杉井光のレビュー一覧
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ネタバレいやあ、あいかわらず楽しいなあ。
そしてやっぱりグッと来てしまった。
今回は大きく二つのエピソード。
でも両方とも結局音楽を続けるのに何が必要かと言う話だった気がする。
黒川さんはそれをあっち側とこっち側の人間の差だと言うし、マコトは結局は本人次第だと言うけれど、オケのためにその熱を焚き付けようとする様は、実にマコトらしい。
でも、目的を途中で忘れ去ってしまうのも音楽バカの面目躍如、ほんと彼らしいなあ。
あと曲の真相を知った後に読み返すと、彼の言葉のひとつひとつが納得できて、なんとも味わいがある。
クライマックスはもちろんラストのマコトの指揮のオケの演奏のところなのだけど、個人的にはその後 -
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ああぁ、このラストはズルイ! いつまでも心がざわつくじゃないか!
シリーズ3巻目。
4人目かい! と突っ込まずにはいられなかったわけだけど、いやあ、実に作者らしい、愉しくて切なくて苦しくて心臓がキュウとするお話だった。
その4人目の女の子だけど、境遇も抱えるものも、それに対する真琴のやり方も、もうね、何もかも杉井光だよなあと思ってしまった。うん、大好き。
凛子の言うとおり、真琴が困っている女の子を拾ってくるのはもう仕方がない。
そしていつも全ての鍵は音楽の、ライブの、中にあるのだ。
少女達のボケの絶妙さや、クリスマスイブの超絶スケジュールに笑わせてもらっていたら、ラスト話の不穏な展開に胸が -
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ネタバレ大好きな作家の一年ぶりのシリーズ第2巻。
面白かった。胸が震えた。泣きそうだった。良かったぁ。
あいかわらず真琴はへたれだけどそれでも何かを諦めたり出来なくて、どうにかしようとあがく。
それはまさしく作者の主人公だよなあ。
凛子を最後に後押しするのも、詩月のおじいさんを死の淵から呼び戻すのも、自分たちのバンドを輝かせるのも、彼の意志なのだ。
そして音楽がどんなときでも彼らを包んで繋いで、たとえ全てが消え去っても、いつまでも残り続けるのだろう。
それを僕も信じられる。
それにしても詩月のおじいさんがイケオジだよなあ。
そして死の淵を彷徨う彼に届けとばかりに腕を骨を奏でる真琴。
どんだけ音楽バ -
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熱い!良い!
すごくよかったです。
ヒロイン達とのラブコメ要素もありつつ、村瀬君が鈍感すぎてそれ以上進まないので、とても良いバランスでしたw。何かの間違いかと思うくらい間違いが起こらないから、信じられないくらい信じられるという言葉がまさに表してますね。ただ、肝心なところで鋭いという。イベント前にハプニングが起こるんですが、これの結末も良かったです。ライブの一番良いタイミングでの演出は熱くなりましたね。私自身音楽は全くわからないですけど、雰囲気で楽しめましたし、ド青春音楽小説って感じで最高でした。あと女装最高w -
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考えてみれば有能すぎる
平坂錬次と雛村壮一郎というまたもや身内のゴタゴタ話。裏世界に関わりすぎてて寿命が日に日に縮んでるんじゃないの?てか平凡な1高校生が関わっていいレベル超えてるやろ。ヤバそうなヤツと認識しながらも関われる主人公の胆力にまさに脱帽。
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偉大なるニート"新渡戸稲造"
主人公である藤島鳴海は他のニート達のせいで凡クラ感が最初は否めなかったが、よくよく考察してみるとこの男結構優秀なのである。そんな気づきがちょっとおもろい。
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杉井光の作品に音楽が絡むことは多々あったが、ここまでド直球の青春バンドストーリーは「さよならピアノソナタ」以来だろうか。
あの作品から10年以上の年月が過ぎ、音楽を取り巻く環境も変わってしまったが、音楽とバンド、とりわけライヴが持つ眩しさに変わりはなく、それを描き切っている素晴らしい作品だったと思う。
かねてから思っていたが杉井光のすごいところは「クラシック/バンド/DTM」などの極端に差があるジャンルそれぞれの「プレイヤー/リスナー/クリエイター」各自の立場からの描写がひたすらリアリティを持って深く描かれているところにあると思う。作中のキャラ作りも上手く機能していると思うし、今作のギャグやか -
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音楽よく知らなくても
楽しめますよ~。クラシックやロックは主人公のバックグラウンドとして描かれてますが、知識なくても大丈夫です。
様々な場面で主人公を振り回すキレる?ヒロインの表情の描き方が、私は好きですね。同級生にとる態度の冷たさに、そして攻撃的?であろう奏でる音にみる、鋭いイメージの一方で、少女マンガを思わせるキレっぷり。かなりクセの強いキャラも、表情のおかげで、マンガってイイな、と思わせてくれる、、、ヤラれました。上手く言えてませんが。