群ようこのレビュー一覧

  • 母のはなし

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    人の一生を描いた物語は、放物線グラフを描いている気がする。

    上向きの時期があり、短い頂点を迎え、下降線をたどる。
    自分が下降線をたどっている事に気づかない、あるいは認められない人間の感情が、「切ない」「気の毒」「往生際が悪い」「みっともない」と感じさせるドラマになる。

    ハルエの生涯もそうだ。
    昭和ひとケタ生まれの女の一生。

    たくさんの兄弟の中で、与えられた役割を果たす。
    弟や妹の面倒を見て、一生懸命働いて家計も助ける。
    やがて縁あって嫁いで行けば、自己主張する事も許されず、理不尽だと思う事があっても、夫に尽くさなければならない。

    読みながら、同情する。
    頑張れ、頑張れ、と応援する。
    そうだ、そんな男とは離婚してやれ、あんたの頑張りがあれば一人で生きていける。
    この辺りまでが、上向きグラフである。

    グラフはやがて急降下を始める。
    頑張って稼ぎ、少ない生活費でやりくりしてきた反動なのか、ハルエは驚くべき浪費家に転じるのである。
    しかも、その支払いは自分の稼ぎではない。

    娘が打ち出の小づちであると勘違いしている彼女は、どんなに叱られても、理を持って諭されても、「欲しい」という欲求を抑えられない。
    抑えようという気持ちもさらさら起きない。

    応援しながら読んできた気持ちは憎しみにさえ変わる。
    読み手の同情は、ハルエではなく、娘のアカネに向かうようになる。

    やがて、彼女は老いて、病も得、周りは彼女に『常識』を要求する事も諦める。

    壊れて大きな音を出し続けるスピーカーのようだ。

    これも、多くの部分実話だと思うと、本当に驚くべきことだ。
    家族の関係、母というもの、母と娘、老いというもの…考えさせられる。
    やるせない。

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    2014年09月27日
  • トラブルクッキング

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    今年になってから、平積みで売っているのを見たので新しいのかと思ったら、何度も再販されているものでした。
    料理上手な人のブログが本になったりする一方で、料理の失敗は他人事と思えない人もやはり多いらしい。
    もちろん自分も。
    だいたい、プロとアマの違いの一番の大きさは、プロは常に変わらぬレベルと味をお客さんに提供できる事じゃないだろうか?
    “常に変わらぬ味”ここ大事。
    素人はそうではない気がする。
    長年主婦をしていても、「この大根、煮込んでもちっともやわらかくならない!」「カレーに男爵入れたら全部溶けちゃった!」「かぼちゃの煮物、鍋の蓋取ったら皮しか残っていない!」
    私のあるある。
    この本には親近感と、「私でもここまでやらない」という安心感が持てます、スミマセン。

    でも、料理が多少下手でも、こんなに面白いエッセイが書けるんだから良いじゃないの。
    目次のタイトルも一つ一つ面白いし、手順が詳しく書かれているので、作者といっしょに料理を作っている気分になる。
    最後が残念だと、「ああ、もうちょっとだったのにね」と不思議となぐさめたくなるのは、著者の人柄でしょうか。

    後書きが良かった。
    幸せな境地にたどり着いたんですね!という感じ。
    それも、数々の失敗と経験のたまものなんじゃないでしょうか。

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    2014年09月26日
  • 姉の結婚

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    どの話も読んでる途中はとても面白いのだけどその分「え、ここで終わり?」となる。非現実的な落ちを付けられるよりはいい。

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    2014年09月07日
  • こんな感じ

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    中年の女性3人のお話。リアルに思えたなー。ほんとこれからそーゆー時期に入るのかと思うとトホホだけど。
    猫のむくちゃんのところはよかったー。

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    2014年07月25日
  • モモヨ、まだ九十歳

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    モモヨばあさまがとにかくあっけらかんとして明るく人生を謳歌する様子が面白かった。
    夫亡き後、周りに色々言われても、言いたい人には言わせておけば、と受け流していたという姿勢もいいなと思った。
    こんな風に逞しく、泣き言を言わずに淡々と生きて行くって難しい。
    モモヨばあさまのように、喜怒哀楽をハッキリ表現して、伸び伸び歳を取れたらいいなーと心から思った。

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    2014年07月01日
  • おかめなふたり

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    猫との出会いは運命。

    甘えんぼのしーちゃん。

    1匹飼いだと、べったりになるんですね。

    やっぱり猫は可愛い。

    他人の猫話でも、楽しく読める。

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    2014年03月01日
  • ミサコ、三十八歳(新装版)

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    ネタバレ

    『新装版』と書いてあるので、もしや~?と思ったらやはり以前読んでいた、、、。しかし二度目でも笑ってしまう。働く女として共感ポイント盛りだくさん。

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    2013年12月15日
  • 小福歳時記

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    さりげない日常を綴った群ようこさんのエッセイ。
    めずらしく解説を先に読んでしまったのですが、なんとも的を得ていて、心のこもった文章。
    もとしたいづみさんという絵本作家の方で、”30年前(どひゃー!)”とあるように、「本の雑誌社」で助っ人をやっていらした方だそうです。
    その頃の群さんのエピソードを交えて、この本の良さと感想が記されています。
    そして私も、まさにこの解説に書かれた感想には同感するばかりなのでありました。
    自分の感想というより、もとしたさんの解説が素晴らしいので、後半をそのまま引用させていただきます(*^_^*);

    「小福歳時記」は、群ようこの日常のあれこれをつづったエッセイ集である。四半世紀、エッセイを書き続けている著者だが、年を経て、健康、食事、老後、そして猫との生活に話題の比重が傾いているのは自然と言えよう。読んでいると「そうそう、冷えは良くないよねえ」「そうなの!私もここんとこ猛暑は身に堪えるんだわ」「朝の梅醤番茶か、やってみよう」「猫のしいちゃんは、甘えんぼさんなんでちゅねえ」と、脳内で喋っている自分に気づく。
     ダイエットやお金、身内の話に至るまで、もったいぶらずに何でも書く。「さすが売れっ子作家は違うわね」と思わせる所は皆無だし、「私ってこんな女なの!」という自己顕示欲も感じない。だから読者は気持ちよく読めて、著者に親近感を持ち、おそらく大半の人が脳内対話をしているのではないかと思う。
     群ようこのエッセイは、近所の知人との立ち話のようだ。「あら、久しぶり」で始まる気軽な会話。お互い近況をさくっと話して、帰り道はちょっと気分が明るくなっている。「なんだ、みんなそうなんだ」と安心したり、新しくできた整体院がなかなかいい、なんて耳寄りな情報も聞けたりする。
     しかしここで誤解のないように言っておきたいのだが、その「立ち話」を「読ませる」エッセイにするのは、感動的な話を書くより、ずっと難しい。しかも群ようこのすごいところは、どの時代にも影響を受けず、感覚にブレがないということだ。二十代の頃も、バブル期も、はじけた後も、震災前も震災後も、いつ読んでも価値観、テンションが安定している。それは常に冷静で、誰にも甘えたりせず、どこかにいつも「なるようにしかならない」という潔さと強さがあるからだろう。そしてそこが。誰もが憧れるお姉さんたるゆえんなのだろう。
     さしあたって私は、この本から「がんばらない、しがみつかない、無理しない」というお守りみたいな言葉をもらった。手帳に大きく書いておこうと思う。


    群さんが、ほんの少し先を歩んでくださっていること。
    日々のことや体調、その時その時思うことなどを書いてくださることが私にとって心強いです。

    いちばん可笑しかった箇所。

    ある日一通のメールが届いた。
    「あなたの家のビリー、眠ってませんか」
    DVDを購入した会社からだった。
    「はいはい、眠ってますとも。ずっと前からビリーは高いびきで爆睡中で、もう起きることはありません」そうつぶやきながらメールを削除した。私の頭の中で、運動という文字も削除しそうになったとき、体調が悪くなった。もしかしたら、ビリーの祟りだったのかもしれない。

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    2013年10月18日
  • 無印失恋物語

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    様々な男女の恋愛と失恋がテーマ。
    相変わらず、群さんの小説は面白い!
    そんな人いないだろーというものから、あー、あるかもねーというものまで、面白おかしく展開される。

    2013.8.25

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    2013年08月25日
  • トラブルクッキング

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    面白かった。特に「おはぎ」。いろいろ失敗談がのっているけど、相変わらずの表現に安心して読んでいられる。

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    2013年06月08日
  • 姉の結婚

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    普通の生活、感覚をフラットに捕らえるのがとても上手。さすが群ようこさん。
    そうだよなぁとどの短編もしみじみ思う。

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    2013年05月04日
  • 無印OL物語

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    OL物語の短編集。
    この人の文の上手いところは文章が巧くないところだ。
    というとわけがわからなくなるが、
    エッセイのように見えるのに
    小説というところがいいところだと思う。

    巻末で山田詠美さんも言ってるけど
    誰にでも書けるようで書けない文章。
    観察力がするどいのかな
    エッセイぽいので疲れず
    楽しく読めたOLになる予定のある人にはおすすめ。

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    2013年03月02日
  • 無印不倫物語

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    不倫は悪いこと!と強調するほどでもないけど、特に同性に関してだが不倫を自慢する人間はロクでもないと思っている。だが世の中には、「不倫だって美しい」と賛美せんばかりの風潮もあるような気もして、この本も積極的に楽しめるかどうかわからなかった。何故、この本を佐藤優は薦めたのだろう…

    読んでみると、案外面白かった。渡辺淳一のようなドロドロ感はなく、それと示唆されることが書いてあっても、描写自体は至って淡白。不倫する側が語り手であっても、「そうかなぁ?」と入り込めないようなところはない。語り手も含め登場人物が動揺しているような場面でも、著者自身の冷めた視点が文章の内部に組み込まれている、と言うのか。

    “愛”が絡んでいるからと言って、美談に仕立て上げていないのが、この本のいいところ。

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    2013年02月02日
  • トラちゃん

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    動物への愛情が全編に渡って溢れています。
    特にタイトルとなっているトラちゃんのエピソードはボリュームもあって、お腹を抱えて笑いました。

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    2013年08月22日
  • 小美代姐さん花乱万丈

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    ネタバレ

    自分の意思で芸者になりたい!と子供の頃に決めた
    信念のもとに、つらいことも笑い飛ばしながら
    強く明るく生きる小美代姐さんの戦前、戦後を挟んだ
    半生を描いたステキな本でした。

    戦争の痛み、悲しみ、苦しみもすごく伝わってきますが
    悲しさにも必要以上に尾ひれをつけず、いつも通りの群さんの
    語り口調でぐいぐいと前へ前へと進んでいくので
    笑ったり泣いたり考えされられたりしながらも
    小美代姐さんのどんどん前に歩いていく姿に励まされます。

    見たことのない花柳界を垣間見れたり
    お稽古や芸事、所作、着物など、興味のある
    分野のお話もいっぱいであっとゆう間に読み終わりました。
    続編も購入しているので読み進めるのが楽しみです[*Ü*]

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    2013年07月23日
  • 小美代姐さん愛縁奇縁

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    良縁も悪縁も全部自分のためになると大事に守り通す小美代姐さん。その直向きさに胸を打つモノがあります。
    私も沢山の方とのつながりを財産にがんばっていけたらな、と前を向かせてくれる物語。

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    2012年11月09日
  • 小美代姐さん花乱万丈

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    戦前、戦後と芸者として活躍した一人の女性のお話です。
    花柳の世界で働く女の人のお話って、何だか湿っぽいイメージがあったのですが
    この本に湿っぽさは一つもありません!

    波乱万丈な人生なのですが、とても客観的に淡々と書かれているからかなぁ。

    何だか、とってもスカッとするし豪快な美代子さんを想像して声を出して笑ってしまいました!

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    2012年10月07日
  • こんな感じ

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    小説なんだけど、群さんのエッセイ「ぬるい生活」そのまんまのような。50代独身の友人同士の女性三人が同じマンションに住んで淡々と日々を送っているって話で。特に何も起こらない何も変わらない。仲がいいんだけど、つかず離れず踏み込みすぎず、でも気を配り合うって感じの友人三人の関係がいいなあと思った。互いの体の不調を嘆き合えるだけでもすごくうらやましい。あと、まったくがんばらない感じ?にものすごく共感。運動しなきゃとは思うけれども、どうしてもできない、とか。中高年の恋愛とかいわゆる婚活とか自分にはありえない、とか。覇気がないのかもと思うけれども、そういう人も自分以外にいると思うとほっとしたり。
    ただ、親が病気や痴呆になったときに、こんなに冷静で淡々としていられるかは疑問だった。わたしはムリだろうなあ。でも、冷静でいなきゃいけないんだろう。自身の老化や先々のことについても、ここまで淡々とした気持ちになりたいかも。

    それにしても、群さんの猫を描く文章って本当にうまいなーと思う。わたしはまったく猫好きじゃないけれども、猫いいなと思う。

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    2012年09月17日
  • 別人「群ようこ」のできるまで

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    一気に読んだ。
    群ようこの性格が良く分かって飾らない、頑張り過ぎない彼女にとても好感を持てたし、群ようこからみた椎名さんの仲間たちの様子がとても興味深く、楽しんで読んだ。

    中でも、群ようこがやりたい放題の沢野さんに冷たくし、シュンとして帰った彼がいままでいた場所に残した「僕のこと嫌い?」のイラスト付きメモのエピソードは、憎めない彼の人柄が出ていて、とてもかわいらしくて笑ってしまった!

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    2012年09月01日
  • ひとりの女

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    ミ〜ズ〜タ〜ニ〜(▼・・▼)
    オ〜カ〜ベ〜(;▼皿▼)
    部チョーも 部チョーだよ 全く!
    …と 自分の血圧上げながら読んでしまいました…

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    2012年08月15日