群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人の一生を描いた物語は、放物線グラフを描いている気がする。
上向きの時期があり、短い頂点を迎え、下降線をたどる。
自分が下降線をたどっている事に気づかない、あるいは認められない人間の感情が、「切ない」「気の毒」「往生際が悪い」「みっともない」と感じさせるドラマになる。
ハルエの生涯もそうだ。
昭和ひとケタ生まれの女の一生。
たくさんの兄弟の中で、与えられた役割を果たす。
弟や妹の面倒を見て、一生懸命働いて家計も助ける。
やがて縁あって嫁いで行けば、自己主張する事も許されず、理不尽だと思う事があっても、夫に尽くさなければならない。
読みながら、同情する。
頑張れ、頑張れ、と応援する。
そ -
Posted by ブクログ
今年になってから、平積みで売っているのを見たので新しいのかと思ったら、何度も再販されているものでした。
料理上手な人のブログが本になったりする一方で、料理の失敗は他人事と思えない人もやはり多いらしい。
もちろん自分も。
だいたい、プロとアマの違いの一番の大きさは、プロは常に変わらぬレベルと味をお客さんに提供できる事じゃないだろうか?
“常に変わらぬ味”ここ大事。
素人はそうではない気がする。
長年主婦をしていても、「この大根、煮込んでもちっともやわらかくならない!」「カレーに男爵入れたら全部溶けちゃった!」「かぼちゃの煮物、鍋の蓋取ったら皮しか残っていない!」
私のあるある。
この本には親近感 -
Posted by ブクログ
さりげない日常を綴った群ようこさんのエッセイ。
めずらしく解説を先に読んでしまったのですが、なんとも的を得ていて、心のこもった文章。
もとしたいづみさんという絵本作家の方で、”30年前(どひゃー!)”とあるように、「本の雑誌社」で助っ人をやっていらした方だそうです。
その頃の群さんのエピソードを交えて、この本の良さと感想が記されています。
そして私も、まさにこの解説に書かれた感想には同感するばかりなのでありました。
自分の感想というより、もとしたさんの解説が素晴らしいので、後半をそのまま引用させていただきます(*^_^*);
「小福歳時記」は、群ようこの日常のあれこれをつづったエッセイ集であ -
Posted by ブクログ
不倫は悪いこと!と強調するほどでもないけど、特に同性に関してだが不倫を自慢する人間はロクでもないと思っている。だが世の中には、「不倫だって美しい」と賛美せんばかりの風潮もあるような気もして、この本も積極的に楽しめるかどうかわからなかった。何故、この本を佐藤優は薦めたのだろう…
読んでみると、案外面白かった。渡辺淳一のようなドロドロ感はなく、それと示唆されることが書いてあっても、描写自体は至って淡白。不倫する側が語り手であっても、「そうかなぁ?」と入り込めないようなところはない。語り手も含め登場人物が動揺しているような場面でも、著者自身の冷めた視点が文章の内部に組み込まれている、と言うのか。