨頂、ファミリアという独裁国家だ。 現代人も欲望の奴隷だとか、資本主義の奴隷などという揶揄、自嘲がある。しかし、やはり決定的に違うのは、現代はおよそ暴力や制度に縛り付けられてはおらず、解放の如何は自律心の一点で叶う。ただ、古代ローマのようなファミリアを形成したければ、奴隷なんてしつけなくとも、ネットで購入したトーガを纏い、良く教育されたハウスメイドと、パパ活の相手を侍らせ、農作業は知らぬ誰かに任せて一流コックが調理された物を食せば良い。制度や時代が変わっても、欲望の指向は変わらず、これらを実現する為には、多少の金銭があれば良いという事だ。少し違うのは、古代ローマの奴隷の数や質はステータスシンボルでもあったために過剰になってしまったが、現代は、催す都度、即席で満たせば良い。当時、奴隷一人の購入に一千万円。ポリコレや何やで欲望を綺麗に飾り付けた現代と、大して変わりが無い。反乱の度に制度変更で抑えても、人間の本質は、変わっていない。 Posted by ブクログ 奴隷のしつけ方 ジェリー・トナー / マルクス・シドニウス・ファルクス / 橘明美 奴隷のしつけ方。古代ローマ時代の奴隷のしつけ方と現代の日本社会の労働者管理のあり方はとても似ている。現代の日本社会では奴隷制度は存在しないことになっているけれど、結局は奴隷制度に近いものが残っているのかもしれません。 Posted by ブクログ 奴隷のしつけ方 ジェリー・トナー / マルクス・シドニウス・ファルクス / 橘明美 古代ローマの「架空の」貴族に語らせた、奴隷の扱い方ハウツー本です。面白いです。 古代ローマの庶民の生活も分かりますし、とにかく奴隷制度が当たり前に定着している様子が分かりますね。 最後に触れられていたように、時代的に、キリスト教は奴隷に支持されて広まってきたのかと思ってましたが、どうやら違うようです...続きを読むね。 本書を、組織の管理方法論と見るか、古代の大衆歴史書と見るか、なかなか興味深いです。 Posted by ブクログ 奴隷のしつけ方 ジェリー・トナー / マルクス・シドニウス・ファルクス / 橘明美 某国民的アイドルグループの公開処刑的記者会見を発端に色々考えさせられたが、その際にTwitter上で紹介している人がいた書籍。 現代日本のあり方にも通じる部分がたくさんあり、面白くもあったが色々と考えさせられる本であり、なるべく多くの人に読まれるべき本だと感じた。 Posted by ブクログ 奴隷のしつけ方 ジェリー・トナー / マルクス・シドニウス・ファルクス / 橘明美 私たちの奴隷のパブリックイメージは「死ぬまでこき使われていくらでも代わりが効くから家畜以下の扱いをうけるもの」であるからこそ、この本に書かれていた奴隷を扱うことの難しさや複雑さに驚かされた。(「俺たちは〇〇の奴隷だ」というような比喩に使われることが多く、偏ったイメージを持っていたからかもしれないが)...続きを読む 社会に生きる私たちとローマの奴隷の差というのはほんの僅かなものしかないがその僅かな差が逆に我々を飼い殺す者のメリットになっていると感じた。 Posted by ブクログ マルクス・シドニウス・ファルクスのレビューをもっと見る