森晶麿のレビュー一覧

  • 虚池空白の自由律な事件簿

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    【収録作品】
    第一話 月消し帰る
    第二話 昼も夜も雛
    第三話 白は黒
    第四話 キリンしか知らない夜
    第五話 あかい雨降らば
    第六話 リンゴは海に

    自由律俳句の伝道師といわれる俳人・虚池空白(ウロイケクジラ)と編集者の古戸馬(コトバ)は、本の企画のため、世の中の落書きや看板などに落ちている言葉を、詠み人知らずの名句〈野良句〉として集めている。そんな彼らが手にした〈野良句〉の裏に潜む人間の愛憎や秘密、時にはある犯罪を、迷コンビが解き明かしていく俳句ミステリー。探偵役はクジラ。

    暗号解読のようなくだりは面白い。
    導き出された答えはもってまわった感じだが。

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    2025年12月08日
  • 黒猫と語らう四人のイリュージョニスト

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    えっ…えええええ。
    二人が、というか「私」が成長した結果なんだろうけど、さみしすぎる結末…。久しぶりの新刊見つけて喜んだけど、逆にこの二人には二度と会えないことが確定してしまった。

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    2025年12月06日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

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    黒猫シリーズ、一作目。

    丹地陽子さんの表紙がきっかけで知った。
    黒猫というワードにも惹かれて読み始めた。

    独特、一家言ある感じ。

    エドガー・アラン・ポーの短編小説の「核心部分に触れています」と前置きがあったが、ポーを読んだことがなかったので、対象のポーの短編小説をまず読んで、それから本書を読むということをして、一話ずつ読み進めた。

    ポーの短編小説(モルグ街の殺人、黒猫、マリー・ロジェエの怪事件、盗まれた手紙、黄金虫、大鴉)を読むきっかけになった。

    『大鴉』は青空文庫にはなかったが、ネットには原文や朗読してる動画など、いろいろな情報があった。
    『少年魔法士(なるしまゆり)』という漫画で

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    2025年11月30日
  • 虚池空白の自由律な事件簿

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     詠み手知らずの野良句に背景あり。
     5・7・5にとらわれない自由律俳句×日常の謎の本作。解釈次第で無限に背景が広がってました。思えば万葉集だって見方を変えれば意味が変わってくるように、野良句だって人知れない意味が転がっていてもおかしくない。
    鯨のように言葉を飲み込んでいくクジラは底知れず。そして最後……つながっていたのね……。

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    2025年11月22日
  • 旅する小説

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    ・宮内悠介 「国境の子」
    対馬生まれ韓国人とのダブルの話
    ・藤井太洋 「月の高さ」
    〇小川 哲 「ちょっとした奇跡」
    自転がほぼ止まった地球で明暗境界を移動するカティサーク号の少年は、地球の反対側で同じことをしている車へと出発する。
    ・深緑野分 「水星号は移動する」
    〇森晶麿 「グレーテルの帰還」
    グレーテルはヘンゼルに誘導され魔女(祖母)を焼き殺す。
    〇石川宗生 「シャカシャカ」
    地表が突然シャッフルを始め、時間と空間が円環する。

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    2025年11月09日
  • あの日、タワマンで君と

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    「あの日、タワマンで君と」
    のタイトルがラストでぐさっと刺さった。

    タワマンで暮らす大金持ちのところへたまたまやってきた配達員が、その金持ちに気に入られ、友人になり、親友になり、さらに…

    ストーリーがどんどん展開していって、スルスルとページをめくるスピードがあがっていく。

    ラストにそんな展開が待っているとは全く予想していなかった!!!!

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    2025年10月24日
  • 虚池空白の自由律な事件簿

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    俳句ミステリー。これまた聞き覚えのないジャンルだ!と読み始めました。
    詠み人知らずの名句を<野良句>として集め、その野良句に隠された秘密を解き明かしていく。短い文の中に、秘められた感情。はたまた犯罪の記録。私が読んで記憶に残った俳句は「おりのなかキリンしかしらないこわい」です。
    最初は全くわからなかったのですが、空白たちによる推理で幼い子のSOSだったということを知る。その子はもちろん意図して俳句を作ったわけではない。その切実な思いが、多くの人の目に留まったのではないか。その結果、母が気づいてくれた。物語として、悲しい話ではあるがすごく印象に残った俳句でした。
    野良句が集められた『Nの歌を聴け

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    2025年10月23日
  • 旅する小説

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    「旅」をテーマに、気鋭の作家陣が短編を寄稿したアンソロジー。とはいえ旅の解釈はそれぞれであり、SFだったりミステリーだったり、各人の特徴が出ている内容となっている。

    個人的な好みは藤井太洋さんの「月の高さ」。ご本人の経験を踏まえた舞台芸術の置かれた現状、地方巡業のドタバタ感、枯れたおじさんと若い女性の緩い連帯といった内容が小気味よくロードムービー的に展開されていて面白かった。

    一方で石川宗生さんの「シャカシャカ」については正直よく理解できなかった。地表がシャッフルされるという話のメタ構造として、各章の順番もシャッフルされていく流れなのだけど、いきなり話と場所が飛んでしまうためについていけな

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    2025年10月13日
  • あの日、タワマンで君と

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    ウーマーイーツの配達員をしている主人公が、ある日、タワマン最上階に配達を行い出会った住人と交換生活を提案されてから…
    憧れのタワマン生活、交換生活がドンドン不穏さを増していく所はスリリング!
    意識的に描かれているのか登場人物達がちょっとアレな感じだが楽しめた。

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    2025年10月04日
  • あの日、タワマンで君と

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    フードデリバリーとして働く主人公が、タワマン最上階の住人にデリバリーをした事をきっかけに、彼らの狂気に巻き込まれていくお話。

    フードデリバリーで日々食いつなぐ生活から、タワマンでの豪華な生活へ。夢のような生活が描かれているけれど、常にソワソワとした落ち着かなさを感じながら読みました。主人公が軽薄なのか?何を守ろうとして奮闘しているのか、イマイチ理解できず。どの登場人物にも、感情移入は出来ませんでした。
    コツコツ現実に生きていくのが、自分には合ってるなと思いました。

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    2025年10月01日
  • あの日、タワマンで君と

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    あの日、タワマンで君と
    著:森 晶麿

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    **〈 書籍の内容 〉**
    かつてない、タワマン文学×恋愛ミステリ!
    山下創一は配達員をしながら日々を食いつないでいる。ある日、高級レストランから料理を届ける仕事が入った。依頼人は六本木でもっとも高いタワーマンションの最上階に住む多和田という男で、創一が到着すると、強引に部屋に上がらせた。戸惑う創一だったが、窓の外に広がる地上47階の景色に心を奪われてしまう。さらに、そこに現れた人物に驚く。それは高校時代、密かに想いを寄せていた静香だった。リビングに入ってきた女は「玲良」と名乗り、多和田は自分の婚約者だと紹介した――。
    配達員の登録番号「444

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    2025年09月24日
  • あの日、タワマンで君と

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    タイトルからすると恋愛小説?と思ってしまいそうですが、実際はタワマンに住むとある金持ちとフリーターが入れ替わり、殺人も起きるストーリー。
    最後に「そういうことか」と読み返したくなる伏線があるのでそれを楽しみに読むのがおすすめ。

    #あの日、タワマンで君と
    #森晶麿
    #読書が好きな人と繋がりたい

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    2025年08月30日
  • あの日、タワマンで君と

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    終盤まで、登場人物全員クズ過ぎて嫌気がさして読むのやめようかと思ったけど、読みやすくて最後まで読めました。

    内容としては全く好きになれないけど、気軽に観られる映像化をされそうな気がします。

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    2025年08月16日
  • あの日、タワマンで君と

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    読みやすくて、かつ、こんな展開になってくれるなっていう方向になってしまう、ある意味イヤミス的な作品。
    現実にはありえない世界だが、小説ではなんでもあり。タワマン生活をしている人がすべてこの小説に描かれている人たちとは思えない。

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    2025年07月18日
  • 名探偵の顔が良い―天草茅夢のジャンクな事件簿―(新潮文庫nex)

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    推し、ジャンク飯、推しと偶然出会う夢展開、ミステリ、要素は結構てんこ盛り。
    この作者様らしい少し迂遠で読めない男性キャラと、素直で自律していて自己主張できるが好きな男性には抗えない女性キャラ、のバディもの。


    ただ、主人公の設定は思いもよらなかったなぁ。

    2025.6.26
    135

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    2025年06月26日
  • あの日、タワマンで君と

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    タワマン文学×恋愛ミステリーとの謳い文句にのせられ手に取った一冊。タワマン生活の金持ちと、しがないウーマーイーツの配達員、そして謎の美女とくれば面白くないわけない。

    なぜ配達員を招き入れたのか、なぜ金持ちは生活を交換したかったのか、謎の美女は誰なのか、色々な謎を抱えたまま、終盤まで物語は進む。

    個人的には、リズム感とか言い回しが少し馴染めず、読み進めるのは多少難儀ではあったが、最後の伏線回収、そしてどんでん返しは面白かった。

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    2025年06月19日
  • あの日、タワマンで君と

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    潔いタイトルの通りジャンルはいわゆるタワマン文学なのだが、そこにミステリー要素が入ってくるのが面白い。格差社会での入れ替わり生活という設定は映画の『パラサイト 半地下の家族』と被るが、狂った性格の富裕層から入れ替わり生活を提案してくる謎がフックになっている。正直読んでいてあまり心地よい話ではないが、まさに天国から地獄へ転落した先のエピローグで「おぉ!」となる。

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    2025年06月14日
  • あの日、タワマンで君と

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    ネタバレ

    多和田の事はそーだろうなと読み進むうちに思ったけど静香の事はやられたー思い込みで読んでただからまた最初から読み返したよね

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    2025年06月12日
  • あの日、タワマンで君と

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    なぜ人はタワマンに惹かれるのか、そこには人それぞれの理由があり欲望がありとても興味深い作品でした。タワマン文学として登場人物の貧富の差や、お金の価値も読みどころだしミステリーとしての先の読めない展開も面白かった。

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    2025年05月26日
  • あの日、タワマンで君と

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    ウーバーイーツならぬウーマイーツで配達スタッフとして働く26歳の山下創一が主人公。

    ある日、六本木のタワマン最上階へ料理を届けた事がきっかけで、彼の運命の歯車が動き出す。

    その部屋にいたのは高校時代に想いを寄せていた静香。

    部屋の主である多和田彗都との入れ替わり生活により静香への想いが再燃し、そして起こるべくして起きた殺人事件。

    なんとも荒唐無稽なストーリーだがこの物語がどこに着地するのか気になり一気読み。

    地上47階で行われる狂騒と狂乱。

    最後に明かされる真実。
    そっちだったのかー!

    ぶっ飛んだタワマン恋愛ミステリー。

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    2025年05月15日