あらすじ
決勝トーナメントへ進出した日本は準々決勝で中東の強豪・UAEと対戦する。アウエーの大観衆の声援を受け、アジア王者を狙うUAーーその中心を担う若き天才イスマイールの前に、日本は1点リードを許したまま、後半を迎える。負けたら終わりのノックアウトステージで、日本の指揮官ブランは攻撃的なカードを切り、逆襲を開始。椿、花森、窪田ら、新旧世代が融合した新生日本代表がUAEに迫る!
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『GIANT KILLING』は、東京の東のサッカークラブ、ETUが強豪クラブを相手に大番狂わせ(GIANT KILLING)を起こしていく物語です。
このマンガの魅力は、監督であり主人公である達海猛のプロデュース力とマネージメントスキル。と言いたいところですが、それだけではありません。
『GIANT KILLING』は様々な立場の人が描かれます。監督だけでなく、選手・コーチ・クラブの社長・広報・スカウト・スポンサー・スポーツ記者・サポーター・サポーターの家族。それら全員の注目が集まる場所が、サッカースタジアムであり、それら全員が同時に歓喜する瞬間が、ゴールが生まれる瞬間なのです。
「プロスポーツとしてのサッカー」の本質を捉えた数少ない、いや唯一といってもいいマンガかもしれません。
人々がサッカーに「熱狂」する理由が、きっとこの作品を読めば分かるはずです。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
サッカー監督と、若い椿を中心に、個々の成長と弱小チームを引っ張り上げる戦略。大人が読んでも熱くなるストーリーがきらめくマンガ。サッカーといえば、キャプテン翼など、エースを主人公にして物語が進んでいくが、ジャイキリは監督だけでなく、応援団、記者の目線、そして若いプレイヤーの目線まて織り込んでいるところが特徴。
そろそろ自分もプレイヤーではなく、マネージャーだな、とか思う人に、働き方も含めて感じるところが大きい良作。
対UAE戦、前半終了して1点ビハインド。後半戦のスタートです。攻勢をかける日本代表ですが、UAEの守備に凌がれ、逆にPKを献上してしまいます。ここを星野が劇的セーブ。そして投入された窪田と椿と花森で同点ゴール。ここまでの試合の流れが、とってもスカッとします。決着は次巻に持ち越しですが、期待できる終わり方です。
Posted by ブクログ
準々決勝・UAE戦の後半が描かれた51巻である。
ビハインドの状況を余儀なくされた日本は後半、選手交代を駆使しながら逆転を企図し、攻撃的なスタイルで臨んでいる。
その中心は花森とイスマイールのエース対決。前半はイスマイールに軍配が上がったが、この巻における両者は違った形で対照的な結果を残している。
さらに、ここでようやくブランが会見で述べていた持田の穴を埋める二人をピッチに立たせ、花森と合わせて前線でのイメージの共有を実現させている。
この「仲のいい選手同士での連携」というのは、なんとも日本らしいサッカーだと思う。
意地と意地のぶつかり合う熱い展開だが、物語は後半途上でクローズしている。
その合間の巻というニュアンスを踏まえて、ここでは星四つ半相当と評価した。次巻での結末に期待したい。