あらすじ
「またのご臨終をお待ちしております」。偽の葬儀で人の本心に迫る、アウトロー稼業<葬偽屋>。意外な依頼に意外な結末……ヴァニタスをキーワードに進む珠玉の4編。好評シリーズ第二弾!
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Posted by ブクログ
2018年53冊目。葬偽そのもののインパクトより、それを巡るドラマが濃密に描かれている。人の死というものが周囲に及ぼす影響の大きさを再認識させられる。最後は展開こそ読めなくはないものの、やっぱり感動的。何もかもがうまく行く訳ではないちょうどいい決着だと思う。シリーズの次があるとすれば、歩武の掘り下げもなされるのだろうか。
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<葬偽>屋の続編。今回は黒村さんが割と表に出る事が多い。そしてセレナ嬢の変化も。くそ親でも時が来れば……。
前作に続いて、それぞれ<葬偽>を依頼する人たちの事情は様々。司書の話は、どこか勧善懲悪のコメディに近い。嫌いじゃないです。
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偽の葬儀なんてね〜。あぁ、生前葬とか思えばいいのか? いやいや、他人を騙すのだからそうは言えないか。
失ってからわかることってあるのかもしれないね。
いい方向に転がれば問題ないけど。しかし、発想が面白い。他の作品も読んでみたいなぁ。
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ブラック企業での葬偽と、司書の葬偽が興味深い。司書の偽参列者のミステリマニアたちの盛り上がりも面白かった。わりとスルッと読み終えたのは例の絵画を知っていたからかな?
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「葬偽屋は弔わない」の続編。
自分の死後の周囲の反応が見たい。
そんな望みをかなえるため、
偽の葬儀をアレンジする「葬儀屋」、
殺生歩武(せっしょうあゆむ)、黒村、
そして、歩武に拾われたセレナ。
個性的な面々が、今回も、
さまざまな「死」を演出する。
死に向き合い、生を見つめなおす。
死を意識し生を語る4つの物語。
何度でも金を無心してくる母親と父親、
今回は、セレナの「毒親」と決着がつけられ、
一段落つけたのか、と思われる雰囲気。
歩武とセレナの関係は、まだ、思わせぶりで、
もう少し、この二人のやり取りを見ていたいのだが…。
Posted by ブクログ
偽の葬儀を請け負う葬“偽”屋を舞台にしたシリーズ第2弾。
ブラック企業の告発や若い頃の忘れられない恋、明るみに出ていない犯罪に、息子の行く末。
それぞれの思惑を秘め、偽の葬儀を望む依頼者たち。
一歩間違えば詐欺みたいな話だけど、そこには彼らなりの切羽詰まった事情があり、切ない想いがある。
三つ目の「書物に頼りすぎた男」が一番ミステリーぽくもあり面白かった。作中に出てくるアルチンボルドの絵を知っていればもっと楽しめたかなと残念。
そして、全編を通して語られていくセレナと母親との関係。血が繋がっているからこそ、遠慮がなくなり、うまくいかない場合もある。
自分の死を考えた時、やり残したことはないか、自分の大切な人がこの先きちんと生きていけるのか、確かに気になるところではある。
だからと言って、自分が実際に“葬偽”を仕掛けられたら腹が立つだろうけど、その発想が面白い。
Posted by ブクログ
「葬偽屋と弔わない」の続編。
セレナが歩武の元で働き出して、12か月。
お金の無心ばかりする両親から逃げるように、歩武の元で働いていたが、母の命が残り少ないと連絡が入り、セレナは転職を決意する。
しかし、転職先はブラック企業で、過労で倒れた上司に対する会社への怒りから、セレナは歩武に「葬偽」を依頼し、会社へ復讐することを決断する。
しかし、歩武の返事は全てセレナが仕切ること。
初めて葬偽を仕切ることで、セレナの中で「葬偽屋」への意識が変わっていく。
歩武、セレナ、黒村の3人の関係性がとてもいい。
文章が軽いタッチでありながら、死を通して見える人間関係も考えさせられるものが多い。
「黒猫シリーズ」で有名な著者だが、私はこの作品の方が断然好き。