望月衛のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
非常に面白い。
反脆弱性、反脆さは耐久力や頑健さを超越する。衝撃を糧にする。
ベイルートは8回破壊され8回再建したらしい。今回の爆発で、9回目と言うことか。
心的外傷後成長。心的外傷後ストレス障害とは逆で、過去の出来事で心に傷を負った人々が、それまでの自分より強くなると言う現象。
暇な人は時間を無駄にしてしまう、忙しい人はどんどん仕事をこなす。怠惰が人をダメにする。
システムが反脆ければ、事故やトラブルによってシステムは強くなる。飛行機事故によって、飛行機業界全体は同じ事故のリスクを減らすことができる。経済は巨大な一つのシステムになっているので、連鎖倒産などが起こる。つまり経済のシス -
Posted by ブクログ
負の外部性の話。
全体として負であることがわかっていても、個々の人間の行動を改めさせることは難しい。
温暖化の話は面白い。
外部性により、一人一人の行動は小さいものでも70億人分のコストとなり重くのしかかる。
また例え温室効果ガスの排出をやめても経済への打撃がすごいだけではなく、即効性がない。
さらに気候には責任の所在をつけにくい。
つまりやめるインセンティブがないに等しい。
一方、温暖化の対処法もありそうで、亜硫酸ガスを成層圏に放出するだけで解決する見込みが高い。
止め方がわからないのではなく、止めたくないから温暖化は進行しているらしい。 -
-
Posted by ブクログ
「ブラックスワン」の提唱者として有名なリスク工学の研究者であり、トレーダーや哲学者の顔も持つ著者が、社会や経済がリスクを予測して回避するよりも、むしろリスクを活用して強くなる「反脆弱性」を養うことの必要性を説いた啓発書。
過度な医療行為が免疫力低下による大病を招いたり、森林環境の人工的な管理が破壊的な山火事につながるのと同様、企業の経済活動や社会システムにおいても、「リスクは予測可能であり、回避すべきものである」という思い込みは、むしろ不確実性と複雑性の高い状況で、大規模な金融危機のような予測不能な事態(ブラックスワン)が発生した際にシステム全体の破綻を招く脆弱性を助長する。
著者は、リス -
Posted by ブクログ
「ブラックスワン」の提唱者として有名なリスク工学の研究者であり、トレーダーや哲学者の顔も持つ著者が、社会や経済がリスクを予測して回避するよりも、むしろリスクを活用して強くなる「反脆弱性」を養うことの必要性を説いた啓発書。
過度な医療行為が免疫力低下による大病を招いたり、森林環境の人工的な管理が破壊的な山火事につながるのと同様、企業の経済活動や社会システムにおいても、「リスクは予測可能であり、回避すべきものである」という思い込みは、むしろ不確実性と複雑性の高い状況で、大規模な金融危機のような予測不能な事態(ブラックスワン)が発生した際にシステム全体の破綻を招く脆弱性を助長する。
著者は、リス -
-
-
購入済み
経済学というよりは文化人類学
経済学というよりは文化人類学や社会学を思わせような内容の本。
理論ではなく興味深い実例を多用して分かり易く解説している。
ただし当たり前のことではあるが明確で理論的な結論は出ない。 -
Posted by ブクログ
題名に興味があって読み始めた。
最初は子供時代の話が続いたので退屈だった。
しかし数学の論文でブラックジャックでの勝てる研究成果を実践する辺り課から面白くなってきた。
今はラスベガスは会社資本が支配して売るが当時はギャングが支配していたので、その辺りの妖しげな雰囲気が津割ってきて面白かった。
その後ルーレットになるのだが、そのときの機械が世界初のウェアラブルコンピューターだとMITに書かれているらしい。
その後、マーケットのファンドの話になったが、保険をかけて逆を買うことは、白戸では無理だなと思いながら読んでいた。
ただ上巻でタイトルを実現しているので、下巻はどうなるんだと思った。 -
Posted by ブクログ
とても面白かった。ナシーム・タレブの「ブラックスワン」が好きな人には特におススメ。本当の天才数学者がいかにギャンブル(主にブラックジャック)と投資(主にヘッジファンド戦略なので投機とも言える)に向き合うかがとても良く分かる。天才なので再現不可能だし、昔の話(60〜80年代が中心)が多いので今とは環境が随分異なるが、世界金融危機でも活躍しているので、考え方はとても参考になる。やはり金融や経済学は未熟な学問だと思う。あと、アメリカ人が投資から財を為すことに貪欲であり、財を失わないことを目的とする日本人とは考え方がかなり異なる事も分かる本だと思う。あまりそう感じる人は多くないかもしれないが。
-
-
-