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ほんとうのコミュニケーション力とは、その場の空気を読む力などではなく、お互いの差異を摺(す)り合わせる能力のことだ。演劇は2500年間、人間がもともと持っているそのようなコミュニケーション力を引き出してきた。祭りの際に演劇が上演されたのは、演劇に地域のコミュニティーを形成する力があったためである。この「演劇の力」を現代に合う形で活用する「演劇ワークショップ」の理論と理念を、現代演劇の旗手平田オリザが平易に語る。そして全国的にも珍しい「プロ劇団」の代表である蓮行が、そのプロセスを解説。ある企業における演劇ワークショップの模様をドラマチックに解説する。さらに、世界中から注目を集めているフィンランドの教育メソッドにも演劇が取り入れられているといった興味深い事例や、「あくび卵発声」などの具体的なノウハウも満載。ビジネスパーソン、教員、そしてこれからの日本を動かす政治家、官僚も必読の一冊。
...続きを読むPosted by ブクログ 2015年03月09日
著者に興味を持ちまとめ読み2冊目。
蓮行さんとの共著として複眼的に進むこと、
また企業でのworkshop事例など具体的なものが出ることで、
より理解のしやすい一冊だと思う。
わかるつもりで済ませないためにも、
この中に出てくるworkshopを実践してみることで、
自身の血肉にしていこうと感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月30日
「ビブリアバトル」で紹介されていたチャンプ本。
難しいことが書いてないのでスルスル読めるし、
演劇ワークショップは楽しそう、
こんな研修があったら参加したいな、
具体的な発声練習も書いてあるし、と
のんきに構えてたら、ドーンと来ました最後の対談。
演劇、奥が深いです。
第二次産業から第三次産業へ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月03日
副題に演劇ワークショップのすすめとある。 平田オリザと連行(れんぎょう)の共著。どちらも劇作家、演出家です。 題名からも推察できるように、この本では”コミュニケーション能力が仕事に役立つというノンキな時代ではなくなり、コミュニケーション能力が高くないと仕事にならない時代になっている”と述べています。...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年05月24日
急に演劇的なワークショップができるようになるわけではありませんが、
(たぶん)
演劇がグループをチームにするそのわけや
具体的な事例をリアリティーを持って体感できる一冊。
ワークショップでは、
「これってなんのため?」なんて感じるワークがあったりしますが、
その目的がわかって、すっきりします。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年12月05日
平田オリザさんは全7章中、執筆は2章分ながら、経験に裏打ちされた説得力ある言葉で演劇ワークショップの必要性と客観的視座を、蓮行さんはユーモアを交え、またビジネスマンにもわかるような用語をフル活用しながら、実際の演劇ワークショップがどのように行われるかをわかりやすく説明してくれています。
演劇系ワーク...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月23日
<要約>
役割を演じる体験を通じて、自己と他者が違うことを知り、違うからこと対話と合意形成が重要だと学ぶのだ。
<感想>
同質の人間で構成された共同体では議論が発展しない。本来共同体とは、他者理解と合意形成を経て共通のルールを共有する集団である。その前段をすっ飛ばしてルールのみが存在する共同体にコ...続きを読む
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