平田オリザのレビュー一覧

  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    若い人からベテラン著者まで、さまざまな視点で、ポストコロナについて書かれていました。

    蔓延するウィルスがどのようなものか、また、そこから受ける我々の生活への影響とこれからの展望。

    いずれにせよ、近代的思想に基づいた人間の行動から生み出された歪みだということは一致しているように思える。

    0
    2021年03月18日
  • 幕が上がる

    Posted by ブクログ

    こういう、皆で何かをがんばる青春モノ、それもスポーツじゃなくて芸術系のものって結構好きだ。
    今の自分たち(高校生の主人公)を表現するのはいじめとかそういう社会問題じゃなくてもっと、なかなか言葉にできないところにある、というのはすごく共感した。
    本の中の劇では、それが無限の可能性とそれに対する不安とか、誰しもお互いに理解できないところがあるから独りだけど、違うところもリンクし合えばひとりじゃないこととか、理解できないものや理不尽なものを受け止めていかなきゃならないしんどさだったりした。
    銀河鉄道というフィクションの台本を使うことで、そういう形にならない高校生の今を表せていたんやと思う。
    私がファンタジーを好きなのは、そういう言葉にしにくい気持ちや感性を意外と、現実的な話よりもくっきりと可視化してくれるところにあると思った。

    0
    2021年03月08日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    大学は勉強するところではない。大学とは、知識を商品のように学生に売るところではありません。知とはデジタルデータではなく、身体と感情を持った人間一人一人が身につけ、実践し、対話し、試行錯誤する中でしか役立たない。

    あらかじめ用意された正解をたくさん覚えることが優秀だというのは、いわば知識ベースの勉強です。しかし、非常事態に対処するには、そんな勉強だけでは限界があります。そこで力を発揮するのが、物事をいろいろな角度から観察し、今までに知った事実と組み合わせて、全体の構造を考えるという知性ベースの学びです。

    まだ答えがない問題への対処については、先生と生徒の立場は対等です。

    0
    2021年02月04日
  • コミュニケーション力を引き出す 演劇ワークショップのすすめ

    Posted by ブクログ

    <要約>
    役割を演じる体験を通じて、自己と他者が違うことを知り、違うからこと対話と合意形成が重要だと学ぶのだ。

    <感想>
    同質の人間で構成された共同体では議論が発展しない。本来共同体とは、他者理解と合意形成を経て共通のルールを共有する集団である。その前段をすっ飛ばしてルールのみが存在する共同体にコミュニケーション能力は必要なくなる。それが日本の旧い会社組織である。これから国際化が始まる日本において必要とされるのはコミュニケーション能力であり、役割を演じるという体験が重要になるはずだ。
    同じ価値観の人間の中に「異文化=フィクション」を持ち込むことが有効なのだ。

    <アンダーライン>
    ・合意を形成するためには、インプット(感じ方)はバラバラでもいいのだけれど、アウトプット(表現)は統一しなければいけない。
    ★「伝えたい」という気持ちは「伝わらない」という体験からしか出てこない
    ・「この人の立場だったら何と言うと思う?」と誘導すると、非常に意見が出やすくなる

    0
    2020年10月23日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

    Posted by ブクログ

    大学入試改革の本質、問題点や将来像について
    知識や技能に加え
    思考力、判断力、表現力を問う問題例をあげている

    アクティブラーニングの重要性、潜在的学習能力つまり伸びしろ力が問われる

    そして著者は専門である演劇について教育が諸外国に比べて低いことをのべ
    非認知能力のひとつとして演劇や芸術教育が今後の教育に役立つともいう

    0
    2020年08月18日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

    Posted by ブクログ

    タイトルから自分の子供達に読まれせる本と思っていたが、全然違った。保護者や教育に関わる人が読むべき本。
    個人的にあまり教育に関心が無いのか、かなりの部分を読み飛ばしてしまった。
    今後の日本の先行きを考えるために最も教育について真剣に考えなければいけないと認識できただけでも良しとしたい。

    0
    2020年07月18日
  • 下り坂をそろそろと下る

    Posted by ブクログ

    日本はもう先進国ではない。
    下り坂の下り方を考えなければいけない。

    下りというとネガティヴだが、
    成長から成熟といえば前向きだ。

    人間でいえば、50から60代か。
    金儲けに大概の関心を奪われた時代から、
    文化的なもの、芸術的なものに関心を向ける、
    国がそう志向するのはどういうことか、
    それを具体的に語っている本だと感じた。

    特に、地方発信の文化的芸術的生活。
    大事なことだ。

    0
    2020年06月22日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

    Posted by ブクログ

    これからの受験問題、これからの教育を考える上では面白いが、どうなのかなあ、個人的にはあまりアクティブラーニング的なものに、受験などが、かわるのには、やや懐疑的です。

    0
    2020年05月24日
  • 22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」

    Posted by ブクログ

    大学入試改革に対する意見を軸に教育について論じる。著者が考えた即興芝居を作らせる試験問題をたくさん掲載してくれていておもしろい。

    0
    2020年04月14日
  • 幕が上がる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高校演劇についての話。
    正直なところ、これまで演劇部に明るいイメージがなかったのですが、随分印象が変わりました。私が普段目にするドラマ・映画・舞台につながる道の一つであるわけですよね。高校生のアツい部活の一つなわけです。
    セリフ一つ、動きやタイミング一つにとてもこだわっているんだなぁと、(正に)舞台裏を知ることができました。

    話自体はかなりサラサラ流れていきます。ラストシーンをどう変えたのかな?と興味深く読み進めました。
    あのラストは、誰にでも(=観客)当てはまる普遍的なセリフであり、自分と友人との話であり、もうすぐ離れ離れになる三年生四人の話であり、吉岡先生と演劇部の話であり、そして、自分と自分との話であると思いました。

    この演劇を実際に演じてほしい!是非とも観たい!と思います。

    0
    2020年04月07日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

    内田先生の編纂である『待場』シリーズでの平成論
    平田さんの日韓の関係の話。
    白井さんのポストヒストリー(歴史の終わり)について
    の2編が面白いと思いました。
    釈さんの宗教論。宗教の多様化、多元化についても面白い
    と思いましたが、論としてはちょっと疑義があるというか
    そんなことできるのかなあとの思いに駆られます。
    鷲田先生の小さな肯定の積み重ねについては、いつものように難解でちょっとわかりづらいところがあります。

    0
    2019年07月01日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

    限られたページ
    限られた枠組み
    の中で語られる「平成論」で
    あるがゆえに

    もうちょっと 読み進めてみたいな感
    もうちょっと 論考を進めて欲しいな感
    が 出てきてしまう

    それでも
    鷲田清一さんの
    「小さな肯定」論は
    かなり面白く読ませてもらいました

    0
    2019年05月24日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

    9人の識者により、各テーマについて「平成」をまとめたもの。
    編者が冒頭に指摘したように、統一的理論があるわけではなく、読後感はもやもやとしたものであるが、個々の論考は短く読みやすい。

    0
    2019年04月12日
  • 演技と演出

    Posted by ブクログ

    セリフに解釈はせず、カオスをカオスのまま提示する平田オリザの演出論。内面の作り込みではなく、どうすればリアルに聞こえるセリフが言えるような環境が作れるかという理論を興味深く読んだ。

    0
    2019年03月14日
  • 下り坂をそろそろと下る

    Posted by ブクログ

    著者の平田氏がまえがきで述べている「里山資本主義」の文化バージョンともいえる内容。地方各自治体での取り組みをいくつか紹介。すでに日本では経済成長は終わり、それに見合った生き方が必要である、というのが主旨のようだ。平田氏が若いころに世界各地を貧乏旅行していたことが興味深い。

    0
    2019年01月20日
  • 下り坂をそろそろと下る

    Posted by ブクログ

    日本は今後、成長ではなく下り坂に入る。坂を下りる際には、ぐいぐい先導するリーダーよりも、遅れている人がいないかを確認しながら、そろそろと慎重に下るリーダーが向いている。これがタイトルの由来だが、なかなか粋な表現だ。 また、情報化の進展に伴い領域横断型・活用型の能力が求められ、それに応じた教育改革が必要だという。その考えには同意するが、文化資本を身に着けることが正解なのかは非常に疑問。その議論が浅いと、新制度入試も「一芸入試」に陥りかねない。 著者の地方創生論についても言いたいことはあるが、紙幅が足りない。

    0
    2018年07月22日
  • 続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

    Posted by ブクログ

    池田理代子氏の講演が気になっていたが,平田氏他の方々もそれぞれいいことをおっしゃる.自分の好きなことやりたいこと興味あることを見つけたら,迷わずやれと応援してくれる本.

    0
    2018年04月28日
  • 演劇入門

    Posted by ブクログ

     戯曲を書くにあたって、テーマを先に考えてはならない。これは従来の戯曲方法からすると、おかしなことらしい。だが、私から見ると、従来の方法のほうがはるかにおかしなことのように思えてならない。だって、あなたは絵を描くときに、テーマを考えてから風景を探しはしないだろう。ある風景に出会い、その風景を描写したいという表現の欲求が、あたに絵を描かせるのではないだろうか。もちろん、テーマが先にあり、そこから描く作家もいるだろうが、それはおそらく少数派なのではあるまいか。

     私たちは、テーマがあって書き始めるわけではない。むしろ、テーマを見つけるために書き始めるのだ。それは、私たちの人生が、あらかじめ定められたテーマ、目標があって生きているわけではないのと似ているだろう。

     ジョン・ロックの考えに従えば、まず私たちは、普通、次の二つの事柄を前提にして(誤解して)、他者とのコミュニケーションをとっている。
    一、自分の考えは、当然、自分の考えている当の事物と一致しているものと信じている。(表象の一致…概念と事物が一致している)
    二、自分がある言葉によって表明した考えや物事は、他人も同じ言葉によって表明すると考えている。(間主観性の一致…概念と言葉が一致している)

     「遠いイメージから入る」という戯曲を書く際の一つの法則は、この「内的対話によるコンテクストの擦り合わせ」の端的な例である。表現者は、鑑賞者が日常生活で五感を通して行っているコンテクストの摺り合わせを、それに代わる何らかの情報を提供していくことにより代行させる。そして、鑑賞者が、主体的にコンテクストの共有を受け入れるように、その感覚を緩やかに導いていかなければならない。

    0
    2017年09月12日
  • 対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術

    Posted by ブクログ

    対話のできる人になれ。

    平田オリザが主張する「会話」と「対話」の違い。そう,中身のないことを口にしてなんとなくやり取りするのはできるけど,コンテクストの違う人と情報をやり取りしていく,そして何か目的にたどり着こうとするコミュニケーションはなかなか難しいのだ。私たちはこれからどう変わっていくのだろう。日本語はどのように変化するのだろう。でも,言語は必要に応じて変化するのだ。もっとも使われる形へ。

    0
    2017年07月02日
  • 下り坂をそろそろと下る

    Posted by ブクログ

    劇作家の著者が、成熟から衰退期に向かう時代の日本人の在り方を考察している。これからは、人口減少などを主因とする長く緩やかな衰退の時間に耐える覚悟が必要であると説いている。具体的な事例として、いくつかの地方での新しい取り組みを紹介しているが、寂しさに耐えることよりも、希望がもてる活動となっており、目から鱗が落ちるような素晴らしいアイデアが溢れている。局面局面では衰退に抗う事は出来るが、日本全体としてはゼロサムゲームに近いと思われるので、やはり覚悟についての論議をさらに期待したいと感じた。

    0
    2020年10月26日