彩瀬まるの作品一覧
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Posted by ブクログ
6編の短編集
「食べること」は、体を作り、エネルギーを得ること。
「食べること」は、家族や社会での人間関係を円滑にすること。
「食べること」は、生きること。
しかし、それぞれの話に出てくる「食べること」はそれだけではない事に気付かされた。
いや〜 たぶん、私はそのことをぼんやり感じてはいたんだけれど、それぞれの短編の中の会話で明確にされて、ドキッとしたんだと思う。
それは、納得するような、安心するような感じだった。
どの話も少しさみしいような、でも、前に進んで行く強さを感じた。
明日のために、温かいものを美味しく食べたくなった。そして、大切な人に温かいものを食べてほしいし、食べさせてあげたくなった。
『ミックスミックスピザ』
いっそ官能的なくらい不健康で、頭が悪くなりそうな美味しさだった。
気がつけばいつだって、次の仕事の問題点や夫の体調のこと、子どもの教育のこと、食事のこと、ややこしくて意味のあることばかり考えてきた。
あの木漏れ日が差す山を歩いていたときに比べて、私たちの足はなんて重くなったんだろう。決して落とせない宝物を背負い、疲れ、病を得て、無数の問題を引きずり、死ぬまで口にできない弱みまで抱えた。荷は増え続けるだろう。それでも、二人で行く。冒険は続いている。
『ポタージュスープの海を越えて』
この、誰が喜んだわけでもない漠然とした夕飯はなんだったんだ
家族の味の好みとか、栄養とか、生野菜を食べる練習をさせなきゃとか、そういうことばかりジグソーパズルみたいに考えてたら、自分がなにを食べたいかぜんぜん分からなくなってた
この人はきっと、自分が好きでないものは、もう一口も食べていないに違いない。そんな潔さと喜びのにじむ、清らかな食卓だった。
『シュークリームタワーで待ち合わせ』
毎日毎日、生きたいと消えたいの境界をさまよいながら箸を使う友人の口を、食の誘惑でこじ開ける。さくさくと噛み砕かれ、ごくんと嚥下された温かいかたまりは、否応なしに彼女の血肉を潤す。これであなたは、明日も死ねない。
Posted by ブクログ
SF特集!国内SF作家さんの短編集をこれでもか、と楽しめる一冊。
個人的にツボ短編は
⭐︎長い別れ 天沢時生
⭐︎光路 宮西建礼
⭐︎星間戦艦ゴフルキルA8の完勝 小川一水
の三作品。
SF読んでる〜って言う感覚が最高→
「にじみ」「数と泥」「踊れ生徒会長」は設定や物語はめちゃくちゃ楽しかったんだけど、オチが個人的にイマイチ。
「鳥なき島」は文章は好きなんだけど少しわかりづらい&それをパワーで押し込めない感じが。
あ、ときときチャンネルはめちゃくちゃ読みやすい。私の中で短編の括りに入れるか悩む→
んだけど、キャラもノリも大好き。個人サイト時代にこういうサイト見つけたら日参してBBSに書き込みしてるわ(笑)
英米SF史概観は読み応えたっぷりだったし、巻末の本紹介も楽しかったー!!
大満足な一冊でした。買って良かった!!