森晶麿のレビュー一覧

  • さよなら、わるい夢たち

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    乳児を連れたまま行方不明になった麻衣亜を、学生時代の友人でジャーナリストの菜摘は探している。
    麻衣亜が行方をくらました理由を追求していくうちに、そこには様々な要因が絡んでいたことが分かり始める。

    待機児童の問題、セクハラなど、女性が被害に会う可能背のある問題が、不幸にも数々麻衣亜飲みに振りかかっていた。
    おやゆび姫の話は忘れていましたが、まさに麻衣亜はおやゆび姫。
    でも、最後は自分の力で王子との生活を手に入れた。
    母は強しという所でしょうか。

    瞳の立ち位置にはちょっと驚きました。
    麻衣亜が大金を手に入れるプロセスには必要な登場人物だったってことですね。

    菜摘に対しては、好感をもって読ん

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    2018年09月21日
  • 心中探偵 蜜約または闇夜の解釈

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    黒猫も登場しますが、美というよりは耽美を追求するようなミステリー。主人公の正確にはかなり難ありですが、捜査の流れはわりとオーソドックス。手がかりを丹念に拾って、次へ次へとたどっていく感じ。
    タイトルの「心中探偵」はちょっとしっくり来ないかな。

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    2018年09月17日
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

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    ネタバレ

    2度目。少し評価があがった。

    なんだろうな。これまでよりミステリーの度合いがあがった。というより、美学の重みがいつもより軽めだったのかもしれないな。

    それぞれの人が与えられた役割は、以前の作品ででてきた「人形」?「妖精?」(忘れた)というような意味だったのかも知れないとも思ったし、そういう意味で続いてる感はしっかり押さえながらも、謎解きが謎解きらしくてよかった。

    このあたりで評価があがったのかな。

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    2018年07月17日
  • 葬偽屋に涙はいらない 高浜セレナと4つの煩悩

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    偽の葬儀なんてね〜。あぁ、生前葬とか思えばいいのか? いやいや、他人を騙すのだからそうは言えないか。
    失ってからわかることってあるのかもしれないね。
    いい方向に転がれば問題ないけど。しかし、発想が面白い。他の作品も読んでみたいなぁ。

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    2018年07月15日
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導

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    ネタバレ

    連作短編。時系列でいうと、黒猫と私が出会った頃の話。

    このシリーズも3作目、かな?4?まぁなんにせよ回を重ねたことで、こなれてきた感はあるのかもしれない。というか、短編的なことの方が向いているということなのかもしれない。

    長編は謎解きがどうしても「美学」の説明(ほとんどの読者はわからないから、じっくり説明しなきゃならん)に重きが置かれることになる。長編である分、ナゾもそれなり重いから。

    だが、短編であれば、短編で扱うくらいのナゾを美学を通して語ることになるからか、比較的わかりやすかった気がする。巻末の対談によれば、シンプルさがでてきた(本人談)みたいなことが書かれていたが、そういうことな

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    2018年07月07日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    ネタバレ

    今回の作品が今までの中でもっともミステリーっぽかった。というのは、それまでの作品が相当程度美学寄りだったが、今回のモノはそれよりも少し日常寄りだったから。

    「文学作品を土台にして」というところがしっかりミステリーとして活かされてたという気がする。それに違う場所で「時間」を同じくするような構造はまさにミステリーっぽい。

    今回の作品は、これまでであれば3枚目的なポジションに近い「付き人」が探偵役としても自立した気がする。物語の構成上、そうならざるを得ないのかもしれないけども、そういう成長の上に黒猫との関係があるだろうし、その結果として、単なる探偵の助手ではなく、ある種の専門家として探偵的な役割

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    2018年07月01日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

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    ネタバレ

    やはり小難しい。だがそれがいい。

    芸術を「見る・感じる」だけではなく、「理解をする」ということはこういうことなんだなと本当に思う。そしてそれはけっこう大事なことなのではないだろうかと思うし、その感覚は何事にも通じる。

    それを学ぶためにこの本を読んでるわけではないんだけども(笑)、それを自分の中に落とし込まないと、ミステリーとしても理解できないのだから、しょうがない。

    ただ、そのせいなのかどうかはわからんが、登場人物の熱量はなんとなくみんな低めな気がする。そうすると同期の部分で弱くなりがちに感じられて、そこが難しいところかもしれないなぁ。

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    2018年06月27日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    ネタバレ

    物事を解釈するということはこういうことなんだろうなぁと思った。本筋とは全く別な話だけども、美学とはこういうものかというのがわかっただけでも意味があった。

    ミステリーとしては、人が死ぬことがあるにも関わらず、淡々とものごとがすすんでいく様に日常なのナゾなのかとおもわされる不思議なペースがある。謎解きも「美的推理」という素人が介在できない小難しさがあって、読者としては入り込めない感もあるが、逆にそれが作品の魅力とも言えるような印象。

    大げさに持ち上げるつもりはないけど、ある意味難しいナゾを婉曲的に解くという古典のような作品なのかなと思った。

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    2018年06月23日
  • 葬偽屋に涙はいらない 高浜セレナと4つの煩悩

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    ブラック企業での葬偽と、司書の葬偽が興味深い。司書の偽参列者のミステリマニアたちの盛り上がりも面白かった。わりとスルッと読み終えたのは例の絵画を知っていたからかな?

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    2018年06月18日
  • 文豪Aの時代錯誤な推理

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    2018年70冊目。現代に転生した芥川龍之介というぶっ飛び設定から、途中までドタバタコメディだと思って読んでたけど、途中から鋭い考察が混じってきたのはやっぱり森さんだなぁと。最後のぶっ飛びは謎過ぎるが。

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    2018年06月16日
  • 心中探偵 蜜約または闇夜の解釈

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    「四季彩のサロメまたは背徳の省察」の華影忍が再び登場。……ああ、やっぱりろくな男になってない(笑)。とことん最低なんだけど、ここまで突き抜けちゃってるとむしろ腹も立たないし。キャラとしては魅力的かもしれません。黒猫も登場するのが読みどころ。
    心中し損ねて自分だけ生き残ったものの、実際に死んだ女とあの時会った女が別人だ、という不可思議な謎。幻の女を追い求めつつ、隠された様々な事実も暴かれていく展開は目が離せません。相変わらずの耽美でお上品めかした猥談も健在なり。前作の雰囲気が好きだった人にはお勧めです。

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    2018年06月07日
  • 葬偽屋は弔わない 殺生歩武と5つのヴァニタス

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    黒猫シリーズからの流れで、この作者さんの作品を何となく読んでいるが、偽の葬儀を行う「葬偽屋」と言う突拍子もない設定に期待せずに読んだのに、見事に裏切られ、号泣することに…
    保険の調査員だった主人公・セレナは調査で結果を出せず、悩んでいるところに、恋人を突然事故で失う。
    仕事も恋人も失ったセレナは、親からの金の無心からも逃げるように自殺を試みようとしたところを殺生歩武に助けられ、4か月の間だけ彼の仕事「葬偽屋」を手伝い、自殺を考え直すことに。
    「葬偽屋」の仕事を手伝ううちに、依頼人の人生を通じて、生きることの意味を考え、立ち直っていくセレナの姿が描かれているが、とらえどころのない歩武の発言が適度

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    2018年05月24日
  • さよなら、わるい夢たち

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    ザ・ミステリー!!どっかーん!という感じではなく、砂時計の砂が少しずつ、でも確実に落ちていくようにゾワっとしたり苦しくなったり切なくなったりするお話でした。
    後半になるにつれて加速度を増していくのは、やはり森さんだなぁと思った。

    菜摘の気持ち、なんかわかる。
    わかるから切なかった。

    わるい夢はいつの間にかやってきて。
    気がつくと囚われて。
    囚われたことにも気がつかなくて。
    気がついた時には苦しくて。

    もがくしかないんだよね。

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    2018年05月15日
  • 心中探偵 蜜約または闇夜の解釈

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    主人公の華影忍がなかなかの最低男。お金にも美貌にも恵まれながら死にたがり、そのくせ女癖が悪く、妻以外の女性と心中未遂。
    知らず読んだけれど、『四季彩のサロメ〜』の続編らしい。
    そちらは華影の高校時代の話らしく、『心中探偵』だけでは、彼の厭世的な感じが分かりにくかったので、やっぱり順番に読んだほうがいいかも知れない。

    物語は、主人公が行きずりの女性と服毒心中をしたところ、翌朝自分だけが目覚め、傍には見知らぬ女性が死んでいた。自分が昨夜一緒に死のうとした女性は誰なのか、事件の真相を探り始めるというもの。

    華影の性格は置いておくとして、ミステリとしては面白かった。死んだ財閥令嬢や、彼女の兄である

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    2018年04月03日
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導

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    ネタバレ

    黒猫と付き人の出会いを描いた話(2人は大学4年生)。黒猫シリーズ第4弾となる連作短編集ですが、文庫本の刊行順の通り、1作目の『黒猫の遊歩あるいは美学講義』の後に読んでも問題なく読めます。
    今回も面白かった。
    付き人さんがかなり危ない目にあっていたことに驚きました。そして助けにきた黒猫の格好良いこと。黒猫さんの付き人さんへの分かりにくい想いが堪りません!

    巻末の刊行記念インタビューも黒猫シリーズを読む上で良かったと思います。

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    2018年03月23日
  • さよなら、わるい夢たち

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    2018年29冊目。社会問題に切り込みつつ、友人の失踪を探るサスペンスの側面もあり引き込まれていく。ラストは少し唐突なところがあったかな。

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    2018年04月08日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    【あらすじ】
    でたらめな地図に隠された意味、しゃべる壁に隔てられた青年、川に振りかけられた香水、現れた住職と失踪した研究者、頭蓋骨を探す映画監督、楽器なしで奏でられる音楽。日常のなかにふと顔をのぞかせる、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」は、美学理論の講義を通して、その謎を解き明かしてゆく。第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。

    【感想】

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    2018年01月15日
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

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    黒猫シリーズ第5弾。
    謎解きのためにイタリアへ渡った黒猫と通訳のマチルド。

    遡行する塔に関連する物語も良かった。映画に映り込んだ黒猫の姿から伝わる気持ちという演出も素敵だった。(ちょっと鈍感ぽいマチルドが気づくくらいだから)
    は~~~じれったいですな2人の関係は。奥手すぎやしませんかね 黒猫氏は(笑)なかなか進まない2人の関係を読んでいくのは結構幸せ。

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    2019年04月16日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

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    再読。
    今回のテーマは「時間」と「恋」。
    付き人も黒猫もそれぞれ別の地で、時間の意味を知り、恋の形を知る。そして2人の中の図式ーー原風景には2人が共に過ごした美的時間があるんだろうなあと。
    最後、黒猫のばかーっ!ってなる。

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    2017年12月06日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

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     実質再読。初めて読んだときは内容の半分も理解できなかったけど、今回は8割くらい。「ベレニス」と「リジイア」を読んだことも理解の助けになったのかも。
     今回は黒猫を追いかける付き人が特に多い。黒猫の過去、本当の黒猫、そして未来……。黒猫も必要な言葉が少ないけど優しい。この後の2人を知っていると更に今回のこの2人の対話は大事なものになると思った。

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    2017年11月19日