【感想・ネタバレ】他人屋のゆうれいのレビュー

あらすじ

急死した伯父の部屋には人懐っこい隣人たちと「幽霊」が付いてきた! 長い内廊下でつながるアパートメゾン・ド・ミルでは、「ふつう」を外れた人が寄り添い生きる。文芸界最注目の著者・王谷晶が描く現代版長屋噺!

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ネタバレ

人との関わり方とか自分の生き方とか色々振り返った。
同情にはならないように、人を思いやる気持ちは忘れずにいようと思う。
幽霊だといっても(そのような存在って意味で言ってる)生きている以上、誰かと関わりがあってなにかしらのコミュニティの中にいるからね。

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2025年08月19日

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読む前〜序盤までは幽霊は文字通りゴーストだと思ってて、装画や帯もポップだし、「今回はちょい怖ファンタジー系なんか〜」くらいに読んでたら、ド現実を突き付けられた。

幽霊……何という……。

伯父さんと幽霊の交流が愛おしい。部屋主が大夢になって、交流の形は変わったけどこれからも続いてほしい。

「自分は幽霊だ」と言っていても、他人と関わらないではいられないのかも。

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2025年07月09日

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ネタバレ

この前に読んだダガー賞受賞の「ババヤガの夜」が、冒頭のバイオレンス満載のハードボイルドタッチから全く別の印象となる後半の逃亡とシスターフッドの物語に就職氷河期世代でさらに性的マイノリティである作者自身が色濃く投影されていた。
この作品は、この後半部分でのあった「今の社会で不安定なひとの現実を不安定なまま、一念発起して自己改革するようなことはなく、ふらふらとしたままなんとか生きていくという」今この社会にもある現実をそのまま描いている。
作者のインタビューにあるように「現代版長屋噺」と語っているように昭和レトロなマンションを舞台に展開する幽霊譚のドタバタ劇でもあるだが、急死した幽霊と交流していた伯父さんの痕跡をたどる主人公を通して社会で人と関わり合うことの理想に迫ろうとしたようだ。
なぜ伯父さんは自らも幽霊と称していたのか?なぜ他人屋として評判のいい伯父さんなのに一族からは悪評しか聞こえてこなかったのか?婚活連敗続きでも“立派”な兄と主人公…
どんな属性であっても“普通”に生きることとその難しさを改めて考えさせられた。

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2025年09月27日

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受賞作はなかなか手に入らないので、こちらを。
赤旗掲載ということで、少し斜めから読み始めたけれど、遅読の自分にしては、サクサクと読み終えた。
複雑な人間関係もなく、シンプルだけれど、ときに考えさせられる一文もあって、おもしろかった。世相をうまく表している感じ。

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2025年08月27日

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題名を見てホラーっぽいコメディかなと何の気無しに読みました。
読み終わって作者の紹介のところに、少し前に賞を取った「ババガヤの夜」と書いてあってびっくり、テレビで見たあの作家さんなんですね。

成り行きで亡くなった親戚の部屋に住む事になると、そこには幽霊がやってきて…
ほとんど交流のなかった親戚のおじさんの人柄が実は、周りから聞かされていたような人物ではなく、その部屋には通ってくる幽霊も…謎はありつつ、交流が続いていく。
印象に残ったフレーズは、自分の事を行きた幽霊だと 生きているけど生きてない 死んでないけど死んでいると話していた先住人のおじさん。
趣味も無く親しい友人もおらず、淡々と過ごす毎日を、行きた幽霊とでも言うのだろうか…
テンポよく一気に読めました。

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2025年08月13日

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ネタバレ

伯父の住んでいた家に住むことになった大夢。そこでびっくりするようなことに出会う。そこにいた幽霊は一体何者なのか。全く人との関わりに興味のなかった主人公が周囲の人との触れ合いを通して、少しずつ考え方を変えていく。最後は心が救われてねと祈ってしまう。

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2025年02月26日

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とても読みやすい文体で、スルスル読めるんだけど、登場人物さんたちが、なんか、私とは相性良くない感じ。でも、確かに私には、私から見た事実しか分からないなぁと、ちょっと同意してしまう表現もあったり、面白いお話しでした。
最後の落としどころは、素敵。

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2025年11月16日

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ネタバレ

事故物件の怖い話を想像していたら全然違っていた。幽霊の正体が気になって読み進めるうちに、気づけば一気読み。変わった物語だけど楽しめた。

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2025年09月28日

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王谷さんの「ババヤガ」以外の本も読んでみようかなと思って読んでみた。
幽霊の正体を知りたくて、次々読んでたらあっという間に読み終わった。とっても軽めの本。

NHKかテレ東深夜でドラマ化されそう。
決して月9ではない笑
そして、シリーズ化されそう。キャラの濃い登場人物がマンションにたくさんいるし、主要人物たちも、まだあまり性格も深掘りされてないくて、ちょっと物足りない感じだし。
こんな感じの小説も書くのですね!

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2025年08月08日

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ネタバレ

はじめて読む作家さん。
幽霊さんの描写があまりにも「幽霊」なので、登場してからは夜は読めず(怖いの苦手)
でもおもしろくて、想像してしまって怖くなる自分が歯がゆかった。読み進めたくて。
中盤以降は重くもなり、でも、「生きている」「死んでいる」もひとつじゃなく、人の面もひとつじゃない、なんてことを思ったり。
ラスト、大夢が急激にすばらしい人に変わる、ということのない「落としどころ」、よかったです。



わたしだったらどうするだろう。
おせっかいなので、世話を焼きすぎてイヤがられてしまうかも。
いや、でも地面を引きずってきた洋服で室内に入られることと洗えない髪の毛を受け入れられるかしら。。
そう考えると大夢はやっぱり春夫さんと似ているのかも。二人はすごい。

ハルオさんの距離感が心地よかったんだろうし、職員さんが間に入っての大夢の距離感が、これからなにか変化を生むかもしれない。

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2025年06月16日

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コールセンターで働く、派遣社員の南大夢。
マンションで急に他界した、伯父の春夫の部屋の
片付けを押し付けられる。伯父の部屋には日記が
あり、読んでみると、幽霊に焼き菓子、などと、
驚くことが記されていた。
主人公は、他人とあまり関わりたくない、少し身勝手な、よくいる青年。でも、悪い青年でもない(幽霊の世話をするぐらいだから)
前半は結構ぐいぐい読めたのに、後半は少し無理な展開で失速‥なぜだろう‥
ネタバレになるが、幽霊は出てこない。
幽霊ではなく、ちゃんと生きている人だったのだが、いっそ、伯父の春夫さんが幽霊で、大夢と一緒に『他人屋』(なんでも屋)をするとかの話だったら
もっと面白くなったのでは、と思ってしまった。

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2025年06月09日

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非正規は休憩室も違うなんて、はじめての知った。
一人で生活してくのは大変で退屈な日常かもしれないが、たまにはこんな事件にも出会うのか。

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2025年05月04日

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突然他界した叔父の部屋に住むことになったコールセンターで派遣社員として働く大夢。そこにはカップラーメンも食べる、寒さも感じる幽霊がいて・・。ほんのり心温まる作品だった。

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2025年04月25日

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題名から勝手に思い浮かべた内容と全く違う物語だった。ひねくれた主人公にイライラするけど、でも現実の人間はこんなもんでこんな日常送ってるよなと妙に納得できる部分もある。世間にはいろーーーーーんな人がいて、人からどう見えようが、その人にとっての普通の生活を送ってるだけなんだよ、っていう本だったのかな。

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2025年04月19日

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ネタバレ

伯父の春夫が病死し、後片付けを押しつけられた派遣社員の大夢(ヒロム)は、大家に言いくるめられて格安でその部屋を借りることになる。伯父はそこで「他人屋」という便利屋を営んでおり、大夢は他人屋を訪ねてきた隣人たちを手伝う羽目になる。
……まで読んで、大夢が他人屋を継いで人生の立て直しを図るハートウォーミングな話かと思ったら、大夢はもっとささくれていた。
「幽霊」の正体は? という話でもあるが、ミステリではない。目立って大きな変化があるわけではないけれど、人はひとりで生きているわけではないと自覚して生きるのも悪くないよと思わせてくれる。(回りくどい表現だな……)

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2025年02月23日

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ネタバレ

え、ゆうれいって生きた人間だったの…そりゃぺたぺた歩いて扉を開け閉めするんだから生きた人間だわな。ただ、以前住んでた部屋に無断で入って飲み食いしてトイレまでする無神経さは理解出来ない。可哀想だとは思うけど。

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2025年02月17日

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