あらすじ
「相撲に八百長なんてないとはとても言い張れない」
データが示す八百長の証拠とは?
新聞・テレビ・ラジオ・雑誌で話題沸騰。
悪ガキ教授が日常生活から裏社会まで、
ユニークな分析で通念をひっくり返します。
不動産広告の「環境良好」の隠された意味って?
90年代のアメリカで犯罪が激減したのはなぜ?
勉強ができる子の親ってどんな人?
銃とプール、危ないのはどっち?
相撲の力士は八百長なんてしない?
学校の先生はインチキなんてしない?
ヤクの売人がママと住んでいるのはなぜ?
出会い系サイトの自己紹介はウソ?
ウィキペディアは信頼できる?
アメリカに経済学ブームを巻き起こし、
400万部のベストセラーとなった話題の書が
ついに映画化され、日本でも公開。
映画も原作もお楽しみください。
【主な内容】
序 章 あらゆるものの裏側
第1章 学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?
第2章 ク・クラックス・クランと不動産屋さん、どこがおんなじ?
第3章 ヤクの売人はどうしてママと住んでるの?
第4章 犯罪者はみんなどこへ消えた?
第5章 完璧な子育てとは?
第6章 完璧な子育て、その2―あるいは、ロシャンダは他の名前でも甘い香り?
終 章 ハーヴァードへ続く道二つ
オマケ 『ヤバい経済学』増補改訂版での追加
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
#インセンティブ次第でヒトの行動は大きく変わる
名前こそ『ヤバい経済学』だが、カテゴライズするとすれば心理学や行動経済学だと思う。
ヒトは無意識のうちに何かしらの「報酬」を期待して行動していることを再確認できる一冊。 `インセンティブ` とは 「ヒトにいいことをさせ、もっと悪いことをさせないようにする方法」と定義してある。
保育園に遅れてくる親から罰金をもらう話や、相撲の八百長の話。
そして、クラック売りの密売人に迫った臨場感溢れる分析は痺れる。
組織の福利厚生や社会福祉制度にも、もちろんインセンティブが設計されている。
制度を利用させることで、設計者が利用者に望んでいることが垣間見えるかもしれない。
Posted by ブクログ
タイトルがちょっと嫌い。これほんまに経済学か?って感じの内容。アメリカ教員や相撲の力士のズルを暴いたり、麻薬はあんなに高いのにどうして売人は貧しい暮らしなのかを考察したり、アメリカの若年犯罪者が減った理由を調べたりする。中絶で犯罪者予備軍が生まれることさえできなかったから犯罪が減ったという論理はかーなーり「ヤバい」と感じた。
Posted by ブクログ
1990年ころのアメリカ、ティーンエイジャーによる犯罪が増えていた
2000年代初め頃にはもっと増えているだろうと多くの専門家が予想した
しかし、実際は5年間で50%以上減少した
この理由として、銃規制が挙げられた。
しかし、本当の理由は銃規制ではなかった。。。
じゃあなんだよ!!ってあなたは本書を
Posted by ブクログ
銃とプール危ないのはどっち?
相撲の力士は八百長なんてしない?
学校の先生はインチキなんてしない?
ヤクの売人がママと住んでいるのはなぜ?
出会い系のサイトの自己紹介はうそ?
ウィキペディアは信頼できる?
アメリカで170万部を売り上げたベストセラー本です。
経済学といえばこの本というくらい有名な本です。
この本の内容の一部に、アメリカの「ティーンエイジャーの殺人の件数の発生率」について少し取り上げていきたいと思います。
これについて詳しく説明すると、ある専門家は10年以内ティーンエイジャーの殺人の件数の発生率は良くて15パーセント、
悪くて100パーセント上がるといわれていました。
しかし実際には5年で50パーセントの減少という結果でした。
これについて専門家は全く予想ができず、
さらにこれについて後から言い訳をするといった結果に。
しかもその内容も人それぞれで、銃の規制が厳しくなったからだとか、
ニューヨーク市の画期的な取り締まり戦略が効いただの。
しかしこれには実際には別の要因があって、
中絶が合法化したことでした。これと殺人のなにが関係あるの?と思いますが実は研究の結果、
家庭環境の悪い子供は将来犯罪を犯しやすいという結果が出ています。
そこで中絶をしようとする人たちは、貧しい未婚で未成年の中絶する余裕などない女性たち。
そこで本来犯罪予備軍になっていた子供たちが中絶の合法化により生まれてこなかったことで、
圧倒的に犯罪件数が減ったということが実際の要因です。
この例で大事なことは、専門家はあたかも自分たちがあっているかのように意見します。
しかし、実際にはあっているなんてものではなく、
もはや「中絶が殺人を減らしている」なんて予想は誰1人していなかったという結果です。
世の中の裏側を見た気がします
Posted by ブクログ
人はインセンティブで動く、という指摘が秀逸。決して合理的に動くのではない。行動経済学というか心理学ともいえる内容。インセンティブは「経済的」「 社会的」「 道徳的」の3つと書かれているが、まあ、この説もうなずける。
Posted by ブクログ
例えばギャンブル。普通の経済学者なら期待値・還元率を考えて絶対に手を出さない。だがヤバい経済学者は違う。胴元と関係者のインセンティブを考え、データを洗い出して"勝てる賭け方"を暴きだす。そんなやり口で筆者が社会の"本当のところ"を暴いてきた内容がぎっしり詰まった一冊。大量のデータも分析のツールもネット上に転がっている昨今、本書さえ読めば誰だってヤバいことに手を出さずにはいられない!
Posted by ブクログ
誰にとって何がご褒美になってるかを元に仮説を立てる考え方は目から鱗。この考え方だと八百長やテストの不正など不謹慎と言われる問題も良い悪し抜きで判断できる。
ズルして自責の念にかられてもご褒美がある仕組みに責任転嫁しても良い!と都合よく解釈してみよ。
Posted by ブクログ
重厚な見た目と経済学という取っ付きにくそうなタイトルの印象とは異なり、読み進めやすい作品であった。一貫したテーマは無さそうであるが、各章とも世の裏側を探究している、という点で一貫している。裏側を見ることで、自分がいかに固定観念を持って生きているか、ということを実感した。
最も印象的な章は、アメリカで犯罪があるときから減少し始め、その原因を探るところである。
中絶認可が他の要因よりも圧倒的にそれに寄与しているなど中々思わないし、想像することはないだろう。(最終的に中絶をどのように捉えるかという問題は棚に上げた上で。)
Posted by ブクログ
「経済学」というとアカデミックな内容をイメージしてしまうが、本書に記載されている内容は実例に基づいたシステム経済学の様相を呈していた。
理論的な要素は全くなく、実践的にヒト・モノ・カネを捉えようとする「悪ガキ教授」の視点が目から鱗だった。
Posted by ブクログ
相撲取りの八百長の話からくるとは・・・
経済学の本ではないが面白い。
まずは物事を疑うことが大事ということか。
1面で見るのでなく、多面的に見ること。
パラダイムシフトにも共通。
Posted by ブクログ
どんなときに、どういうふうに統計をとればいいのかを、学問的にじゃなくっておもしろおかしく教えてくれる。
わりかしスラスラよめます。経済学よりは社会学より?
Posted by ブクログ
世の中の出来事をデータをもとに原因を探る。犯罪発生件数が下がったのは中絶が合法化されたのが原因だとか。え〜、というような話が満載。その現象が起こるには何がインセンティブになっているか?と考えてみるのも面白い。
Posted by ブクログ
経済学の本と聞いて、普通想像するような類の本である。
使われている手法は経済学のものであるが、その分析対象は非常に「現実」的である。
中絶と犯罪率の関係や、相撲の八百長疑惑についてなど、データとその分析によって現実の見方が少し変わるということを示した本。
経済学などの基本的知識が無くても面白く読める本である。
Posted by ブクログ
序章にまとめられている通り、全体を通して述べられていることの足場となっている考え方は以下の通り。
・人は悪い意味でインセンティブによって動く。例えば、専門家は自分の情報優位性を自分の目的のために利用する。
・相関関係があるからといって因果関係(どちらがどちらを引き起こしているか)がはっきりするわけじゃない。
・通説は大体疑ったほうが良い。
・バタフライ効果のような、遠く離れたところで起きたほんのちょっとした事が原因で劇的な事態が起こる事がある。
その他、レヴィット教授が秀逸だと思う点。
・題材の選び方が独特
・データの着眼点、読み方、および比較するデータの選定が上手い
統計学やデータサイエンスのゴリゴリに高尚なテクニックはあまり出てこないが、それで十分なのかもしれない。
Posted by ブクログ
インセンティブは現代の日常の礎である
通念はだいたい間違っている
遠く離れたところで起きたほんのちょっとしたことが原因で劇的な事態が起こることは多い
専門家は自分の情報優位性を自分の目的のために利用する
何をどうやって測るべきかを知っていれば混み入った世界もずっとわかりやすくなる
アメリカでは中絶が増えたことによって犯罪数が減っている(但し今も論争中)
学校の成績と相関している八つ
・親の教育水準が高い
・親の社会・経済的地位が高い
・母親は最初の子供を生んだとき30歳以上だった
・生まれたとき未熟児だった(マイナス要因)
・親は家で英語を話す
・養子である(マイナス要因)
・親がPTAの活動をやっている
・家に本がたくさんある
相関していない八つ
・家族関係が保たれている
・最近よりよい界隈に引っ越した
・その子が生まれてから幼稚園に入るまで母親は仕事に就かなかった
・ヘッドスタート・プログラムに参加した
・親はその子をよく美術館に連れて行く
・よく親にぶたれる
・テレビをよく見る
・ほとんど毎日親が本を読んでくれる
Posted by ブクログ
世の中の人間行動や経済現象には、人間の欲やズルい思惑が絡んでいる。そこを意識してさまざまな統計データを読み解くと、その人間模様が解き明かされる。
人は合理性や善意だけでは動かないことがよくわかる。
Posted by ブクログ
映画を先に観ていたから内容が被っている部分には新鮮味は無かったけど、ヤクの売人のシステムの話や教師が行った不正の発見の仕方など、映画にはなかった話もワクワクする題材が多くて面白かった。
Posted by ブクログ
2007年当時のベストセラー。世の中、身近な事象を、インセンティブの考え方と、統計を用いて解き明かす。
力士が八百長をしているか?犯罪者が減った真の理由、効果的な子育てとは?などなど。でも、いまではもうビッグデータとかAIで、因果関係ではなく相関関係で物事を把握することが一般的になってきているので、もうさほどの驚きはない気がする。
ブログなどの記事も追加した増補版ですが、よほどハマった人以外にはこれは不要かな。
Posted by ブクログ
まず初めに、人間の行動原理であるインセンティブをわかりやすく説明している。行動経済学とも言うべきか。
大きく社会的、道徳的、経済的インセンティブに分かれる。人を動かすためにはこれらのインセンティブをうまく使い分ける必要がある。
次に物事の相関と因果について。
一見相関があり因果がありそうな事象が実は無関係であり、思わぬ事象が直接因果関係となっていることが世の中では往々に存在する。
これらを見極めるには安易な結論を出す前に、仮説を立て適切なデータを分析することが重要だ。
Posted by ブクログ
経済的・社会的・道徳的インセンティブを軸に、経済学を日常の事象(日本では日常でない)から考察・検証し、分かりやすく説明している。さすがベストセラー作品。最近話題の「識学」に通ずるものがある。普通に面白い。
Posted by ブクログ
「経済学」なんて名前がついているけど、ひょっとして面白い本なんじゃないか? そう思って読み始めたら、こいつががまたすこぶる付きで面白かった。
その本、「Freakonomics」。「ヤバい経済学」という日本語タイトルがついているけど、直訳するならさしずめ「怪済学」だろうか。
内容は例えば…
犯罪発生率が大幅に減少した原因は“中絶”にある。
テストでインチキをするのは(生徒ではなく)先生である。
銃のある家より、プールのある家のほうがよっぽどキケン。
KKK(ク・クラックス・クラン:アメリカの人種差別団体)の本質は暇とハケグチである。
日々のできごとの陰にひそむこのような真の姿を、「人はインセンティブで動く」というセオリーを道標として、「いい疑問」と「いいデータ」を武器として、次々と解き明かしていく。
なんとも痛快の一書。
Posted by ブクログ
三分の二はヤバい経済学の本と同じ、第2章のKKKのところがより正確な話に改訂されている。残り3分の1が、増補部分。ブログとかあちこちに著者が寄稿した内容を集めて載せてくれている。全般的には増補改定版でなくても、元の本でも内容的には充分つかめると思う。
Posted by ブクログ
●世に蔓延る通念というものは、通用しない。人が動く理由は、インセンティブにある。人が何かをしでかすとき、そこにはどのようなインセンティブが働いているのかをユニークな分析で明かしている。
Posted by ブクログ
「ヤバい」だけあって、
・相撲の力士は八百長なんてしない?
・学校の先生はインチキなんてしない?
・ヤクの売人がママと住んでいるのはなぜ?
…など、面白いテーマが続けて語られていくのだが、逆に整理された経済学の解説になっていなかったので、期待と違った。