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-「決して弱気にならないことだ。さもないと車にひかれてしまうよ」大人の無理解と利己主義という「車輪の下」で、あわれにもあえぎつづけながら、とうとうその圧力につぶされてしまう少年の運命。ドイツの片田舎の貧しい少年ハンス。天才的な才能を持ち周囲から期待されてエリート養成学校である神学校に2位の成績で合格する。最初は勉学に励み、優等生とあだ名されるが、詰め込み式の勉強と周りの人間との軋轢により徐々に精神が壊れていく。ついにやる気を失い、ついに神学校を退学する。その後機械工となり出直そうとするが、挫折感と、昔ともに学んだ同級生への劣等感から自暴自棄となり、慣れない酒に酔って川に落ち溺死する。ヘッセの代表的自伝小説である。
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-点子ちゃんはベルリンに暮らす小学生、幼いときすごく小さかったので点子ちゃんというあだ名がついた。家は裕福だが、両親は点子ちゃんをほったらかにして、世話は養育係にまかせている。アントンは男の子の友達だが、病気がちの母親との二人暮らし、そのためアントンは家事までこなして、街角でひそかに靴ひもを売っている。この二人を中心に、学校で、家庭で、街角で起こるさまざまな出来事に、点子ちゃんの家の家政婦、飼い犬、学校の先生らが試行錯誤の大奮闘。さまざまな困難を乗り越えていく。
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-主人公は動物たち。いつまでたっても戦争をやめない人間たちを嘆き、「子どもたちのために」大会議を開く。刊行されたのは、第二次世界大戦後の1949年。動物たちは世界中にすむ仲間に向かって参加を呼びかけ、ありとあらゆる動物たちが「動物ビル」に集まり、人間に対する要求をまとめあげる。これは人間に拒否されるが、動物たちは地上からすべての子供たちを隠してしまうという行動にでる。人間はついに折れて、国家の代表たちは恒久平和を実現するための条約に署名する。本書には、この作品のあとに、2編の教訓詩を収録した。
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-タイトルの日付は存在しないので、「何が起きてもおかしくない日」という意味だ。学校で行ったこともない「南洋」についての作文を書かされることになったコンラート少年は、35日の木曜日に、学校に迎えに来てくれた叔父さんに相談した。すると叔父さんは名案を考えついた。二人はローラースケートをはいた言葉のわかる黒馬に乗って、「南洋」をめざす。「なまけものの国」「過去の国」「さかさの国」「電気の国」などの珍しい国をめぐったあと、コンラートはぶじ宿題を書き上げることができたのだろうか。
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-「飛ぶ教室」とはそもそもなにか。これは作品中で、生徒たちがクリスマスに演じる予定の劇の題名だ。ドイツの寄宿学校(ギムナジウム)で、五人の少年たちが織りなすクリスマス前の数日間の物語。実業高校生たちとの決闘、上級生との確執、友情で結ばれながらもそれぞれが抱える悩みの数々。信頼できる大人「正義さん」「禁煙さん」がよりそい、涙と笑いが交錯する。物語の象徴としてクリスマス劇「飛ぶ教室」が登場するが、はたして劇の結果は? 「五年生」と呼ばれるジョニーやマルティンたちは、日本でいう中学三年生にあたる。ワルター・トリアーの表紙絵と挿絵入り。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「コンパクト版アンデルセン童話集」復刊! 著名なドイツ文学者、高橋健二先生の偉作を現代に蘇らせました。1986年初版の「コンパクト版アンデルセン童話集」をイラストをリニューアルして復刊したものです。 【1巻収録作品】 火打ち箱/小クラウスと大クラウス/えんどう豆の上にねたおひめ様/小さいイーダちゃんの花/親指ひめ/いたずらっ子/旅の道連れ/人魚ひめ/皇帝の新しい服/幸運のオーバーシューズ/ひなぎく/しっかりしたすずの兵隊さん/野の白鳥
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-コンパクト版アンデルセン童話集」復刊! 5巻収録の作品は「ひとり者のナイトキャップ」「ひとかどの者」「年を取ったかしの木の最後のゆめ」「ABCの本」「どろ沼の王様のむすめ」「かけっこ」「鐘の淵」「悪い王様(伝説)」「風がワルデマル・ドウとそのむすめたちのことを話します」「パンをふんだむすめ」「塔の番人オーレ」「アンネ・リスベト」「子どものおしゃべり」「真珠のかざりひも」「ペンとインキつぼ」「墓の中の子ども」「農家のおんどりと風見のおんどり」「美しい」です。西本鶏介先生の解説「不幸を幸福にかえる童話」を収録しています。
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-世界の子供達に愛されているケストナーの、ナチズムへの抵抗日記。広島・長崎への原爆投下を糾弾して、この日記は終えられた。戦争そのものが勝敗を問わず、どんなに無意味に悲惨であるかを、このくらい具体的に感じさせる本も少ないであろう。そしてそれについては、人類全体に責任があると、ケストナーはみんなの良心に訴えている。
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-ファウストは学問と知識に絶望して、悪魔のメフィストフェレスと契約をかわして魂を売りわたし、その見返りにすべての地上の快楽を手に入れ、享受しようとする。ファウストは秘薬を手に入れて若返り、マルガレーテとの恋を成就するが…(第1部)。マルガレーテの処刑からくる自責の念からよみがえったファウストは、皇帝の城、古代ワルプルギスの夜、ヘレナとの家庭生活など、次々に生命の諸相を体験する。やがて人生の〈たそがれ〉を迎えたファウストは盲目のなかで自分の大事業を見とどけようとしながら、思わず「時よ、とどまれ」と口にする(第2部)。ゲーテが60年の歳月をかけて完成した欧米文学の記念碑。ゲーテも賛嘆したドラクロワのリトグラフ挿絵16点入り。
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-「超人」と永劫回帰と価値の転換を主張する哲学的叙情詩。ゾロアスター教の始祖ツァラトゥストラは「ついに神は死んだ」と叫び、ふたたび人間のなかに帰り、宗教的な厭世主義を否定し、地上を讃美し生を肯定して「人間は征服するために生まれ、かつ生きる」と説く。
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3.0「ヘンゼルとグレーテル」や「赤ずきん」を伝えた勤勉な学者肌のグリム兄弟と、「人魚ひめ」や「マッチ売りの少女」を生んだ奔放な旅人アンデルセン。対照的な人生を送った童話の巨星たちのあいだには、しかし実際の接触のみならず、意外な共通点もあって……。 童話の最高峰と並び称される両者の著作と生涯を突き合わることで見えてくる、童話に秘められた深層、そしてそこに表れる深い人間理解とは? 全集の翻訳も手掛けたドイツ文学の第一人者による、共感溢れる、忘れがたい一冊。 [本書の内容] まえがき 1 アンデルセンとグリム兄弟との出会い 2 グリム兄弟の生涯 3 アンデルセンの生涯 4 学究者と作家――著作の比較 5 生の軌跡――愛と孤独 6 メルヒェンの語り手 7 グリム兄弟と私 8 アンデルセンと私 9 結び グリム兄弟とアンデルセンの年表
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3.7『車輪の下』ほかの印象から、ヘッセには甘酸っぱい青春小説を書く作家というイメージがある。 また、スイスの自然を謳う純粋で牧歌的な詩を書く人と見られることも多い。 しかし、現実のヘルマン・ヘッセは牧歌的でも甘美でもない。 決して害のないおとなしい人間というわけではなかった。 後期の作品である『デーミアン』『荒野の狼』『ガラス玉演戯』などから明らかなように、 彼は反権威主義者であり、妥協を赦さない苛烈で強い精神と、 自己を通しながら現実を生き抜く力を持った人だった。 「自分を癒すのも、助けるのも、自分自身だ。自分の魂を動かすのは自分自身なのだ」 「悩んでいるね。悲しいことが多いね。でも、喜びなさい」 「最悪の一日も、私のかけがえのない人生の大切な一日なのです」 「どこにいても、きみがどうあろうとも、きみは幸福になれる」 ヘッセの小説、詩、エッセイ、手紙などから、 ミリオンセラー『超訳ニーチェの言葉』の白取春彦が230の言葉を厳選した。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。 ドイツの大作家ヘルマン・ヘッセによる自然や町や人をめぐる随想集の翻訳。カラー挿画8点を収録。 【目次より】 素描三題 アポロ蝶 雲 夕暮の色 アネモネ 碧い遠方 秋が来る ゴットハルトにて 秋 菩提樹の花 ファードゥッツ コモ湖畔の散策 古い音楽 故郷 南欧の夏の日 春の散歩 小径 或る旅の覚え書 テッシンの聖母祭 なくなった小刀 水彩画をかく 訳者後記 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。