藤野可織のレビュー一覧

  • ファイナルガール

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    何気ない日常のような、だけれどシュールでどこかしら怖く感じてしまう短編集。淡々と何事もないように書かれる事象は、案外異常で。ひそやかな恐怖感が感じられます。
    お気に入りは表題作「ファイナルガール」。なんとも凄惨な物語がとても冷静に語られていくのが印象的。うーむ、こんな人生嫌だ(笑)。
    「狼」も凄いなあ。おそらく子供心には相当恐ろしいぞこの物語。

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    2014年07月21日
  • いやしい鳥

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    このデビュー作は、ガーリーは抑えられ。
    寓話でもない象徴でもない、とうとつなグロテスクが冴える。

    「いやしい鳥」
    何がどうなるかと思いきや、バトル!!

    「溶けない」
    集中もっともぼんやり。

    「胡蝶蘭」
    猫の首というイメージでぐいっと惹きつけられ。

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    2014年06月16日
  • ファイナルガール

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    うーむ。なかなか面白かったなーと本を閉じ、概要を改めてみたところ…なんとなんと。これは恋愛短編集だったのか!!
    これを恋愛小説としたところかまたすごい好き。藤野さんは芥川賞受賞作で虜になったのだが、とても相性がいい。
    今作もいい具合に気味が悪くて、ざわざわーとするのがいいんです。同じ短編集だとわたしはおはなししてこちゃんの方が面白かったなーと感じたのですが、これもなかなか。
    中でも好きなのは去勢、プファイフェンベルガー、表題作のファイナルガール!
    こんな恋愛小説読んだことないよ、まったく。

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    2014年05月08日
  • ファイナルガール

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    なんと、恋愛小説集だったとは。

    覚悟はしていたのだけれど、夜中ひとりで読んでやっぱり後悔。
    こんなにざわざわさせてくれるなんて、憎いあんちくしょうなお人。

    表題作の「ファイナルガール」も好きだけれど、
    熊の防犯ブザーとストーカーの「去勢」がいちばん好き。
    天才!

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    2014年05月07日
  • ファイナルガール

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    芸術としての大自然の中でボーイフレンドと過ごす「大自然」
    熊の防犯ブザーとストーカー「去勢」
    プファイフェンベルガーが好きな女の子はボーイフレンドと映画館の屋上に登る「プファイフェンベルガー」
    教え子で彼女である少女と歯を抜きに行く「プレゼント」
    彼は狼を恐れている、倒そうとしている「狼」
    ハリーとレニーと、そしてサイモンの死「戦争」
    「ファイナルガール」は、小さい頃母親のおかげでアパート唯一の生き残りとなった。しかし連続殺人鬼は何度でも訪れる。
    彼女は30歳で娘を守り死ぬのだと信じる。

    藤野可織は、息を詰まらせる描写がうまいなあ。ホラーでありながらユーモアもあるから、安心して読める。

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    2014年04月17日
  • いやしい鳥

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    「爪と目」「パトロネ」に続いて3冊目、相変わらず不思議ちゃん全開の藤野ワールド。
    飲み会帰りにひょんなことから転がり込んで来た学生がペットのオカメインコを食ってしまったあげく自らがそのものになってしまい飼い主を攻撃するという荒唐無稽なストーリーなのだがやはり構成が冴えている。
    読み手はオポチュニズム然とした隣人の主婦の目線で事件を俯瞰するという設定が面白い。そしてもっと面白いのは藤野さんが書きながらクスクス笑っているのだろうなと思わせる小技の数々。
    若いのに曲者、なかなかやるな!が感想でした。

    PS…ベリーショートながら「胡蝶蘭」が秀逸!新進気鋭の作家藤野可織そのもののシュールな仕上がりでし

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    2014年04月15日
  • いやしい鳥

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    言ってしまえば世にも奇妙な物語。
    現実世界なの起こり得ない方向へすすんていく。

    飽きない程度の長さのお話になっているのて矛盾とか詳しい説明が必要がない。

    「溶けない」は妄想なのか仮想世界なのか最後までわからなかったけどこちらの想像が膨らむ話だった。ちょっと説明不足だったけど。

    ちょっと怖いお話を読みたい時にびったりだと思う。

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    2014年03月17日
  • パトロネ

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    空っぽのパトロネ、中身の入ったパトロネ。残ったものは何なのか。外側からではわからない。触れた者しかわからない。
    幻想、残像、夢、現。解釈は人それぞれ。
    あけすけな感じと限定的な閉塞感。

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    2013年11月26日
  • パトロネ

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    途中までは自意識過剰な女が人とは違うってことをがなりたてるような(表面は静を装いつつも)苦手な文章だと感じて(作者と作品の距離がなさ過ぎるタイプに感じた)、でもそれは実はこうだっんだっていうとあることに気づいてからは全部ひっくり返された。
    純粋にすごい小説だと思いました。
    そしてそのからくりに気付くまでは「なんか怖い」に支配されているのに気付いてからは、気付いたんだから本当はもっと怖いはずなのに何故か安心した。ほっとした。
    「いけにえ」の方はやや肩透かし感が。「パトロネ」がすごかったからかなぁ。

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    2013年08月02日
  • ファイナルガール

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    久々の純文!表題作を含む七篇の短編集です。
    ファイナルガールとは、殺人鬼の魔の手から最後まで生き残る「若く純粋な女性」の事だそう。
    タイトルに惹かれて衝動買いしたんですが、前半四篇はしんどかった…女性主人公の話はどうしても感情移入出来るか否かを重要視してしまうな。
    逆に後半三篇はかなり好き。ユニークでおちゃめ。折れずに最後まで読んでよかった。
    ファイナルガールの結末は多くの人に見届けて欲しいです。

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    2026年05月14日
  • ファイナルガール

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    ネタバレ

    7作品の短編集。ちょっとした違和感や嫌悪感が蓄積していき、不条理でどこかサスペンスでホラーのようでもあった。
    ラストの表題作は不思議な勢いがあってよかった。人生で何度も連続殺人鬼に出くわす主人公という、現実では滅多にないであろう設定だった。
    でも主人公から生きるエネルギーが漲っていて、最後には立ち上がる姿がカッコいいなと思ってしまった。周囲の人を失っても主人公は強く生き残り続ける、そういう運命を背負った人物なのだ。

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    2026年04月15日
  • ドレス

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    どこか不穏さのある短編集

    どの話も、分かりそうで分からない、ある一線を綱渡りしているような読み味だった。
    「マイ・ハート・イズ・ユアーズ」は、その中でも私にとって比較的『分かる』側に傾いた話だったのでこれがこの本で一番おもしろいと思えた。

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    2026年04月11日
  • 爪と目

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    死んだ先妻の娘(わたし)が、後妻である「あなた」を一挙手一投足、監視するように実況し続ける。これはもはや愛でも憎しみでもなく、純粋で残酷な観察。「あなた」と呼び続けることで、まるで自分がその「後妻」になって、逃げ場のない密室でじっと見張られているような、嫌な汗をかくような感覚。 ラスト、たまげた。

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    2026年03月21日
  • いやしい鳥

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    けして心地よい手触りではないのについ触れてしまうような、不思議な3遍。川上弘美さんと雰囲気が近い気がした。

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    2026年02月25日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

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    アンソロジー、あまり読んだことがなかったので読めるか少し心配でしたが、

    いろいろと、それぞれに、自分の身体に関する記憶や経験が書かれていて、

    無事読めました。

    ワンテーマを通して、こんなに豊かなアンソロジーができるんだなーと、やっぱ一流の作家さんたちだからかと思いますが、読者としても自分自身の経験について振り返る機会になったり、他者について少し想像する機会になる、とても良い本だったと思います。

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    2026年02月18日
  • 青木きららのちょっとした冒険

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    奇想×フェミニズム。
    エグめの描写と、唐突にボカッと空虚に投げ出される感覚
    連想:マーガレット・アトウッド「侍女の物語」。



    そっちはどうですか? あいかわらず最悪ですか?
    こっちはこっちでまぁまぁ最悪かな!
    無責任な暴力、すれ違う意識、のしかかる思い込み――
    8人のきららの8つの人生が照射する
    残酷でかすかにあたたかい世界の物語  
    人気モデル兼女優の偽物、痴漢された女子高生、特別な日を撮影するカメラマン、推しの若き死を願う会社員……
    あちこちに現れて 誰かであり 誰でもない
    名前のない私たちみんなが
    「きらら」として生き抜いている

    目次
    ■トーチカ
    ■積み重なる密室
    ■スカート・デ

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    2026年02月17日
  • 私の身体を生きる

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    リレーエッセイ方式で17人の書き手が
    『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。

    想像していた感じと、かなり違っていた。
    同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。

    女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・

    トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
    恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。

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    2026年02月13日
  • 私は幽霊を見ない

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    ネタバレ

    表紙が好き。
    淡々とした語り口で、だからこそ怖さがある。
    子供を探す夫婦の話が一番良くできていて怖い。次点で、猫の声が繰り返し聞こえるお宅の話。二つとも幽霊というより生々しい不穏さがあるお話。
    なるほど、自分の恐怖するポイントが分かって勉強になる。

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    2026年02月02日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体を生きる」というテーマのエッセイ集。
    びっくりした内容もあった。自分の性を語るのは難しい、

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    2026年02月01日
  • 私の身体を生きる

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    藤原麻里菜さんのが印象的だった。
    知らずに読んでいたけど藤原麻里菜さんって、無駄づくりの彼女だったのか!
    それに気づいてからより面白く読めたし、女とか関係なしに能力を認められたい気持ちは、理系入試女子枠アンチのわたしの気持ちを代弁してくれた。
    男性に女としてのフィルターを通して見られたくない気持ちでありながら、女である自分(の身体)が好きだというまとめ方も好きだった。

    痴漢被害にあった人が多く驚いた。私は痴漢にあったことはない。こんな言い方だめなんだけど、共感、理解のために痴漢の経験があればよかったなとか思った。

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    2026年01月14日