杉井光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
杉井光先生の作品を読むのはこれで2度目。というか、『さよならピアノソナタ』以来
あらすじや表紙にどこか『さよならピアノソナタ』っぽさを感じてしまってどうにも読まずには居られなかったよ
そして内容はあの懐かしい熱量を彷彿とさせる要素を含みつつ、現代における若者達の音楽の楽しみ方を上手く作品に落とし込んだ作品に思えたよ
鬱屈とした想いを懐きつつも音楽に向き合わざるを得ない幾人もの少女達に寄り添う事になったのが本作の主人公・村瀬真琴
凛子達が持つ音楽の才能が非常に判りやすく華美であるのに対して、真琴の才能は控えめであり陰に籠もるかのよう。この控えめというのは才能が無いという意味ではなく、一見して -
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購入済み
復活(?)おめでとうございます
このラノベは前作からかなり好きでしたので、この再開は本当に嬉しいです。ただ今巻はそれを差し置いても気になる所がありました。
今巻も色々事件が起こりキリカが捜査し解決するのですが、犯人の動機がかなりショボいです。とある事件簿みないな長年の因習とか強い恨みなどとは言いませんが、使ったトリックの大きさにしては動機が薄っぺらい印象です。ただまあ、待望の再開一作目ということで★+1です。 -
Posted by ブクログ
このシリーズでは一番面白かった。
単に麻雀の話題が出てきたから、ということもあり得るが、それだけではないだろう。
軽めの文体、重苦しい出来事、ほとんどどうでもいいかもしれないことの描写の細かさ、ストーリーの構成は、きちんと「小説」のレベルだ。というか時々話が重すぎて「ぜんぜんライトじゃないよね、これ」と思う。
続き物だから、これまでの話(17巻)を読んでいないと、うまく受け取れない場面も多々あるだろうが、その点を差し置いても完成度は高いと思う。
エンターテイメントの部分と、小説のコアの部分。これからの物語作家はそのバランスを見つけないといけないのだろうと思う。 -
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Posted by ブクログ
おもしろかった! でも22万円事件とキリカ父襲来事件が立て続けだったので、なんだか話がどんどこ進むなあ〜という印象もあった。神メモ読んでる感じだと、キリカ父襲来事件は1冊だけで出しそうなんだけど。短編二つくっついたみたいな印象?んん?多分22万円とキリカ父に関連がなかったからなんだろうけど、普通に考えたら個々の大事件にそんなに関連性あっても不自然だし、別にこの二つの事件が独立しているのはいいのか。ただなんとなく、一巻として出しているから何かしら関係あるのかなって勝手に想像してしまっただけだった! とにかく、キリカとの仲は深まってなによりだ。2巻も見つけないとなー!
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Posted by ブクログ
新しいレーベルの第一弾として書かれた杉井作品。
題名や書店店長が主人公な所から、こんどは流通業界を巡る口八丁な業界物語かなと思ったら、ちょっと違った。
店長は元伝説の不良でその筋からアイドルのストーカー騒動の解決を依頼されるという筋書きの神メモ的軽ミステリー。
いやこれ正直書店店長の設定要らなかった気がするな(笑)
主人公が腕力に自信があるのはいつもと違うので、いつもより少しへたれ度は低い(笑)
でもトーヘンボクなのはいつも通り。
吉村さんも苦労するなあ。
謎解き的には半分ぐらいは分かったけど、最後までお兄さんの正体には気づかなかった。
やっぱりかわいい探偵役が必要かも(笑)
この一冊で -
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Posted by ブクログ
イベント満載の学園に、ついに生徒会選挙の時期がきた。
今こそ、反旗を翻すべき時。
無敵にしか見えない生徒会長に勝つために! が
全員の合言葉。
それはそれで間違ってないと思いますが
口を開くと憧れやら、認めてほしいやら。
動力源にはなると思うのですが、何か違う?
どうすれば勝てるか、どうしたらいいのか。
右往左往していますが、どうしてこうなったのか、の
ニュースソースが…どういう事ですか?!w
黒幕と言っても、案外間違ってない気がします。
打倒、を掲げているので、学園生活(?)はシリアス。
情報を得るためだけに出て行った先では…頑張れ…w
何かこう…読んでいて、政治のシステムに
詳しくな -
Posted by ブクログ
熱い。ホント熱い。
作中の季節は冬で雪とか降っているのにめちゃ熱い。上手く表現することはできないけれど、この作品で書かれていることは心に深く突き刺さるのだ。少年漫画のような熱さではなく彼らの置かれている状況が青春風景の中に居るからなのだ
それにしても直巳の鈍感さは何なのだろうか。正直言って読んでいて全力で殴りたくなる程に鈍感である。ようやく相手の想いに気付いてからも全く動けず極度の優柔不断っぷりを披露している点にはもう賞賛さえ贈りたくなる。だからこそこの巻では皆の想いが溢れ出し直巳に心労を負わせることになるのだが。
直巳は徹底的にぶちのめされる。何度も傷付き涙を流し倒れてしまう。ある -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後のライブシーンを敢えて見せないなんて作者はなんて憎たらしいことをするのだろう。
恋愛モノには王道展開とも言える主人公よりもヒロインのことを知っているライバルキャラ登場。これにより直巳の心は大きく揺れ、謎の失意に襲われてしまう。こういった時には更に事態をややこしくするような事件が起きたりものだけれど本作ではそんな展開にならないばかりかライバルであるはずのユーリまでもが直巳に惚れてしまいある意味スッキリした展開に!何でだ!?
正直言って作中に登場する音楽用語や作曲家の名前はさっぱりだったりするのだが、それでも気にならず物語の雰囲気にのめり込めるのは流石だと思う。
ラスト数十ページは -