藤野可織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「いやしい鳥」
鳥を飼う男。その隣人たる主婦。この二人の視点が交錯しながら、鳥とそれを食した青年の惨劇が紡がれる。
「溶けない」
幼い頃、母を恐竜に食われてしまった女性、その記憶と、その後の人生、そして再びの遭遇を描く。
「胡蝶蘭」
物喰らう胡蝶蘭。それを引き取った女性。その、奇妙に、愛しい日々。
3作ともに完成度が高く、なかなか満足だった短編集。個人的には「溶けない」が好きですかね。
現実と幻想がぐるぐると静かに渦巻いて、奇妙で、不気味で、どこか惹かれる世界を形づくる。読者はとにかくその流れに身を任せてしまえば良し。
文章もかなり好み。感覚をここまで適切に書ける -