あらすじ
その国は、“化生” と呼ばれる異形の怪物に脅かされていた。化生に対抗できるのは、「火渡」 という弓を預かるただひとりの “火目” だけ。火目を目指すものたちが集う、宮中の火垂宛──。そこには “御明かし” と呼ばれる三人の火目候補、化生に村を焼かれた伊月、どこか謎めいた盲目の佳乃、無邪気で才能溢れる常和がいた。化生との遭遇と戦い、火垂宛からの脱走。三人はさまざまな苦難を経験し、時に諍い、時に助け合いながら絆を深めていく。そんな折、化生の勢力が増し、当代の火目の衰えが囁かれるようになった。そして伊月は、御明かしと化生の奇妙な共通点を見つけるが……。
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Posted by ブクログ
火目と呼ばれる力を持つ者は若い女性から希に出て、身体に特定の形の痣がある。その力のみが、人を喰らう化生を灼箭で焼き滅ぼせる。伊月は村が赫舐(あかな)という化生に襲われた時、火護衆の豊日に救われ、火目候補である御明かしとなる。火目は当代一人。火目が力を無くすと御明かしから次代の火目が選ばれる。
特殊能力がないと殺せない人を襲う妖怪(化生)が出てくる。なんとなく呪術廻戦っぽかった。主人公が結構ウジウジしてるので、スカッとしないけど、世界観など結構良かった。杉井光さんのデビュー作ということで読んでみたけれど、まあ、ラノベ読ではない人でも挿絵とか我慢すれば読めるかなー。結構面白かったので、杉井光電撃文庫本、読み進めたいと思います。
神様のメモ帳、さよならピアノソナタ、楽園ノイズあたり気になる。あ、あと挿絵で幼女などのお風呂シーンあったのと、残酷描写(人喰い)アリなので、小学校NG。
Posted by ブクログ
「神メモ」をはじめ、沢山のシリーズを執筆する杉井光のデビュー作。
どうみても絵師買いです本当に(ry
火目候補・御明かしに選ばれた3人の少女のそれぞれの苦悩だとか、弓を射る時のリアリティとかなんか色々すごい。
雰囲気がすごい出ていて、杉井光が元々作家として出来ていた事を思わせる一作。
読み終わったあと妙なしこいみたいなのを感じるのは神メモと同じかな。
でも個人的にはこっちの方が好きかも。周りの評価はともかく。
Posted by ブクログ
因習、巫女、触手、グロ、鬱…キーワードはこんな感じかしら。
『神様のメモ帳』『さよならピアノソナタ』の杉井光のデビュー作。
さわやか路線の上記2作とはあまりに違う内容で、しかも打ち切りっつーか続刊の話を聞かないっつーかそんな感じのシリーズですが自分はこれが1番好きです。
なかなか感動できる展開もgood。
古き因習による悲劇、とでもいいましょうか、和風のそれ系の話が大好きな自分にしてみればかなーりクリティカルにツボに刺さったラノベだったのですが…いつか続刊を信じています。
ほら、ダブルブリッドの新刊が出るくらいだからこれだって…ね!
和風、因習、地域伝承、悲劇、あたりのキーワードで、『ひぐらしのなく頃に』、ゲームの『零』以外でそれっぽいシリーズあればぜひ教えてくださいな。飛び上がって喜びますw
Posted by ブクログ
電撃小説大賞銀賞受賞作。実はこれが本命でした。ネットでの評判が真っ二つだったのでドキドキしながら買ったのですが、私にとっては“当たり”でしたね。まあ、元々時代小説とか日本の文化に興味があったことと、曲がりなりとも弓道部なので弓道の描写に関心したということも要因の一つです。鬱展開万歳です。こういうシリアスのドロドロとした作品は好きですよ。でも魅せるところはしっかりと魅せて綺麗な描写に圧倒されました。ただ、弓道を知らない人に安土とか矢場とか言ってもあまり分からないんじゃないかなあ、と思うのと、やはり渡殿とか分からない人もいるだろうから、その分一つマイナス。鬱展開が嫌いな人も止めた方が良いかも。最後は綺麗にまとまっているのでこれで終わりの方がすっきりするかもですが、電撃hpに寄ると二巻も執筆に入っているとのことなので次巻も、購入予定です。