ユーザーレビュー その問題、経済学で解決できます。 ウリ・ニーズィー / ジョン・A・リスト / 望月衛 経済学のことを勉強しようと思ったが、実際には実用的に実験を行う事の大切さを教わった。 例えば、会社で物を売る値段を決定する時でも、試験的に値段に幅を利かせて売ってみて、どの値段の時が最も利益が上がるが試してみるなど、実験が必要な場面は往々として存在する。 面倒と思わず、実験を行うことが利益をあげるこ...続きを読むとがわかった。 Posted by ブクログ その問題、経済学で解決できます。 ウリ・ニーズィー / ジョン・A・リスト / 望月衛 良い本。くだけた感じの翻訳で読みやすい。好き嫌いはあるかもしれないけど。 行動経済学の本だけど、どちらかというと実地実験をすることが大事!ということを伝えている本。ナッジとかは少し触れられる程度。 著者の行ってきた実地実験をなぞるように進んでいく、ちょっとドキュメンタリーな部分もあって面白い。 全般...続きを読む的に行動を起こす、または改める前には実験をやってからの方がいいし、実地実験をやっていけば世界も変えられるかもよ!っていうノリ。 その見方は楽観的過ぎるかもしれないけど、それでも感化されて自分もやってみたくなる。 Posted by ブクログ その問題、経済学で解決できます。 ウリ・ニーズィー / ジョン・A・リスト / 望月衛 子供に勉強のやる気を起こさせるためにはどうしたらよいだろう。 寄付金をより多く集めるにはどうしたらよいだろう。 新車を安く買うためにはどうしたらいいだろうか。 訪問販売でより多く売るためにはどのようにしたらよいだろうか。 社員のパフォーマンスを上げるためにはどうしたらよいだろうか。 こんな疑問は日...続きを読む常生活でもよく考えると思う。 これらに対する回答は、昔ながらの迷信や習慣ではなく、科学ー特に実験に基づく行動経済学ーによって与えることができるし、そうあるべきである。 最近はビッグデータという手法が流行っているが、こちらは非常に大きい(ビッグ!)データ群から相関関係を主とした分析を行う。ここで注目してほしいのは、因果関係ではなく、相関関係であるということだ。 悲しいかな、人間は相関関係と因果関係を混同しやすいらしい。 たとえば、ある広告代理店のCEOが、広告をTVで流した量とその売上げの正の相関を証拠として、「どうだ!広告を流せば流すだけ売り上げが伸びているぞ!」ということができるだろうか。 一方で、夏時期にアイスクリームの売り上げと溺れる子供の量のグラフ(こちらも正の相関だ!)をみて、アイスの売り上げが多い年に、子供にプールに行かせることを禁止する親がいるだろうか? 実は、両者とも本質は全く同じだ。つまり、相関はあるけれども因果関係は必ずしもイコールではない、ということである。 (ネタバレだが前者は、たまたま広告を流した時期がクリスマス的な売り上げが伸びる時期であるため広告と売り上げの因果関係があると錯覚した例で、後者は暑くなるとアイスを買う人とプールや海に行く人が増えるので相関がある、というだけの話だ) ということもあり、真に因果関係を調べたい場合は、従来のよく整備された実験環境を構築して、対照群と比較して検討する必要があるのだ。 一昔前は、大規模に実験する環境、資金、アイデアがなかったので困難であったが、ここ最近の実証経済学の流行をうけて大規模な社会実験も可能となってきたらしい。 本書に記載されている例として、子供成績を上げたいと思うのはほとんどすべての親御さんの願いであろう。 この場合、どのようにしてやる気を出させるのがもっとも有効であろうか。 物でつる場合と、お金そのものズバリを上げる方法がまず考えられるが、物を上げる場合も本質的にはお金を上げることと等価なので、お金という尺度で実験をしてみる(小さい子供は、お金よりもおもちゃの方が喜ぶだろう!というご指摘はもっともである。これについても本書では研究成果を披露しているので本書参照) 1)何もしない(これがベースとなるので比較対照群) 2)事前に1000円あげておいて、前の成績よりも下がったら1000円を没収する 3)事後に、成績が上がった場合に1000円をすぐにあげる 4)事後に、成績が上がった場合に1000円を少し時間を空けて(1か月等)あげる この4つのケースで成績があがったのはどのケースでしょうか? 1つだけ劇的に上がったケースがあります。 詳しくは本書で。 また社員のパフォーマンスを上げる問題についても同様に実験した結果が披露されている。 こちらは個人でインセンティブを与える場合と、チームとしてインセンティブを与える場合とで結果が異なるという興味深い結果が得られたそうだ。 詳しくは本書で。 というように、このようなテーマは普遍性があり、知っていると意外と役に立つことがあるかもしれない。 お勧めできる一冊である。 Posted by ブクログ その問題、経済学で解決できます。 ウリ・ニーズィー / ジョン・A・リスト / 望月衛 UC San DiegoのRady School of Management教授のUri Gneezy師の著作。学術的にも実務的にも面白い。この本もっと日本でブレークしても面白いと思う。ベンチャーが事業開発にとって必要な「実験」の組み立て、この分野、サンディエゴと日本のビジネス連携でも、色々と仕掛け...続きを読むていける可能性があるのではないかと思います。 Posted by ブクログ その問題、経済学で解決できます。 ウリ・ニーズィー / ジョン・A・リスト / 望月衛 いわゆる「ビッグデータ」から求められた結果がただの相関関係であるのか、因果関係であるのかは判断するのが難しい。多くの場合ビッグデータを元に解析された結果というのは相関関係であることが多く、且つもっともらしいので因果関係があるとたやすく誤解されやすい。 著者達は、この誤解を行わず正しい結果から正しい答...続きを読むえを出すために、実社会、実経済の中で実験を行い実際の因果関係を解き明かしていく。 Posted by ブクログ ウリ・ニーズィーのレビューをもっと見る