王谷晶のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まずタイトルがむちゃくちゃ好き。(ダブルミーニングには英タイトル読んで初めて気づくという)
そして、サクサク読めてツッコミの切れ味鋭い語り口も大好き。ずっと浸っていたくなる感じ。収録されているのも、甘いものからおぞましいもの、ガンガン行く系まで幅広く最後まで飽きなかった。
「しずか・シグナル・シルエット」のみじめな2人同士のなんともいえない関係好き。
「だからその速度は」恋の突然来る感じと、恋したせいで世界が変わる感覚が鮮やかに書かれてて好き。
「陸のない海」のお先真っ暗なくせに爽やかな感じも、「夢で見た味」の不気味さ気持ち悪さも、「シオンと話せば」のどこかさみしい雰囲気も好き! -
Posted by ブクログ
ボディガードに雇われた女とその護衛対象のヤクザの娘との交流を描くバイオレンスアクション。(オーディブル)
ダガー賞受賞とのことで、どんな作品が英国で注目されるのかと思いながら、読み(聞き)ましたが、良い意味で予想を覆された作品でした。
まず、ヤクザの世界が舞台であること、昭和のヤクザ映画の世界観を感じました。
次に、けっこう激しいバイオレンスが描かれていること、よい子にはちょっと読ませられません。(私は楽しめました。)
ボディガードの女と娘の交流が徐々に深くなっていく展開は、ありがちではありましたが、この作品の一つの魅力になっていて、心地よかったです。
読んで(聞いて)い -
Posted by ブクログ
印象に残った言葉
「女子が一人一日生き延びるだけでそれはもう立派なレジスタンスなのだ。」
どんな時に読みたいか
疲れている時。
自分の身体と仲が悪くなった時――体調がコントロールできない時。
自分が「女性」であることが嫌になった時。
「女性って何なんだろう?」とふと立ち止まった時。
理不尽な出来事にイラっとして、パンチの効いた言葉でスカッとしたい時。
おすすめしたい人
今、あるいは過去に「女性でいること」がつらかった人。
女性であることを嫌になったことがある人。
「なんで女の子だけ、こんなに見た目に気を遣わなきゃいけないの?」と感じたことがある人。
感想
女性の身体や性に関する表現を、か -
Posted by ブクログ
ネタバレバイオレンスアクションのスピード感で後編まで突っ走るのかと思いきや違った。
バイオレンスを感じるより二人の女性の不思議な関係性や男社会の中での生きづらさを知る話であった。
尚子と新道、生きている環境は違えど二人は男性優位な社会で苦しみながら生きていた。尚子は家の中で家長に抑圧されながら軟禁状態で生きている。新道は男たちから容姿を揶揄されたり存在を見下されたりしていた。そして性的虐待を二人とも受けている。
そんな二人が男性優位な世界から逃亡し、自由を手に入れるために過酷な逃亡生活を始めるわけだが、苦労は多くても飼いならされて真っ暗な未来を待つ人生を送ることに比べたら二人で生き抜いた日々は輝 -
Posted by ブクログ
文庫版「ババガの夜」の深町秋生氏の解説に出ていた本だと、「ヤリマン名人伝」を読んで思い出す。
深町氏が解説で「自分はLGBTQなど性的マイノリティに理解があり、我が国のジェンダーギャプ指数の絶望的な順位の低さに腹を立てている。社会的公平性や多様性を重んじるなかなかのリベラルだと思っていた。だが、王谷作品を読んでいると、己のなかに潜む無自覚な偏見や女性に対する身勝手な幻想を抱いていたとに気付かされる。」と書いているが、私は女性だけれどこの短編集を読んで全く同じ事を思った。
加えて、職場での大学出立ての女性Aと30半ばの女性B.二人の会話を思い出した。Bの「Aちゃんは、学歴が良くまあまあ金持ちの不