ウリ・ニーズィーの作品一覧
「ウリ・ニーズィー」の「その問題、経済学で解決できます。」「インセンティブが人を動かす 今日から使える行動経済学入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ウリ・ニーズィー」の「その問題、経済学で解決できます。」「インセンティブが人を動かす 今日から使える行動経済学入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
実験のできない経済学から、実地実験の経済学へ。問題は何か?(何が困りごとか。)のブレイクダウン、要素分解から、解決方法を探るためには、実地実験こそが大事だということ。重要なことは、インセンティブが何かを知ること。また、インセンティブ、いつ、誰に、どのように与えるかによって、結果が全く異なるということ。これは、実地実験を行い、コストをかけず成功例を見出すことが大事。特に、大企業では、これまでのやり方が踏襲され、実地実験をやりたいにも、承認待ちとなり、なかなか変革が起こらないのではないか。重要なことは、実地実験をする風土を作ること、風土を作るにはどのようなインセンティブ制度が必要かも、実地実験で確認することである。
これまで、経験が重要と言われてきたが、大事なことは、経験ではなく、実験なのではないか?ここは、新しい気づき。経験が大事ということについて、疑心があったが、実験が大事ということであれば、納得する。
自分が所属する企業、部署は実地実験の文化風土があるだろうか?実験というと、科学実験をイメージしがちだが、日常の行動経済学にも、そのような土壌があることを認識しているだろうか?
例として、イスラエルの保育園や人種による差別等。彼らはイデオロギーで差別しているのではなく、彼らに働くインセンティブによってそう行動している。すぐに結論づけるのではなく、何がインセンティブとして働くのか?しっかりと議論する必要があると学んだ。
テクニカル用語として、利得フレミングと損失フレミングがある。どっちが有効かは実験次第、だが、飴と鞭の使い分けが大事。前者は達成できたらお金を払う、後者は達成できなかったらお金を返金してもらう。という感じで。
Posted by ブクログ
子供に勉強のやる気を起こさせるためにはどうしたらよいだろう。
寄付金をより多く集めるにはどうしたらよいだろう。
新車を安く買うためにはどうしたらいいだろうか。
訪問販売でより多く売るためにはどのようにしたらよいだろうか。
社員のパフォーマンスを上げるためにはどうしたらよいだろうか。
こんな疑問は日常生活でもよく考えると思う。
これらに対する回答は、昔ながらの迷信や習慣ではなく、科学ー特に実験に基づく行動経済学ーによって与えることができるし、そうあるべきである。
最近はビッグデータという手法が流行っているが、こちらは非常に大きい(ビッグ!)データ群から相関関係を主とした分析を行う。ここで注目してほしいのは、因果関係ではなく、相関関係であるということだ。
悲しいかな、人間は相関関係と因果関係を混同しやすいらしい。
たとえば、ある広告代理店のCEOが、広告をTVで流した量とその売上げの正の相関を証拠として、「どうだ!広告を流せば流すだけ売り上げが伸びているぞ!」ということができるだろうか。
一方で、夏時期にアイスクリームの売り上げと溺れる子供の量のグラフ(こちらも正の相関だ!)をみて、アイスの売り上げが多い年に、子供にプールに行かせることを禁止する親がいるだろうか?
実は、両者とも本質は全く同じだ。つまり、相関はあるけれども因果関係は必ずしもイコールではない、ということである。
(ネタバレだが前者は、たまたま広告を流した時期がクリスマス的な売り上げが伸びる時期であるため広告と売り上げの因果関係があると錯覚した例で、後者は暑くなるとアイスを買う人とプールや海に行く人が増えるので相関がある、というだけの話だ)
ということもあり、真に因果関係を調べたい場合は、従来のよく整備された実験環境を構築して、対照群と比較して検討する必要があるのだ。
一昔前は、大規模に実験する環境、資金、アイデアがなかったので困難であったが、ここ最近の実証経済学の流行をうけて大規模な社会実験も可能となってきたらしい。
本書に記載されている例として、子供成績を上げたいと思うのはほとんどすべての親御さんの願いであろう。
この場合、どのようにしてやる気を出させるのがもっとも有効であろうか。
物でつる場合と、お金そのものズバリを上げる方法がまず考えられるが、物を上げる場合も本質的にはお金を上げることと等価なので、お金という尺度で実験をしてみる(小さい子供は、お金よりもおもちゃの方が喜ぶだろう!というご指摘はもっともである。これについても本書では研究成果を披露しているので本書参照)
1)何もしない(これがベースとなるので比較対照群)
2)事前に1000円あげておいて、前の成績よりも下がったら1000円を没収する
3)事後に、成績が上がった場合に1000円をすぐにあげる
4)事後に、成績が上がった場合に1000円を少し時間を空けて(1か月等)あげる
この4つのケースで成績があがったのはどのケースでしょうか?
1つだけ劇的に上がったケースがあります。
詳しくは本書で。
また社員のパフォーマンスを上げる問題についても同様に実験した結果が披露されている。
こちらは個人でインセンティブを与える場合と、チームとしてインセンティブを与える場合とで結果が異なるという興味深い結果が得られたそうだ。
詳しくは本書で。
というように、このようなテーマは普遍性があり、知っていると意外と役に立つことがあるかもしれない。
お勧めできる一冊である。