静かな町の夕暮に

赤川次郎

山あいの小さな町に映画のロケ隊が訪れた。真夏のひと月、静かな町を熱くして去っていった後に、意外なものが残された。それは地元高校の演劇部員、法子の母と大スターとのロマンス、そして彼女と同じ演劇部の女子高生の殺人だった。容疑者が逮捕された時、町はなぜか、不思議な沈黙に覆われるが……。少女たちの想いを瑞々しく描いた長篇推理。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内ミステリー
• 出版社: 徳間書店
• 掲載誌・レーベル: 徳間文庫
• ページ数: 347ページ
• 電子版発売日: 2011年01月31日
• コンテンツ形式: XMDF
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

母娘の2人くらしの雑貨屋がある小さな町に、
映画の撮影がある。

地元の女子校生3人が抜擢され、せりふのある役に。
撮影が終わって、そのうちの一人が殺される。

母親は映画にでた俳優と結婚するという。
娘が誰の子か、はじめからピンときていたが、母と俳優のどちらかが犯罪に手を染めているかどうかが焦点に。

手に汗握る展開に、息をつくひまもない。

[ブクログ · ★★★☆☆]

こんなうまく俳優と結婚できますか？とずーっと引っ掛かりながら読んでいましたが、最後に実はずっと前から主人公の母親と俳優は繋がりがあったことが分かって、一気に純愛ものになって好きになりました。
もちろん、謎の部分もありましたが。
先生と生徒の間に性的関係があると分かった時点でちょっと興ざめしてしまいました。
赤川先生の文章は軽くてサッと読めるのがとても利点だと思うのですが、その軽さのままサラッと私の倫理観にひっかかることをしていて、なぜそんなことが軽く出来てしまうのだろうという謎がそのまま置いていかれることが多くあります。
教師が生徒に手を出していたのは純粋に嫌でしたね。
もちろん読者を驚くようなトリックなり犯人でないといけないのは分かっていますが、嫌な気分になりました。
時代でしょうか。