矢野隆のレビュー一覧

  • 決戦!川中島

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    数ある合戦の中でも知名度が高く、上杉謙信と武田信玄がしのぎを削った川中島。複数の作家のオムニバスで、上杉方と武田方の視点を入れ替えての作品を楽しめた。謙信、信玄が本人であったのか影武者であったのか、史実を同定することは難しいが故の各作家の視点。それぞれの作家が史料に基づき展開するフィクション。時代小説を堪能する真髄があるように感じた。

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    2019年10月18日
  • 決戦!本能寺

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    7人の作家が異なる主人公と視点、解釈で本能寺の変の顛末を描くアンソロジー。なので黒幕も作品毎に異なり、面白い。個人的には冒頭の織田信房編と5編目の細川幽斎編が良かった。特に織田信房編は君誰やねん???から終始定説の外を突っ走る展開でこんな本能寺があるのかと驚いた。
    結びの明智光秀編は光秀と彼を歴史の表舞台へ引っ張り出してきた信長の最後の対話が実に悲しい。

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    2019年09月23日
  • 決戦!桶狭間

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    決戦!シリーズ

    木下昌輝さんの岡部元信の本当の忠義、宮本昌孝さんの今川氏真は、特に、面白かった。
    氏真に関しては、最近色々な作家さんが書き始めていて、評価も様々出されるようになり、興味深い。

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    2019年08月25日
  • 決戦!桶狭間

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    桶狭間の戦いをテーマにしたアンソロジー。前回読んだ関ヶ原に比べて戦の経緯が複雑で理解に苦しむ部分もあったが、一方で各話のバラエティも豊富で、それぞれの物語のレベルが高い。

    砂原浩太郎『いのちがけ』、富樫倫太郎『わが気をつがんや』、宮本昌孝『非足の人』がお気に入り。特に『非足の人』は桶狭間での今川氏真をピックアップするという非常に珍しいテーマの中、放蕩息子を無能の人と描きながらも彼の内面の覚悟の一片を光らせる演出が面白いと感じた。

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    2019年08月03日
  • 決戦!桶狭間

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    好きな「決戦 ! 」シリーズである。
    桶狭間については織田信長が奇襲戦で今川義元を討ち取ったと言う事は知っているが細かい事には知識が無かった。
    多少は作られている部分はあるとしても、細部を知りこの歴史を転換させる戦に思いを馳せる事が出来た。
    特に「いのちがけ」、「わが気をつがんや」、「義元の首」は秀作だと思う。

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    2019年05月07日
  • 大ぼら吹きの城

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    秀吉が百姓、寺仕えから針売りとなり高みを目指して信長に仕え小者→小者頭→足軽→足軽頭と登り詰めるまでの出来事を描く。小者時代に弓衆頭の浅野又右衛門の娘おねに惚れて高みを目指す事で結婚し、おねの長屋付き合いから騎馬衆頭の犬千代事前田利家と付き合い、針売り時代の付き合いのある川筋衆の頭小六、長康、大炊介ならびに、弟の小一郎らと美濃攻略の拠点となる墨俣に城を建てる。禿鼠と信長に取立てられながら、勝家、長秀らと相対しながらも大ぼらを吹いて自分を鼓舞し高みを目指す姿が面白く読めた。

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    2018年09月16日
  • 決戦!川中島

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    決戦シリーズも段々と地味になっていくかと思いきや、小説としてはやはり面白い。
    武田・上杉の雌雄を決する川中島の戦いがあった事は知っているが、その仔細については知識不足だった。
    その戦いを知り、それぞれの違う人物から戦いを捉えていく事が出来るこのシリーズは好きだ。

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    2018年08月11日
  • 決戦!関ヶ原

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    歴史小説は好きでこれは面白いと思って読んだが期待通りであった。7人の上手い書き手による人物ごとの短編である。それぞれが書き込まれているので、短編集にありがちな薄さ物足らなさはなかった。
    書き手の取り上げ方によって史実の見方を変えている所も興味深い。一番は「怪僧恵瓊」だった。
    このシリーズは追っかけたい。

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    2018年05月03日
  • 決戦!関ヶ原

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    関ヶ原の戦いを7人の武将の視点から、7人の小説家が描いたオムニバス短編。一つの事件でも、異なる立場から見たら別々の物語になる。ということを感じさせてくれる。

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    2018年03月11日
  • 決戦!関ヶ原

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    先に「決戦!関ケ原2」を読んでしまったので、こちらも。
    今回は徳川家康(伊東潤)、可児才蔵(吉川永青)、織田有楽斎(天野純希)、宇喜多秀家(上田秀人)、島津義弘(矢野隆)、小早川秀秋(沖方丁)、石田三成(葉室麟)。

    2を読んだ時も感じたが、この戦いほど様々な思惑が交錯した戦いもないように思える。裏切りや傍観や致したかなく、という気持ちで参戦する者、戦いが終わった途端に保身や論功行賞に走る者、純粋に戦うことを突き詰める者、自分自身でなく自分の国をどう守るかに徹する者…。

    この戦いでの勝者と敗者ははっきりとあるものの、その後の人生や評価、あるいは自分自身が顧みての勝者と敗者はそれぞれで、何が勝

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    2017年12月05日
  • 決戦!関ヶ原

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    ありえないとも言い切れない設定、前提が面白い連作だった。冲方丁目当てで読んだが、どれも読み応え十分だった。

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    2017年09月19日
  • 決戦!関ヶ原

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    それぞれの関ヶ原。勝つものがいれば、当然負けるものもいる。領土への野心のため。天下のため。家を守るため。戦う理由はひとそれぞれ。

    怪僧恵瓊の毛利に対する態度。家康と三成との結託。面白かったけど、人間的に好きになったのは小早川秀秋。徳川と豊臣との間で揺れながら米のことを考える姿がよい。幼少より秀秋のことを考える家臣がいたなら世間の評価はまた変わったものになったかもと思う。

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    2017年07月26日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 暗夜篇

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    まだ12歳なのに…こんな重いものを背負うなんて…お父さんはホントはイタチのことを想ってたのにちゃんと二人で話せばこんな悲しい事は起こらなかったのかな?

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    2017年02月13日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 暗夜篇

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    暗部入りから一族壊滅までの物語。

    原作では冷徹に一族を滅ぼしたイメージしかありませんでした。
    この本では一族と里の板挟みになり、
    苦悩の末に一族を滅ぼす決意をしたイタチの深い心理描写が巧みに描かれています。

    最後に父親フガクがイタチに殺されると分かって言った
    「恐れるな。それがお前の決めた道だろ」がイタチと相容れないながらも父親として最後の役目を果たそうとするセリフとして深く心に沁みました。

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    2016年03月21日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 光明篇

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    ナルトのストーリーとイタチを知ってる人ならみんな楽しめるはず!

    イタチは原作だと里に利用された可哀想な忍、
    というイメージしかありませんでした。
    しかし、その生い立ちから「誰よりも優秀な忍になり、争いごとをなくす」という確固たる信念を持った誰よりも優しく、負けず嫌いで強い忍であることが分かります。

    うちは史上初めての火影を目指し栄光への道を突き進むイタチ。
    アカデミー史上最年少での卒業、中忍試験唯一1人受験での最短合格、うちは初の暗部入りなどイタチの無双っぷりが存分に楽しめます!

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    2016年03月21日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 暗夜篇

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    暗部入隊からうちは一族せん滅までのイタチの物語。
    初期NARUTOの最大の謎であり物語のキーの一つであるうちは一族の滅びのエピソードは、妄想をかきたてられましたからね。
    きちんとNARUTOの世界観に基づいていてよかったです。

    なぜか暗夜編から読んでしまったけど、光明編が先だったのか。ま、いっか。

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    2016年02月24日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 暗夜篇

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    ネタバレ

    小説だから描くことができたであろう、イタチの真実。

    里の平和への願い。
    うちは一族への想い。
    サスケへの想い。
    シスイとの約束。
    父と邂逅することのできなかった最後。

    父とイタチの関係性、「もっと早くに向き合っていれば・・・」とイタチがサスケに思っていたことを、同じように父フガクも思っていたに違いない。
    どうして、もっと早くに解りあうための何かができなかったのか、悔やまれる。
    一人の忍びとして、イタチへの嫉妬があったのも、やはり人間の感情ゆえとは思っていても・・・。
    父と子でなく、忍び同士として解りあおうとしていたら・・・この結末には至らなかったかもしれない。

    13歳という幼い子どもにと

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    2015年11月15日
  • NARUTO―ナルト― イタチ真伝 光明篇

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    この作者の人、シカマルの話のときはキャラクターの口調に違和感があって気になったんだけど…。
    この本はすごくよかった!

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    2016年01月31日
  • 覇王の贄

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    グラップラー刃牙を彷彿とさせる剣豪小説…というより格闘小説。
    夢枕獏先生の後継者がようやく現れたという印象。

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    2015年10月18日
  • 武士喰らい

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    復讐にとらわれた男の、あまりにも哀しい戦国奇譚。とにかく哀しいです、切ないです。あまりにも哀しすぎて★一つ減点。

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    2014年03月11日