平田オリザのレビュー一覧

  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

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    大学入試改革に対する意見を軸に教育について論じる。著者が考えた即興芝居を作らせる試験問題をたくさん掲載してくれていておもしろい。

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    2020年04月14日
  • 幕が上がる

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    ネタバレ

    高校演劇についての話。
    正直なところ、これまで演劇部に明るいイメージがなかったのですが、随分印象が変わりました。私が普段目にするドラマ・映画・舞台につながる道の一つであるわけですよね。高校生のアツい部活の一つなわけです。
    セリフ一つ、動きやタイミング一つにとてもこだわっているんだなぁと、(正に)舞台裏を知ることができました。

    話自体はかなりサラサラ流れていきます。ラストシーンをどう変えたのかな?と興味深く読み進めました。
    あのラストは、誰にでも(=観客)当てはまる普遍的なセリフであり、自分と友人との話であり、もうすぐ離れ離れになる三年生四人の話であり、吉岡先生と演劇部の話であり、そして、自分

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    2020年04月07日
  • 街場の平成論

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    内田先生の編纂である『待場』シリーズでの平成論
    平田さんの日韓の関係の話。
    白井さんのポストヒストリー(歴史の終わり)について
    の2編が面白いと思いました。
    釈さんの宗教論。宗教の多様化、多元化についても面白い
    と思いましたが、論としてはちょっと疑義があるというか
    そんなことできるのかなあとの思いに駆られます。
    鷲田先生の小さな肯定の積み重ねについては、いつものように難解でちょっとわかりづらいところがあります。

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    2019年07月01日
  • 街場の平成論

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    限られたページ
    限られた枠組み
    の中で語られる「平成論」で
    あるがゆえに

    もうちょっと 読み進めてみたいな感
    もうちょっと 論考を進めて欲しいな感
    が 出てきてしまう

    それでも
    鷲田清一さんの
    「小さな肯定」論は
    かなり面白く読ませてもらいました

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    2019年05月24日
  • 街場の平成論

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    9人の識者により、各テーマについて「平成」をまとめたもの。
    編者が冒頭に指摘したように、統一的理論があるわけではなく、読後感はもやもやとしたものであるが、個々の論考は短く読みやすい。

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    2019年04月12日
  • 演技と演出

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    セリフに解釈はせず、カオスをカオスのまま提示する平田オリザの演出論。内面の作り込みではなく、どうすればリアルに聞こえるセリフが言えるような環境が作れるかという理論を興味深く読んだ。

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    2019年03月14日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    著者の平田氏がまえがきで述べている「里山資本主義」の文化バージョンともいえる内容。地方各自治体での取り組みをいくつか紹介。すでに日本では経済成長は終わり、それに見合った生き方が必要である、というのが主旨のようだ。平田氏が若いころに世界各地を貧乏旅行していたことが興味深い。

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    2019年01月20日
  • 幕が上がる

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    (01)
    青春に涙する.高校生に戻り演劇部員としてやり直したくなる小説である.
    高校演劇の機微(*02)が描かれるとともに,現代における演技や演出の問題にも触れられており,演劇入門としても読める.
    また,演劇についての小説ではあるが,セリフの掛け合いは分量としてそれほど多くを占めることもなく,主人公のひとり語りが地の文をなしており,そのモノローグの爽やかさも本書の魅力のひとつであろう.

    (02)
    宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に彼女ら彼らのそのときの思いが重ねられる.暗い客席の中の光として浮かぶ舞台が想像され,星たちの空間と時間が高校生に委ねられた情景が涙を誘う.

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    2018年10月25日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    日本は今後、成長ではなく下り坂に入る。坂を下りる際には、ぐいぐい先導するリーダーよりも、遅れている人がいないかを確認しながら、そろそろと慎重に下るリーダーが向いている。これがタイトルの由来だが、なかなか粋な表現だ。 また、情報化の進展に伴い領域横断型・活用型の能力が求められ、それに応じた教育改革が必要だという。その考えには同意するが、文化資本を身に着けることが正解なのかは非常に疑問。その議論が浅いと、新制度入試も「一芸入試」に陥りかねない。 著者の地方創生論についても言いたいことはあるが、紙幅が足りない。

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    2018年07月22日
  • 幕が上がる

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    ネタバレ

    映画は見ておらず、著者の関わった作品も拝見していないため、この小説が初めてです。
    演劇をしたことがある人なら共感する部分が非常に多いのではないかと思います。弱小演劇部で、顧問が演劇経験があるわけでもない中で、どこまで本気で芝居を続けて何を目標にして行けばいいのか、部員がバラバラであるというのはとてもよくありがちでしょう。かと言って仲が悪いわけではなく、部員の仲は良いというのはこの演劇部はとても良いところだとは思いますが、そのぶん雰囲気を悪くしないために本気になれないというのも切ないところです。
    主人公目線で語られてはいますが、割と淡々と語られていくので、物語も淡々と進んでいきます。 主人公の人

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    2018年06月02日
  • 続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    池田理代子氏の講演が気になっていたが,平田氏他の方々もそれぞれいいことをおっしゃる.自分の好きなことやりたいこと興味あることを見つけたら,迷わずやれと応援してくれる本.

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    2018年04月28日
  • 演劇入門

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     戯曲を書くにあたって、テーマを先に考えてはならない。これは従来の戯曲方法からすると、おかしなことらしい。だが、私から見ると、従来の方法のほうがはるかにおかしなことのように思えてならない。だって、あなたは絵を描くときに、テーマを考えてから風景を探しはしないだろう。ある風景に出会い、その風景を描写したいという表現の欲求が、あたに絵を描かせるのではないだろうか。もちろん、テーマが先にあり、そこから描く作家もいるだろうが、それはおそらく少数派なのではあるまいか。

     私たちは、テーマがあって書き始めるわけではない。むしろ、テーマを見つけるために書き始めるのだ。それは、私たちの人生が、あらかじめ定めら

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    2017年09月12日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

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    対話のできる人になれ。

    平田オリザが主張する「会話」と「対話」の違い。そう,中身のないことを口にしてなんとなくやり取りするのはできるけど,コンテクストの違う人と情報をやり取りしていく,そして何か目的にたどり着こうとするコミュニケーションはなかなか難しいのだ。私たちはこれからどう変わっていくのだろう。日本語はどのように変化するのだろう。でも,言語は必要に応じて変化するのだ。もっとも使われる形へ。

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    2017年07月02日
  • 幕が上がる

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    ネタバレ

    私たちはどこまででもいける。

    単行本で以前読んで再読。まるでこれ自体劇みたい。「等身大の高校生」は,どうしても大人から見たら,等身大じゃないんだろうけれど,実際高校生でこれを読んだらどう思うんだろうか。リアルだと思うんだろうか。宮澤賢治『銀河鉄道の夜』は色々イメージが膨らむ好きな作品のひとつ。使われ方が好きだ。

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    2017年06月22日
  • 下り坂をそろそろと下る

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    劇作家の著者が、成熟から衰退期に向かう時代の日本人の在り方を考察している。これからは、人口減少などを主因とする長く緩やかな衰退の時間に耐える覚悟が必要であると説いている。具体的な事例として、いくつかの地方での新しい取り組みを紹介しているが、寂しさに耐えることよりも、希望がもてる活動となっており、目から鱗が落ちるような素晴らしいアイデアが溢れている。局面局面では衰退に抗う事は出来るが、日本全体としてはゼロサムゲームに近いと思われるので、やはり覚悟についての論議をさらに期待したいと感じた。

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    2017年05月07日
  • 演技と演出

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    ここ1年くらいで「劇」というものを見に行くことが増えて、ここらでちゃんと演劇というものを知りたいな、と思って手に取った本。言われてみれば確かに「演出家」って何をする人なのかあいまいなイメージしかなかったけれど、コンテキストを埋めること、と言われるとなるほど納得した。
    文中でガラスの仮面が特定の年代の女性に刷り込んだ、演劇に関する誤謬の悪影響を語っているけれど、私まさにそれだ・・・。

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    2017年01月09日
  • 演劇入門

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    おそらくテーマはすでに、あなたの精神にいくつも内在しているのだ。その内在している表現の衝動が、書きたい対象と一致したときに「この風景を描きたい」という欲求が起こるのだろう。
    。。。私たちは、先にテーマがあって、それを表現するために作品を作るのではなく、混沌とした自分の世界観に何らかの形を与えるために表現をするのだ。

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    2016年06月06日
  • 演劇入門

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     表現者とそれを観る者との間に生まれる対話、つまり「コンテクストの摺り合わせ」がどのように行われ、演劇としての「リアル」がどのように産出されるのか、といったことを劇作家、演出家である著者が解説している。
     「下手な演劇」を下手と感じる理由の一つに、「説明的な台詞」があるが、例えばこれは「清水が大山のことを好きだからといって、『好きだ』だの『惚れた』だのという台詞を描いてはいけない」(p.103)というのがあって、なるほどと思った。「いかに清水の心情を、場の雰囲気に溶け込ませて表現するかが、台詞を書く技術だといえるだろう。」(同)というのが、分かりやすい。また、そのような台詞が発生する条件の1つ

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    2015年12月13日
  • コミュニケーション力を引き出す 演劇ワークショップのすすめ

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    学校でも、会社でも、学生の就職活動でも、どこへ行っても「コミュニケーション力」が問われる時代、そもそもコミュニケーション力とは一体どういうものか。

    単に、他人と簡単に打ち解けられるとか、人前で上手にプレゼンをして人の心を掴めるとか、むろん空気を読むのが上手いとかそういうことではなく、意思の疎通が上手くいかない場面で「どうにかする力」であり、それを身につける(あるいは、そもそも持っている力を引き出す)ための訓練として演劇ワークショップが使えるよ、というのが本書の趣旨。

    『インプット、感じ方は人それぞれでいい。バラバラなほうがいい。でも、それだけでは社会生活が営めない。何らかの形で集団で共有で

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    2015年02月19日
  • 演劇入門

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    演劇をつくるという行為を通じて、コンテクストのずれを認識し、すり合わせを行うこと=対話の場をつくるということ。
    WSDで学んだことの復習ができたなぁという感じ。

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    2015年01月25日