王谷晶のレビュー一覧

  • 完璧じゃない、あたしたち

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    23編の環境も立場も違う「あたしたち」の関係性の物語。百合要素が強めだかそうではない問題を提議する関係も。恋の始まりや終わり、友情やふとすれ違っただけの交流まで徹底して女と女で構成されていて正に帯の「女の人生を変えるのは男だなんて、誰が決めたのさ?」をにやにやしながら叩きつけるのが爽快。23編もあるからなんだこりゃ?な話もあるけどその分刺さる話は直球でやって来る。「しすか·シグナル·シルエット」「だからその速度は」「あなたのこと考えると無駄になる」「ヤリマン名人伝」辺りが好み。「ときめきと私の肺を」や「東京の二十三時にアンナは」の辛い時に静かに横にいる、というのも染みる。

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    2021年06月19日
  • 探偵小説には向かない探偵

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    ネタバレ

    タイトルにある「探偵小説には向かない探偵」というのがまず気になる。素直に読めば、「探偵小説には向かない」探偵を主人公とした「探偵小説」というのだから、これはもう相当に挑戦的である。本書の説明には、登場する探偵はヘタレとある。だが、ヘタレは探偵小説に向いていないのか、定かではない。一般的には、探偵小説に登場する探偵は、少し変わり者で、何かに偏執的なこだわりを持っていて、鋭い観察眼あるいは深い洞察力(推理力)を備えている。本作に登場するヘタレ探偵は、いずれもほどほどにしか備えていない。別の作品では、資産家の出自で金にものを言わせて事件を解決する探偵もいたが、ヘタレ探偵は有名な探偵の末裔でありながら

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    2021年03月29日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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     短編というよりショートショート。
     そしていきなりクライマックス。
     長編小説にしろ何にしろ、いろいろなものを積み上げてクライマックスに持ち上げるという印象があるのだが、この作品のようにクライマックスをいきなり見せてくるような作品でも面白く読めるのかと驚いた。
     私はあまり短編が好きではないのだが、これは面白かった。むしろもったいない。ここにのっている作品たちをもっと長く読みたいという気持ちになった。

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    2018年12月13日
  • ババヤガの夜

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    表紙から男だと思ってたけど、まさかの女性だったとは。
    最初はそこに、驚きました!
    そして、この先何が起こるのか分からない展開に、一気読みしました。
    短いけど、かなり深い内容です。

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    2025年12月21日
  • ババヤガの夜

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    暴力的でエグい描写はあるが、独特の世界観に引き込まれた。
    新道依子の芯の通った強さがとにかくカッコいい。
    勢いがあって、面白かった。

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    ダガー賞受賞で話題になった一冊。バイオレンスとミステリー、シスターフッド、そしてジェンダー。ものすごくたくさんの要素が詰まっていて楽しめました。一方で、要素が多く少し感覚的に突き抜けて良かった、と感じるよりも頭で良かったと感じるような感覚があり…… レートは3にしました

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    日本人初、聞き慣れない賞を獲った作品。生活の中で何度も目にし、展開の大きさから気になって我慢できずに買ったが、20ページほど読んで、怪しさに包まれた。筆致が足りてない、、。終盤の展開は、おっ!と思ったが、英語で読むとまたちがうのかなあ。自分にはあんまり面白いと思えなかったが3日でサクッと読めたので、読みやすくはあるのかも知れない。

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    ミステリーかと思ったら違った。クライムサスペンスがミステリーの分類なのでダガー賞なのだろうか。そのあたりの事情に明るくない。
    思ったものではなかったが、これはこれで読んでいて面白かった。

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    2025年12月19日
  • 父の回数

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    全編それなりに退屈する事無く読めました
    どの作品も味わい深く考えさせられました
    表題である「父の回数」に書かれている現代の若者の性的嗜好は窮屈になった人間関係のため、人との関わりを好まない人が増えている結果なのかな?と思いました
    経済環境の将来の見通しも無い中、こんな社会では少子化も当たり前なのでは?と考えさせられました
    政治家がそんな視点を持ってくれると世の中は良くなりませんでしょうか?(^^)v

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    2025年12月17日
  • ババヤガの夜

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    2時間くらいでサラッと読みました。
    あくまで主観ですが、女の苦悩も暴力もわりとあっさりしてるので、感情移入しすぎずラノベ感覚で読みやすいです。
    娯楽にちょうどいい

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    2025年12月16日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    後半の展開は思わず声が出そうになるくらい驚いた。
    正直、そこまでの展開が個人的には性にあわないというか、暴力を全面に押し出した作品にあまり触れてこなかったからか、読んでいて結構しんどかった。
    (でもそのくらい描写は凄まじかった)
    だからこそ後半の種明かしでは一気に惹き付けられたし、もっと惨たらしい結末になるかと思っていたので終わり方にホッとした。

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    2025年12月14日
  • 他人屋のゆうれい

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    ババガヤで王谷さんの作品を読み初めましたが、比較するとハードボイルド路線から外れていましたが面白かったです
    「人権」についての下りなど時折人の本質に問いかける部分も考えさせられるものが有りました
    鉄製の扉に「殺」と刻むのは相当な騒音がするので無理と思います
    幽霊の正体は展開としては面白かったですが最後に少しハッピーにしてあげて欲しかったと思いました

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    2025年12月09日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    返却の都合で途中までしか読めなかったけど

    自分もこのままだと40になっても大人になりたいって言ってそうだなあ

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    2025年11月19日
  • 他人屋のゆうれい

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    とても読みやすい文体で、スルスル読めるんだけど、登場人物さんたちが、なんか、私とは相性良くない感じ。でも、確かに私には、私から見た事実しか分からないなぁと、ちょっと同意してしまう表現もあったり、面白いお話しでした。
    最後の落としどころは、素敵。

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    2025年11月16日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    「ババヤガの夜」が面白かったのでこちらも購読。全23篇、話によって文体のスピード感まで変わるのが面白かった。

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    2025年11月07日
  • 父の回数

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    様々な人間模様が詰まってた。
    普通ってなんだろうと思う。スルスルと読めてしまったのに、なんとも言えない感じの読後感

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    2025年10月31日
  • ババヤガの夜

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    王道少女漫画(荒削りの新参がお嬢とかけおち)のよう。この作品がダガー賞受賞したとのこと、男なら珍しくない展開も、女となるとまだまだ目新しいことなのだと感じた。

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    2025年12月17日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    年をとってもそんな感じでもいいのか〜と思える。大人じゃないわけではない。むしろ周りを気にせず自分の生き方を貫いていて大人かも。

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    2025年10月25日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    ユニークな方という印象。
    ワードチョイスも絶妙に面白い。
    個性的だけれど、LGBTQ、BL、終活とピースがハマる部分は、あ~わかる〜と思って読んでいた。

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    2025年10月19日
  • 父の回数

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    短編5篇からなる本作。中でもタイトルにある「父の回数」という話で離婚して疎遠になった父親が亡くなり、父親宅を掃除することになり、もしかしたら自分たちの思い出の品が出てくるかも?と期待して何もなかった時の空虚感がリアルだった。

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    2025年10月18日