森晶麿のレビュー一覧

  • 葬偽屋に涙はいらない 高浜セレナと4つの煩悩
    偽の葬儀を請け負う葬“偽”屋を舞台にしたシリーズ第2弾。

    ブラック企業の告発や若い頃の忘れられない恋、明るみに出ていない犯罪に、息子の行く末。
    それぞれの思惑を秘め、偽の葬儀を望む依頼者たち。
    一歩間違えば詐欺みたいな話だけど、そこには彼らなりの切羽詰まった事情があり、切ない想いがある。

    三つ目...続きを読む
  • 黒猫の回帰あるいは千夜航路
    ミステリーって感じがしなくなってきた。そんなに悪い意味ではなく、もともとミステリー要素は他のことに内包されてしまっているというべきかもしれない。

    登場人物たちは行きつ戻りつ(戻りはしてないかな)、というのをずっと繰り返してはいるんだけども、それでもちょっとずつちょっとずつ進んでいる。それを垣間見る...続きを読む
  • 四季彩のサロメまたは背徳の省察
    リアリティはない。だけどもそこにある種の狂気がある。

    ちょっと無理があるだろうという設定ばかりなので入り込むことはできないけれども、サロメという記号がそのあり得ない設定を許してしまう。「まぁサロメだからしょうがないか」みたいな。

    まぁ2時間ドラマみたいなところだろうかね。
  • 火刑列島
    調べればわかるかも? という少しだけヒントがあるという場合、首を突っ込んでしまうだろうな。
    ちょっとドタバタし過ぎかなぁ。
  • さよなら、わるい夢たち
    SNSで親友の失踪を知ったジャーナリストの菜摘が、彼女の家族や知人たちを訪ね、失踪の理由や彼女の行方を追っていく物語。

    いつも自信なさげで自分の意見を主張することが出来ない親友 麻衣亜を、自分が守ってあげなければと考える菜摘。
    最初は、その上から目線で独善的な感じがどうにも鼻について共感しにくかっ...続きを読む
  • 心中探偵 蜜約または闇夜の解釈
    可もなく不可もなく。
    それ相応の雰囲気を狙った感はあるけど、みんなどこか感情が嘘くさくて皆さん勝手にしてくださいな、って感じ。

    黒猫さんが出てきたのが加点ポイント

    2018.6.7
  • アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦
    父親と同じ道を目指し始めた主人公は
    大学に出ていた広告代理店の求人に応募する。

    連続短編で、飄々とした社長と
    色々な課題に取り組んでいきます。
    他の従業員は、営業とデザインだけという
    出来立てそれほど時間がたってない感じの会社。

    いつまで経っても、主人公の名前が出てきません。
    亡き父と昔仕事をし...続きを読む
  • 葬偽屋に涙はいらない 高浜セレナと4つの煩悩
    「葬偽屋と弔わない」の続編。
    セレナが歩武の元で働き出して、12か月。
    お金の無心ばかりする両親から逃げるように、歩武の元で働いていたが、母の命が残り少ないと連絡が入り、セレナは転職を決意する。
    しかし、転職先はブラック企業で、過労で倒れた上司に対する会社への怒りから、セレナは歩武に「葬偽」を依頼し...続きを読む
  • 俗・偽恋愛小説家
    前回の続き。今回も似たようなテンポで話が進むので読みやすい。何度もこんな解釈があるのかぁと思ってしまう。
    最後は収まるところにおさまった感じになって一安心。
  • さよなら、わるい夢たち
    何となく森さんぽくないなと思いつつも一気読み。親友が失踪したのをSNSで知り、行き先を探すジャーナリスト。親友が背負っていた「悪い夢」とは何か、本当に親友だったのか。なぜ彼女ばかりこんな目にとも思うが、引き寄せる人っているんだろうな…。読後感はあまり良くなかった。
  • さよなら、わるい夢たち
    ジャーナリストの菜摘は、親友だと思っていた麻衣亜が幼い息子を連れて、行方不明になっていることを麻衣亜の夫のSNSの書き込みで知る。菜摘は麻衣亜の行方を探そうと奔走するが、彼女は何故失踪しなければならなかったのか?
    その背後には待機児童問題、職場でのセクハラ、レイプなど、数々の問題が浮き上がり…
    ほと...続きを読む
  • 黒猫の接吻あるいは最終講義
    【あらすじ】
    黒猫と付き人がバレエ『ジゼル』を鑑賞中、ダンサーが倒れるハプニングが発生した。五年前にも同じ舞台、同じ演目で、バレリーナが死亡する悲劇が起きていた。ガラスアーティストの塔馬から聞いた黒猫の過去と、二つの事件の関連を気にする付き人。しかし何やら隠し事をしているらしい黒猫は、関わらないよう...続きを読む
  • 人魚姫の椅子
    高校生の優しく微笑ましい恋愛のお話、と思ったら・・・

    まさか、いやいや、まさか、いやいやを繰り返して

    まさかがそのまま結末になる。残酷なお話。
  • 花酔いロジック 坂月蝶子の謎と酔理
    戸山大学酔理研究会の話。面白いんだか、面白くないんだか、微妙なストーリー。神酒島先輩はつかみどころのない人だな。蝶子とこれからどうなるのかな。
  • 心中探偵 蜜約または闇夜の解釈
    .途中まで全く気が付かなかったけれど、この本サロメの続編っぽい?

    主人公はゲスい。

    ちょこちょこ出てくる黒猫がかわいい。

    行きずりの相手と一緒に心中したが、自分だけが生き残り相手は死んでしまった。
    だけど、死んだのはいっしょに心中した相手ではなかった。
    一緒に心中した相手はどこに行ったのか?
    ...続きを読む
  • 花酔いロジック 坂月蝶子の恋と酔察
    大学の酒酔いサークルを舞台にしたミステリ。それなりに楽しみました。ミステリというより青春小説に近いかな。
  • 探偵はBARにいる3
    ススキノで探偵をする“俺”は、相棒である高田の後輩から、失踪した恋人・麗子の捜索を頼まれる。調査の過程で、麗子がバイトをしていたモデル事務所のオーナー・岬マリに会った“俺”は、なぜか既視感を抱く。だがその直後に何者かの襲撃を受け、捜索から手を引くよう脅されることに。事件は札幌で成長著しい北城グループ...続きを読む
  • 探偵はBARにいる3
    「ススキノ探偵」シリーズの映画のノベライズ。原作小説をベースにした映像作品のノベライズのため、探偵が「もじゃ毛」とされたり完全に映画主演の大泉洋を意識したものになっていて、原作とは別物の作品のように思えた。
  • かぜまち美術館の謎便り(新潮文庫nex)
    直前に理詰めのミステリーを読んでたせいか、謎解き部分は「ふーん」って感じ。話に出てくる絵を見ながら読むと面白い。学芸員さんの話を聞いてるみたい。
    『わになっておどる』がわりと好き。

    読む前にネタバレ見ちゃったから、この作品最大のどんでん返しを味わえなかった。ただ、このどんでん返し必要か?
  • かぜまち美術館の謎便り(新潮文庫nex)
    18年前、香瀬町で亡くなった少年画家がピカソなどの西洋絵画を模した絵画
    その絵に込められた少年画家の想いが18年前の事件の真相を明らかにする。
    サスペンス感やスピード感とは無縁の、優しく流れるミステリーだ。