小説 - 徳間書店 - 徳間文庫作品一覧

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  • 秘書室(電子復刻版)
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    「秘書は企業の最高機密を知るゆえに人格も廉恥の心も売らねば務まらない」――愛する広瀬の打明け話に、社長秘書加賀爪佐保子は、暗い気持になった。陰惨な過去を背負う社長、秘書を逆用して暗躍する総会屋、そして卑劣な手段で佐保子に迫る副社長。そんなある日、佐保子の弟通夫が殺され、復讐に駆られた佐保子は、犯人を殺害してしまった。中東支店に逃れた佐保子に意外な真実が……。長篇サスペンス。

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  • 鉄道公安官(電子復刻版)
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    鉄道公安官海堂次郎がスリ団摘発に乗り込んだ上り急行『出雲』で事件が発生した。大阪から乗客・東都工業大学助教授大久保秋郎が、東京―熱海間で寝台車から姿を消してしまったのだ。大久保はガソリンのG組織に関する研究結果を大手企業三洋石油へ高額で売り渡していた。海堂の捜査が進むうちに、大久保の妻とその愛人が殺害され、大久保も水死体で発見された。真犯人は意外にも……。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 密室の毒薬(電子復刻版)
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    ローン殺人事件の証拠整理を手伝ってもらっていた赤かぶ検事は、行天警部補からパーティーの誘いを受ける。青山でブティックを開いている警部補の姉のお得意さんの招待だった。主催者は藤沢冴子という資産家である。信州の別荘『鷹の巣荘』というヨーロッパの修道院のようなクラシックな洋館が会場らしい。なにやら、パーティーの参加者たちの複雑な人間関係もみえかくれしていたところ、突然の悲鳴が…。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《三国志の殺人》(電子復刻版)
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    土砂降りの雨の中、警視・村木正(むらきただし)は蔡芙蓉(さいふよう)と名乗る中国人の美女を保護した。同じ夜、日本における華僑社会の名士で大実業家の趙鶴楊(ちょうかくよう)夫妻が惨殺されているのを娘・鈴貴(れいき)が発見。殺害現場には「要斬姦邪乱国臣」という「三国志」の一節が、血文字で残されていたのだ。事件の背後を調べていた村木は彼が香港の刺客に狙われていたことをつきとめた。蔡芙蓉が関与していた疑いが……。大好評、警視村正(ムラマサ)第三弾。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 午前三時の訪問者(電子復刻版)
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    山口地方裁判所下関支部の刑事法廷では、身代金誘拐・殺人被告事件の審理が行われていた。被害者は小学校四年生の若杉博之。被告人の宮里正子は三十一歳の彫りの深い容貌の美人である。彼女は捜査段階から公判にいたるまで一貫して犯行を否認、しかも弁護には腕利きの妙泉憲正弁護士がついていた。捜査の盲点を巧みに衝く妙泉の弁護にたじろぐ赤かぶ検事。公判の維持は可能なのか? シリーズ傑作長篇。

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  • 誠実な裏切り(電子復刻版)
    3.0
    二つの死が、大丸製薬宣伝課員・海老原の運命を大きく変えた。一つは、彼とともに京都へ出張し、某医科大の有名教授をTVコマーシャルに出演させようとして失策を犯した先輩社員・印南の怪死。もう一つは、新薬を試飲した混血CMガールの怪死だった。この二つの死が調合されたとき、海老原にとっては企業の非情の論理が浮き上り、愛欲の罠を呼ぶ、魔の誘引剤となった……。長篇ロマン・サスペンスの秀篇!!。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《魔女と復讐鬼》(電子復刻版)
    -
    網走刑務所から悪魔が解き放たれた! 六年前、兄と共に七人の女性を惨殺し、日本中を震撼させたかつての少年・Kが出所した。兄を射殺した警視庁歌舞伎町分室の辣腕警視、村木正――通称「村正」への復讐に燃えるK=朽木田公明は、旭川でソープランドの社長を殺害。直ちに東京へ向かい、魔性の女・相沢知子と出会った。淫蕩で残忍な二人は、凄絶な報復を開始する。警視村正、最大の危機! 好評シリーズ第二弾。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 五芒星桔梗の寺殺人事件
    -
    老舗「櫟本呉服店」の御曹司・櫟本宗太郎の変死体が一条戻橋で発見された。右手には一輪の桔梗の花がしっかりと握られ、内ポケットには「晴明桔梗」の紋をあしらった護符が入っていた。しかし、宗太郎の葬儀のわずか二時間後、カメラマンの藤木泰子が、天得院で宗太郎を見かけたという。赤かぶ検事は泰子に接触をはかるがその矢先、やはり一輪の桔梗を握りしめた泰子の変死体が発見された……。書下し長篇。

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  • どんでん返し
    3.5
    大学で心理学を講じる公次のマンションヘ、深夜、思いもかけぬ訪問者があった。一年半前、彼を捨てて親友山根不二夫のもとへ走った悦子だった。外は雨だというのに、傘もささずに濡れそぼっている。そんな挙動不審の悦子に、公次は「きみは仲がこじれた山根を殺して、逃げてきたのだろう」と断じるのだが……。(「影の訪問者」)全篇を会話だけで構築した異色ミステリー六篇を収録。

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  • 残酷な月(電子復刻版)
    -
    金沢に向かう夜行寝台。新聞記者の杉は、女のうなされる声に目を覚まされた。少し抱いてほしいと哀願されて、杉は娘の肩を抱いてやった。だが、早苗というその娘は、朝の金沢駅で何も言わずに消えてしまった。帰郷後、杉は銀座のバーに早苗を訪ねた。そこで、杉は早苗が投身自殺したと知らされた。ところが、出張先の札幌で杉は早苗と会ったのだ――心惹かれる娘との謎の出会いと別れを描く長篇本格ミステリー!

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  • 警視庁歌舞伎町分室(電子復刻版)
    -
    見えざる磁力を放つ巨大繁華街・新宿。その街で「村正(むらまさ)」と呼ばれ恐れられる警視庁歌舞伎町分室の村木正警視のもとに、南米キャラゴ国の失踪した女子留学生の捜査依頼が舞い込んだ。早速捜査を始めた村木の前に現れる謎の美女。新宿西口でのマシンガン殺戮、時限爆弾による簡易旅館の爆破など、次々と荒っぽい事件が続くなか、村木は事件の恐るべき全貌を掴む。爛熟の都市・新宿を舞台に、社会の暗部を抉り出す。

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  • 「幸福」行最終列車(電子復刻版)
    -
    五年前の夏、北国の街・幸福で、駅前の土産物屋の夫婦とそこで働くわたしを立会人にして、あわただしく挙式した男女があった。やがて芸能プロの公金を拐帯して、所属歌手と逃亡した男の記事が新聞に載ったという。その男女を探し、幸福駅の廃線前に再訪させて欲しい。それが土産物屋のおかみの依頼だった。わたしは札幌、石狩へと、男の足跡を追った(表題作)。真摯に生きる人間群像を描く珠玉の作品集。

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  • 勇士の墓
    -
    富ほど腐りやすいものはない。腐敗が始まると、どこからか〈蠅〉が集まってくる。そして細菌を撒き散らして新たな富の創出を妨げ、ついには市場の機能そのものをマヒさせてしまう……IT革命の戦士たらんとした起業家を描いた傑作長篇!

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  • 尾道・鳥取殺人ライン
    -
    鳥取砂丘で殺人事件が発生。被害者は文芸編集者・笹谷美緒の女子大時代の友人だった。美緒たちと山陰旅行中、急に「東京に戻る」と言い、別れた二日後のことだった。遺体のそばには「おの○ち」と書かれたダイイング・メッセージが。被害者の交友関係から二名の容疑者が浮かび上がり……。美緒は恋人の黒江壮とともに事件の真相を追い始める。

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  • 肌絵の女
    -
    白いふくよかな乳房には極彩色の蝶。股間には花芯を包み込むように燃え立つ薔薇。近江屋駒吉の妾は「肌絵のお咲」と呼ばれる評判の美女であった―。葵祭りの夜に行方不明になった駒吉の塩漬け死体が、妾宅の裏庭の漬物樽から発見された。警察はお咲を犯人と決め付け、拷問、強姦の限りをつくす。怒れる代言人落合源太郎、濡れ衣をはらせるか。

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  • 敵対的買収
    5.0
    優良企業・協亜精工の株がひそかに買い集められていた。仕掛けたのは、乗っ取り屋の異名をとるリミテッド・ベア。経営権を奪い取るのが目的かそれとも株の高値買い戻しを企んだものなのか? 社長の息子で東京事務所の総務課長がとった戦術は……。絶体絶命の窮地に立たされた企業の姿と日本経済の問題点にメスを入れた迫真の企業情報小説!

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  • 絶対者の自負
    3.5
    金融省キャリア官僚を突然襲った悲劇――機密情報を流出させてしまった部下の不始末を執拗に追及する大新聞社記者との確執がもとで、一人責任をとらされて銀行に天下った男。しかし、彼を待ち受けていたのは地獄の日々だった!~

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  • 小説 兜町(しま)
    3.5
    魚のブローカーから一転、証券会社に転職し、独自の発想と勘で大成功。〈兜町最後の相場師〉といわれた男の波乱万丈の半生を描く。株の世界を知り尽くした経済小説界の巨匠・清水一行の一世を風靡した不滅のデビュー作!

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  • 十津川警部 愛憎の街 東京
    2.5
    帰宅途中、女性が猫をひき逃げするのを目撃した十津川。翌日テレビに出ていたデザイナー・林田ひろ子が昨夜の女性だと知る。そこへ多摩川で死体発見の報が。被害者は銀座のクラブママ。スポンサーの不動産会社社長が疑われるがアリバイは成立。だが彼の女性関係を調べていくうち、ひろ子の名前が浮上し…(「夜が殺意を運ぶ」)。傑作推理集。【解説】山前譲

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  • 山名耕作の不思議な生活
    3.0
    なぜ彼はあんな妙な所に住まうのか。新聞記者の秘密とは?(表題作)。夫がいつの間にか双子の弟と入れ替わっている! 妄想に囚われた夫人の恐怖(双生児)……横溝正史は短篇の名手でもあった。当初、江戸川乱歩名で発表された作品を含む傑作集!

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  • 三億を護れ! 上
    3.7
    1~2巻550円 (税込)
    うだつのあがらない、サラリーマン河内はひょんなことから宝くじで三億をゲット。だが、世の中、甘くない。妻の文江の態度が急に変わっただけじゃない。娘の彼氏までもが擦り寄ってくる。さらに非情な詐欺師集団がその金に群がってきたのだ。

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  • 殺意の陥穽
    -
    沢渡一之は妻の澄子を放火に見せかけ殺害する計画を立てた。目的は保険金。経営する会社が行き詰まり、破産は時間の問題だった。スナックのママ・晴美に協力を持ちかけた矢先、なんと沢渡の家が放火された(表題作)。人間心理を鋭く衝く七篇。

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  • 左文字進探偵事務所 消えた巨人軍(ジャイアンツ)
    3.7
    ここに、ある人物が、三十人を超す屈強な若者の集団である巨人軍を誘拐することを考えた。果して、そんなことが可能かどうかを書いてみたのが本書であり、誘拐と捜査と、犯人追及のサスペンスを存分に味わって頂きたい(著者)。東京から大阪へ移動中の[ひかり号]から、選手全員が忽然と消えた!犯人の要求は五億円。私立探偵・左文字進が犯人の奸智に立ち向かう、日本誘拐ミステリー史に輝く不朽の名作。左文字進探偵事務所シリーズ第一弾。

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  • 佐渡・密室島の殺人
    3.0
    流行作家・春木を訪ね、佐渡へ渡った文芸編集者・笹谷美緒。春木は女優・矢野礼子の昔の恋人。礼子と現在の恋人・塩沢、その妻との話し合いに立ち会うことになっていた。だがその晩、礼子は現れず、翌朝死体で発見された!

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  • 黒真珠
    -
    1巻550円 (税込)
    「保奈美さん!」両手首を掴まれ、露わになった女の顔を見た途端、貴島は驚愕した。成金の貿易商・笠井の秘密パーティで慰み者になっていたのは、彼に追い込まれ、自殺した友人の妻だった。密かに焦がれていた未亡人が襦袢を剥かれ、首輪を嵌められ床に這っている。その様子を冷ややかに眺めている男がいた。宝石商・黒崎。若きセレブの目的は~

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  • 月のない夜
    3.5
    1巻550円 (税込)
    泥沼だ。オフィス機器販売会社・営業課長の岸川は、業績悪化でリストラに怯え、夫婦仲も冷え切っていた。オフィスに活気が溢れ、同僚らと毎晩飲み明かしたあの輝かしい日々はもうない。サラ金に手を出し会社の金に手をつけた。解雇、家庭崩壊…人生の陰の部分に追い込まれていく男の中で、何かが弾け飛ぶ。怖いものはなにもないのだ。そして…!(人生の光と影。このリアリティはなんだ!)

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  • 血と夢 増補新版
    3.0
    ソ連侵攻後のアフガニスタンに元自衛隊陸幕一尉の壱岐一平が、ジャーナリストとして潜入した。彼はアメリカ国防情報局(DIA)の非合法員(イリーガル)として、ソ連が開発、実戦で試射中という薬莢不要の高性能自動小銃を奪い、その発明者ワシリー・ボルコフを拉致するという密命を帯びていた。ムジャヒディンとともにスレイマン山脈の尾根を越え、向かった政府軍基地には…。

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  • 横浜・木曾殺人交点
    -
    衆議院議員・桃沢が自宅マンションで撲殺された。現場から走り去る謎の女が目撃され、警視庁捜査一課の宇津木警部補は女の足取りを追う。八カ月後、東京・八王子で毒殺事件が起こった。二つの事件の接点に、再び謎の女の影が!

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  • 怨霊孕む
    -
    南北朝後期。熊谷義直は桔梗ヶ原の戦に敗れ、伊那谷に落ちた。郷主を襲い押領するしか生きる道はない。栗野家を襲い、妻の真澄を略奪する。長子を斬殺したとき凶兆が現れた。以来、熊谷家は白い小児の貌の怨霊に蝕まれてゆく……長篇伝奇小説。

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  • 夢の抱擁
    -
    1巻550円 (税込)
    秘かに想い続けるだけの恋は切ない。けれど、想いを遂げてからのほうがもっと切ない。亡くなった憧れの姉の面影を追い続ける直人。奔放な恋人・利香にふりまわされながら、いつしか弁当屋の人妻パート店員・裕美に惹かれていく。一方、裕美も満たされぬ結婚生活の疼きを直人に癒して欲しいと願い始める。誰にとっても、恋は遠い日の花火ではない…。

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  • やさしい雨
    -
    1巻550円 (税込)
    ああ、なんだって男は年上の素敵な女性にこんなにも弱いのか~ 隣のお姉さん、英語教師、女医、義姉、社長夫人。淡い憧れが肉の欲望に変わるとき、蕩けた男たちは身も心も投げ出して…。しかし、御用心。甘い蜜戯には隠されたはかりごとが!

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  • 魔痕
    -
    綾部は常に大量の保健薬を飲んでいる。どこも悪いわけではない。健康を追い求める彼は薬マニアの会に参加した。停年を迎えた刑事の越野は途方に暮れた。何もやることがなくなった恐怖。彼は熟年に人気の登山を始めるが。やがてそれぞれの仲間が不審な死を遂げた! 多忙、健康、清潔……現代人のさまざまな強迫観念が生み出す異形ミステリー。

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  • 十津川警部 裏切りの街 東京
    2.5
    十津川の妻・直子が尿管結石で緊急入院した。幸い大事には至らず、退屈しのぎに院内を歩き回っていると、立入禁止の札がかかったガラス戸の向こうに「500」と書かれた病室を見つけた。病院の案内図には載っていない。ある夜、部屋の中から唸り声が聞こえ……。「特別室の秘密」他、東京を舞台に活躍する十津川班の刑事たちの活躍を描く傑作推理集。【解説】山前譲

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  • そして誰かいなくなった
    3.9
    湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ0号が出港した。船のオーナーから招待を受けたのは、会社役員秘書、エッセイスト、医者、弁護士、プロゴルファーの五人。オーナーは御前崎から乗船するという……。翌朝、一人の死体が発見され、彼の干支である猿の置物が消えていたのだ! 騙される快感に酔える傑作長篇。

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  • 死の器[上]
    -
    六本木の某所に、隠れたVIP接待所がある。そこの人気接待嬢・麻利が忽然と消えた。彼女の幼なじみの零細新聞記者・平野は、家出人捜索会社の片山とともに行方を追いはじめた。元首相、兵器商人、米人将校ら接待所に集うVIPを探るうち、思いがけず入手した文書。それは新開発の戦闘機と核燃料再処理に関わる日米の重大資料だった!

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  • 静かな町の夕暮に
    4.0
    山あいの小さな町に映画のロケ隊が訪れた。真夏のひと月、静かな町を熱くして去っていった後に、意外なものが残された。それは地元高校の演劇部員、法子の母と大スターとのロマンス、そして彼女と同じ演劇部の女子高生の殺人だった。容疑者が逮捕された時、町はなぜか、不思議な沈黙に覆われるが……。少女たちの想いを瑞々しく描いた長篇推理。

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  • 黒白の境界線
    -
    煩わしい職場の人間関係に先輩刑事が心を病んで、元SAT隊員の深見慎也は生き方を見つめ直した。いまは極悪人から巨額の金を毟り獲って優雅に暮らす顔と、失意や絶望に沈んだ者に力を貸す調査員の顔を持っている。今回の依頼人は銀行強盗で人質にされたところを救ってやった美人女医だった――。偽装された医療ミスで病院が潰れる。急げ!

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  • Dロック
    3.0
    D-loc! すべての計器が一瞬にして消えた! VIPばかり三百人を乗せた最新鋭機B747-550に緊急トラブル発生。FADEC(全自動デジタル電子制御)IIエンジンはコントロールを失い、一縷の望みはすべての計器をシャットダウンし、エンジンをリスタートさせる以外にない。しかし高度四万フィート、五百ノットのスピードで、果たしてそれが可能なのか? 航空機サスペンスの第一人者が放つ、超緊迫アクション!

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  • 涸 瀧(電子復刻版)
    -
    林義信は大阪府の山村生まれ。父・義次郎は、農業に失敗し、厄介者扱い同様で養鶏場に住み込んでいる。母の君江は若い男と出奔したまま行方不明。義信は、土地での生活を嫌い、役者・俳優への夢を抱いて、上京する。俳優養成所で知り合った平泉基子と同棲、愛欲に束の間の安らぎを求めるが、やがて俳優への道を失う。義信は地道な暮らしをめざし、父親を呼び寄せて、基子との三人暮しを始めたのだが……。

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  • 嵐の日々(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    轟音と飢え、過酷な作業、粗悪な食事と不衛生な施設、私刑(リンチ)、闇取引……臨戦体制下の昭和十九年、勤労動員に駆り出された和歌山中学校五年生約四百名は、川崎航空機明石工場に配置された。青春の心と肉体を極貧にさらされた若者たちは仲間の死をきっかけに集団脱走、だが目前に迫るものは空襲の灼熱地獄であり、内なる恐怖だった……(表題作)。他に高利貸に騙された男のユニークな復讐譚など五篇を収録。

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  • 落ちる(電子復刻版)
    -
    おれは子供のころからひ弱な神経の持ち主で、生命力も強くはなかった。それが今日まで生きてこられたのは、多額な財産があったからだ。そんなおれが美貌で生命力に溢れた佐久子と結婚してからは、平和な生活を築くことに生き甲斐を感じていたのだが……。気弱な男の恐怖心を利用した殺人計画を描く直木賞作品『落ちる』ほか英雄たらんとして挫折した男を描く『ヒーローの死』など〃不幸な犯罪者たち〃を描く好篇。

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  • 欲望地図(電子復刻版)
    -
    一流大学を卒業、若い胸を希望でふくらませて、資本金五十億円の玉屋建設に入社した松田千次郎は、十九年のキャリアを持ちながら、いまだに資材課の係長にすぎない。上司に反抗したため、出世の道からはずされたのだ。そうなったサラリーマンはもはや色と私欲に溺れるしかない。松田は、友人で、代議士秘書の矢代と組んで資材購入の工作で裏金を手にする一方、愛人との肉欲にはしるのだが……。力作企業小説

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  • 弥彦・出雲崎殺人ライン(電子復刻版)
    -
    新潟県・出雲崎で「ヤヒコニ イッテ ウラ」という言葉を遺し、一人の女が殺された。取材旅行で現地を訪れていた編集者の笹谷美緒と堅物の恋人黒江壮は、その女を三度目撃していた。捜査本部の調べで、被害者の銀行員水原千秋は横領の疑いがあり失踪中だったことが判る。更に事件の数日後、弥彦神社裏の杉林から被害者のイニシャル入りの指輪が発見された。美緒と壮は最期の言葉の謎を追った。長篇推理。

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  • 夜の培養者(電子復刻版)
    -
    微生物研究者が急死した。死の真因は何か? 科学記者の小檜山弘はそれに疑惑を持つが、死者の親友寺田の罠にはまり、隔離病舎に封じ込められる。そこは恐るべきペスト菌の研究所でもあった。戦時下の満州で幻の細菌戦部隊として恐怖の伝説を残す第731部隊の要員―それが寺田の実体であったが、なぜか親友の遺志をつぎ、死を賭して研究の完成を急ぐ。ペスト菌の恐怖と極限状況を描く実験作。

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  • 夜だ花束を捨てろ(電子復刻版)
    -
    暴力団の罠にはめられて刑事をやめ、以来スナックで奏き語りをしている青桐啓の許へ、この店の常連だった竹末波子の死因が納得できないと、弟から相談が持ち込まれた。確か池井信弘という男が、波子を轢殺したと自ら警察に通報して自殺したことで一件落着していたはずだ。だが、青桐が調査に乗り出してみると、事件の裏にあくどい謀略が見え隠れしはじめて……。どす黒い性と野望を撃つ長篇ハードボイルド。

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  • 猛烈に不幸な朝(電子復刻版)
    -
    レコード会社のやり手ディレクター鬼頭に、親会社の社長から至上命令が下った。今年こそレコード大賞を獲得しろ、というのだ。大賞選考会まで6カ月――強引な裏工作を開始した鬼頭に、有力ライバル歌手の醜聞を買わないか、と持ちかけてきた男がいた。が、鬼頭が待ち合わせの場所へ行ってみると、その男は青酸カリ入りウイスキーを飲んで変死をとげていた……。歌謡界を舞台に華麗に描く長篇推理小説。

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  • 鳴門に血渦巻く(電子復刻版)
    -
    トラベルライター瓜生慎と妻の真由子は開通した大鳴門橋の取材中、自殺志願の少女雛子に出くわした。雛子は淡路に代々伝わる人形遣いの名門道明寺家の娘で、人形に犯され妊娠したと言いはる。雛子の祖父杢平、父治平はともに謎の死を遂げていた。人形にまつわる怪談話や土地の利権にからむ騒ぎに巻きこまれた慎と真由子の許に今度は医師の堀留が人形に殺されたとの知らせが……。長篇トラベル・ミステリー。

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  • 明日に別れの接吻を(電子復刻版)
    4.0
    須賀原は将来を嘱望された若手官吏だったが、愛妻を犯した不良学生を殺すという過去を持っていた。情状酌量され、5年の執行猶予をうけた彼は、いまは晴れて自由の身になる時を待つ日々だった。その忍従もあと11日となった夜、友人が訪れ、「人を殺したのでアリバイ作りに協力してくれ」と哀願する。わが身の自由を選ぶべきか、友情をとるべきか?生きることの大命題を追求した長篇推理。

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  • 味子さん、殺人です(電子復刻版)
    -
    神保亜子こと、通称味子。アジの干物が好物でついた仇名だが、所属プロ社長の勘違いから、なんとグルメ番組のレポーターに起用。一歳下のカメラマン空閑(くが)三九郎とホテルのバイキング取材の帰り、交通事故を目撃した。被害者は翌日訪問予定の長崎県、平戸の銘菓〈歌留羅(かるら)〉の主人、潮見長次郎だった。平戸へと向かう味子達は、新幹線で長次郎の甥庄太に出会う……。連続殺人の予感を秘めたグルメ旅行が始まった。

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  • 魔の山(電子復刻版)
    -
    三度目だった。ダーツが頬を掠めた。警視庁警部・遊佐大吾を狙った毒矢だ。犯人の影もなかった。そして数日後、義弟・純二が戸隠山へ登ったまま失踪した。大吾は昭和二十年の東京大空襲のさなか、純二の父に拾われ育てられた。過去は知らない。己れの過去と純二の失踪が狙撃犯と繋がるのか!? 義弟を追って入った山岳は魔の山と呼ばれていた(表題作)。心の闇が生んだ犯罪を描く異色作品集。

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  • 北海で殺そう(電子復刻版)
    4.0
    トラベルライターの瓜生慎は身重の妻真由子と取材中、文英社編集局長の堂本に呼び戻された。堂本の娘百合が友達の天城香と家出したというのだ。BFとの交際に反対された香に同情しての家出だが、書置きで心中をほのめかしていた。『あおば』で上野を発った慎は、二人を追って青森から北海道へ渡り、道内各地を駆け巡る。やがて慎は二人の少女の家出に絡む連続殺人事件に巻き込まれ、てんやわんや……。

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  • 北の廃坑(電子復刻版)
    -
    四国山脈の脊椎奥深くにある杉浦鉱山。標高1500メートルのこの金属鉱山で、ひそかに巨大な悪が蠢いていた。何がその悪を生み、何者がそれを操っているのか?真相究明の特命をうけ、あらくれの世界に潜入した清水大三を待っていたのは、死の宙吊り、落石、そして殺人事件だった。著者の体験を色濃く刻み、一人称形式でサスペンスをリアルに盛り上げる冒険小説の原点ともいうべき佳品。

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  • 報酬か死か(電子復刻版)
    -
    私立探偵・志田司郎は元刑事、かつては一人で組織暴力団を潰滅させた凄腕だ。ある日、美人の旅行代理店経営者植原多美子が依頼にきた。大金を運ぶのでボディガードになってほしいというのだ。多美子に付き添った志田は奇妙な取引現場を目撃するが、その時、何者かに襲われ気がつくと多美子は殺され、志田は犯人に仕立てあげられようとしていた。表題作ほか、タフガイ志田司郎が活躍するハードボイルド六篇。

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  • 穂高・駒ヶ岳殺人回廊
    -
    病院で刺殺事件が起きた。被害者は田久保仁。北穂高から涸沢岳へわたる岩稜から転落し、入院中の患者だった。手がかりはベッドに落ちていた栗色の髪の毛。遺された妻の証言から、怨恨の線は薄いと思われた。長野県警豊科署の道原伝吉警部らは操作を開始。やがて殺害直前、田久保の病室を訪れた男の存在が浮かぶ。さらに田久保の友人が函館・駒ヶ岳でガス中毒死していた事実が判明し……。長篇山岳推理。

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  • 弁護士芸者シリーズ 毒殺法廷(電子復刻版)
    -
    「うちの研究所で、きっと殺人事件が起こります!」京都の気鋭弁護士・藤波清香に一件の相談が持ち込まれた。不可解な予言どおり、副所長がヒ素中毒死した。対立する所長の女秘書の犯行なのか? 死因をめぐり相反する二つの鑑定書の謎とは? 真相を解明すべく、清香はなまめかしい芸者姿に変身した――。離婚歴あり、一児あり、同棲中の彼もあり、祇園育ちの女弁護士の華麗推理、書下し二編を収録!

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  • 部長刑事(電子復刻版)
    -
    その夜明け、日比谷公園を突き抜ける地下鉄工事現場で異様な死体が発見された。顔は老婆のごとく、身体はみずみずしい若い女、歯は一本もなかった。復元した顔から、インドネシアへの戦争賠償で大儲けを企む香港財閥の巨頭の妻・ウェリントン好子と判明した。そしてキング・ホテルに宿泊していた老紳士の部屋から好子の総入れ歯が発見された。警視庁捜査一課庄司部長が難事件を次々と解決。好評部長刑事シリーズ。

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  • 葡萄色の血の女(電子復刻版)
    -
    周一郎が石油ストーブを点けた瞬間、どっと炎が噴き出した。その体が炎に包まれ火だるまになるのを、笹山は呆然と見つめていた――。眼前で起こった香原家当主の凄惨な死。灯油にガソリンが混入していたと判明したとき、家庭教師・笹山は突然逮捕された。彼は、密かに美貌の夫人と情事を重ねていたのだ。追いつめられていく笹山。彼を陥れようとしているのは、いったい何者、そしてなぜか?

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  • 負のアリバイ(電子復刻版)
    -
    タウン誌の編集長を務める中尾は、ゴールデンウィーク前夜、一本の電話を受けた。十二年前に中尾と釣り仲間の森川が犯した殺人の目撃者・赤井からだった。一年前、赤井は証拠品を持って中尾と森川を脅迫し、50万円ずつを絞り取っていたのだ。今回もまた同じ用件に違いない―そう考えた中尾は、休日出勤を利用して、森川と共に赤井殺害を計画するが……(表題作)。短篇の名手が描くオリジナル傑作ミステリー。

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  • 飛騨泣き殺人事件(電子復刻版)
    -
    また一人、奇妙な傷を負った死体が発見された。槍穂高連峰涸沢岳の岩稜ルート、通称「飛騨泣き」で、腹部に横一文字の切り傷を刻んだ転落死体が、四件続いた。どの死体にも傷口に生体反応がなく、明らかに死後のもので、傷の幅は約三ミリ。被害者らに繋がりはなく、長野県豊科署の道原刑事は、怨恨による無差別殺人と断定したが……。長篇山岳サスペンス。

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  • 犯人さん、復讐です!(電子復刻版)
    -
    女子大生グルメ・レポーターの味子、味音痴ながら推理は冴える。相棒のカメラマン空閑(くが)三九郎と共に、素朴な味を訪ねる今回の取材は福島県の山中、奥羽本線のスイッチバックの無人駅・峠駅名物力餅がお目当て。旅の途中で知り合った浜中理沙の働く一軒宿・乙女沢温泉に投宿するが、その晩露天風呂で男の死体を発見した! みちのくの味と事件を追って二人は秋田男鹿半島へ……。好評シリーズ第三弾。

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  • 犯罪列島(電子復刻版)
    -
    白昼の東京駅構内のロッカー前で殺人事件発生! 被害者はスリ仲間ではスゴ腕で通った男で、死体の下に落ちていた鍵で開かれたロッカーには、タイ国土産らしい大小10個の象の置物があり、その中には時価4億円相当のダイヤが詰め込まれていた。殺人とダイヤ密輸事件を追って、諏訪、京都、そして長崎へ――全国の鉄道公安組織を駆使して犯人を追いつめる著者独特の鉄道公安官推理の白眉!

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  • 爆裂火口 東京・上高地殺人ルート(電子復刻版)
    -
    泥酔した男が新宿歌舞伎町交番にやってきた。五代と名乗った男は「男を殺して上高地の林の中に埋めた」と言い残し、間もなく息を引き取った。長野県警豊科署の道原伝吉刑事は部下の伏見とともに東京へと急行した。長野では捜索の結果、はたして男の言葉通り頭蓋骨が発見された。被害者が死の直前口にしたノートの存在と「カズコ」という名前。彼女は何者なのか? ノートには何が書かれていたのか? 長篇推理。

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  • 博 徒(電子復刻版)
    -
    島岡辰治は腕利きの胴師だ。それも手本引きの、本物の腕利きなのだ。胴師は、賭場の主宰役。その腕次第で、親分の儲けは天地の差だ。謙蔵親分の二号とデキた辰治は、静岡から東京へと流れた。先々で、縄張り目当ての出入りと、オンナがらみのもめ事。一宿の恩もあれば、渡世のしがらみも重い。頼れるのは、自分の腕っきり。やっと堅気の女子大生と所帯は持ったが……。若き博徒の半生を描く長篇問題作。

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  • 燃え盡きる(電子復刻版)
    -
    三菱重工業社長に就任して二年半、牧田與一郎は硬直的な企業体質を野生味あふれる柔軟なものにかえ、日本経済の推進力となるべく、精力的な企業戦略を試みていた。だが、持病の糖尿病と腰痛に悩まされ、株主総会を一週間後ににかえて昏睡、緊急入院した。自分は癌なのか? かねてからの疑念が再び頭をよぎったが……。念願の中国市場参入を画策しながら、志なかばにして凄絶な死をとげた男を描く傑作長篇!

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  • 熱海魚見坂の殺人(電子復刻版)
    -
    人で賑う熱海サンビーチで全裸の女の変死体が発見され、監察医のおれ――松平利春は、熱海署から名指しで呼び出しを受けた。実物を見て、おれはゴクリと唾を呑んだ。全身に三百ヶ所を越える傷跡を持つ、髑髏のような顔の変死体だったのだ。生前の美しい顔を再現し、被害者と犯行現場の特定に成功したおれたちだったが、なんと殺されたはずの女が生きていた! さらに第二、第三の殺人が起こり……。長篇推理。

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  • 任 侠(電子復刻版)
    -
    花沢桂太は、静岡の博徒一家・湊屋の六代目親分だった父親を六年前に亡くした。縄張りは、兄貴分の阿久根透のものとなった。母親が阿久根と関係を持っていることを知りながらも、桂太は阿久根を敬慕していた。桂太は阿久根にヤクザの英雄像の原形を見ていたのだ。しかし、母親が阿久根の差し金で父親に毒を盛ったことを知ってしまった(「燃える眼の野獣」)。渡世の柵(しがらみ)の中で生きる男と女を描いた秀作九篇。

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  • 日本漂民物語(電子復刻版)
    5.0
    サーカスで空中ブランコの花形となった旅役者、人生最良の日々をすごす下町キャバレーの子持ちホステス、筑豊の藤四郎焼で陶工になった元全共闘と自衛官、姉は戦跡巡拝ガイド、妹はフーテン娼婦になった沖縄の姉妹~われらが日本列島の片隅で懸命に生きる人たちの悲劇と喜劇と活劇を、直木賞作家が笑いと涙と、ひたぶるな共感で見事に描きあげた、生活感あふるる〈漂民派小説〉、珠玉の六篇。

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  • 虹の罠(電子復刻版)
    -
    1960年、いまだアメリカの統治下にあった沖縄。その米軍基地からスパイ機U2に関する機密書類が奪われた。日本人でありながら米軍犯罪捜査部(CID)四課の要員である松崎は、事件の捜査に当たるが、実は彼自身共産党のスパイでもあった。犯行に関係ありと目された基地労働者が相次いで死亡、失踪して事件は闇に……。基地の島・沖縄にくりひろげられる国際謀略戦を描く長篇ミステリー。

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  • 二人と二人の愛の物語(電子復刻版)
    -
    東京都下の分譲地に建つ一軒が炎にくるまれ、岸田昌平が死体で発見された。日曜の夜は泥酔状態で寝入る岸田の習慣を知っている者の放火と思われた。その死に安堵と不安を抱いている2組の男女がいた。道ならぬ情事を知られ、岸田に脅迫されている男女と、折角手にした愛を岸田によって奪われそうな男女と……。いずれの愛の炎が放火殺人事件を招いたのか? 流麗に描くラブ・サスペンス!

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  • 二人が消えた夜(電子復刻版)
    -
    自殺した水野は、火傷痕の残るその醜怪な容貌のせいか、人嫌いで奇矯な言動の多い男だった。自殺の報せを聞いて急いで帰郷した友人の間垣は、温泉宿の水野家に泊った夜、廊下ですれ違った和服の美女を見て妖しい驚愕を覚えた。女は水野の自殺前夜にも泊っていたという。女の素性と友人の死の秘密を調べてゆくと事態は意外な展開をしはじめた! 現代風俗を描いて定評ある著者の長篇推理。

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  • 毒煙都市(電子復刻版)
    5.0
    昭和十二年、西九州の工業都市M市で、中央財閥系の染料工場が爆発事故を起こした。異臭を放つ黄色い噴煙が市を覆い、やがて疫病に似た症状の患者が続出。M市は完全に機能麻痺に陥った。内務省・軍部の調査団はこの病気を赤痢と断定、不完全な上水道設備が汚染源であると指摘した。だが、M市水道課長・中西公平はこの見解に鋭く対立、ひとり敢然と立ち向かった。軍部と癒着した大企業の横暴を抉る傑作長篇。

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  • 特命刑事 グアムの妖精(電子復刻版)
    -
    「ラブホテルでの女殺しは、刑事部長の特命で太郎さんの役目なんだ」恋人の直江と、楽しい休暇のグアム旅行から帰って来たその足で泊まった馴染みのラブホテルで、よりによって殺人事件が発生。おっとり刀で駆けつけた俺に、庄司部長刑事の有難い御言葉だ。妙な偶然で、被害者のデート嬢も先だってグアム旅行に行き、ある男に拳銃密輸の片棒を担がされたらしい。しかも直江がその男に心当りがあるという……。

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  • 特派記者(電子復刻版)
    -
    東京日報のお嬢さん記者奥山京子に初仕事が舞い込んだ。府中刑務所を出所することになった謎の人物零(ゼロ)一号との会見で、「裏切り者の男女二人を殺す」と告白されたからだ。だが、出所したその日、零一号は銀座のキャバレーで何者かに毒殺されてしまった。尾行していた京子と同僚記者桐野の目撃する限り零一号の周辺に怪しい者はいなかったはずだが……。相次ぐ凶悪事件に挑む若い記者の活躍。

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  • 動乱の曠野(電子復刻版)
    -
    大正六年三月初め、広田大尉は密命を帯びて単身シベリアへ潜入した。が、怪しまれて牢につながれた広田はそこで三井家の八男海彦と知り合う。二人は牢を逃がれ、赤軍の戒厳令下にあるシベリア国境線一帯を抜ける――「風来坊と軍事探偵」他、明治、大正、昭和と三代にわたる動乱の時代を疾風の如く駆け抜けた青春群像を描く。夕日に赤く染まる大陸の原野に日本男児の夢と野望が炸裂する痛快冒険大ロマン。

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  • 東京殺人地図(電子復刻版)
    -
    ――さァ、書くぞッ。抜いた抜かれたは新聞記者の常……。俺の名は黒松次郎、東京日報の警視庁詰めの事件記者(ブンヤ)だ。通称は『義っちゃん』。本名の黒ちゃんが九郎に変わり、義経となる。つまり源九朗義経ってわけだ。タイムスの兵曹長こと杉野記者や日日の金さんこと遠山記者たち錚々たる猛者を相手に、特ダネを追って東奔西走する毎日だ。おっと、またポケベルが鳴った……。若き事件記者の活躍を描く連作八篇。

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  • 土佐わらべ唄殺人事件(電子復刻版)
    -
    「また、でてる……」竹脇知奈津は、自分と同じ名前に呼びかけられた尋ね人広告を見て、息苦しさを感じ。その広告はここ二年ほど、新聞にたびたび出ていた一方、知奈津の故郷・土佐中村では母の朋絵が、廃校の音楽室で胸を刺されて殺されていた。コーラスの伴奏のため、朋絵が練習していたのはモーツァルトのレクイエム。偶然か、それとも……? 知奈津は友人を通じ、宮之原警部に助けを求めた――。

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  • 田中角栄は死なず(電子復刻版)
    -
    田中軍団の凋落がいわれる中で、あらためて田中角栄が脚光を浴びているが、これまで彼に関する報道は一面的にすぎたのではなかったか。この日本的権力者を生んだ政治土壌は何か。――田中の票田である新潟県魚沼地方に住んで2年――。現役記者が、その命題に取組んだ迫真の現地報告。魚沼地方の政治・経済・文化はすべて田中に結びつき、その見返りが票になる。だが、果してそれはこの地方のことだけだろうか。

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  • 天才投手(上)(電子復刻版)
    -
    江川と木田と村田と江夏をタバにしたような凄い怪童投手が飛騨の山奥にいた。プロ野球の各スカウトが押しかけ、村は大騒動になるが、当の夏堀金平はのんびりしたもの、「鶏泥棒の憎っくきイタチ・二股片目をやっつけるためにプロに入って0.3秒の早投げでも練習するか」とジャガーズに入団、途端に強打者連はバッタバッタ、巨人の王も口をあんぐり。巨匠がユーモラスに描く痛快野球小説。

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  • 竹久夢二殺人事件(電子復刻版)
    -
    福島二本松の街並みが提灯祭に沸く大正三年秋、逗留する男女二人の苦境を知った宿の主人は、大枚五百円を用立てた。竹久夢二と名乗る男は葡萄酒を贈り、宿の女中多鶴に一枚の絵を描き残して去る。その翌月、宿主夫婦が服毒死体で発見された。数年後、東京で世帯を持った多鶴は、ある日、夢二に会うと言い残して失踪、土蔵の中から死体で見つかった。傍らには灰になった夢二の絵が……。傑作長篇推理。

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  • 地獄坂の闇を撃て(電子復刻版)
    -
    東京で会社を倒産させた沖田隆明は、落魄の身で故郷の炭坑町を訪れた。二十二年前、坑内で事故死した父と共にここで働いていたのだ。その町で偶然出会った女が末原和枝だった。和枝は驚くべき事実を語った。沖田の父の死は仕組まれたもので、手を下したのは和枝の父・弘吉。労組リーダーだった沖田の父は、当時の労務課長らにはめられたのだ、と。凄惨な復讐劇の始まりだった。バイオレンス長篇。

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  • 探偵はいま鉄板の上(電子復刻版)
    -
    新宿花園神社裏にある〈カーブ秘密探偵社〉の雇われ社長田沢太一のニックネームは“ターザン”。元高校柔道チャンピオンの巨漢田沢は、十八歳でアメリカに渡り、柔道コーチをやるかたわら大学へも通った文武両道の男。帰国後、探偵稼業をはじめたが、持ち込まれる事件は小物ばかり。しかし、その夜出くわしたデンマーク人射殺事件は意外な展開をして、奇妙な外人グループを追ってターザンは香港へ。

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  • 探偵さん、迷宮です!(電子復刻版)
    -
    女子大生の味子こと神保亜子はグルメレポーター。かつて取材先で殺人事件を解決したにわか名探偵。もと同級生の旅館の女将・柳原舞の誘いで、今回の取材は能登へ。ところがカメラマンの空閑(くが)三九郎と、行きの列車で死体発見。とりあえずは病死と思われたものの、目的地・地蔵温泉に向かうにつれ、事件は血腥い様相を帯びて……。恋人進吾も手伝って、またもや味子の探偵稼業。長篇ユーモア・ミステリー。

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  • 打 算(電子復刻版)
    -
    峰道寛輔は、名門『東京デパート』に巧みに取り入り、京都支店の催し物を引き受けることになった。彼の企画した《大宝石まつり》は大成功であった。だが……。宝石はすべて真赤な贋物だったのだ。ひたすら事件を内密に処理しようとする東京デパート。そこには、私腹をこやし栄達を求める経営者と保身にのみ汲々とするサラリーマンの赤裸々な姿があった。大企業のエゴに復讐を企んだ男を描く快作。

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  • 捜神鬼(電子復刻版)
    -
    出荷直前の松阪牛が一頭、牛舎から突然姿を消した。六百万円の値がつく最高級肉牛だ。小型トラックが牛を積んで出発した痕跡があり、犯人は住込みの少年牧夫と判明した。無残さを指摘される肥育方法への反抗か、待遇への抗議か。七百キロもの巨牛の行方は杳として知れなかった。少年の思いつめた行動の陰には、幼い日の仔牛との悲しい物語が秘められていたのだ。人間の原罪に迫る感動の動物小説集。『痩牛鬼』『海獣鬼』『妖獣鬼』『聖獣鬼』の4篇を収録。

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  • 潜める蠍(電子復刻版)
    -
    斎藤健、四十五歳。勤続二十五年、マイホームには妻と二人の娘。このごく平凡な中年男の人生を、一冊の淫書が一変させた。夜半、パンツ一枚の裸で他家へ進入し、人妻凌辱の悦楽を貪る強姦魔に変身した斎藤は、誰にも知られず、夜の人生に耽溺した。そして三年、初めての迷いが、影の素顔を暴くことになろうとは……(強姦鬼)。エロスに翻弄される犯罪者たちの心の淵を鋭く描破する、傑作犯罪小説集。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 蝋人形館の殺人
    -
    「この人、痴漢です!」車内の携帯電話を注意された腹いせに訴えた夕季子の、それが死への第一歩だった。勾留に耐え容疑を晴らした男は、名前さえ明かさずに去っていった。夕季子の血まみれの生首が発見されたのは、それから間もなくである。殺害現場の近くには男の館があり、屋根裏部屋には美貌の蝋人形たちが……。赤かぶ検事に閃いた身の毛もよだつ想像とは!?

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  • 赤かぶ検事奮戦記 牡丹屋敷の殺人(電子復刻版)
    -
    京都上賀茂に通称”牡丹屋敷”と呼ばれる大邸宅がある。約八十種、三千株の牡丹がいたるところに植えられ、清冽にして気品のある色とりどりの花を咲かせる。所有者は韮崎宗太郎、大阪の町工場から身を起こし、今では東京、大阪の証券取引所で第一部に株式を上場する立志伝中の人物である。その屋敷で催される鑑賞会で殺人事件が起こったのだ。殺害されたのは、宗太郎の甥にあたる塩川修一だった。書下し。

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  • 赤い氷河(電子復刻版)
    -
    東京地検検事・江藤昌作は、帰宅途中に立ち寄った喫茶店で、かつて思慕を寄せた根岸瑶子と15年ぶりに再会した。6年前に夫を亡くし、女手ひとつで1人息子を育てていたが、縁あって再婚するという。が、相手は24歳年上、しかも7度目の結婚と聞かされ、江藤は不吉な予感に駆られた……。その予感は適中した。狷介な実業家と美貌の妻と思春期の只中にあるその連れ子…彼らが綾なす“危険な関係”を鋭く描く!

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  • 静かなる刑事(電子復刻版)
    3.0
    杉並に五百坪の土地と家を持ち、中野でマンションを経営する未亡人が自宅で首を吊った。主治医によると鉄欠乏症貧血を苦に「死んだほうがいい」とまで言っていたという。自殺か他殺か?そこで登場するのが酒歴二十年、毎晩ボトルを空ける十和田定雄巡査部長。肝硬変寸前の真っ赤な自分の両掌をヒントに難問を描く(「肝臓の不安」)。ユニークな刑事たちがその特技を生かして事件に挑む傑作警察ノベル短篇集。

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  • 信濃富士殺人事件(電子復刻版)
    -
    上高地交番で拳銃が盗まれた。豊科署の刑事・道原伝吉が事情を訊くと、何日か前、不審な男がピッケルを忘れたと届け出たという。だが男の連絡先は別人のものだった。数日後、石川県で射殺事件が起きた。鑑識の結果、盗まれた拳銃によるものと判明。被害者の足取りを追うなか、怪我をした山岳救助隊の小室を見舞った道原は、「信濃富士」と呼ばれる有明山の墜落事故に不審な点があると聞かされる。長篇推理。

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  • 情 事(電子復刻版)
    -
    「先生は和食オンリーで、お酒はウィスキー一本槍ですものね」鹿児島本線の特急グリーン車で話しかけてきた女は、一面識もないはずだが驚くほどぼくの好みに詳しい。富士子と名乗ったがどうも偽名くさい。なぜ偽名を? という疑問とともにその晩、彼女を抱いた。五日後、定宿のホテルに帰京してみると……(「知りすぎる女」)他、様々な女との情交を描く官能ミステリー傑作集。

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  • 消えた蜜月(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    中央日報の社会部記者梶史郎は、、ハネムーンに旅だつ幼馴染の暁子を東京駅に見送りながら、不吉な予感を覚えていた。その予感は、2日後、事実となった。新郎が失踪し、やがて死体となって発見されたのだ。傷心の暁子のためにも、梶は真相発見につとめるが、事件は次から次へと意外な展開をとげてゆく。新聞記者もので独自の境地を拓いた著者が、人間心理の矛盾と葛藤を鋭く抉る。

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  • 小説 日米保険ビックバン(電子復刻版)
    -
    日本の生命保険の誕生は、明治十四年に始まる。国民生命はそのうち三番目の保険会社として明治二十二年に創業。その後順調に成長、敗戦の大打撃を受けるまで、危機にみまわれることはなかった。国民生命の復活の原動力となったのが、セールスレディである。保険のセールスレディを巡って撒かれた『生保レディ残酷物語』という本の裏に蠢く米国の影。保険をめぐるビッグバンの勝者は誰か? 緊急書下し。

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  • 女 侠(電子復刻版)
    -
    緋桜を肌に彫る、手本引きの女胴師お京。その技と艶姿は、並みいる客を魅了した。箱根で開帳された総長賭博でのこと。お京はある組の客分のイカサマを見破ったが、その当の男から、殺されたといわれるお京の実父が大阪に生存し、なんと同業の胴師を務めていると知らされた。やがて東海の名門一家の襲名披露の胴師に選ばれたお京は、そこで関西から招かれたという小柄な初老の胴師と対面した。任侠小説の臼眉。

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  • 春喪祭(電子復刻版)
    4.5
    1巻550円 (税込)
    相思相愛の野田涼太郎と初めて結ばれた翌日、なぜか吉村深美は野田の前から姿を消した。そして一年後、牡丹で知られる奈良の長谷寺の門前町・初瀬で、死体となって発見された。琵琶の撥で手首を切り、琵琶の裏甲には万葉集の恋歌三首が書き遺されていた。野田は深美の死因を求めて初瀬に赴くが、そこでみたのは不思議な無明世界であった(「春喪祭」)。耽美派の気鋭、泉鏡花賞受賞の著者が描く妖かしの世界。

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  • 春雨物語(電子復刻版)
    -
    叔父の死によって養家を出た孤児の倉林美津子は、銀座の一流画廊の社長蓮正寺藤右衛門に目をかけられ、その画廊に勤めるようになった。蓮正寺の薫陶を受け、自らもこの世界に生きる決意を固めた美津子だが、心の寂しさは癒せなかった。そのうち同じ店員の尾形正臣の孤独な横顔に強く惹かれる自分に気づきだす……。運命に翻弄される孤独な女の恋と性をあますところなく描きつくす長篇ロマン。

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  • 重役奮闘日誌(電子復刻版)
    -
    重役いうのもツライもんでっせ。いびられ、こき使われて三十年。大阪の商社の総務部長が肩書で、春闘に株主総会、ゴルフコンペまで、気ィの休まる暇もありません。エゴは上司に共通で、これにヒステリーまで加わると、下の者は堪まりません。念願の取締役の末席に就いて、二年首がつながったものの、その間に常務に昇格せんと会社に残れるかどうか……。ここだけの話、サラリーマン重役の本音、教えたげます。

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  • 捨て扶持社員(電子復刻版)
    -
    航空機売り込み合戦で、政治家、政府高官を買収して商戦に勝利をおさめた大商岩井は”黒い商社”としてマスコミの集中砲火を浴びた。その日の深夜、会社に立ち寄った大町圭右は、社員から「先生」と畏怖されている内山秋水を偶然にも目撃した。大町は内山の存在から、根津は他殺と推理し、密かに行動を起こす。書き下ろし企業長篇小説。  

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  • 失 脚(電子復刻版)
    -
    関西の老舗、大宝百貨店常務・塩尻は業績建て直しに多店舗化を促進、首都圏の量販店、十文字屋との提携にも意欲を持っていた。一方、量販廉売で擡頭したスーパー・ダイコーの大内社長も、十文字屋吸収を策謀、だが、ダイコーとの競合をさけたい塩尻が示唆した十文字屋切り捨ての譲歩策に、なぜか大内は賛意を示さなかった……。デパート対スーパーの市場争奪戦の中で、失脚してゆく男の悲惨を描く力作長篇。

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  • 時の旅(電子復刻版)
    -
    南アルプスの麓で、相続税に苦しむ佐竹恒春が自分の山に火を放ち失踪した。妻は首吊り自殺。十一歳の息子・樹里は、父を捜すと手紙を残し山に入った。いつか父に教えられた鹿の聖地“時の海”。そこに父がいる気がした。一方、樹里の捜索を開始した特別環境警備監の戸部新介は、豊かな自然の背後に巣くう巨大な政治の姿を目の当たりにする。無施策に自然を枯渇させてゆく国家に警鐘を打ち鳴らす迫真のハードロマン。

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