あらすじ
「またのご臨終をお待ちしております」。偽の葬儀で人の本心に迫る、アウトロー稼業<葬偽屋>。意外な依頼に意外な結末……ヴァニタスをキーワードに進む珠玉の4編。好評シリーズ第二弾!
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Posted by ブクログ
<葬偽>屋の続編。今回は黒村さんが割と表に出る事が多い。そしてセレナ嬢の変化も。くそ親でも時が来れば……。
前作に続いて、それぞれ<葬偽>を依頼する人たちの事情は様々。司書の話は、どこか勧善懲悪のコメディに近い。嫌いじゃないです。
Posted by ブクログ
偽の葬儀を請け負う葬“偽”屋を舞台にしたシリーズ第2弾。
ブラック企業の告発や若い頃の忘れられない恋、明るみに出ていない犯罪に、息子の行く末。
それぞれの思惑を秘め、偽の葬儀を望む依頼者たち。
一歩間違えば詐欺みたいな話だけど、そこには彼らなりの切羽詰まった事情があり、切ない想いがある。
三つ目の「書物に頼りすぎた男」が一番ミステリーぽくもあり面白かった。作中に出てくるアルチンボルドの絵を知っていればもっと楽しめたかなと残念。
そして、全編を通して語られていくセレナと母親との関係。血が繋がっているからこそ、遠慮がなくなり、うまくいかない場合もある。
自分の死を考えた時、やり残したことはないか、自分の大切な人がこの先きちんと生きていけるのか、確かに気になるところではある。
だからと言って、自分が実際に“葬偽”を仕掛けられたら腹が立つだろうけど、その発想が面白い。