杉井光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どうしてここまで不器用なのか、素直なのか捻くれてるのかよく分からないニートたちの綴る物語。
今回もナルミの不器用さとがむしゃらさと馬鹿さが非常に際立っており、アリス風に言えば愚昧の一言に尽きるのですが、周りに諭されたり、自分で気づいたりして、少しづつ大事なことを確かめてゆく様がとても良いです。
1巻と繋がる内容で、一晩泣き明かした後のような、切ないけど妙にさっぱりした読後感が素晴らしいです。
それにしても、序盤からナルミとアリスがいちゃいちゃしまくりでビックリしました。個人的には2巻ぐらいの距離感が良かったんですが、まあラノベとして正しいような気もします。 -
Posted by ブクログ
全5巻で出逢いから結婚まで。
買ってからずっと積ん読していたんだけど読み始めたら一気に全巻読んでしまった。
もう、すげぇ良かったですよ。積ん読してたのを後悔しました。
ラノベで恋愛っていうとほとんどがラブコメっていうグルグルと終わらない話なんだけど、これはちゃんと終わるとこが良い。
主人公があまりにも鈍すぎてイライラするんだけど、言葉で伝わらない部分は全て音楽で補ってた。
音楽シーンでの感情の表現が読んでてドキドキした。
今まであまりクラシック聴いてこなかったけど聴いてみたくなった。
ビートルズに関しては、ベストを買ってしまった。
主人公たちのバンド名のもとになったブラックバードも一度聴 -
Posted by ブクログ
このシリーズはいつからか順番にレギュラーキャラにスポットライトを当てるように事件が起こってるようだが、今回は少佐の番で、事件の発端となる依頼は売り出し中アイドルからの父親探し。簡単な依頼と思われたがいくつかの事件が絡んできて、父親が退去拒否こだわる行動に隠されて意味が明かされた時にはまたこの作品が好きになった。
それにしても、アリスの軟化ぶり(世間的にはデレという)はひどいものがあるが(笑)、単に好きになったからとかそんな話ではなく、前巻で指摘を受けたように、ナルミの真性ジゴロとしての力によるものが大きいことを今回も強く感じさせられた。固い殻で閉じこもっていても難なく侵入するところは男で -
Posted by ブクログ
売り出し中の人気アイドルから突如舞い込んだ、失踪した父親探しの依頼。そして改装工事が始まろうとしている公園で、1人のホームレスの身に起きた事件。改造エアガンを所持したホームレス狩り集団、口をつぐみ単独行動を取る少佐。果たして事件の、そして依頼の結末はーー?
待望の少佐回。評価が甘々な気もするけど、実際に読んでいて楽しかったのだから仕方がない。シリーズの中では少し毛色の違う事件だったけど、どろっとした心の澱が残るのは、ある意味では1巻の再来かもしれない。
事件中、彼の心を苛んでいたのは「因果応報」という言葉だったのかな、と勝手に想像してみる。最悪の形でやってきたそれと、事件中も事件後も、どう