王谷晶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
平穏に暮らしていれば通常関わることがないヤクザの世界。暴力と狂気の渦に巻き込まれるかのように読みました。
歌舞伎町から乱暴に連れ去られた新道依子。女性なのに恐ろしく強くてカッコいい!その能力を買われ、組長の娘である尚子の護衛兼運転手を押し付けられます。ヤクザ相手なので逃げ場はなく、なぜかヤクザの飼い犬の命を守るためにも働くことになります。
スピード感があり、テンポも良く、依子の喧嘩の強さは爽快。内容は書けないけど見事に騙され、依子がどうなっていくのか気になり、一気に読めました。
依子の祖父母の話はもっと聞きたかったし、柳の生い立ちももっと掘り下げて聞きたかったし、結局、柳はどうなったのだ -
Posted by ブクログ
短編集と言うにはあまりにも収録数の多い一冊。王谷晶は最近読んだ『ババガヤの夜』がすごく良かったのだけれど、これは何年も前に買って少し読んで放置していたものをふと思い出して読み直した。全部が面白いとは言わないけど、何編かに一度ハッとさせられるような鮮烈な作品があり、ドキッとするような居心地の悪さを残す不思議なものもあって、なかなか多彩なラインナップだった。それぞれの作品で登場人物の口調や文体がガラッと変わるのも印象的で、まさに変幻自在。これがとても面白かった。
「Same Sex, Different Day」と「陸のない海」は特に好き。さらに「ときめきと私の肺を」は自伝的なのかなと思いながら