池永陽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本は前巻の時に続きないの?と言ったあの本の続きでございます。
他の本に寄り道した後ちゃんと戻って参りました!!わーい
でもなぁ一筋縄じゃいかねってぇのがこの本なんだよなぁ。
もう少しのほほんほんわかでもいいじゃあねぇかと思うんだが、それじゃあこの本は面白くなくなっちまうんだよなぁ。
とここまでエセべらんめぇ口調でやってはみたものの、難しいなこれ。
ともあれ、麻世ちゃん私もずっと見守ってるからね。
看護師さんも向いてると思うけどなぁ。
あ、看護師さんで思い出した。
私が看護師さんに向いてない理由。
注射だけじゃなかった。
具合悪い人見るとほっとけないの。
え?いいじゃんって?
問題はそのあと -
Posted by ブクログ
池永陽『下町やぶさか診療所 傷だらけのオヤジ』集英社文庫。
シリーズ第4弾となる東京の浅草にある診療所の医師・真野麟太郎を主人公にした人情物語。
いつの頃からか日本は殺伐とした世の中になり、誰もが自分のことに精一杯で他人など構う余裕もゆとりも無くなってしまったかのようだ。『人情』などという言葉は死語になりつつあるのだ。
そんな『人情』の温かさと有り難さが伝わる物語が連作短編形式で展開していく。登場人物に誰一人として悪い人間は居ない。こういう物語のような世の中になって欲しいものだ。
東京の下町、浅草に診療所を構える真野麟太郎は大先生と呼ばれ、下町の住人に慕われていた。
麟太郎の元で看 -
Posted by ブクログ
総武線沿いのちっぽけな商店街にある珈琲屋を舞台に、いろいろな事情を抱えた人達の人間模様が描かれている小説。読み終えた後に美味しい熱い珈琲が飲みたくなる。主人公の珈琲屋の行介にとっては服役しただけでは殺人という罪が償えるものではないと思って自分の犯した過去にあまりにも縛られ過ぎているというか背負いすぎているというか。それだけ自分の犯した罪に真摯に向き合っているということなんだろうが、前に進んでいってほしいと思う。幼馴染みの冬子との静かな大人の愛がすてき。サイフォン式のアルコールランプの橙色の炎を見ていると確かに心が落ち着く。サイフォン式で珈琲を淹れてくれるお店に行ってみたくなった。
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Posted by ブクログ
池永陽『珈琲屋の人々 心もよう』双葉文庫。
シリーズ第5弾。連作形式で綴られる物語。
とある理由で犯した殺人の罪で服役した過去を持つ喫茶店『珈琲屋』の主人である宗田行介と、かつて行介恋人だった冬子の恋の行方を軸に描かれる人間模様。
何故か行介の店には様々な問題を抱えた人たちばかりが集うようだ。今回は、かなり殺伐とした事件ばかりが描かれ、読んでいると人間不信に陥ってしまう。
確かに今の世の中には心の寄り所が少ないのだろう。だからと言って、過去に殺人事件を起こした行介を頼るのにも少々無理が出て来たようにも思う。
行介を兄貴と慕う刑務所で一緒だった山路順平、商店街に開店したおでん屋の女将・