森晶麿のレビュー一覧

  • 沙漠と青のアルゴリズム
    いくつものパラレルワールドと現実と幻実をかいくぐって、ものすごく壮大なお話だったと思います。
    きっと全てを捉えきれてはいないな…。果てしないお話だったから。途中で自分のいる時間軸や世界がわからなくなったり、このKは??このシーは??となってしまいました。

    あと、途中でジェーングレイの絵を検索してし...続きを読む
  • 探偵は追憶を描かない
    蒼がかつて描いた女優の肖像画を巡って、複数の組織が動き出す。女優の過去の謎と人間関係が絡まり、読みごたえがある。
  • 前夜
    なんとなく昭和っぽい気がした。現代ならもっと都市伝説やこの兄弟のこととかさらされそう。この兄弟に限らず余計な詮索しなければ幸せに暮らせていたのだろうか?いろいろ引っ掻き回した後に印象に残るのは、ピノの人っていう…。
  • 探偵は追憶を描かない
    若くして画壇デビューしたものの、最近はスランプぎみで地元浜松に戻ってきた画家の蒼と、アロマテラピストにしてヤクザの親分の子息である蘭都の、馴れ合わないけど信頼し合っている関係性がとにかく好き!
    蒼が描いた女優・石溝光代の肖像画の行方を探すうちに、数々の事件との関連性に気付いて…
    影のあるヒロインが良...続きを読む
  • 黒猫のいない夜のディストピア
    ドッペルゲンガー、暗号、反美学。家族。頼りのない不安。黒猫と対比するように登場した灰島。謎ときで明かされる人間模様。読みごたえがある。
  • 前夜
    色々な『血』をめぐるお話かな。

    さまざまな固有名詞が出てきて、それが時代感を表してたなぁと感じました。くるりとかね。

    吸血鬼、震災、BL、親子や兄弟の愛憎…
    すごくいろんな要素がぎゅぎゅっとされていて、ちょっとびっくりしました。
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    難しい 笑
    でも今まで読んだことない類のミステリー小説ではあったので、読み進めるのに苦労はなかった。
    黒猫シリーズ前作ぬこの読解が必要なのかと思うと少し気が進まないけど、それでもよんでみたいかな。
  • 沙漠と青のアルゴリズム
     言い回しが難しくて、掴み所のない不思議な話でした。

     黒猫シリーズの作者自身のパロディがお気に入りでした。黒猫が漁師とか想像もつかない(笑)

     創造と現実が交差し、その鍵を握るセンセの小説。ラストまでふわふわした感じでした。
  • 黒猫と歩む白日のラビリンス
    黒猫シリーズ第8弾。
    教授に頼まれ、様子のおかしい学生の相談に乗る助手。学生は本の降る夢を見たという「本が降る」など5編。

    今作は身近な時事ネタがたくさん入っていました。
    (薬物使用で逮捕された人物の作品に罪はあるか?など。)
    黒猫と助手の関係は長年付き合った恋人のような落ち着き…これもまた良き。
  • 黒猫と歩む白日のラビリンス
    今回は実際の事件をベースにしたものが多くて、ちょっとムズムズした。
    美学的解釈が半分くらいしか理解できないのと、不確定なことを確定的に話すのが気になるのはいつものこと。
    それでも謎の答えが知りたくて、つい読んでしまうこのシリーズの魅力は不思議だ。

    「群衆と猥褻」がわざわざそこまでするか?という真相...続きを読む
  • 黒猫と歩む白日のラビリンス
    黒猫シリーズの第8弾は、大学教授と付き人という関係から一歩踏み出した「黒猫」と「私」が巡り会った5つの謎。今世の中で話題になっている事件や事柄を彷彿とさせるところが面白くて、いつになくとっつきやすい。

    「本が降る」・・・薬物所持で逮捕された天才詩人。彼が違法行為を働いたことで、彼の作品は貶められる...続きを読む
  • 黒猫と歩む白日のラビリンス
    新章2作目。
    前作ほど難解ではないものの、やはりポーの作品に沿って描かれるミステリーは理解が難しい。
    ポーの小説の難しさと、美術の専門知識、黒猫独特の言い回しなど、本当に難しい。
    ポーの小説に合わせながらも、最近美術系ミステリーでよく取り入れられているバンクシーや、昨年問題になったあいちトリエンナー...続きを読む
  • 探偵は絵にならない
    著者が浜松湖東高校出身で話の舞台が浜松で、神間智博君が森君は後輩だから読んでみて~って推薦してたから読んでみた。

    最初から最後まで浜松が舞台のハードボイルドだね。
    ハードボイルドといっても殺人や死体は出てこない。
    恋愛小説と言ってもいいくらい。

    映画の「探偵はBARにいる3」の小説化をしたのもこ...続きを読む
  • 探偵は絵にならない
    探偵じゃなくて画家。浜松には縁がないので地元ネタはわからないが、就職先がヤマハ、ホンダ、スズキ…の件はなんとなくわかった。主人公よりも、蘭都が何もかもミステリアスすぎて気になる。
  • 俗・偽恋愛小説家
    夢センセによる独自解釈が、童話を穢すとか貶めるとか言われても全くもって理解出来なくて、むしろぼやぼやしたある意味取るに足らないとも言える曖昧なものを、しゅんっとした価値あるきれいさに生まれ変わらせてくれるように感じてしまって
    でもなんか、性格が悪い的なことをことごとく言われているので、わたしも大概ら...続きを読む
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    そして最後は、恋の話。

    文学的 芸術的 哲学的 多方面から織りなす文書で、難解なイメージではあるけれど本当は、全てが日常にあるけれど、意識したり考えていない事。

    パオの作品を元に展開していく推理?と思考や理論。  色々な知識が無いと少し怯む気がするけれど理解の深さは問題にしなければ。

    ただそれ...続きを読む
  • 花酔いロジック 坂月蝶子の謎と酔理
    まったく関係ないサークルに入ってしまった主人公。
    それもこれも、知られたくない弱みを握られたから。

    5話の日常ミステリー。
    最初の話で友人を失い(?)
    サークル仲間は恋仲の女性に振られたかもと嘆き
    合宿先で飲み比べをさせられ
    まさかの文化祭のためのサークル乗っ取りを命じられ。
    最後には、ちらちらと...続きを読む
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義
    黒猫の言っていることが難しくて、
    よくわからなかいことが多かったです。
    途中で読むのをやめようかと思ったけれど、
    頑張って読み切りました。
    ポーの作品がおもしろそうなので、
    読んでみたいなという気持ちになれました。
    登場人物はみんな魅力的。
    漫画だったら、
    もっとおもしろく感じたのかもしれないです。...続きを読む
  • かぜまち美術館の謎便り(新潮文庫nex)
    最後に突き落とされました、ええもうそれは盛大に。
    佐久間さんはタラシということですね。かえでちゃんが空にいるとか言うからそのまま信じました。うーちょっと納得が・・誰かそれっぽいひとがいるならまだしも、これじゃ今のとこ誰もいないし、サブローさんが死ぬに死ねない。
    正直謎がどうでもよくなるくらいショック...続きを読む
  • キキ・ホリック
    青春時代の青さ、痛さがとても鮮烈。
    今までの森さんの小説とは少しイメージが違っていて、後半不意に『あれ、桜庭一樹さんの小説読んでたんだっけ?』となる瞬間がありました。『砂糖菓子の弾丸ー』をふと思い出したのです。なんとなく。

    ミステリーと言っていいのかしら。幻想小説といった印象。嫌いじゃなかったです...続きを読む