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瀬戸内海に面した椅子作りの町、宝松市鈴香瀬町。高校生の海野杏(うみの・あん)は、毎朝海辺で小説を書きながら、椅子職人を目指す同級生・五十鈴彗斗(いすず・すいと)と少しだけ話すことを日課としていた。 ある日の朝、いつものようにやってきた彗斗から、「高校をやめて町を出る」と告げられる。特別仲がよかったわけではないが、傍にいて当然の存在がいなくなることに焦りを覚える杏。 時を同じくして、杏は親友の翠(みどり)からラヴレターの代筆を頼まれる。戸惑う杏だったが、必死に頼む姿にほだされ、誰にでも好かれる、明るくてかわいい翠を思い浮かべながら、一文一文を丁寧に書きだしていく。そのラヴレターから、小さな町を揺るがす失踪事件が始まるとも知らずに。
...続きを読むPosted by ブクログ 2018年02月19日
青春と淡い恋心の小説家と思いきや、後半のミステリー感と真実の切なさに心がぎゅーっとなりました。
途中でもしかして…と思ったことの斜め上をいってしまって…
途中で少し、桜庭一樹さんの小説『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』を思い出しました。
でも随所に家族の愛とか青春の甘酸っぱさがあるのがすごく良か...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年04月10日
瀬戸内海に面した椅子作りの町、宝松市鈴香瀬町。高校生の海野杏(うみのあん)は、毎朝海辺で小説を書きながら、椅子職人を目指す同級生・五十鈴彗斗(いすずすいと)と少しだけ話すことを日課としていた。
ある日の朝、いつものようにやってきた彗斗から、「高校をやめて町を出る」と告げられる。特別仲がよかったわけ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月23日
椅子造りに込められた狂気。犯人の美学も身勝手だが、周囲の思いこみによる集団リンチにも似た行動や、風評被害の加害者たちの行動が怖い。感情は簡単に理性を凌駕する。その分、長期的視野を持ち、大局的な観点に立って理性で行動できる大作の存在が重い。また、生活力に乏しいヒロインの義父のまっとうさにほっとさせられ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月26日
杏の中の優先順位があからさまに出ている。
①自分の想い、空想の世界
②彗斗の尊厳
③翠の命
一般的には翠の安否が最優先のはずだけど、杏は空想の世界のことばかり考えている。
現実世界じゃなくて、自分の世界を守ることに必死なのかな、と思った。
翠の行方を気にしつつ、どうせもう死んでいるだろうと半分決めつ...続きを読む
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