すべての愛がゆるされる島

すべての愛がゆるされる島

小説・文芸
704円 (税込)

3pt

太平洋の赤道直下に浮かぶ、名前のない小さな島。そこには教会があり、神父とわずかな島民が暮らし、訪れるどんな二人も祝福され、結婚式を挙げることができる。同性愛、近親愛、不倫愛、そこではあらゆる愛が許される――二人が、本当に愛し合っている限り。 その島を訪れる、父親と娘。それから姉と弟。ある者は愛の存在証明のために。またある者は不在証明のために。様々なものを見失って渇いた者たちの、いのちと時間がその場所で交錯する。

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すべての愛がゆるされる島 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルとあらすじに惹かれて購入。
    愛っていうのは様々だなぁと、色んな人の物語を読む度に実感する。これもその一つだ。

    0
    2011年09月26日

    Posted by ブクログ

    メディアワークス文庫創刊後第一弾の作品の中の一つですね。

    装丁に惹かれて、ちらっとあらすじ見て、
    これは決まった!と思って購入し、
    読んでから、やっぱり買って間違いじゃなかった!と思った作品です。

    たぶん読む方によってかなり評価が変わってくる作品かと思いますが
    私はとても気に入りました。

    話の展開はもちろん、最後のネタあかしも良かったし
    私自身この作品のテーマはわりと普段考えることに似ているので
    うなずかされるところも気づかされることも多く、
    とても印象の強い作品だったなあと思います・・・

    何度も読み直してみればみるほど味が出てくる作品だと思うので
    読まれる方は一度読んで投げてしまわないでほしいほしいですね・・・

    0
    2010年08月14日

    Posted by ブクログ

    愛情と欲望の境界線に悩んだ父、父の背中を只管に追いかけ続けた娘、娘を愛してしまった弟。そして2人の間には子供が…
    何だか複雑な人間関係で途中ちょっと混乱しましたが、最後にはすっきりしました。信仰や愛情がテーマなのかな?愛の方はともかく、信仰についての描写には惹かれました。

    0
    2010年08月22日

    Posted by ブクログ

    読後感はというか、後半の感情としては「やられた!」かもしれない。
    自分が思い描いて読み進めている設定が、必ずしも当たっているとはかぎらない。
    きもちよく騙された感じがしました。

    0
    2010年03月08日

    Posted by ブクログ

    どんな愛も、そこに愛さえあれば許される島の話。普通に禁断の愛とかの話か……と思っていたらびっくり。最後の展開は見事!

    0
    2010年01月27日

    Posted by ブクログ

    非常に小説っぽい小説。
    実の娘に欲情してしまう先生も滑稽だし、それに執着する咲希も
    ジェラシーを感じつつ自分が代わりと知っている直樹も
    そんな愛で育てられた愛もまた、粋な話であった。

    近親愛がテーマというだけあって、結ばれてはいけない。
    という前提のもどかしさがすごく伝わった。

    視点がコロコロ代わり最後まで読まないと筋が通らないのが分かりにくかった。

    0
    2020年12月13日

    Posted by ブクログ

    愛の物語ではなく、呪われた愛からの解放の物語といった方が、たぶん適切なのではないかと感じました。

    太平洋に浮かぶ小さな島に、同性愛であれ、近親愛であれ、不倫愛であれ、結婚式が挙げられる教会がありました。2人が本当に愛し合っていると神が認めれば、教会の奥にある扉が開くと言い伝えられています。

    この島を訪れた2組の男女が、この物語の主役です。一方は父と娘で、もう一方は姉と弟です。父は藤岡学といい、周囲の人びとに「先生」と呼ばれている小説家です。娘は藤岡咲希といい、先生とその愛人の間に生まれた娘でした。父は、愛など少しも信じてはいませんが、娘に引きずられるようにこの島にやってきます。父は教会の神父に出会い、教会が、愛してはならない人を愛してしまった人びとの想いを、信仰によって支えていることを教えられます。「神の名において強迫し、快不快の物差しを造りかえること。幸せを再定義すること。それが信仰です」。

    しかしそれは、愛を信じない「先生」にとっては真実でも、愛してしまった娘にとっての真実ではありません。「愛していいかどうかを決めるのは愛する側です。愛される側ではない。だから信仰が力を持つんです」。

    教会の扉を開けることのできなかった娘は、島から帰り、先生の妻のもとに引き取られて育ちました。彼女は「先生」の愛を求めて、異母弟の直樹とともにふたたび教会を訪れます。島に残された「先生」の手がかりをたどりながら、2人は教会の真実を突き止めます。そして彼らが教会の扉を開けて目にしたのは、「先生」の残した小説と、聖書に刻まれた父と娘の名前でした。父もまた、彼なりの仕方で、娘への愛を再定義し、そこに自分自身をつなぎとめていたのでした。

    エピローグでは、咲希と直樹の娘・藤岡愛が教会を一人で訪れ、「愛する人がそこにたしかにいると、感じられるだけでいい」という決断を下すことで、3世代にわたった呪われた愛からの解放を実現することになります。

    0
    2015年11月07日

    Posted by ブクログ

    最後に時系列がよくわからなくなった。途中までは適度にグロテスクでじとっとした感じがよかっただけに、残念。

    『ほんの一ミリグラムの望みは、絶望の千倍つらい』

    『幸せを再定義すること。それが信仰です。』

    なかなか好きなフレーズを書いてくれてました。

    0
    2015年10月01日

    Posted by ブクログ

    太平洋の真ん中の名もない島。
    そこは同性愛、不倫愛、近親愛などあらゆる愛が許される命と時間が交錯する島。

    杉井さんってこんな作品も書けるんだなぁという感想しかないな。
    組み立ても上手いし、まとめも上手いんだけど、登場人物に名前が基本なく、感情移入が出来なかった。
    でも、そこが味なのかもしれないけど。

    0
    2015年01月18日

    Posted by ブクログ

    「そうだよ。ほんの一ミリグラムの望みは、絶望の千倍つらい」
     医者がすれちがうときに残した最後の言葉が、あたしの胸に深々と突き刺さった。あたしは振り向いて、瞬きだけでくしゃりと潰れてしまいそうな白衣の背中を見送る。坂の下に見えなくなってしまうと、もう一度、真っ白な教会に目をやった。
     存在証明の失敗は不在証明にならない。
     だから、つらい。
    (P.109)

    「たとえば神がどれほどの屑でも、他に神がいない以上、私たちはその神を愛するのです。神もそうおっしゃっている。我の他に神なしと。愛していいかどうかを決めるのは愛する側です。愛される側ではない。だから信仰が力を持つんです」
    (P.167)

    0
    2011年11月25日

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