王谷晶のレビュー一覧

  • カラダは私の何なんだ?

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    2019年に発売された『どうせカラダが目当てでしょ』を改題・加筆した文庫版です。

    あとがきで著者が、「どうっすか、世界。ちょっとはマシになってますか」と問いかける部分がありますが、回答としては「いや、この本全然まだまだ賞味期限ありそうです」といったところでしょうか。

    女性の肉体をパーツごとに(声、顔、目、足、爪など)論じたエッセイを集めたものですが、主軸となっているのは社会から押しつけられる「女性」についてです。

    足に履くストッキング、ネイルアートに向けられる歪な視線、髪型に投影される恋愛模様、「女性はいい香り」の勝手なイメージなどなど、本を持ったまま頷きすぎて首が痛いくらいの話が大盛り

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    2024年06月10日
  • 君の六月は凍る

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    君の六月は凍った。すごい、すさまじい。
    これは、恋…?ラブレター?熱烈な 性愛と友愛のあわいの、えもいえぬ感情が描かれている。
    依存と自立、内と外(弁慶)の、ああこの感じすごくわかる…!(私は甘えたの方なので)そしてこの、居心地のわるさというか、いたたまれなさというか。あなたの知る私は半分だけ、と言った、ダーシー(ハートストッパーS2)だ、これは。いろいろと、ほんとうにいろいろと無限に、妄想してしまう。感情が…推しカプすぎる…バッドだけどグッドな。
    誰もが持っていて、奥底に、忘れ…たくてしまっているような、こう、隠したい、後ろめたい記憶のような、でも穏やかで、フラッシュバックするようなものでは

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    2024年01月31日
  • 君の六月は凍る

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    『君の六月は凍る』の方は好きなタイプの小説だった。なのでほとんど一気読みだった。
    何故か自分の子どもの頃の地元の雰囲気と重ねて読んでいた。
    最後はそうくるかと。

    『ベイビー、イッツ、お東京さま』は私小説なのかな?
    苦しいんだけど読んじゃう。貧しさの辺りが女版西村賢太という感じで胸がジクジクする。
    私は腐女子ではないけれど、オタではあるし体型的にも他人事と思えない。


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    2023年10月28日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    短編集。
    同著者の「ババヤガの夜」が面白かったので、他の作品も読んでみたいと思った次第。

    百合系の恋愛もの、SF、昭和歌謡、ホラー、異国情緒もの、他、非常にバラエティーに富んだ内容で、どれもが全て短編じゃなく、長編で読みてー!と叫ばずにはいられないほど引き込まれる内容。

    また、作者の独特の表現も素晴らしく、例えば、

    「ゆっくりゆっくり歩いた。恋の速度に合わせて。」(「だからその速度は」より)
    「~、私はくじ引きで当てた腐ったほうれん草のような色の折り畳み傘を広げ~」(「あなたのこと考えると無駄になる」より)
    「~こんなところで終わる人間じゃないんだと毎日自分に言い聞かせていた。つまり私は

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    2021年04月07日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    まずタイトルがむちゃくちゃ好き。(ダブルミーニングには英タイトル読んで初めて気づくという)

    そして、サクサク読めてツッコミの切れ味鋭い語り口も大好き。ずっと浸っていたくなる感じ。収録されているのも、甘いものからおぞましいもの、ガンガン行く系まで幅広く最後まで飽きなかった。

    「しずか・シグナル・シルエット」のみじめな2人同士のなんともいえない関係好き。
    「だからその速度は」恋の突然来る感じと、恋したせいで世界が変わる感覚が鮮やかに書かれてて好き。
    「陸のない海」のお先真っ暗なくせに爽やかな感じも、「夢で見た味」の不気味さ気持ち悪さも、「シオンと話せば」のどこかさみしい雰囲気も好き!

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    2020年09月29日
  • 完璧じゃない、あたしたち

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    ガールミーツガール率高めの短編集。友愛から性愛まで、年齢層もいろいろ、女同士の関係性もいろいろだが、基本的に読むとスカッとする。若くて美少女同士の百合概念を煮詰めました!みたいのもいいけれども、こういう現実と地続きな感じがするお話もよいと思う。
    205pにある「殺人は、死体が出てこないかぎり立件が難しいって」というNetflixのドラマは、Orange is the new blackのことだろうか…

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    2018年03月26日
  • カラダは私の何なんだ?

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    性的目線、健康・美容、スピリチュアル(母体の神秘とか)を取っ払って、ただの肉体としての女の体について語るコラム集だけど、男が読んだら怒りそうなことばかり書いてあると思う。女の体のことなのに。その奇妙なギャップが叫びなんだろうな。

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    2026年09月11日
  • ババヤガの夜

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    初の王谷先生作品でした。
    最初から最後まで、ずっと血生臭くて、暴力性が途切れることなく、むしろ加速していく展開はあっという間に読み終わらせるパワーと、余韻を与えてくれました。
    主要二人の人生のお話というか、どこまでも人間のお話で、露骨に男と女を浴びせられる描写はありますが、生き様に性別は関係なく、ひたすらに生き物の命のお話だったな、と思いました。

    時系列が急にブツ切りに感じるシーンはありましたが、颯爽感が損なわれなかったと思えば特に目立つことはなかったので、短い本ではありますが厚みのあるお話で、他の作品も読みたくなりました。

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    2026年09月14日
  • カラダは私の何なんだ?

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    ものすごく共感。そしておもろい。
    自分の体のことや!と思えたのに王谷先生の方が怒ってくれているので俯瞰で見れた不思議な読書体験だった。 
    なんかモヤっとしたときは読み返そう。

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    2026年09月08日
  • 40歳だけど大人になりたい

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    私は読んで面白かったけど、万人受けではない。
    ダガー章の受賞映像でチラッみた作者の雰囲気から、これは癖が強そうだと思ってエッセイも読んでみたが、なかなか個性的でエグミもある感じ。
    オブラートに包まない表現が得意な人にはオススメ。

    オタク、引きこもり、BL好き…と来たら、三浦しをんさんと是非対談してほしいと思ってしまった。
    セクシャリティは違うが趣味趣向があいそう。

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    ●人生を洗濯機に例えて、
    20代まではブン回されて余裕がなく
    30代でものごころがつき、40代で他の洗濯物をみる余裕がでてきた。
    ⇒これ、めっちゃ分かると思った。いま、まさに40代

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    2026年09月07日
  • ババヤガの夜

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    再読。バイオレンスがスピード感をもって疾走します。ずっと闇にいたと思ったら、唐突に穏やかで静かな朝を迎えます。2人が愛おしい。

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    2026年09月06日
  • ババヤガの夜

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    「でも、私は本当は鬼婆になりたかった。」

    暴力の天稟をもった主人公が暴力団に腕っぷしを買われ、会長の一人娘の運転手兼ボディガードという仕事を与えられる、という流れで始まるミステリー作品。

    いつもの様に善し悪しをそれぞれ分けて感想を述べたいが、この作品に関しては切り分けるのが難しいので思った事を以下にツラツラ。

    ▪️主人公とヒロインに漫画的な魅力、キャラクター性があり、彼女らの人物像を気にいる読者は多そう。前半の話しの流れは(とある叙述部分を除けば)ドラマなりゲームなりでまぁそれなりに見かけるもので、これを王道というべきか在り来りというべきか悩ましい。後半の一気に世界が動いていく感覚が斬新

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    2026年09月05日
  • ババヤガの夜

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    暴力と血に塗れた話なのに、なぜかスッキリ読める。
    『誰かの何かとして生きるのは、無理だ』
    男社会で生き抜く中で、少しの諦めと自分を安売りしない依子がだんだん好きになる。
    面白かった〜。

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    2026年08月31日
  • カラダは私の何なんだ?

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    "女の身体にまつわる与太話を集めたエッセイで、何の生産性もない
    でも生産性なんかなくたっていいんじゃない?"

    そんな王谷節から痛快に幕を開ける最初のパーツは、"乳、帰る"

    月亭可朝師匠のヒット曲『嘆きのボイン』を引き合いにバシッと一喝

    『名曲だけど間違っている。
    ボインは、赤ちゃんが吸うためにあるのでも、ましてやお父ちゃんのためにあるのでもない。
    ボインがくっついている本体の女のためにあるのだ。』

    その後も身体のパーツが次々と登場し、生産性はないかもだけど、世の中の固定観念を次々と破壊していった

    This book is a collectio

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    2026年08月30日
  • ババヤガの夜

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    暴力がテーマとなった作品を初めて読んだ。面白い。読みやすい。単調だけど内容はしっかり入ってくる。主人公とある女性が出会い、最初は打ち解けれなかったものの、段々と惹かれあって共生していく。結末はこうあってほしいとまで想像しながら楽しめた作品でした。

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    2026年08月26日
  • ババヤガの夜

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    王谷晶は『ババヤガの夜』の中で、一見すると対極にいる二人の女性を描き出している。一人は社会の底辺で暴力を武器に生き抜く元不良少女の依子。もう一人はヤクザの権力の中枢に囚われ、一切の自由を持たない組長の娘、尚子。しかし、この極端なコントラストこそが、男性の暴力が蔓延する裏社会において、二人に決して壊れることのない連帯感を育ませるのだ。

    最も衝撃を受けたのは、著者による「暴力」の再解釈である。この生きづらい現代社会において、女性は愛想よく、従順で無害な存在になることを強いられるくらいなら、むしろ周囲から恐れられる「ババヤガ(スラブ民話の魔女)」になったほうがいい。本作は、社会の枠組みの中で「自分

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    2026年08月24日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    バイオレンスな話と聞いて、少し敬遠していたけれど、評判なのも納得の面白さで、最高に良かった!

    とにかくスピード感があって、ページをめくる手が止まらない。荒々しくて物騒な場面も多いのに、ただ暴力的なだけではなく、登場人物たちの抱えているものにどんどん惹き込まれていった。

    読み終わった今は、ただただ二人には幸せになってほしいと願いたくなる。
    強烈なのに、どこか温かさが残る一冊だった。

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    2026年08月23日
  • ババヤガの夜

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    ネタバレ

    見事にやられました。読み始めたら止まらず、一気に最後まで読んでしまいました。素朴な疑問ですが、こういった叙述トリックは、英語版だとどうなるんでしょうね?

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    2026年08月23日
  • ババヤガの夜

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    暴力性を感じる小説が好きだ。
    主人公の依子は暴力パワーを発散する為に生きているような人物で、
    女性が主人公のノワール小説もいいなと。
    バイオレンスとエンタメの相性はやはり抜群だな。

    依子が護衛しているヤクザの娘、尚子との関係も良かった。
    なんとも不思議な関係性の二人なのだけれど、
    恋愛抜きで繋がってる二人は
    どんなカップルよりも最強な気がする。

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    2026年08月20日
  • 父の回数

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    現代ではありそうなのに小説としては珍しい設定の短編ばかりの印象。公園とYouTuberの父親の話が1番印象的だった。やるせなくなる。

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    2026年08月14日