王谷晶のレビュー一覧

  • 君の六月は凍る

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    表題の『君の六月は凍る』と『ベイビー、イッツ・お東京さま』の二本立て。
    どちらも匂い立つ(いい意味ではない)感じで、記憶に残りそう。
    『君の六月は凍る』は登場人物の名前も性別もはっきりせず、読み手に想像させるのだが、それでも他人に抱く恋慕や恨みにも似た怒りというものは、そういう前提がなくてもスッと入ってくる感じがした。
    『ベイビー、イッツ・お東京さま』は、主人公がTwitterやエッセイで読む王谷晶さんそのままで、「自伝?」とも思ってしまった。他県の田舎住まいとしては、東京は光の街のように見えるのだが、なるほど「メトロポリス」と「ゴッサム・シティ」ね。わかりやす…。『君の六月は凍る』でも大橋を

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    2023年07月16日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    最初から最後まで最高の女同士の小説しかない!!
    レズビアンロマンス小説もシスターフッド小説もあると思ったらスリラー小説もあるしサスペンス小説もあるしSF小説もあるし、てんこ盛りで良かった。
    お腹いっぱい!!
    この小説たちを一生愛す!!

    『完璧じゃない、あたしたち』で好きだった小説
    「小桜妙子をどう呼べばいい」
    「十本目の生娘」
    「だからその速度は」
    「夢で見た味」
    「東京の二十三時にアンナは」
    「タイム・アフター・タイム」
    中でも「だからその速度は」が好きすぎて最早辛い。
    最高でした。

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    2023年07月09日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    「北口の女」があまりに良かったので、これが所収されている本書を手に取った次第です。もう、あんまり覚えていないのですが、最後の「タイム・アフター・タイム」が好きです。歌がらみの話が私のツボにはまるのかもしれません。女同士のドロドロなのも好みでした。SNSとかニコが若い頃には影も形もなかったもの。これの影響力のスゴさに感心すると同時に、こんなんに振り回されてんじゃねぇ、と言いたい気持ちも募ります。そういいつつ、最早、社会とか流行とか風俗とか、そういうものの第一線から遠ざかった、少なくとも外部からはそのように認定されるであろう私。その私に、シンディ・ローパーの気怠いバラードが染みるのです。

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    2023年03月11日
  • コロナ禍日記

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    ネタバレ

    半分くらい読んだか。ちょっと読んで読めそうなのだけ読む。しんどいのはパスする。これがちゃんと読めるようになるにはやはり10年くらいはかかるのだろう。最近ようやく東日本大震災のものが読めるようになったのだから。

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    2023年01月17日
  • コロナ禍日記

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    ただただ日々の集積のみがここにある。
    自分の中で空白の期間になっていたものが、他人の日記を通して少しずつ埋められていく。
    この暮らしを無かったことにしてはならないと感じた。それぞれがそれぞれのやり方で戦い抜いた日々を忘れてはいけないと思った。

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    2022年10月08日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    女同士の関係が1番自由なのかもしれない…友情でも愛情でもなんとなく隣りにいるでも、強く結びついてても付かず離れずでも今は遠く離れてても何にでもなれる。
    初読みの作家さんでしたがもっと読みたくなりました。
    いかにもありそうなお話から、自分や友人が変態していくファンタジー、ゾンビもの(とても楽しいし終わり方が好き)まで自由でした。
    お婆さんのひとり語りのお話も、夢で見た料理を友人が作ってくれるお話も好きです。不味い餃子のお肉それ鈴木さんですよね……?

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    2022年03月29日
  • コロナ禍日記

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    コロナ禍をどうやって過ごしたのか。日記にすることで、日常の変化やそれに対する筆者や世間の反応の変遷が見えて面白かった。国や仕事によっての違いも興味深くて、その辺もっと幅広く知りたいと思った。

    苦しかった頃のことをいろいろと思い出して憂鬱な気持ちにもなったけれど、記録として大事な一冊になるでしょう。

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    2021年12月07日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    女性の身の回りにじんわりと纏わりつくしんどさを淡々と、端的に表していて馴染みやすい。具体的な店名や曲名、駅名が出てきてより身近に感じることができた。単なる『百合』の言葉に収まらない日常たち。ひとの人生なので。

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    2021年09月19日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    23編の環境も立場も違う「あたしたち」の関係性の物語。百合要素が強めだかそうではない問題を提議する関係も。恋の始まりや終わり、友情やふとすれ違っただけの交流まで徹底して女と女で構成されていて正に帯の「女の人生を変えるのは男だなんて、誰が決めたのさ?」をにやにやしながら叩きつけるのが爽快。23編もあるからなんだこりゃ?な話もあるけどその分刺さる話は直球でやって来る。「しすか·シグナル·シルエット」「だからその速度は」「あなたのこと考えると無駄になる」「ヤリマン名人伝」辺りが好み。「ときめきと私の肺を」や「東京の二十三時にアンナは」の辛い時に静かに横にいる、というのも染みる。

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    2021年06月19日
  • 探偵小説には向かない探偵

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    ネタバレ

    タイトルにある「探偵小説には向かない探偵」というのがまず気になる。素直に読めば、「探偵小説には向かない」探偵を主人公とした「探偵小説」というのだから、これはもう相当に挑戦的である。本書の説明には、登場する探偵はヘタレとある。だが、ヘタレは探偵小説に向いていないのか、定かではない。一般的には、探偵小説に登場する探偵は、少し変わり者で、何かに偏執的なこだわりを持っていて、鋭い観察眼あるいは深い洞察力(推理力)を備えている。本作に登場するヘタレ探偵は、いずれもほどほどにしか備えていない。別の作品では、資産家の出自で金にものを言わせて事件を解決する探偵もいたが、ヘタレ探偵は有名な探偵の末裔でありながら

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    2021年03月29日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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     短編というよりショートショート。
     そしていきなりクライマックス。
     長編小説にしろ何にしろ、いろいろなものを積み上げてクライマックスに持ち上げるという印象があるのだが、この作品のようにクライマックスをいきなり見せてくるような作品でも面白く読めるのかと驚いた。
     私はあまり短編が好きではないのだが、これは面白かった。むしろもったいない。ここにのっている作品たちをもっと長く読みたいという気持ちになった。

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    2018年12月13日
  • ババヤガの夜

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    主人公の新道依子がヤクザと激しく喧嘩をしグロテスクな表現も多く、その手のものが苦手な方にはおすすめはしにくい。文章から映像がすぐに浮かぶので、殴ったり喧嘩したりした経験のない私でも容易にイメージでき読むスピードも落ちず一気に引き込まれた。正と芳子という夫妻の話が差し込まれるが、途中までこの2人のことを完全に勘違いしていた。著者の策略にハマってしまった。この作品はダガー賞受賞作なので、ミステリー要素がもっとあると思ったのですが。これから読む方は先入観なしにエンタメ小説として読んだ方が楽しめるだろうと思う。

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    2026年03月15日
  • ババヤガの夜

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    後半に進むにつれて一文が短くなり、テンポ自体は良くなっていくのだが、その分描写が淡白に感じられる。暴力シーンもエンタメとしては面白いものの、どこか漫画的な「効果音で演出された喧嘩」のようである。暴力を前面に押し出した作風ではあるが、果たしてそれを魅力として受け取った読者はどれほどいるのだろうか。

    読後感は『流浪の月』や『正欲』を読んだときの余韻に近い。
    物語の背後に、著者の個人的な思想や社会への問いかけが隠れている。ジェンダー、LGBT、多様性……。そういったテーマに対して、自らの倫理観を省みることになるのだが、純粋にミステリーを楽しみたいと思っていた身としては、今回はそのような重さを求めて

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    2026年03月12日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    ★3.5
    暴力シーンは文章から湧き出る臨場感があり、とてもよかった。
    ただストーリーの展開が少しありきたりだった印象です。
    決してつまらないというレベルではありませんが、特段面白くもなかった。
    可もなく不可もなくという感想の一冊です。

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    2026年03月11日
  • ババヤガの夜

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    すごい暴力。
    ただただ暴力。
    久々に読んだこの手の作品、
    びっくりしました。
    カッコ良いよなぁ、暴力って。

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    2026年03月09日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    3.1
    読みやすい。
    けどこれがダガー賞?
    あと叙述トリック部分はいる?別に物語に寄与してないからいらないよね。

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    2026年03月02日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    だいぶ表現がリアルでエグい。
    映像化するなら表現考えないといけないレベルでグロい笑
    でもその分アクションが入るシーンの疾走感が凄くて、爽快。私は結構好きかも。

    途中謎の2人の逃避行が出てきて、ん?と思ったけど終盤で2人のことかい!とまんまとハマりました笑
    結構脳死で展開を楽しんで読んでたのが分かりますね。

    新藤とお嬢さんの距離が縮まってゆく感じがたまらない。名前呼びになったり、お茶友達みたいになったり笑
    お嬢さんが新藤助けるシーンはとても好き。守られてばかりのお嬢様って感じがしてたけど、芯を持ってる強い人だったんだなってのが中盤~終盤にかけてはっきりと分かるのが素敵。

    柳さんもなんだかん

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    2026年03月01日
  • ババヤガの夜

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    本屋さんで異様な迫力を醸し出していて気になった一冊。英国推理作家協会が主催する世界的に権威のある文学賞(ダガー賞)を日本人で初めて受賞した作品です。

    かなりエグくて、う!っと躊躇するほどにバイオレンスな描写もあり、映画にするなら視聴制限かかるだろうな〜と思います。僕は映画化されても観るのをオススメしないな。

    ヤクザの世界を描いた暴力に溢れる話です。メインストーリーと並行して何者かに追われている夫婦の描写が出てくるんですが、予想していた流れとだいぶ違っていて、最後の終わり方がかなり予想外でした。前半にも、ちょっと違和感を感じるところはあったんですが、その違和感が伏線だったか〜!みたいな感じで

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    2026年02月28日
  • ババヤガの夜

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    200ページ弱でサクリと読める。主人公が女性ながら暴力の化身のような人。そして更に上を行くヤクザ達の暴力性。令嬢のお世話からいつしか2人の関係にも変化が。後半の仕掛けは一瞬戸惑ったが、なるほどの記述トリック。悪役との決着の付け方はもう一捻り欲しかった。

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    2026年02月26日
  • ババヤガの夜

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    一気読みした。
    今更だけどババヤガってなんだろうと疑問に思い、読み終わった後に調べた。
    ババヤガは作中に出てきていて、気づいてないだけだった。
    何がミステリーなんだろうと途中まで読んで思ったが、なるほどと思った。
    スッキリはしないが、ふたりが幸せだと思う時間が少しでもあったらいいなと思った。

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    2026年02月25日