森晶麿のレビュー一覧

  • 俗・偽恋愛小説家
    シリーズ二作目。相変わらずの偽恋愛小説と偽恋愛論……ロマンス懐疑派の私としては、陳腐な恋愛小説よりはこっちの方が何倍も楽しいなあ(笑)。お伽話に秘められた恋愛論も面白くって。そうか、「かえるの王さま」は私も納得いかないと昔から不思議だったのですが。やっと謎が解けた気がしました。とてもすっきり。
    月子...続きを読む
  • 俗・偽恋愛小説家
    幼馴染とお見合いしてプロポーズされた月子。他の人を思いながら思わずプロポーズを承諾したような返事をして、訂正しようとしながらなかなか言い出せない、てなんなんでしょ?結局相手から指摘されてようやく・・・、てイライラする。 今回もおとぎ話を夢宮先生が新解釈。その部分は面白かったんですが、夢宮先生がなぜ月...続きを読む
  • 俗・偽恋愛小説家
    『偽恋愛小説家』続編。
    「白雪姫」や「かえるの王さま」などよく知られたおとぎ話を解体しながら、夢センセと月子が事件を解決していくこのシリーズ。おとぎ話にこんな切り口があるんだという新しい発見と、おとぎ話に絡めて現実の事件を解決するミステリ要素、そして主人公二人の恋の行方。一冊で三度美味しい感じ。
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  • ホテルモーリスの危険なおもてなし
    この作者の作品はお上品な面白さがある。
    設定が少しヤンチャな気もしたけど、真面目な主人公が周りに巻き込まれる様子はおもしろい。
  • 偽恋愛小説家
    ■俺がニセモノだったら、どうする?

    「第一回晴雲ラブンガク大賞」を受賞して、華々しく文壇にデビューした恋愛小説家・夢宮宇多。その勢いを買われてか、恋愛小説のようにロマンティックな体験談を持つ女性を実際に訪ねて話を聞く、というネットテレビ番組のホスト役の仕事が入ってくる。担当編集・井上月子の説得で仕...続きを読む
  • ピロウボーイとうずくまる女のいる風景
    国家の中で生きる為の施策が政治であるならば、政治について考える事は生について考える事と同義。
    男女の狡さを目の当たりにしながらも性と政と生を真面目に考え、愛に辿り着いたクチルの純粋さが羨ましくなる。
    生温く日々を過ごす事の是非を問う、ルックス以上に切れ味の鋭い物語。
  • 偽恋愛小説家
    なかなかにひねくれた小説。恋愛小説的要素をはらみつつ、シンデレラとか眠れる森の美女とかの童話を、夢も希望もない解釈で切り崩す。色んな意味で面白い。ミステリーとしてもかなり面白いです。
  • 偽恋愛小説家
    恋愛小説は断片しか出てきませんが、実はそれがミステリなお話。
    編集者の月子さんと本名不明の偽恋愛作家の今後も楽しみな一冊です。
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行
    第3弾。前作よりも読みやすかったけどやっぱりよくわからない黒猫の講義。それでも2人に惹かれて読み進められるからすごいなーこの作者、と思う。ラストはここまで来てそれか!!と悶える。
  • ホテルモーリスの危険なおもてなし
    寂れたホテルの支配人とさて本社から出向になった主人公が短い期間の中で、危険と隣り合わせながら成長していく話。日野さんが無駄にかっこいいですね。るり子さんとの仲が進展しなかったなーと思いながらエピローグ読んでいましたが、最後のおまけに全部もっていかれました。美学のひとはもっといじられればいいと思います...続きを読む
  • ホテルモーリスの危険なおもてなし
    ややコメディタッチであいたが、それだけではない仕掛けもあったりして最後まで楽しめます。
    安いホテルしか泊まったことがないので、こういうホテルにも泊まってみたいですね。
  • ホテルモーリスの危険なおもてなし
    この作家の作品は、黒猫シリーズしか読んだ事がなかったのだけど、全く違うユーモア?ミステリ。
    登場人物がどことなく、伊坂幸太郎の殺し屋みたいな感じ。
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    連続短編6話とひとつ。

    ニュースを見て連絡をしても返事が来ない。
    後から分かる理由ではありますが、やられた方は
    早く言え! と泣きそうになるかと。
    全編通してそうですが、平常運転過ぎる…w

    短編なので、これまた謎が分かりやすい。
    答えまでの順序が立てやすいですが
    答えまでは行きつかず…。
    この二...続きを読む
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    広告業界小説。戸山大の酔研もちらりと出てくる。メインの人物名がなかなか明かされないのは森さんの特徴?
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    黒猫シリーズ以外で初めて森さんの作品読みました。
    大学の中にあるアドカレで働く主人公の成長と広告とは?という話を軸に展開されます。
    豆腐屋、不動産屋、お詫び広告、鉄道、酒造とそれぞれ違った業界。それぞれ異なった切り口で広告を作るのは、仕事においても十分役に立つ知識であると、小説読みながら思ってしまっ...続きを読む
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    広告に興味を持った女の子が、大学生活と広告代理店をかけもちしながら過ごす。代理店は大学生で構成されていて、みんなそれぞれ特性を生かして実績をあげていく。バードとの出会いからちょっと甘い展開にによによします。甘さは控えめですが広告の作り方などなるほどと思えるシーンが多々あるので、なかなか面白いです。
  • そして、何も残らない
    かの名作「そして誰もいなくなった」は未読なのですが、多少のツッコミ所はあるものの絶海の孤島ものとして楽しく読めましたし、この結末は予測できませんでした。久々に「そして誰もいなくなったっちゃ!?」が観たくなりました…って、通じる人は少ないか(笑
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    パリから帰国した黒猫と付き人の、短編集。
    ポオを読む前と、読んだ後に読むのとで、見えるものが違ってくる。続きが楽しみ。
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義
    2015-127
    小難しい美学講義が続きます。
    あんまり理解はできてないけど、嫌いじゃない。
    ミステリーじたいはだいぶ無理はあるけど、美的な結末。
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導
    甘酸っぱいっ。
    学生時代の話のせいか、黒猫も付き人ちゃんもちょっと気持ちに素直で。(私が)照れる。
    専門家のテキストの読み込み方ってこんななのかと、付き人ちゃんと一緒にいちいち感心してしまう。