王谷晶のレビュー一覧

  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    2025年44冊目
    お嬢さん、十八かそこらで、なんでそんなに悲しく笑う――。暴力を唯一の趣味とする新道依子は、腕を買われ暴力団会長の一人娘を護衛することに。拳の咆哮轟くシスターハードボイルド!


    感想(ネタバレを少し含む)
    性格も育った環境もまったく異なる依子と尚子が、共に過ごす中で少しずつ心を通わせていく過程がとても印象的だった。逃亡後の二人は「偽りの存在」として生きていながらも、むしろそれまで以上に偽りのない、ありのままの自分として生きているように感じられ、その姿が強く心に残った。

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    2025年12月21日
  • ババヤガの夜

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    477 audible
    ミステリーではないと思うが、短くてあっという間に聞き終わった。グロさはあるが、私は嫌いじゃなかった。すかっと気持ちよく聞き終えることができた。

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    2025年12月21日
  • ババヤガの夜

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    アクションものは好きだが
    バイオレンスというかハードボイルドというか
    そういうのはあまり好みではなかった
    でも表紙に惹かれて買ってしまった
    読んでみたら通常のハードボイルドとは一味違って読みやすかった
    映画になったらさぞグロい映像満載になりそうだな
    でも面白そうだ
    内容自体はアクションシーン以外はそれほど見所はない
    でもなぜかスカっとする不思議な作品である

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    2025年12月21日
  • ババヤガの夜

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    これはミステリーなのか? たしかに叙述トリックはあるけれど…、うん、そして謎もちゃんとあるけれど。暴力的な世界の中に生まれた、魂がひりつくような人間関係の行方、それがこの小説の謎だ。謎は主人公の新道依子と内樹尚子がともに生きていくことで、紡がれつつ解かれてもゆく。ラストシーンがなんとも切ない。

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    Audible!!

    暴力しか知らない女性と、暴力に支配されてきた女性の物語。想像以上にハードボイルドで、かなり楽しめた作品でした。

    まず、主人公の依子がとにかく強すぎる。肉体的にも精神的にも常軌を逸していて、「そこまでやる?」とツッコミたくなる場面も多かった。床に食べ物を落とされただけでそこまでやるか的な、、

    ただ、依子は自分からは先に手を出さない。常に弱い立場に置かれ、「やられる側」でいることを強いられてきた女性として描かれているからこそ、この無茶な強さも、ぎりぎり成立しているように感じた。暴力を肯定するのではなく、暴力の世界に適応してしまった存在を淡々と描いているのが、逆に怖い。

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    2時間ぐらいでさくっと読めた。
    そことそう繋がるのかっていう展開で展開自体もさくっと進んで良かった。
    面白かった。

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    帯に踊る『日本人作家初!ダガー賞受賞作』の文言につられて購入。バイオレンス要素満載でエンタメ感の強い装丁の雰囲気にも惹かれた。

    物語の世界観は圧倒的な暴力描写だったり、台詞回しがエグい。そうこうしていると、中盤以降にあっと驚く展開になってびっくり!なるほど、そういうことね!ってなった。

    主人公の依子と尚子の関係性が、何ともイイ感じ。最初は反発しあうけど、ある事件をキッカケに距離が縮まり、お互いに離れられない強い絆が生まれる。言葉にすると、ちょっとありがちな展開かもしれないけど、共に過ごした時間を思うと胸熱だった。

    そしてラストシーンは何ともエモい…。
    ギスギスしたバイオレンス描写の後のこ

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    2025年12月20日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    今年54冊目。
    極道社会に生きる人間のお話。
    お嬢さんの境遇には同情する、あまりにもかわいそう。
    ある程度「どう生きるか」選択できる今の自分の状況が幸せに感じる。
    読みやすいボリュームの中に小説ならではの仕掛けとどんでん返し、推せる。

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    2025年12月19日
  • ババヤガの夜

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    面白かった~!
    事前情報はスカッとする!ということのみ
    その感覚を味わってみたいと思い読みはじめました

    バイオレンスでグロテスクな描写もありますが、不思議と爽快な気分になれたのは、新道や尚子が女性だからだと思っています
    家父長制や男尊女卑に抗う姿がとても眩しく、舞台は違えど現実を生きる私も勇気をもらいました
    そしてこれは新道と尚子の青春の物語だと感じました

    トリックにも、気持ちよくひかかりました(*^^*)!

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    2025年12月19日
  • ババヤガの夜

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    腕っぷしの強い女性がいつの間にかある裏社会に関わる事になる。ハードボイルドアクション、頭に映像が浮かぶようでとても読み易く楽しめた。登場人物もいろいろでそこも魅力的だった。

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    2025年12月17日
  • ババヤガの夜

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    暴力は苦手だけどシスターフッド小説が大好きなので手に取った1冊
    結果読んで本当に良かったです
    たしかにバイオレンス盛りだくさんで、本を閉じたくなるエピソード満載だけど、我慢して読んだ甲斐のある本です

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    2025年12月17日
  • ババヤガの夜

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    お嬢さん、十八かそこらで、なんでそんなに悲しく笑う──。
     
     
    世界各国でのショーレースで、数々の賞を受賞した巷で話題の本作。
    すごーく気になってて、漸く読むことが出来ました。
     
    普段は任侠モノの作品は読む機会がありませんでしたが、本作はかなりのめり込んで読むことが出来ました。
    まず物語の疾走感が半端じゃない。停滞する時間がないけど、そのテンポの良さに対して飽きがこない。物語をクロスオーバーするように描かれた叙述トリックがアクセントになっているんでしょうね。
     
    ページ数も多くないので、2時間くらいでサクッと読めちゃうのに、物語の世界観がハッキリとしている為、ちゃんと楽しむことができました

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    2025年12月16日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    自分も40歳に近づくにつれて女性一人で生きる難しさを感じているので気持ちはよく分かった。SNSの存在で怒りを表出できるようになったとか他人に嫌なことをされたときに指摘できず舐められてモヤモヤすることとか、親に終活をしてほしいのに切り出し方がわからないだとか、それってきっと王谷さんと自分だけじゃないと思う。一人で生きていこうときている女性に見てほしい本。

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    2025年12月15日
  • ババヤガの夜

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    男より強い女の血生臭いストーリー。節々にジェンダーに関する部分があり、裏テーマはこちらなのではと思うほど。中盤以降の展開が非常に早く、読みながらあまり早くはないスピードで先読みを考えるタイプの私には、多少の呆気なさはあった一方、必要最小限で十分な構成だったとも言えるかもしれない。

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    2025年12月13日
  • ババヤガの夜

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    オーディブルで聴きました。
    面白かった!むちゃむちゃバイオレンスだけれど、カエル男の後だったので、これくらいなら許せた。

    世の中には喧嘩というか、暴力で相手をとことんやっつけたいという人がいるとは思っていたけど、ここにいた。しかもボクシングとかのスポーツではルールに縛られるからやらないって、よほど好きなんだろう。そういう輩と関わらない人生でありたい。

    そして世の中には、人に痛いことをして快感を得る普通の神経ではない人もいると思ってはいたが、多分本当にいるのでしょう。関わらない人生でありたい。

    爺さんの執念はヤバい。爺さんの天下が続いていたこともびっくり。早めに諦めていたらもっといい人生だ

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    2025年12月13日
  • ババヤガの夜

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    圧倒的な暴力性と格闘能力を備えた女、新道依子は、街で絡んできたヤクザ者との大立ち回りの末に捕らえられ、内樹會会長の一人娘である尚子のボディガードを務めることになる。過酷な運命に抗う術を持たない尚子との交流がやがて、思いもよらない事態へと発展していく...

    話題の作品ということで手に取ってみたものの、初めからバイオレンスな作風と分かっていて読むのは、「ミレニアム」シリーズを除けば、おそらく馳星周以来ではないかというくらい苦手なジャンルなのでかなり警戒していたのだが、あにはからんや、疾走感と爽快感あふれる快作であった。
    バイオレンスとアクションとシスターフッドが渾然一体となった熱い展開と凝った構

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    2025年12月13日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    短編集と言うにはあまりにも収録数の多い一冊。王谷晶は最近読んだ『ババガヤの夜』がすごく良かったのだけれど、これは何年も前に買って少し読んで放置していたものをふと思い出して読み直した。全部が面白いとは言わないけど、何編かに一度ハッとさせられるような鮮烈な作品があり、ドキッとするような居心地の悪さを残す不思議なものもあって、なかなか多彩なラインナップだった。それぞれの作品で登場人物の口調や文体がガラッと変わるのも印象的で、まさに変幻自在。これがとても面白かった。

    「Same Sex, Different Day」と「陸のない海」は特に好き。さらに「ときめきと私の肺を」は自伝的なのかなと思いながら

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    2025年12月02日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    王谷晶さんのエッセイで、王谷さんてこんなに愉快な方だったのと驚くほどゲラゲラ笑いながら読めた。
    一方で、たまに王谷さんの小説らしい切ない部分とかが盛り合わさっていて、バランスがとっても良いエッセイでした。
    私ももうすぐアラサーになりやばい。全然年齢に伴ってないと思っていたが、あの王谷さんでも大人になりたいと思うんだから、焦らなくてもいいかと思えた。

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    2025年11月29日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    いつまで経っても変わらない、変えられない自分を正面から受け止めている。素直にさらけ出していて、格好つけないところがもはや格好いい。都市でなんかスマートに遊んでるっぽい人たちのインスタとか見てても都心住み人間ごっこしてるみたいな嘘っぽさを感じる私にはこういう人の方が真人間に思えてならない。

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    2025年11月22日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    ババヤガからの王谷晶…この大人になりたい感覚はちょっとわかる。
    周りから見たら十分おとな(ババァ)なんでしょうけど、自分が思ってた40代の感じと違うんだよと。
    それなのに見た目は劣化を伴い、周りからはババァらしく中身も大人にとして責任感や取りまとめ役を命ぜられ求められる。
    いつになったらちゃんと大人になるのかを私も検証していきたい。
    アラフォー、アラフィフに刺さるエッセイです。

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    2025年11月11日