森晶麿のレビュー一覧

  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

    Posted by ブクログ

    黒猫シリーズ第5弾。〈成長〉し続ける〈遡行する塔〉の謎に黒猫が挑む。
    ア・プリオリ(先験的)、物質と精神、虚構と幻想…感覚的には分かったような気がするけど、今作の美学理論はとりわけ難しかった。
    周りから見ると相思相愛なのに、相変わらず焦れったい2人の関係。2人のセリフの「……」がもどかしくて仕方ない。でも、言葉にはしなくても、何となく暗黙の了解となっている約束。常に黒猫の背中を追いかける付き人さんが追いついた時、2人は一歩踏み出すのだろう。黒猫曰く、付き人さんの成長は著しいらしいので、その時までヤキモキしながら見守ることにしよう。

    0
    2014年12月07日
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

    Posted by ブクログ

    未完成で終わっているはずの建物が、成長し始めた。
    それを調査するために現地へ飛んだ片方と
    別の理由からその場にいる事になった片方。

    一緒についていった彼女の、密やかな思いは?
    彼の行動は?
    彼女はどうしたいのか。
    建築がどうなるのか、どうしてこうなったのか、が
    話の軸だというのに、気になるのはそちら。
    2人が出会ってしまった状態だと
    それはもう気になって。

    一体誰が塔を成長させているのか。
    まったくもって分かりませんでしたが
    全員の口ぶりから、多分…という予想は。
    そちらは当たりましたが、一体何がどうなったのか、は
    『答え』を見て納得。
    あのシーンについても納得(笑)

    しかし想像するに、恐ろしい建物です。
    ごく普通の発想から考えると、このバランスは
    非常に怖いものがあります。
    が、一転想像ながらも目的が何か分かると
    微笑ましいだけです。

    読んでいる時点で、彼らの発言に違和感がありましたが
    なるほど、という納得しました。
    とはいえ、あの勘違いは、言語が分からないと
    まったく気がつきません。
    やられた! という気分いっぱいです。
    この二人の関係も、それで終了しますけど!w

    0
    2014年12月03日
  • 黒猫の刹那あるいは卒論指導

    Posted by ブクログ

    黒猫シリーズ4作目。黒猫と付き人の学生時代の話で、2人の出会いから卒業までを描いた連作短編。
    相変わらず美学講義の部分は難しくてよく分からないけれど、2人の関係に重点を置いて読むとさらりと読める。徐々に惹かれていく付き人さんと、たまに思わせぶりな言動を見せる黒猫。読んでる側としては焦れったくて仕方ないけれど、この2人の微妙な距離感が好き。

    0
    2014年11月16日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    黒猫と付き人はあいかわらず。
    バレエをめぐる美学講座とミステリー。
    一気に読んで、次も読みたいと思い
    星4つつけたものの、
    おもしろい?と、問われたら
    んー…まぁ…と、あいまいな感じ。
    内容というより読む楽しみがある本。

    0
    2014年11月16日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

    Posted by ブクログ

    表紙が可愛らしすぎて気恥ずかしく手に取るのを迷った(最近こういう本が多い)
    アガサ・クリスティー賞受賞とのことで思い直して読んだ。
    ズッシリと読みでがある内容なのに、主人公の二人がいいのか、さらさらと読めておもしろい。
    ただ一つ、女の子の「んん」の表現だけは受け入れ難く…だんだん気になって仕方なくなってきた頃「んんん」まで登場してまいった。

    0
    2014年11月10日
  • 黒猫の約束あるいは遡行未来

    Posted by ブクログ

    フランスにいる黒猫がイタリアに出張。相変わらず面白い黒猫のお話だが、今回は建築と映画を中心に据え、物語の構造が複雑になり面白さが増している。また、恒例となったポオ作品の美学的解釈だが、今回は「メエルシュトレエムに呑まれて」を付き人が解体してみせる。院に進んでかなりレベルアップしているようだ。あらかじめカントの「純粋理性批判」を予習しておくとより楽しめるだろう。

    0
    2014年10月10日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

    Posted by ブクログ

    黒猫シリーズ第3弾。黒猫の渡仏から半年。パリと日本で、黒猫と付き人がそれぞれ謎に挑む。今回のテーマは、ポオの『アッシャー家の崩壊』に『万葉集』、『星の王子さま』と盛り沢山。そしてキーワードはタイトル通り時間と薔薇。美学講義の部分は理解できたとは言えないけれど、2人の薔薇のような女性をめぐる恋が切ない。
    別々のものでありながら、共通点が多く、やがて繋がっていくふたつの謎。離れていても、どこか繋がっている黒猫と付き人の関係を表しているよう。相変わらずじれったい2人だけれど、ようやく自分の気持ちを認めた付き人さんが、どう動いていくのか楽しみ。

    0
    2014年09月18日
  • 名探偵だって恋をする

    Posted by ブクログ

    宮内さん目当てで購入し、やっぱり「空蜘蛛」が一番好みだったし、この短さの中で、物語と人物描写のみならず細かな部分(音楽や服装等々)も「抜かりなし」で満足。
    影響されて、しばらくパッサカリアばかり聴いてしまった。

    アンソロジーゆえ、他4人の、今まで読んだことがないラノベ系作家さんの作品に触れられたことも良かった。失礼ながら、どなたも存じ上げなかったし、好みはあるものの、購入して損はなかった。(アンソロジー集は、半分以上の作品を気に入らないと、失敗したと思う)

    他作品では、椹野さんの軽めの探偵ものが特に気に入った。舞台がイギリスなのも好み。貴族探偵エドワードシリーズを読みたくなった。

    0
    2014年06月28日
  • 黒猫の薔薇あるいは時間飛行

    Posted by ブクログ

    渡仏した黒猫と、日本で研究に励もうとする付き人。
    同じ植物園、その植物園を作った植物学者、酔芙蓉、そして同じポオの作品。日本とフランスで、離れていても同じものをキーワードで謎を解決しようとする二人と、大切な人との時間。距離は離れて、二人が違う謎を追っているのに、共有しているような感じでした。二人の隣にはいつもの人がいないというところがとても寂しい。
    プロローグのシーンも意味ありげだったけれど、読んでみて納得。
    今回は二人が会話を交わすシーンがとても短かくて、付き人が、黒猫を想う気持ちがひしひしと伝わってきた。けれど、黒猫も同じなのでないだろうか、と思うところがあって、読んでてにんまり。このお話の最後は、読んでいて、切なくも甘美な感じがしました。
    付き人の、逃げてて一歩を踏み出せないといいながらも、遠回りしながらも悩み、前へ進もうとする姿がかわいらしく思えて、好きです。

    0
    2014年04月04日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    シリーズ2冊目。美学講義の割合が少ない分、長編でしたが、前作より読みやすかったです。
    事件は、とても悲しいもので、動機もこの作品ならではの解釈だなと思いました。黒猫と付き人の関係も、今回はすれ違く、どこか離れ離れになってしまってもろく壊れてしまうのではないかと思ったけれど、ところどころに、黒猫の付き人に対する想いのようなものが表れていて結果的に少し近づいたのかな。遠距離となってしまう黒猫と付き人だけれど、次作ではどうなるのか気になります。

    0
    2014年04月03日
  • ホテル・モーリス

    Posted by ブクログ

    劇場型ミステリーと謳われていますが、シチュエーション・コメディのほうが近いかと。
    シットコムが好きだという方、特に、三谷幸喜監督の「THE 有頂天ホテル」やドラマ「王様のレストラン」あたりがお好きな方には、おススメです。

    勤めている叔父の会社から、期間限定でホテルの支配人として出向させられた准。
    出向の理由もワケありなのだけど、そのホテルもかなりのワケあり。
    かつては伝説のホテルマン「星野ボレロ」が完璧な仕切りで有名人も御用達の一流ホテルだったのだが、彼の突然の死により、現在は見る影もない寂れ具合。
    そこにつけこまれたのか、今のお得意さまはなんとギャング。
    慣れない支配人の仕事と毎日やって来るギャングに怯みながらも、ボレロの美しい未亡人るり子と、タイミングよく戻ってきたチーフコンシェルジュ(元殺し屋?!)の日野の手前、逃げ出すこともできず期間満了までの日々を過ごす。

    おもしろかったです。
    主人公は影が薄いのですが、他の登場人物がみんなキャラがたっていて多分に漫画チックではあるのだけど、非常に楽しい。
    そこにいてもいなくてもボレロさんが最強すぎ。ボレロ無双です。そりゃ伝説にもなるってもんです。
    いろんな勘違いや行き違いがほどけてつながっていき、勧善懲悪のような大団円に胸がすく。
    ひとつ残っている勘違いを主人公が知る日が来るのも近い……かな?
    その辺りも含め、シリーズは無理でも、もう一作くらい続編が読みたい!
    (※ネタバレしないように、主人公が勘違いしている部分はそのまま書いております。)


    ・・・余談・・・
    ひとつ気になる点が。
    えーとアシダカ軍曹は網を張りませんよね?
    虫はニガテですが、軍曹は別。あまり出会いたくないけれどー。

    0
    2014年02月27日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前作同様、緻密な論理と読めない展開が面白かった。ガラスの解釈が印象的。読み終わって少し怖くなったが、続けて読んだ3作目で緩和された。

    0
    2014年02月05日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

    Posted by ブクログ

    黒猫シリーズ一作目。完全なるジャケ買い。若くして助教になった黒猫とその付き人の話。内容は難しく、しかもポーの作品など読んだことがないのでわけがわからないが、二人の微妙な関係が逆にいい。

    0
    2014年01月21日
  • ホテル・モーリス

    Posted by ブクログ

    ホテルを舞台にしたうっすらミステリ。
    「グランド・ホテル」とか「ベニスに死す」とか、ホテルが出てくる映画をちょっぴり紹介してある。面白い。

    0
    2013年11月04日
  • ホテル・モーリス

    Posted by ブクログ

    経営が傾いたホテルの支配人になれと。ギャングが定宿にしていて、近々ギャングが大集合する宴会がある。逃げ帰りたいけど、素敵な未亡人がいたので頑張っちゃう。テレビドラマになりそうなスピード感と人情にあふれる物語です。

    だけど、昨今の銀行の件もあり、現実問題としては電波に乗せられないだろうな。だから、本を読んだ方がイイっすね。

    0
    2013年10月26日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    1巻目よりは理解できた気がする。長編になっていて、恋愛もの?
    バレエの描写が丁寧で、見に行きくなる。黒猫と付き人の関係がいい感じ!

    0
    2013年10月23日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    掴まえたと思ったら、逃げていく。論理も恋も猫の歩みのように優美で掴みどころがない。今回は長編。バレリーナとガラス。儚い。脆い。透明感、やっぱり美しいのだ。黒猫のすべてが、付き人ちゃんへの愛を物語っているのにそれに気づくのは物語の外にいる我々だけ。前巻に続きまして、黒猫は!いいかげん!付き人ちゃんへの愛を言葉にしなさいよ!

    0
    2013年10月18日
  • 黒猫の遊歩あるいは美学講義

    Posted by ブクログ

    美学っておもしろい!
    と思ったけど難しい。私の理解を越えています。
    あんまりミステリーって感じはしないかも。
    短編集だし、読みやすいと言えば読みやすい?
    登場人物が魅力的。
    表紙もすごく綺麗です。

    0
    2013年10月18日
  • ホテル・モーリス

    Posted by ブクログ

    黒猫シリーズ以外の森さんを初めて読みましたが、すごく好きでした!
    支配人のトークのセンスとか、物語の展開とか。

    出てくる皆様も魅力的。ぐんぐん読めました。

    この方の言葉の選び方や語り口、すごく好きです。ハイセンス!!

    0
    2013年10月18日
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義

    Posted by ブクログ

    黒猫かっこいい!一作目が短編だったため、だから読みやすかったのかな・・・?と二作目長編に少し不安を持っていたが、面白かった。メインのキャラもいいが、黒猫の友人が才色兼備ぞろいなこととか、才能があるからこその考え方苦悩などがわかりやすかった。本作の本筋であるバレリーナ等の話に加えちゃんと黒猫と付き人の関係が変わっていくのがよかった。三作目が楽しみ。続いてほしい。

    0
    2013年06月25日