杉井光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
神メモの杉井光氏が綴る、生徒数8000人の超巨大学園の生徒会が中心で巻き起こる愛と欲望と札束とセクハラが飛び交うハイテンション学園ラブコメ・ミステリーの第3弾。
今回は夏休み前後の試験やプールを中心としたトラブルを巡る出来事。
お気に入りの郁乃さんの出番は少なかったものの、御園さんがいつも以上に大暴走、キリカのツンデレ炸裂ともう楽しくて仕方がない。
それでいて本質の探偵は見失っていないので読んでいて納得の内容です。
人間のひかげもこんなに腹黒かったっけというほどに成長し、ツッコミも磨きがかかってるような気もします。
スゴイ大好きなシリーズになってきましたね!
今年のこのラノでも上位に入ってき -
Posted by ブクログ
最高に楽しかった。完結した物語の後日談やら前日譚を一冊丸々楽しめるというのは、極上の贅沢です。
しかもある意味、この本にはまだ続きがあります。二人の愛の結晶が、何故か近世ヨーロッパで魔術師やってるんだから面白いですよね。
とにかく、五冊に渉ったこのシリーズを読んでいる間は幸せでした。いつまでも間延びするライトノベルというジャンルに慣れているせいもあって、物語が終わる切なさに引き裂かれそうになります。読まずに積んでおけば良かった、とすら思うほどです。そうすれば、いつまでも完結することはなかったのに。
それほど、心に深く突き刺さる本だったのだと思います。 -
Posted by ブクログ
普通に転がったなら、必ず何処かで致命的な結末を迎えるしかなかったはず。そんな物語に、音楽というこの世で最も強い力が、様々な魔法を起こします。それは時に甘美な奇跡を与え、また時に、悪夢のような悲劇をももたらすのです。
音楽というエッセンスがこの小説に与えている効果は絶大で、驚くほどに馬鹿で鈍感で純粋な主人公が、艱難を乗り越えて奇跡のようなハッピーエンドを手にするのも、要所要所でクリティカルな役割を果たす音楽の力の存在があるからこそ。そしてそれが杉井さんの圧倒的な描写で描かれた音楽だからこそ、不思議な説得力があるのだと思います。
終盤は興奮してまともに文章が頭に入ってこなくて、何度も読みなおさな -
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Posted by ブクログ
高校生の少年が悪魔に19世紀のヨーロッパに連れて行かれて文豪ゲーテとして生きることになってしまう話。そこでルドヴィカという音楽家の少女や現実の教科書にも書かれているような音楽家(ただし変人にアレンジされている)たちに会います。
こういう、異世界に行く話というのは元の世界での話が長いことがありますが、この本はほんの十数ページで19世紀に連れて行かれます。あくまで19世紀の世界での話が中心というかほぼすべてとなっています。
19世紀と言いつつ電話とか列車とかが出てきたり、前述した悪魔などの魔術的な存在が出てきたりと、なんでもありな世界を舞台としています。終わりの方ではちょっとだけバトル物っぽ -