杉井光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ妖が出てくる類のファンタジーホラー。
と言っても怖さと言うより、切なさが勝る、胸に迫るお話だった。
12歳の6人の少女たちが巫女として参加する12年に一回行われる村の祭りのおぞましい正体に気づき、それをなんとか終わらせようとする12年前と現在のお話が並行して語られる。
途中から”羊”の正体はなんとなく分かる、と言うか最初から明かされていると言えばいるのだけど、それでもラストに向けてどんどん胸がきゅうと高鳴っていくのがすごく良かった。
驚いたのは、いつもの作者の語りとは全然異なっている事。
いつも見せる作者特有の笑いの要素はほとんど感じられず、シリアスの雰囲気をずっと保っていた。
けれど、 -
Posted by ブクログ
最初の「世界でいちばん透きとおった物語」と同様、とても良かった。
個人的にはこっちの2の方が好きかもしれません。
読みながらこの本自体の話もですし、中にある作品、「殺導線の少女」の話も気になって気になって…!こんな感じのミステリならわたしも読んでみたい!と、思いつつ、これはセカスキ2(勝手に略しました)の中のお話なんだ…、と何度も思いました。
途中、冷たくない?とか、え…、と思うことも多かったのですが(あんまり書くとネタバレになるのでこのあたりで…)結局は最後、とても優しくて温かいお話でした。やはりこういう人の温かさ、わたしは大好きです。
自分が他者をどれほど思っているのかひけらかすことも -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙の女の子は誰だ、また新キャラ? とは思わなかった。
そう何度も何度も引っかかるものか。さすがに僕にだって学習能力はある。
肩・ヘソも露わな、デコルテラインの綺麗な子。でも、泳いだその眼と頬に浮かんだひとしずくの汗を、もう見逃すものか。
冒頭、“死”について思いをめぐらす不穏なシーンから始まったが、あとはいつもどおりのイチャメチャとツッコミ。
今作の主題はアルバム制作。そして、待望の水着回である。
ああ。第1巻で描かれたあの夏から、せっかく打ちそろった美少女たちが水着姿を披露することもなく一瞬のうちに過ぎ去ってしまったあの夏からようやく1年が経つのか、と感慨深く思ってしまった。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ久々の学園ノイズ。
いやあ相変わらず楽しい。のっけからボケツッコミが炸裂してそうそう作者の物語はやっぱりこれだよねと思った笑
今回はアニメで言うところの水着回なのだけど、嬉し恥ずかしの展開になるかと思いきや、さすがに音楽バカの真琴では何をやっていても音楽の話になっていくんだなあ。
今作を読んでて二つのことを強く思った。
一つはこれってがっつり神曲プロデューサーのエピソードだなあという事。蒔田さん(の影)は前から出て来ていたけれど、ヒロイン海野リカコも登場し、彼の遺した音をめぐるミステリー仕立てになっている。
作者のファンとしてはこういうの良いよね。
もちろんキョウコさんやチアキはさよなら