群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
OLたちの日常を短く描いた短編集。
ひたすら現実味のある女性たち(OL )の嘆きや葛藤に圧巻された。
中でも印象的だったのは、昔からいじめられっ子で、社会人になってからは絶対にいじめられまいと実用書をしっかり読んで人付き合いをしていく女性の話。
実用書に書いてあることばかり実践していると、知らぬ間に先輩たちから嫌われていた、というエピソードがぐさっときた。
…やはり、心当たりのあるエピソードほど印象が強い。
なので社会人ならなおのことこの小説を親身に受け入れることができるのではないだろうか。
OL をやったことがないから、本当にこんな陰湿な嫌がらせや葛藤が起こるものかは分からないが、少なくともドラマや小説から培ってきたOL 像を見事的確に捉えていたと思う。
OL に対する認識を読者がいかに
作者と共有しているか、でおもしろさが変わってくる、そんな小説ではないかと思った。
日頃あってもなかなか口に出していえない鬱々とした気持ちをこの作品の登場人物たちが代弁してくれているので、読む人によっては「私だけがこう思っているわけじゃないんだ」という心強さや安心感を得ることができるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
楽しいものが読みたくて、再読。
百貨店外商部、一般事務、コンビニパート、古本屋、フリーライター、女優、エステティシャン、呉服屋経営、内職、ラブホテル店長等々。
以前はとても面白いと思ったのに、今回はからっと笑えなかった。
淡々と面白く描かれているが、ハッピーエンドではなく、結構シビアな話。
以下が面白かった。昔は女優の話一番好きだったが、ちょっと変わってきた。
子連れでコンビニパート「とりあえず子連れでレジを打つ」
総合職から古本屋店番「そして私は番をする」
往年女優「やっぱりみんなに嫌われる」
デパート勤務から呉服屋経営「とうとう誰も来なくなる」
ラブホテル店長「いろいろあって、おもしろい?」
2011.7.17
再読。
久しぶりに読んだが、相変わらず面白い。
気楽に読めるし、元気になれそう。 -
Posted by ブクログ
この本に出会ったのは学生時代。
当時アルバイトをしていた書店で、レジカウンターに立ちながら、(原因はすっかり忘れてしまったけれど)ひどく落ち込んでいた私に店内整理から戻った私に「これ読んだら元気になるで」と、店長が手渡してくれたのがきっかけだった。
群ようこさんの本は、以前おばにすすめられて読んだ「アメリカ居すわり一人旅」がおもしろかったこともあり、買って読むことにした。
その夜の読み終わったあとの興奮は、今でも忘れられない。
仕事に、生き方に、ぐるぐると迷い続けた数年間ののちにエッセイストとしてスタートするまでを描いているのだけれど、悔しく惨めな思いの詰まったOL時代、「本の雑誌社」で働けることになって喜んだのもつかの間、不安に押しつぶされそうになり、ギリギリの精神で生きていた緊張感などが含まれていて、読みながら心がきりきり痛くなってくる。
けれど、恨み節でも、しゃかりきにがんばろう!という雰囲気でも決してなく辿りつくのは「仕方がない、やるしかないのだ」という言葉。
頭を上から押さえられたとしても、力でその手を振り切るのでも、泣いて逃げるのでもなく、じーっと上目遣いで相手の動向を伺いながらため息をつきつつ仕事をこなし、最後に最後に相手の腹に回し蹴りを入れて去るような、そんな爽快感。
けれど、そこに辿りつくまでの鬱々とした気持ちは痛いほどわかるし、社会の中での理不尽な扱いもきっと誰しも「あるある」と感じるからこそ、本の中に入り込んで一緒になって「やるしかないのだ」と思える。
読み終えたあと、頭のてっぺんから煙が出ているのではないかというほど体の芯から力が湧いて熱くなり、すすめてくれた店長に感謝した。
「仕方がない、やるしかないのだ」
この本に出会って以来、私は壁にぶつかるたび、本を読み直してはこの言葉を繰り返し呟いてまた拳を握り直すことにしている。 -
Posted by ブクログ
「そろそろ旅に」で馬琴が出てきたので急に読んでみたくなって。想像していたような話ではなくてちょっとびっくり。主人公みちが嫁いだ馬琴の家は、馬琴をはじめ一家じゅう気難しく、夫も姑も病気がちでヒステリーで、とにかくみちは家事と看病でつねにただただ大忙し。次々災難は起きるし、えんえんそれだけみたいで笑えてきそうなほどなんだけど、群ようこさんの文章のおかげか、なぜかすごくおもしろくてぐいぐいと読んでしまった。そうドラマチックなことがあるわけでもないんだけど。でも馬琴の人となりがよくわかるような。漢字もあまり読めないみちが「八犬伝」の代筆をしたとエピソードも最後のほうだけなんだけど、おもしろかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは「おにぎり」。けれど、お客といえば、日本おたくの青年トンミただひとり。ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。
ちょこちょこ事件はあるけど、全体的にゆっくりのんびり進んでいく。
映画観たいなー。
<2020.5再読>
やっぱり好きな世界観。
店はだんだん繁盛するが、おにぎりの人気はそこまでで。
おにぎりが大人気になる!ってラストじゃなくて、これからも日々は続いていくっていうところが好き。
クリームをたっぷりかけたシナモンロールをカフェで食べつつのんびりしたい。。
(おにぎりはよく食べてるからいいや。笑)
<2026.8再読>
フィンランドの人に、最後までおにぎりが受け入れられないあたりがリアルでいい。
シナモンロールが食べたくなった!
…って前回とほぼ一緒の感想で笑った。