群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
断捨離が一大ブームになって以来、とにかく使わないものは捨てなければという風潮だが、そんなものはどこ吹く風の人もいる。
ポンポンと会話のやり取りが面白く、全編軽い。
『捨てられない姉 捨てさせたい妹』
「フランス人は10着しか服を持たない」的なことをやりたいのだろうけど、妹のご身分が信じられない。
『息子の嫁の後始末』
嫁も嫁の実家もありえない。自分で片付けるなり、業者を呼んで下さい。
『本好きとフィギュア好きの新居問題』
断固として捨てたくない、と言う激しい意地の張り合いはこの1編のみかもしれない。
ヤマダの優柔不断っぷりには腹が立つが、ある時ふっと要らなくなることもあるのだから(個人的 -
Posted by ブクログ
ネタバレ犬や猫はもとよりイノシシや奈良公園のシカ、カナブンや鰻、カエルや蟻まで、作者のおもしろエピソード満載だった。グルメな鳥や犬の生き方もそれぞれ。生き物の声が伝わる文章だ。
一番気に入った本文は
「死んでも離さない」より
「動物が嫌いな人よりも、動物が好きな人のほうが、より動物に対して残酷じゃないかと思うことがある。
自分は動物好きだという自信や傲慢さが、知らず知らずのうちに動物を傷つけているのではないかと不安になることもある。
動物好きな人は優しいというのは嘘である。
動物が好きだが、性格の悪い奴に私はたくさん会った。寂しいから動物を飼うと言う動機にも、首をかしげる。結婚と同じで自分の気持ちを -
Posted by ブクログ
群ようこさんの本を初めて読んだ。友人から、読み終わったからあげる、といきなり渡された本だ。
なんとなくのイメージで、大変失礼ながら、ふわふわした本を書く人なのかと思っていた。完全なる先入観である。
他の本を読んだことがないので分からないのだけど、だいぶ外から自分を見て書いている、と言う印象の文体。なんだか、自分のことをすごくぶっきら棒に表現している。
作家としての生い立ち、日々の生活など淡々と描かれていて、流麗な文章と言う感じでもないし、ものすごく面白いエピソードがてんこ盛り!と言う訳でもないのに、なぜか読み続けてしまう。これぞまさにエッセイの真髄なのか!
昔の男女雇用機会「不均等」な -
Posted by ブクログ
毎月10万円で暮らす、貯金生活のキョウコさん。
「れんげ荘」シリーズの第三弾です。
働かず暮らすという、一見自由なようにも思える生活の、窮屈な面や不安なところもストーリーの中にえがかれています。
今回はいつものれんげ荘の住人のクマガイさんやチユキさん、主にアジアを旅しているコナツさんの他に、近所の飼い猫ぶちお(ぶっちゃん)(アンディ)が登場して、ちょっとほっこりします。
全巻まで謎が多かったコナツさんとも打ち解けた様子で穏やかに終わるかというとろで、実家のお母さんが倒れたという知らせがー。
お金を使わない生活の工夫も見られるシリーズ。
一冊が200頁くらいでサラリと読めます。
お母さんが倒