杉井光のレビュー一覧
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このなんとも救いようの無い哀しい物語。
それでも灯る小さな希望の光。
それがあるからこの先も生きていけるのだと。
いや相変わらず実に作者らしいなあ。
うん、胸に沁みる。
シリーズ2作目。
倫子のライバルになりそうな浄血官の登場あり
善悪を超えた千年を生きる吸血種の登場ありで、
物語は更に深化していっている。
そんな状況では紅朗のボケも少々滑り気味で物語の暗さに埋没してしまった感がある。
それでも彼のその馬鹿正直さは何者にも変え難い。
紅朗は倫子にとってのある意味ヒーローであり救い手でもあるのだろう。
ラストのエピソードは非常に定番でありきたりだけど、それでもホッとしてしまう。
好きな場面 -
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ネタバレ今回は四代目のお話が最初にありました。
これは短編としてあったものを入れ込んだらしいけど、微妙にこの後に続く話に関係がありますね。
家族、友人、兄弟。そういう部分です。
今回の事件はそれほど複雑なものではなく、軽く読み返すだけで、犯人たちの周囲が見えてきます。
犯人が誰かのなのはさておき、どういう繋がりでなぜなくなったのかが、頭にうっすら浮かんでくると思います。
まぁわかりやすくいえば、登場人物に名前があるのは怪しいとだけ。
シュシュリという存在。
発見した方法は、テレビに映った菜園ということになるけど、推理も何もないね。
確かにあの公園の近くにある学校ではあるが。隠す方法として使われる、あ -
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まだまだ続くだと!?
いや、なんというか、この焦燥感は「剣の女王と烙印の子」を思い出すなあ。
この逃げ出すことのできない、どうしようもない感じがすごく心を引っ掻いてくれる。
でもその分、惹き込まれるんだよな。
前回のラストでの衝撃の謎は今回はいったん棚上げされて進展しなかった。
その代わり、あっちの世界は強い”天使”の登場でどんどん崩れていき、絶望感がいや増す。
さらに、こっちの世界でもいきなりわけのわからない時の繰り返し現象発生。
そのカラクリが、単なるタイムトリップやゲームのリセットでないところがすごかった。
いや、これは思いつかなかったな。
それが焦燥を募るも、いつも間にか偽りの楽 -
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なんというか、実に作者らしい作品。
でも、いつもより救いがないというか、読み終わっても心がざわついている。
もちろん、へたれだけどツッコミ属性な主人公も、ちょっと無口でツンデレなヒロインも、年上の魅力満点で強引な先輩も、いつも通りなわけだけど(笑)、今回の世界観はなかなか辛い。
最初は某SAOのように、「これはゲームであっても遊びではない」のかと思ったけど、そうか胡蝶の夢の方だったとは。
しかもリアルがあんなだったとはね。
どんな世界なんだよ。
ハイライトはやっぱり主人公がヒロインを助けに飛び出すところから、怒濤のアタックまでかな。
ただ、それでもやったあ!と単純に喜べないのが今作。
しか -
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体育祭…それは体育科vsそれ以外の科の戦い。
かけられるのは、運営権と予算。
しかし今年は、その戦いが違うものに。
いつものごとく非常識と言うか何というか…。
体育科の人間は人ですか? と問いたくなるような
本番前、本番の戦い方。
そして今回の体育科のリーダーは…異次元の人(笑)
翻訳家がいる時点ですごいです。
そして普通に喋ると周囲がざわめくのも面白いw
最後の最後のどんでん返し状態には
思い当たる節が思い出されて納得、でした。
そこに気がついたのがすごいと言うべきか
何と言うべきか…。
しかし詐欺師担当って、どこまでの
浸透率なのでしょう?
さらっと口にされましたよ。
とはいえ、今回 -
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ああ、そうか。そう来るのか。
デスゲームっていうと大体これがこうでこうなってるんだな、などと思うわけですが、完全に裏切られました。蓋をあけてみればすごくシンプルなからくり。しかし、なかなかそういう方向に思考が向かない・・・。私の知る限りでは初めての展開でした。面白かったよちくしょう!
毎週水曜に始まる、「天使」と呼ばれる強敵を全滅させなければクリアできないデスゲーム。学校に馴染めない主人公・相沢緋色は、学級委員というだけで司令官にされてしまう。
毎度のように怪我人や犠牲者が出るが、ゲームだから現実の世界には影響しない―そのはずだったのに、強引な生徒会長や謎の少女・七連坂未咲と共に謎を探るうち -
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ネタバレ評価:☆4.5
白樹台の特殊な体育祭、それは体育科とそれ以外の生徒のガチンコバトル!
体育科のリーダーであるルイさん、そして生徒会メンバーを統率する会長、どちらの指揮官も一歩も譲らないのが燃えるね。
特にルイは最初は厨二キャラで出てきて完全にネタキャラかと思ったら会長に負けず劣らずな切れ者っていうギャップが良かった。
宣誓もめっちゃカッコよかったしね。
いまいち熱くなれなかったひかげも戦う理由を見つけ、最後のキリカの言葉で満足出来て綺麗な締めだったかと。
もちろんギャグもいつも通りで面白かった。郁乃さんは空気過ぎてちょっと可哀想だったから次巻はもう少し出番を上げてくださいw
「あた -
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ネタバレ評価:☆4.5
ストリートで迷い猫たちが歌い奏でる、せつなくて甘い青春と音楽の物語。
ずっと引き篭っていた少年ハルが出会ったのはゴミ捨て場に捨ててあった真っ赤なギターだった。
そしてそのギターにはギタリスト、キース・ムーアの幽霊が取り憑いていたところから物語は始まる。
ギターを片手に池袋の街へ繰り出し、自分が生きている証拠を歌に乗せる・・・いいですね。
池袋は行ったことないけど、その熱や雰囲気は伝わってきた。
周りの人達の優しさも魅力的でした。玲司さんは神メモの四代目にしか思えなかったけどw
「あれはハルだよ。池袋のハル」
『この街はかさかさに乾いていて埃っぽくて脂臭いけれど、とても優 -
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いよいよ天王寺会長とヒカゲとの勝負の生徒会選挙回!
なんだけど、ちょっとこれは期待していたのとは違ったかな。
正直評価に困る展開だった。
期待していたのは、圧倒的な天王寺会長に対して、ヒカゲが詐欺師の本領発揮で一発逆転するような展開。
確かに、御園先輩を引き入れる所までは面目躍如だった。
けれど、逆に彼が会長に縛られるとは思わなかった。
そこからの展開はヒカゲに主導権はなく、ある意味シリーズでもっともへたれだった。
それにキリカの役割がちょっと唐突すぎるだろうと。
だから、最後の結末はお約束だと思うけど、ちょっとすっきりはしなかった。
なんというか、やるせないなあと。
ラストの展開は分かっ -
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再度、ライブに向けて走り出そうとするフェケテリコだが、真冬の身に異変が!?
真冬の誕生日、ライブ、そして4人の恋の行方は!?
本編完結編。
哲郎め(笑)
神楽坂先輩も千晶も波乱を起こしたけど、それ以上に哲郎なんだよ!
恐らく、神楽坂先輩がシリアスモードになるから哲郎の存在が際立って、バランスが取れて、彼なしでは成り立たなかった最終巻だったと思う。
シナリオが直球だから意外性がないけど、王道感があってよかったかな。
みんな器用そうで不器用、だけど、青春を感じられて、シリーズ通じて楽しませてもらいました。
あと、後日談が1冊あるようなのでそれも楽しませてもらいたい! -
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ネタバレ評価:☆4.5
巻数的には最終巻にあたる本巻。内容としては本編の後日談がメインとなっています。
大人になっても相変わらずなナオと真冬が微笑ましいw
自分も家事をこなそうとする真冬がいじらしいったらない(*´Д`*)
真冬みたいな可愛い子と結婚出来るのにめんどくさいとかどうして結婚なんてするんだろうとかナオてめーふざけんじゃねー!(笑)
ナオの結婚でエビチリは落ち着いてるのに哲郎がおたおたしてるのが可笑しかったw
他にもふたりだけのためのソナタ・二人になったフェケテリコの後日談・ユーリのステレオフォニックの恋・神楽坂先輩の過去話などなど。どれもよかった。新メンバー候補のベーシスト橘花もい -
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ネタバレ評価:☆4.5
おかしくて少し切ない、恋と革命と音楽が織りなすボーイ・ミーツ・ガールストーリー、感動の完結編。
まさかのここにきて神楽坂先輩が仕掛けてくるとは思わなかった。もう千晶と同じく見守りポジションになると思ってたから意外だった。先輩にはこういう役回りはして欲しくなかったっていう気持ちもなくはない。自分でも最低だって言ってるしね。
真冬は再び右手を痛めてしまう。今度は心因性のものではなく、無理な弾き方をしたことによるもので、ナオにもどうしようもない。
無理してでも、壊れてでも、直己のために弾くといった真冬に対して「なんで……なんで、そこまで」ってそりゃ酷いよナオ。
屋上での会話や誕 -
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ネタバレ評価:☆4.5
おかしくて少し切ない、恋と革命と音楽が織りなすボーイ・ミーツ・ガールストーリー、第3弾。
合唱コンクールに体育祭、そしてフェケテリコ初の単独ステージとなる文化祭。
そんなイベントが押しよせる中、真冬の前にかつて共に演奏旅行をした一人のヴァイオリニスト、ユーリが現れる。
そんなときに真冬の指が動き出して、ナオミは動揺を隠せずに――と言ったところです。
いやもちろん指が動き出したのはユーリのおかげというのはナオの勘違いなわけですがw
ユーリとの仲を誤解されないように必死に弁明しようとする真冬が愛おしくて仕方ない(*´Д`*)
「真冬のために何も出来なくて悔しいのは何故?」