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縁上商法
人間界でのウイルス蔓延に伴う不況の影響は神界へも経済的ダメージを与えていた。 神界では貧乏神が絶賛増殖中。縁結びの神様のユイと縁切りの神様のキリは、縁の神界の不況打破のためにとあるビジネスに手をつけるが‥‥ 〈NovelJam2021Online参加作品〉 -
さそり座の女
仕事で犯したミスを一身に庇ってくれた健一に麗奈は大きな信頼を寄せ、やがて二人は抱き合う関係になった。が、半年後、彼女は高校の歴史の先生になって故郷の徳島へ帰って行った。求人活動で四国担当になった健一は、仕事の後の休日に徳島観光の案内を麗奈に頼んだ。麗奈の運転する車で県内を観て廻った後、二人は健一の泊まるホテルで二年振りに躰を重ね合った。 「わたし、さそり座の女なの。とても独占欲が強くて、嫉妬深いの。わたし、秋に結婚するの。だから、真実にこれが最後なの」 麗奈の俺への愛は思った以上に深かったのかも知れない・・・健一は麗奈を心の底から愛しんだ。 -
十字路
“親愛なる読者諸君、人生とは、単調な出来事の連続である。そこには、予想外の出来事というものは存在しない”(クラリムンド・ロッショ) 20世紀初頭のブラジル、南部の州都ポルト・アレグレ。そこは、実に様々な人間が行き交う人生の“十字路”である。そこで生きる誰もが例外なく、各人生の主人公であり、“不平等”に生まれ、“平等”に死んで行く。 僅か5日間の生活の中で、人々は大なり、小なり、その“十字路”で交差する。それは我々、読者も同様に、物語を通して、登場人物、ひいては作者と交差していることに他ならない。 人間愛溢れる作家エリコ・ヴェリッシモによる、“人間シンフォニー”、“人生カリカチュア”が今、幕を切って落とされる。 -
寛容な妻、寛容な会社
三十代半ばにさしかかった鹿嶋 修一。彼はまったく仕事では活躍しなかったが、美しい妻に愛され、また同僚からも慕われる現状に満足感を抱いていた。 だが彼の待遇は、やや異様なほど厚遇されていた。 不審に思った会社の先輩、黒川から忠告を受けた鹿嶋は、当初はあまり気にしなかったものの、明らかな失態をしているにも関わらず、異様なほどに優しい同僚の態度には驚かざるを得なかった。 そんな中鹿嶋は、黒川から呼び出しを受け、思わぬ「遊び」をすることになったのだが……(「寛容な妻、寛容な会社」)。 (注)本作品は、幻創文庫で発表していた作品を加筆訂正し、新たに電子書籍として出版したものです。 他に、書下ろし作品「寿命銀行」を収録。 -
新宿ホストクラブ愛本店・折鶴に秘めた謎殺人事件
サヤ香は関西の大財閥のお嬢様。 ダンスを踊りながら事件を解決するという、不思議な能力を持つ。 東京に気ままな一人暮らしをしていて、大学教授の榊原が趣味で始めた探偵事務所で、留守番兼電話番のアルバイトをしているサヤ香。 今回の事件の発端は、同じダンス教室に通うメグから「新宿のホストクラブが、お昼のダンス営業をしているのよ、行ってみない?」と誘われたことだった。 メグともう一人、もと宝ジェンヌの智子と三人で行って見ると…。 伝説のナンバーワン・ホスト桐生、ダンス界の若きホープ神上ダイヤ、人気のスターホストが実名で登場! 信州の山中で殺害された保母のカスミが、手に握っていた折鶴のストラップを、愛本店のホストが二人持っていた。 ともに、メグと智子が指名するホスト達だ。 カスミが残した、ダイイングメッセージの隠された意味とは。 夜の新宿と信州を舞台に繰り広げられる、華やかで哀愁のあるロマンミステリー。 -
極端こそ我が命
幻冬舎代表取締役社長・見城徹が振り返る半生、そして故郷への想い。極端に、そして暗闇の中で正面突破してきたその半生と、そんな彼を産んだ静岡のあの頃の風景が鮮やかに蘇るエッセイの数々。コンテンツ業界のみならず、あらゆるビジネスパーソンの「心を動かす何か」を生み出すヒントが詰まったオリジナル電子書籍。 <本作は「NewsPicks イノベーターズ・ライフ」と静岡新聞での連載コラムをまとめたオリジナル電子書籍です。また現在発売中の『読書という荒野』(見城徹・著)と一部重複した内容があります。> ○目次 「暗闇の中で正面突破」 ・劣等感にまみれた少年時代 ・殴られるのはもう嫌だ。死を覚悟していじめと戦う ・校長に「あなたは独裁者だ」全校のヒーローになる ・慶応大学に合格。卒業直前、初恋の女性に告白 ・就職活動、大手マスコミを受けて惨敗 ・作家たちと交流、文芸編集者を志す。彼女との別れ ・売れるコンテンツの「4条件」。公文式の本が大ヒット ・武器は言葉しかない。話を面白くする「5つの反則」 ・圧倒的努力で角川春樹氏からの無理難題をやり抜く ・神に祈った角川映画第1作『犬神家の一族』の大ヒット ・「感想」こそ人間関係の第一歩。五木寛之への手紙 ・石原慎太郎を口説いた、小説の全文暗唱 ・本人が一番書きたくないことを書かせたときに売れる ・計算通り。郷ひろみ『ダディ』ミリオンセラーの舞台裏 ・直木賞5作、矢沢永吉、ユーミン本100万部の秘話 ・「月刊カドカワ」編集長に就任。尾崎豊との出会い ・尾崎豊の復活。死の3週間前にかかってきた電話 ・3人のスーパースターと3人のきらめく新人を押さえろ ・角川春樹氏、逮捕。大恩人に弓を引く ・人生は暗闇で跳ぶことの連続だ。幻冬舎を設立 ・最初の6冊がすべてベストセラーに。創業9年目に上場 ・新しく出ていく者が無謀をやらなくて何が変わるか ・上場廃止を決意。還暦の誕生日、借金億円を背負う ・どうやって微笑しながら死ぬか 「風と海と空と」 ・初恋 ・同級生 ・ホールインワン ・川奈ホテル ・755 ・エド ・清水南高 ・成生 ・折戸の海 ・社宅 ・課外授業 ・19のままさ -
光速文芸部
片桐優実は九院(くいん)高校の一年生。 小説家志望の彼女は、今日も部室でキーボードを叩いている。 孤独癖があり、いつもクールを装う彼女。 だが、謎めいた男子部員の言動にはいつも内心で翻弄されている。 さらに容姿端麗の同級生からも言い寄られ、クールな顔を保つのもひと苦労だ。 またクラスメイトとの確執もあり、彼女の周囲の人間関係はねじくれ気味。 「どうせ無限地獄なら、もっと速く駆け抜けたいわ」 疲れた彼女がため息をつく。 その時、男子部員の高柳錦司が見せてくれる「作品」とは? 「そうだ今日は読んでほしいものがある」――。 個性的なキャラクターと「日常の謎」の積み重ねの果て、彼女は誰も知らない世界を目の当たりにする。 予想不能の展開が待ち受ける青春ミステリ小説。 -
君の名前を聞かせてほしい
名前は単なる記号か? はたまた人の存在意義か? 夫婦別姓問題に鋭く切り込む(かもしれない)、ハートウォーミング・社会派・ジェンダー・ラブストーリー。 ●あらすじ:記者である貴子と、名家の跡取りである高広は、交際7年。結婚を意識しているふたりだが、問題はお互いが名字を変えたくないこと。高広の実家に向かったふたりを未曾有の台風が襲う。経験したことのないピンチに陥ったふたりを救ったのは、奇しくも相手の名字だった……。 ●著者より:陰陽道では「名前は原始的な呪いである」と言われています。自分の名前や名字にこだわりを持つ人は少なくありません。ですが日本の婚姻制度では、夫婦で別の名字を名乗ることは認められていません。妻の姓に合わせる夫婦は全体の5%。名字にこだわりのあるカップルが結婚するとしたらどうするのか? サラッと読めて、ちょっと考えさせられる作品となってます。ぜひお読みください! -
笑い狼は笑わない
「この店では雨の日に話が途切れたら怖い話をするというルールがあるんです」バーのマスターから切り出された問いかけに、客で訪れた男が語り始めたのは、少女と笑い狼の神社を探して歩いたことだった。「おじちゃん、笑い狼知らない?」笑い狼とは大犬神社の狛犬ならぬ、狛狼の瞳に年に一度だけ夕日が差し込み、笑ったように見えることを言う。それを見た者の願いを叶うのだそうだ。「おかしいの……あるはずなのに……」少女の記憶を辿ってさ迷っても、なかなか神社には辿りつかない。どうやら少女の記憶の街はどれも30年前で止まっていたのだ。男はそこで初めて、少女が30年前に亡くなった自分の妹ではないかと感じるようになる。ようやく辿りついた神社は、ビルの影になり、もう夕日は差さなくなっていた。笑い狼は笑うのか? 少女の願いは叶うのか? 生きている者と死んでいる者が交錯するバーで、雨の夜に、不思議な話が始まる。 -
日本普通化計画
平凡なサラリーマン、国家プロジェクトで【普通】の代表になる!? 平凡なサラリーマン・佐藤太郎が任命されたのは、『日本普通化計画』における【普通】の旗印だった。 政府肝入りの企画、しかも高待遇とあって、依頼を受けようとする佐藤だが、彼には【普通】とは言い切れない気になる部分があって──。 トンデモない国家プロジェクトに巻き込まれてしまった、平凡サラリーマンの密室コメディ! -
キボウの村
街で女工として働きながらも貧しい暮らしをしているドリスは、ひょんなことがら泥棒の疑いを掛けられ、街を逃げだす。向かう先は昔祖母が言っていた「希望の村」。同室のカテリーナを連れて誰も飢えることがないという幸せな村へ向かい、苦労の末にたどり着いた先は確かに理想郷だった。だがそれを見たドリスはその幸福に酷く打ちのめされる……。幸せとはなにかを探るジュブナイルファンタジー。 -
ふれる
お腹の中に授かった命を、繰り返し失ってしまった私。 命を失う恐怖感と子供を授かりたい願望がシーソーのように振れ続けている。 苦しい治療で蝕まれる身体。夫と痛みを分かち合えないつらさに、病んでいく私。 妻を気遣う夫の行動も苦しむ私には届かず、すれ違いが積み重なっていく。 期待と落胆を何度も繰り返して、ふれる私の心が辿りついた先は── -
ももちゃんはパパと暮らしたい
5歳の女の子であるももちゃんは、ある秘密を隠しながら、「パパ」とふたりで仲良く暮らしていた。ささやかな日常以外望むものは何もないのに、足場が徐々に崩れだして―― -
スワンプガール
妹尾乙芽は、身に覚えのない飛び降り自殺の悪夢に悩まされていた。“エニグマの君”こと姉帯梢は、前時代的な夢判断を引き合いに出し、自殺の夢は自己の再誕と新生を暗示する吉兆だと語る。しかし、解決の糸口を見つけられず精神の均衡を徐々に失っていく乙芽。新生を望んでいるのは、本当に自分なのか? 今を生きているはずの自分の主観が、見知らぬ誰かの夢でない確証がどこにあるのか? 有機物と無機物のはざまで、乙芽は翻弄される。 -
ザ・ゴールド
容疑者の名はジャック・リーチャー。 人気スリラー作家リー・チャイルドとミステリー界の新女王カリン・スローターの豪華タッグ誕生! 3500億ドル分もの金塊が眠る、フォート・ノックス陸軍基地の連邦金塊貯蔵所。 厳重な警備が敷かれたこの場所で、今まさに10年に一度の金塊の点検が行われていた。 特別捜査官ウィルは、警官殺しの容疑者がそこで雇われているとの情報を得て、潜入捜査のため“金塊磨き”に加わる。 男の名はジャック・リーチャー、元陸軍憲兵隊捜査官の流れ者。 ところがウィルの尾行中、リーチャーもまた何者かを追跡し――。 最強のアウトローとウィル・トレントが対決! -
陽の当たる場所
アルブケルケ家の家長であり、クラリッサの父親であるジョアン・ジ・デウスの死で幕が開ける、“クラリッサ連作”の第三弾。全ての忌まわしき過去を打ち捨てるべく、生まれ故郷ジャカレカンガを離れ、州都ポルト・アレグレへと旅立つクラリッサとその母親クレメンシィア、それに従兄のヴァスコ。 大きな夢と希望を胸に抱いて、新たな地に身を置くも、そこでの生活は想像を絶する過酷なものであった。若きクラリッサとヴァスコは、醜悪とも言える現代社会を生きる、実に個性的な面々との出会いを通じて、成熟した大人へと成長して行く。 作家エリコ・ヴェリッシモが常々、「この世に不要な人間など存在しない」と声を大にして叫んでいた、全ての人間に対する愛情、同情溢れるメッセージが込められ、その人間模様を見事に描き切った“クラリッサ交響詩”の最終楽章のタクトが、今、振り下ろされる。 -
あなたの帰る場所は
認知症の夫と二人暮らしのサエ。日に日に症状が重くなっていく夫に疲れを感じ、施設に入ってもらいたいと考えるサエだったが夫にその気はなく、施設の話に怒り狂うばかり。 しかし、夫には施設に入りたくない理由があった。それは、妻であるサエと交わした記念日の『約束』。わずかに記憶に残った約束を守るため、夫はある日、行動に出るのだった。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
しのばずエレジイ
不忍池のほとりで皺だらけの服にゴム長靴、薄汚れた風体の老人と出会う。 薄紅色の桜が舞う中、ベンチに座りぼんやりと池を眺める老人から語られる純愛と哀愁の物語。 昭和半ば、夏盛りのデート。それから四十九年、秋風吹抜ける夜の記憶。 いまは亡き妻と過ごした思い出。 不忍池を舞台に、一人の男が愛を語る。 「小説家になろう」作家、ライトノベル作家の坂東太郎が、得意のコメディも異世界も封印。 恋愛ジャンルに正面から向き合い、誕生した純愛と哀愁がおりなす追憶の物語。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
異世界? いかねぇよ。
朝起きたら「そいつ」がいた。羽の生えた身長10センチのちんちくりん(妖精)。 「では勇者様、いざ異世界へ行きましょう!」 「いかねぇよ」 この問答は何度繰り返せばいいんだろう? 夢も希望も好きなものも『ない』高校2年の俺が頑なに異世界行きを拒む理由。そんなに理解できねぇか? 異世界転生っぽい日常っぽい青春群像劇っぽい茶番劇。 「白色黒蛇的落語」最新譚 今、壮大な冒険が始まらない。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
ハコニワ
瓜二つの顔を持つ双子の紺と藍。幼い頃に両親が離婚した際、「藍のおまけ」として母に引き取られたと信じる紺は心を閉ざしてしまう。その時自分の手を握ってくれた藍だけを信じて生きてきた紺だが、中学生になったある日母親の妊娠が発覚し……。 家族ってなんだろう? 大人になる直前、身体や心の変化に戸惑う紺の感受性は、きっと誰もが味わったことがあるはず。大人の身勝手に反発する紺は、きっといつかの自分の姿。ラストで明かされる意外な真相。わたしの家族って絶対、変! NovelJam 2018秋 出場作品 -
フェイク・ポップ
アイドル×フェイクニュース 嘘vs.嘘で、真実を作り出せ! フェイクニュースサイトを運営しながら、シェアハウスで共同生活を送るアイドルオタクのウソ、ギーク、オマイツ。ある日、推しの地下アイドル「るべむじゃーの!」が解散するというデマニュースが、何者かによって拡散されてしまう。モラトリアムの終わりを予感しつつも、デマによって失速したアイドルの勢いを取り戻すべく「ジャスティン・ビーバーがRT!」というフェイクニュースを流すことで対抗しようとする三人だったが……何が本当に「本当」なのか、情報が氾濫する現代社会の罪と罰。誰も他人事ではいられない物語、ここに開幕! NovelJam 2018秋 出場作品 -
ただいま、おかえり、また明日
高校生の真知は、兄が経営するカフェで店番をしていた。そこへ常連客の朝倉和泉と、彼の父親が来店する。父親は和泉から「海外で暮らすことになった」と報告され、まだ顔も知らない息子の恋人を心配していた。「プロポーズもしてないってことか?」とあきれる父親に、和泉は「今日中には伝えるつもり」と答えるが……。 家族にふりまわされて育った女子高校生と、その義理の兄・修二。さらに恋人の和泉が織りなす、夕暮れどきの告白劇。さびしいって、なに? しあわせって、どんなもの? あなたの心に語りかける、青春系エンタメ小説! NovelJam 2018秋 出場作品 -
みそしる戦争
朝ごはんは和食派という共通項があるヒモの男とその彼女。しかし、二人には決定的な溝があった。みそしるの好みである。白味噌派のヒモ。赤味噌派の彼女。二人の間で勃発するみそしる戦争。 その最中、事件がおこり、塞ぎ込んでしまう彼女。 ヒモはそんな彼女を救うべく、とある料理に挑む。 ヒモが味噌汁戦争を経て、絆を取り戻し、自らの人生を再び歩き始める成長物語。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
帰りゃんせ
存在しないはずの四番目の歌を聞くと、子供は家に戻れなくなるという噂がある神隠しの団地。そこに住む小学四年生の男の子、健司は「帰りゃんせ」の歌を口づさむ謎の少年ハスに出逢ってしまう。その子に連れられて、家から遠く帰れなくなるまで離れてしまった健司は、母親のものへと必死に戻ろうとする。けれど、ハスは健司の帰宅を妨害するのだった。はたして健司は大好きなお母さんのもとへと帰ることができるのか? ハスは何者なのか? 四番目の歌詞に秘められた意味とは? NovelJam 2018秋 出場作品 -
BOX
ギターや音楽の小説ばかりを描く野良作家が、そのエッセンスを凝縮してジャムしながら全力投球しました。もともと削りながら端的に描く文章を、向こう側が透けるほどまで研磨しております。あなたはその向こう側になにを見出すのでしょうか。たぶんそれはきっと、美しい明日につながる光を放つ、あなた自身のこころにあるものだと思います。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
本日、応援日和
透明人間になれる女子高生。そんな彼女が、競馬場で買った初めての馬券は… 「マーブルケーキ」。 健気さに、ついつい惹かれてしまうのだ。女子アスリートにまつわる3本のショート・スポーツエッセイ 「不釣り合いなガール」「一体感の再構築」「娘の成長」。 月曜日の明治神宮野球場。故に、あの親子は、なぜ野球を観ているのだろう? 「月曜日のコントローラー」。 マラソンで窮地に陥るエリートサラリーマン。その時、彼の耳に奇妙な声援が入ってきた 「ファイト!」。 応援すると、そして、応援されると、僕らは強くなれるのか? スタジアムで繰り広げられる、プレーヤーとオーディエンスとの絶妙な共犯関係。著者初の短編小説を含む、6つの力作がここに揃いました。 気鋭のインディ・スポーツライターが描く「ファンタジー×スポーツ」の合わせ技。新しいスポーツの世界観をとことんお楽しみ下さい! -
恋するタブリエ
〈作品紹介〉 ソムリエール頼子は黒、料理人美奈は白のタブリエ(エプロン)をつけて働く三十歳目前の女の子。タブリエの色と同じく、性格も正反対のふたりの仕事と恋の物語。 * 「美奈……私、明日、最高に不細工な顔して働くことになるんやろうと思うわ」 「そんな日もありますよ、人間なんやから」 「一応接客サービスのプロやのに」 「ほんなら、そういう日は不機嫌な顔をごまかす技術つけたらええんです。頼子さんがここへ働きに来る前に、シェフはめっちゃ頼子さんのこと調べてました。いろんな人に頼子さんのこと聞いて。それで評判がいいことを知って引き抜きに行ったんです。そやから、頼子さんはもっと自信を持ってええんです」 ぽろりと涙が頬を伝って、美奈の頭の上に落ちた。 一粒また一粒、美奈の黒い髪が頼子の涙を吸いこんで濡れていく。 ただ地味で鈍感な人だと思って美奈を軽く見ていた。 美奈は人に甘えずひとりでしっかり立っているのに、こんなに人に寄り添うのが上手なのだ。 * 仕事に、恋に。 悩める女性に読んで欲しい。 共幻文庫 短編小説コンテスト2015 最優秀作品賞『恋の章の終わりに』連載化作品 * 〈著者紹介〉 浜野稚子(はまのわかこ) 関西在住の主婦。 「自分だけの切り口を見つけて、普通の人の日常をよりリアルに感じていただけるような物語を書きたいと思います」 -
ひつじときいろい消しゴム
平成の二文字が今、理不尽にして不条理に結実する! 小説版ハッカソンNovelJAM2018のCチームがお送りする二大傑作! ふしぎな作家根木珠のふしぎな地下足袋の男とふしぎな黄色い消しゴム――読後にふわっとつつまれるのは優しさか、柔らかさか、切なさか。心をナチュラルフラットに異世界とつなぐ深読み危険の現代神話。 ――いや、本当に驚きましたよ。だってなぜ羊、なぜこげ茶、なぜ地下足袋? なぜ黄色い消しゴムなの? って思っちゃいますもん。それなのに読み終わったあと、ふしぎな納得が来て、ふわっと気持ちよさが来るんです。おかげさまで今夜はよく眠れそうです。(神奈川県読者J.Yより) ――ふしぎな本と聞いて読んだらびっくり、メタファーの伽藍じゃないですか。ハマってやっぱり読了後よく眠れました。(千葉県読者S.Sより) -
グッバイ、スプリング
その日、ふと訪れた喫茶店を「終の棲家」と決めた。 法医学者の私にとって、「死」は誰にも平等に訪れるとても当たり前だったのに。 「不治の病」を宣告されたその時から、死はなんだかリアル。 死臭とは違う、香り豊かなコーヒー。 マスターの雰囲気があたりを居心地の良い場にしてくれる。 ――突如場の空気を割いた、カップルの痴話喧嘩。 静まり返った店内をヒール音とともに去る女性とみじめに泣く男性を情けなく眺めながらも、私は人間の脂肪に似た卵サンドをほおばった。 生きている間は、お腹だって減る。 今だけは心から愛する純喫茶で、コーヒーの香りと、ささやかなBGMに身を委ね、そして友人とのおしゃべりを楽しもう。 運命の歯車はいつから回っていたのだろう。 あのさ、私の最期は泣けるのかな、笑えるのかな。 -
DIYベイビー
人生すごろくからドロップアウトした墨坂玲は 誰にも言えない秘密を抱えていた。 生殖機能を失った玲は自らの手で「自分の子」を生み出すことに苦心していたのだ。 きっかけはささいなことだった。 「子供がいれば、すごろくも逆転できる」、たったそれだけのこと。 マンションの一室で培養液と精子と卵子から受精卵を生み出した。 きっと、ビニール袋の子供は世界を変えてしまうだろう。 生命のタブーに挑戦した意欲作。 菊池健氏に「鬼才漫画家のタガが外れていく現場に遭遇した」とも言わせた超展開、刮目あれ。 -
バカとバカンス
「誰が何と言おうと、世界は平らだ。俺が作ったのだから間違いない」と男は言う。天地創造を成した男は、シンプルで美しい世界が人間の醜悪な知性に汚されていくことが我慢ならなかった。というかもう開発デスマーチが嫌になった! ノーモア執筆! ノーモアノベルジャム! ノーモア徹夜! ただ、今はベッドの中でとろけたい。手で溶けずにお口で溶けたい。 そんな曖昧な精神状態で書かれた小説が! 鬼才、天王丸景虎の幻の一作が、白日の下にさらされる! 誰か! 出版停止して! 今すぐ! 誰かが買う前に! そのスイッチを押してはいけない! 無意味! 俺が買い占める! -
REcycleKiDs
虐待、DV、ネグレクト。生まれる家を間違えた子どもたちは政府の極秘プロジェクトのもと、人生をやり直すことができる、はずだった。 ガラスケースの中に並んだ子どもたち。地域のこども館でひっそりと行われる見学会。それは子のない夫婦が虐待に遭った子どもたちを引き取るための場所。子どもを選ぶための場所。ただし、その子どもたちには普通と違う点があった。子ども館に来るまでの記憶がすべて消されていることだ。「新品」の状態で引き取られていく二歳から四歳までの子どもたち。その中でひとり、一週間後に十八歳を迎える美しい少女アキがいた。十八歳になったら、外の世界へと放り出される。そんな彼女を支える男性スタッフ・シュウヘイ。 アキを引き取ってくれる夫婦は見つかるのか。 -
その話いつまでしてんだよ
平成の二文字が今、理不尽にして不条理に結実する! 小説版ハッカソンNovelJAM2018のCチームがお送りする二大傑作! 昭和六十四年一月、全国的に吹き荒れた自粛ムードが小劇団の公演に襲いかかる。理不尽に翻弄される団員、自粛を迫る善意の暴力! 公演は中止すべきなのか? 貧乏劇団の明日はどっちだ! ――あの時、悲しみとともに訪れた曰く言いがたい困惑を、昭和最後の追憶とともにグイグイと再現されて胸に来やがる、膝にも来る。80年代の中央線沿線小劇団ブームの空気感も「あるある」連発で読ませてくれます。お元気ですか? そんなこともありました!(50代男性) ――この作品を読んで、小説の社会的意義がわかった。これは優れたポレミークだ。(30代女性) ――今、読者の勇気が試されている。(40代男性) -
魔法少女リルリルリルリと俺の選択
俺はなぜか二次元世界でループしていた。死んだ幼馴染みみたいな女子を攻略したらその世界から解放された。現実世界では世界をやり直すために俺がそのループを選択していた。 とにかくすごいから読んで下さい! ド直球を投げ込んでます! -
平成最後の逃避行
「重大な人生イベントを経験しないまま、平成を終える昭和生まれのことを、『平成ジャンプ』って呼ぶらしいよ?」 その一言が呼び水となり、あかりは幼馴染で、この日結婚式を迎えた瑠果を拉致する。行くあても無く山梨県内をさまよう中、二人は思わぬかたちでぶつかり合う。 平成が終わる最後の一日は、どんな一日になるのだろう? 友情が折り重なる、優しいロードノベル。 -
怪獣アドレッセント
日本を襲う巨大怪獣と、叶わぬ儚い恋心。この二つに対峙したとき、心が歪んだ青年は何を思い、何にけりをつけるのか。まだ誰も読んだことがない怪獣×青春の、新感覚ポリティカルSFラブコメディ!? -
味噌汁とパン・オ・ショコラ
人生の夢やら恋やらを諦め、26才にして既に達観している平成生まれの老女系女子、幸子。心配する友人に勧められるままルームシェアをすることになるが、その相手は本物の老女、推定70代のハナエだった。 少女のように全力で恋をして、日々華やかに楽しんで生きるハナエ。対照的に、自分にとって何が楽しいことなのかもわからずに、ただ忙しく働いて地味な毎日を過ごすだけの幸子。ふたりは毎日リビングルームで顔を合わせるが、趣味も食べ物の好みもまったく合わない。 「アナタ、味噌スープなんかじゃなくて、オニオングラタンスープくらい飲んだらどうなの?」 「…… わたし、この世で一番味噌汁が好きなんで」 すれ違う二人。でも、一生懸命に恋をするハナエの姿に、幸子は思い出した。こんなわたしにも、恋に一生懸命だった時代があった。そんな幸子に近づいてきたのは、いつも嫌味を言ってくる会社の先輩、鮫島栄太だった……。 -
舞勇傅(ぶゆうでん)
平成の幕開けとともに誕生した和(かず)。平和に、たくさんの人に囲まれて生きることを願う両親。 みんなと一緒に、学校に行きなさい。 嫌だ、休み時間に踊るだけで奇異の目で見られる学校なんて……。 僕は「自由」と出会ってしまった。幼い僕の心をつかみ、僕の魂をゆさぶり続けたのは、躍ること。国境も、人種も、性別も関係ない。そこにあるものは、美しい躍動のみ。僕の希望はただ、その瞬間、その場所で、自分らしく舞うことだけ。 しかし、隣国との間で戦争が起こり、僕のもとにも召集令状が届く。愛するひとを守るため、平和を守るため、戦争に赴くことが唯一の答えなのか。みんなと違う道を選び、自分らしく生きることは、いけないことなのか。 -
ツイハイ
「Tuiitter Japanサービス終了」。このお知らせに、日本のTuiitter民は大騒ぎ!なんでも和暦を使っていたTuiitter、平成からの新元号への移行にともなう作業、通称「ヘイセーション」による負担で終了とか?! 慌てたTuiitter民。だがそこに海外から救いの手が!日本アニメ大好きなヤップル社のCEOビル・ノーラン氏が日本人のために新しいTuiitterを作ったという。その名もTuiittetter(通称タッター)。 タッターは一千万人限定のため、すぐいっぱいに。一方で暴君とも恐れられるノーラン氏に嫌われないように、彼の好きな日本アニメのコスプレをするなど、ノーラン氏に大いに媚びる。この事態により、もともと常に他人の目を気にしてSNSを利用していた日本人の習性はどんどん助長されていく。 タッターは大いに繁栄し、平成が終っても安泰と思ったそのとき、まさかの事態が――。 -
僕は彼の肉になる
本当はこんな形で会いたくなかったな――。 祭りの夜に出会った「ルトフィー」は、ハランの野に住むエシュタルの少年。そして「僕」は、「彼」に恋をした。 でも、この恋は叶わぬ恋。それはわかっている。それでも僕は、彼を見つめ続ける。 青年になったルトフィーは、隣村の娘に恋をする。 幸せそうなルトフィー。でもその幸せは長くは続かなかった。村に疫病が流行り、その疫病はルトフィーの恋人にも死をもたらすことになる。 笑顔の消えたルトフィー。彼の美しい青い瞳は、いつしか憎悪で濁っていた。 そしてついに、僕と彼は対峙することに――。 僕の一方的な愛は、最高潮に昇華する。 究極の悲恋ファンタジー、ここに誕生。
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