望月衛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・前作「ヤバイ経済学」の計量経済学(統計分析)のテイストが面白かったですが、今作ではそこに行動経済学テイストが加わり更に楽しめました。
・独裁者ゲームの実験結果に対する「人には思いやりの心(利他性=不合理性)がある」という一般的な解釈に対して、観察者の存在が被験者の行動を歪めている可能性を示唆し、やっぱり「人はインセンティブに反応して行動する(合理性)」という主張は、とても新鮮に思えた。
(この変の話は、「観察(の為の光)が、観察対象の微小な粒子に影響を与えてしまう」という量子力学を彷彿とさせて興味深い)
・腎臓移植の為の臓器売買市場を作るという(経済学者が好みそうな)案はアメリカでは否 -
Posted by ブクログ
【要約】
バフェットとソロスの行動原理を手本に投資哲学について記述している。
大まかには以下がポイント。
・自分で責任を取ること
・自分のシステムを構築し、それに従うこと
・自分が理解できないものには投資しないこと
・自分が間違っていることを素直に認め、間違いから学ぶこと
・間違いが分かったら急いで逃げること
【感想】
具体的な投資術に関する記載は少ない、投資の哲学的なことに関することが多い。
投資だけではなく生き方においても有用な指針となる。
分散投資は悪、という考え方が興味深い。
またあくまで自分の判断基準に頼って、それに従うことが重要だという記載に共感した。
実際に中国株を始め -
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Posted by ブクログ
経済学というより、行動学かなと感じた。実験、検証を行い(これ大事)どの様な状況なら人はどの様に動きやすいを見極め、改善活動につなげるというもの。
・検証の大切さの再認識
・この行動原理がつかめれば改善活動はやりやすい
と感じる。
問題がある学生に多くの投資をして
・その人がさらに多くの問題を起こさないようにする
・世界で活躍できる存在になってもらう
考え方は共感、教育の大切さを再認識。
■学
人は見た目左右される
同性愛者、身体障害者はモノを買うときに値引き交渉時に有利になりにくい
生まれ等自身で同仕様もないことに対しては人は寛大になりやすいが、外見、態度等その人自身で変えられる事ができて -
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Posted by ブクログ
多くの具体的事例を挙げ、反脆弱性の持つ強みを様々な角度から述べている。一言で表現するのはのは難しいが、何となく全体を通じて受け取ったメッセージは「将来において絶対なんてものは絶対ない」ということだろうか。
時には失敗もするし、不運にも遭うだろうし、しかし時には受け流しつつ、また時にはその経験から学び以前よりも強く成長する、といった臨機応変さや柔軟な思考が大切であることを理解した。
著者の軽妙な語り口が個人的には読みやすく、また分野を問わず豊富な知識には驚かされる。
一点もし要望するとすれば、全体としてもう少しコンパクトにできるかも?という部分。
多数の事例は理解が深め易い一方で、冗長感も出 -
Posted by ブクログ
誰かにやる気を出させるために何かしようと思うときは、まず、その誰かがインセンティヴがなくてももともと持っている、いい結果を出そうというやる気(空き缶をリサイクルに出して環境を守ろうとか、ガンの研究を後押ししようとか)をインセンティヴが押しのけてしまわないかを考えないといけない。インセンティヴが元のやる気を押しのけてしまうのは、自分がやっていることをなんだと思うかが変わってしまったり、あるいはインセンティヴを提供された人が侮辱されたと感じたりやる気を失ってしまったりするからだ。インセンティヴという手段を使う気なら、十分に大きなインセンティヴを提供して、やれば報いられると相手に感じさせないといけ
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