あらすじ
永遠に繰り返す水曜日に、彼女と二人きり。 毎週水曜日の放課後、僕ら全校生徒は校舎ごと見知らぬ荒野に呼び出される――《天使》たちと殺し合うために。 殲滅と装備強化を繰り返し、少しずつ『ゲーム』の真実へと近づきつつあるさなか、とてつもなく強大な《天使》の襲撃を受けた僕らはなすすべもなく気を失い、目を醒ますと……その水曜日の朝に戻っていた!? 放課後のチャイムが鳴るたびに水曜日の朝に引き戻され、しかもそのことを記憶しているのは僕の他には未咲(みさき)だけ。際限なく繰り返される一日に二人きりで閉じ込められた僕と未咲は、原因と脱出の道を探り始める―― 謎深まる極限のサバイバルゲーム小説シリーズ、第2弾!
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Posted by ブクログ
前巻で風呂敷を広げておいて、
2巻目ではその縮小再生産になるのではないかと心配していたが、杞憂でした。
風呂敷は、外にも内にもさらに広がっていきました。なんて残酷な虚構。
ラストも意外性たっぷり。まさかそんな伏線が前巻で貼られていたとは。
いや確かにその疑問は感じたことはあったのだが、
エヴァの世界の「使途」と同じで、そういうもんなのかと思い込まされていた。
次はいつ読めるだろう?
Posted by ブクログ
まだまだ続くだと!?
いや、なんというか、この焦燥感は「剣の女王と烙印の子」を思い出すなあ。
この逃げ出すことのできない、どうしようもない感じがすごく心を引っ掻いてくれる。
でもその分、惹き込まれるんだよな。
前回のラストでの衝撃の謎は今回はいったん棚上げされて進展しなかった。
その代わり、あっちの世界は強い”天使”の登場でどんどん崩れていき、絶望感がいや増す。
さらに、こっちの世界でもいきなりわけのわからない時の繰り返し現象発生。
そのカラクリが、単なるタイムトリップやゲームのリセットでないところがすごかった。
いや、これは思いつかなかったな。
それが焦燥を募るも、いつも間にか偽りの楽園に浸ってしまう主人公たち。
ここで聖書の楽園が再現されるとは思わなかった。
いやまあ、聖書は作者の好きなモチーフではあるけれど。
今作も、世界観にまで関わってきている。
とはいえ、もちろん主人公のいつもながらのへたれ具合は、どうにかしろよと思うけれど(笑)
それでも、繰り返しの果てに楽園を出る決意をし、その謎解きをする場面は良かった。
本作の個人的ハイライトは、二人の危機にクラスの仲間が駆けつけるところ。
うん、こういう展開を待っていた。
そうして多大な苦労の果てに束の間の勝利を得て、落ち着いてラストが訪れるのかと思ったら、今回もラストの引きがすごい。
初めて運営側の人間が現れたのか? それとも?
数々の謎を孕みながら次巻に続く、だ。
それにしても、一度も登場してない2年のコマンダーが非常に気になる。