あらすじ
生まれつき「念じると物に火をつけられる」特殊能力を持つ紅藤は、そのせいで、自分の父親を殺してしまう。以来、心を閉ざし誰ともかかわることなく、警察官として日々を過ごしていたが、突然、刑事課への異動を命じられる。待っていたのは、氷室という、警視長まで上り詰めたにもかかわらずヒラ署員として勤務する刑事。彼は紅藤と同じく特殊能力保持者であった。コンビを組んで仕事をすることになった紅藤は、ある日、雀荘で一人の美少女に出会う。その後、殺人事件の現場にも居合わせた彼女を見た氷室は、特殊能力保持者だと紅藤に告げる。彼女はいったいどういう能力を持っているのか? そして、彼女が巻き込まれた殺人事件の行方は? 『神様のメモ帳』『楽聖少女』で大注目の著者による、切ない恋愛ミステリー。
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Posted by ブクログ
事件は起きる。人が死ぬ。点と点が繋がって真相に辿り着く。それでもこれはミステリーというよりもラブストーリーかも。
色々と重い設定の割に主人公である紅藤が陰鬱な方向に向かっていないので読み易かった。
氷室や署内の面々との会話が軽妙で時に笑える。
終盤一気に畳み掛け過ぎてジェットコースターの様だったけれど、紅藤の警察官という職業の意味とか結末とか色々ジワッと引きずる切ない読後感。
署長と氷室が花園署にいる理由や彼の能力等、明かされていないままの謎が気になる。続編が有るという事なのかな…?