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黒猫と付き人が出会う話。お互いに意識しているように感じる表現が、ところどころ読み取れた。付き人は博士課程に進むのか悩み、自分の研究に自信が持てないでいたが、黒猫との出会いが付き人の行く方向を定めていく。論文や研究に対する黒猫の考え方を知ることができて興味深かった。
私も数年後には、卒業論文を書かないとなんだな。
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シリーズとは知らずにタイトルと表紙に惹かれてこちらから読んでしまいましたが、面白かったです。
黒猫が甘くて悶えました。これは惚れちゃう。
第一弾から全部読もうと思います。
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前日譚であり、黒猫と私の出会いから交流が書かれた連作短編集。シリーズを全体の話ですが、物語と登場人物たちの行動が重なり、物語解釈から読み解けていく真相という構図はあまりにも美しく、また短編ですっきりまとまり、読みやすい作品。 二人の距離感が理性的でながら情熱的で、引き込まれる作品です。
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このシリーズ、ほんとうにいいな。
警戒していた初期から、徐々に檻が薄れていく感じ。
しかし黒猫の付き人にたいする目線はいつも優しく思える。
第4話のなかみにびっくりして
第6話のキーワードに懐かしさと未来をみつけた。
あとがきに書かれていた森さんの対談(?)を読んで、『ほんとうにこういう思考の人がいるんだ』とすこしびっくりした。
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遊歩のときに比べてかなり話に無理がなくなってきた気がする。容易に推理できる部分もあり、解説を聞けば納得できる内容になっていると思う。自分が学んでいる美術との関連もあり、楽しめた。
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あれ?このシリーズってこんなに甘々だったっけ?いや、私的にはおいしくいただきましたが。美学講座の部分も、慣れてきたのか今回がわかりやすかったのか、とても読みやすかった。
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これだけは読んでなかったのを今更。付き人と黒猫の学部生時代の話なので、最新のラビリンスまで読んでいる身にとっては最初違和感。
1話「数奇のフモール」
噂に聞いていた2人の出会いの物語にしていきなり付き人が危険な身にあっているではないですか!!唐草教授の件(薔薇参照)を知っているとますます叶わないんだよなあと思ってしまう。それもまた皮肉。
2話「水と船の戯れ」
学生時代の自分に教えてあげたかったー!船の中に水は自分のことも少し重なるものがあって、なんだか分かるなあ。この辺りから黒猫のいつもの調子の片鱗が出てきて、お?ってなったり。
3話「複製は赤く色づく」
遊歩の2話の前の話だけどこの辺りから付き人と黒猫の関係が固まりつつある。赤死病がコロナと重なる。
4話「追憶と追尾」
またしても付き人を危険に晒したい森先生の癖が。。。ディストピアも似たようなテーマだったなと思いつつ、どこか重なるところがあった。
5話「象られた心臓」
黒猫シリーズには珍しいダークな感じの話。黒猫のポーカーにはこっちもドキドキしたし、付き人が怒るのもそうだそうだ!!
6話「最後の一壜」
自分も「アモンティリヤードの酒樽」の最後の一文は気になっていたのでその解釈はなるほど。水はある意味2話に回帰しますね。。。最後にサラッと黒猫がね。。。
エピローグで今まで謎だったことが少し分かって、このやろー黒猫!と思いつつ、やっぱ2人はなるべくしてなったんだなと改めて思った。また遊歩に戻りたい。
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黒猫と付き人が出会った大学4年生の頃のはなし。
付き人は、「まだ何者でもない」と自分で言っているように、付き人でもないので、呼び名がない。
この頃の方が自然というか、普通に付き合ってる感があるんだけど…
黒猫は最初から付き人が気になってたぽい。造形の美しさかなあ。てことは一目惚れなのか…?
安藤先生の恋のはなしが良かった。
アモンティラード、飲んでみたい。
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連作短編。時系列でいうと、黒猫と私が出会った頃の話。
このシリーズも3作目、かな?4?まぁなんにせよ回を重ねたことで、こなれてきた感はあるのかもしれない。というか、短編的なことの方が向いているということなのかもしれない。
長編は謎解きがどうしても「美学」の説明(ほとんどの読者はわからないから、じっくり説明しなきゃならん)に重きが置かれることになる。長編である分、ナゾもそれなり重いから。
だが、短編であれば、短編で扱うくらいのナゾを美学を通して語ることになるからか、比較的わかりやすかった気がする。巻末の対談によれば、シンプルさがでてきた(本人談)みたいなことが書かれていたが、そういうことなのかもしれない。
ただそれ以上にポオを知らなくてもなんとななるレベルでは解きほぐしてくれてはいるし、テクストを解釈をするということの雰囲気が、これまで読み重ねたことで、少しは「なるほど」と思えるくらいにはつかめているというのこともあるんだろう。
「私」は「心」であるという筆者の企みが、あぁこういうことが「美学」なんだろうとちょっと思った。
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黒猫と付き人の出会いを描いた話(2人は大学4年生)。黒猫シリーズ第4弾となる連作短編集ですが、文庫本の刊行順の通り、1作目の『黒猫の遊歩あるいは美学講義』の後に読んでも問題なく読めます。
今回も面白かった。
付き人さんがかなり危ない目にあっていたことに驚きました。そして助けにきた黒猫の格好良いこと。黒猫さんの付き人さんへの分かりにくい想いが堪りません!
巻末の刊行記念インタビューも黒猫シリーズを読む上で良かったと思います。
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短編集。
主人公である「私」と黒猫との出会いから黒猫の留学前までを描いている物語。
「美学」に照らし合わせて黒猫は論理的にいくつもの謎を読み解いていく。
もしかしたら好き嫌いがわかれる物語かもしれない。
次から次へと出てくる美学にまつわる単語、いつだって抽象的な言い方しかしない黒猫。
解体という作業によって浮き彫りになる新たな景色、新たな思考、新たな結末。
ポオの作品を例に、黒猫と私は表層的にみえるものから、さらにその奥に眠っているかもしれないものへと思考を掘り下げていく。
ハマる物語だった。
読み終わった後にまたポオの作品を読みたくなるような・・・。
もしかしたらまた違った視点でポオの面白さを再発見できるかも、という期待を持たせてくれた物語だった。
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2人の出会いと学生時代のはなし。
最後のお話が素敵でした。
にしても、キザだな、黒猫。
教授って肩書きだと生きるキザさだけど、こんな大学生ちょっとやだw
2017.4.18
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甘酸っぱいっ。
学生時代の話のせいか、黒猫も付き人ちゃんもちょっと気持ちに素直で。(私が)照れる。
専門家のテキストの読み込み方ってこんななのかと、付き人ちゃんと一緒にいちいち感心してしまう。
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黒猫シリーズ4作目は、番外編となります。
黒猫と付き人(ヒロイン)の出会いと卒業、
学部4年生の1年間を描いた、短編集です。
本編シリーズに対するエピソード0ですね。
毎度々々、読んでて挫折しそぅになる、
黒猫の美学講釈も、適度に抑え気味で、
付き人が、徐々に黒猫を意識していく、
微妙な展開は、とてもキュートでした。
本編既読の方を対象にした側面はあるので、
本編未読の方には不親切かもしれませんが、
キャラクターや物語の初々しさが心地よく、
ボクは、好感を持ちましたよ!
元来は、
ミステリーのジャンルから始まってますが、
もぅね、わずかにその名残を感じるのみで、
じれじれのピュア・ラブストーリーですね?
現在、本編は、ヨーロッパを舞台としてますが、
そろそろ、日本に帰ってきてもらいたぃかな~。
(評価は、少しばかり甘めですかね…)
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黒猫と付人出会い編。
もともと巻き込まれ型な付人まさかの被害者化。相変わらず早い展開で読みやすく、ポオ他芸術作品の解釈や学術講義が程よく難解で面白い。独特の動機付けから起こる事件ばかりで端から謎解き放棄の姿勢で向き合うシリーズだったけど、今回は精神面でのおいてけぼり感も比較的少なかったような。
卒論の敷居に悩む付き人に与えられる「研究とは」、「論文とは」の助言は学生のころ読んでおきたかった・・・
もう一度、本気で学業してみたいと思わせる作品。
巻末の著者インタビューも含め、おもしろかったです。
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黒猫シリーズ4作目。黒猫と付き人の学生時代の話で、2人の出会いから卒業までを描いた連作短編。
相変わらず美学講義の部分は難しくてよく分からないけれど、2人の関係に重点を置いて読むとさらりと読める。徐々に惹かれていく付き人さんと、たまに思わせぶりな言動を見せる黒猫。読んでる側としては焦れったくて仕方ないけれど、この2人の微妙な距離感が好き。
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■二人が黒猫と付き人になるまでの物語
大学の美学科に在籍する「私」は卒業論文と進路に悩む日々。そんなとき、唐草教授のゼミでひとりの男子学生と出会う。なぜか黒いスーツを着ている彼は、本を読み耽るばかりでいつも無愛想。しかし、ある事件をきっかけに彼から美学とポオに関する“卒論指導”を受けて以降、その猫のような論理の歩みと鋭い観察眼に気づきはじめ……『黒猫の遊歩あるいは美学講義』の三年半前、黒猫と付き人の出会いを描くシリーズ学生篇。
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黒猫シリーズ第4弾にして、エピソードゼロとなる「黒猫」と付き人である「私」の出会いを描く学生篇。
第1弾の頃に比べると肩の力が抜けて文体も論理展開もシンプルになったと巻末掲載のインタビュウで作者が言うように、昨日読んだ「黒猫の遊歩・・・」よりはわかりやすくて楽しめた。
それでも今回も、事件の謎解きよりも「黒猫」と「私」の関係性にドキドキ、やきもき。この二人、これからどんな関係性になっていくのか楽しみで仕方がない。
とはいえ作者自身は「相手と自分について深く考えながら、距離を調節するのが恋愛」と言っているから、これからもやきもきは続きそう。
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巻末の刊行記念インタビュウが興味深い。このシリーズの魅力は黒猫の美学論議に基づく推理と並んで、黒猫と付き人の恋の行方があるとおもう。このインタビュウでは結構聞き手が上手く話を進めていて成る程と思うこと然り。ブックファーストすごい。
花酔いロジックでもそうだけど、『恋愛は目的に到達するかしないかのぎりぎりの部分が美しい』という説明が森作品の恋愛小説の側面での面白さをまさに説明してると思う。
推理も面白いけど、二人の関係が気になって続刊を読まずにはいられない。
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大学最後の年 就職活動しないが大学院に進むか決めかねている私と黒猫との出会いと日常起こる事件をエドガー・アラン・ポーの物語になぞらえて解いて行く。
私と黒猫とのやりとりが軽妙で楽しい。
各話とも事件の推理よりそこから派生する黒猫と私のものの考え方・見え方が他のミステリにはないので新鮮に感じた。
それから、各話とも事件の顚末が書かれていない。推理小説の体裁だが、私と黒猫の日常の物語として受けとめられるかな。
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文庫版では2作目だけど、探偵役の黒猫とワトソン役の私が学生時代のシリーズ開始前のころの年代のお話し。
私が読みなれているせいなのか、作者が書き馴れているせいなのか、前作より読みやすい。
そして美学という観点で謎を解く探偵は魅力的だなぁと思った。
イケメン。ただし黒猫という男子学生の金の出どころってどこなんだろう。相当裕福な気がする。
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黒猫シリーズ第4弾。黒猫と付き人、2人の出会った頃のエピソード。
既刊の「現在」より甘い雰囲気じゃないですか~。相変わらずのニヤニヤ展開ですけれども(笑)
モントレゾール君なんて、「付き人→黒猫じゃなくて、黒猫→付き人だったんじゃないの!?」と思ってしまう箇所が色々。
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出会いからの短編集。
出会ったころばかりかと思ったら
そうでもなかったです。
しかし初っ端からあだな確定。
まったく名前を呼ばれないのも悲しい…?
一種の記号、と言い切られそうですが。
初詣に行く道すがら、回想されていく過去。
すべてに、その話の軸になる『話』が。
少々興味はありますが、多分
読み上げる事ができないかと。
一番4話がすごいタイミングでした。
記憶が刺激されているな、というのは分かりましたが
まさかの人物背景。
色々とありですか!? と言いたくなる状態でした。
どれもこれも短編なので、そこまで美学を
深く追求していないので、読みやすかったです。
後、ぶりの味噌煮、美味しそうです…w