池永陽のレビュー一覧

  • ゆらゆら橋から

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    ネタバレ

    ある男性の小学生から52歳までを描いたストーリー。


    池永さんの作品はどれも本当に引き込まれる。


    全体を通して、女性からしてみると、
    なんだかたよりなくてもろく見えてしまいがちだが、
    どの女性も当時は真剣に愛していた健司の素直さや単純さがどこか
    かわいらしくて読む手がとまらなかった。



    さいごに、また故郷に戻ってきてからの
    あの終わり方もよかったし、何年後かにまた読みたいと思える作品。

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    2014年01月12日
  • コンビニ・ララバイ

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    2013/10/18 22時までのコンビニ、妻子を亡くしたオーナー、様々な人のストーリー、¥交とひも男の話が心にしみた。

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    2013年10月18日
  • コンビニ・ララバイ

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    小さな街のコンビニを舞台にした連作短編集。妻子を事故で亡くしたコンビニのオーナー幹郎の不器用で、真っ直ぐな態度が、少しづつ人々が抱える悩みを和らげて行く。同時に幹郎自身の哀しみも少しづつ癒えて行くようだ。

    『珈琲屋の人々』が非常に良かったので、この作品も読んでみた。単純に泣かせるという作品ではなく、行間から心に染みるような哀しみがひしひしと伝わって来る作品だった。

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    2013年07月22日
  • でいごの花の下に

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    沖縄の陽光と暗さの両方をうきあがらせる不思議な純愛(?)小説。でいごの花の赤と白、血の赤と骨の白など、赤と白が所々印象的。

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    2013年04月23日
  • でいごの花の下に

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    これからじっくり咀嚼しなくてはならない。自分の無知に恥ずかしさより怒りを覚える次第。学校では大切なことは教わらなかったんだね。「いろいろごめんなさい。それとありがとう。できればこれからもよよろしく」と、伝えに行きたい。

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    2012年08月03日
  • 走るジイサン

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    ネタバレ

    年寄りの世間からの疎外感が切なく伝わってくる話。

    ジイサンはまだまだ現役のつもりなのに、周りはすっかり年寄り邪魔者扱い。お友達の老夫婦の自殺の話も辛い。母から年齢に対する世間の接し方の話などを聞いているから、自分の将来に照らし合わせて考えると怖いとさえも思える。

    最後は自分が猿の頭にのるようになって終わるのだけど、このラストはどうとらえていいのか・・・。全体としては暗くなくほのぼのストーリなのだけど。

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    2012年02月08日
  • でいごの花の下に

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    死をほのめかす書き置きと、インスタントカメラを残して突然消えた恋人を追って、その故郷沖縄に旅立つ主人公。
    そこで、先の大戦での想像を絶す過酷な状況や、ウチナンチュと内地人と米軍との確執、その傷を今もなお背負い続ける人たちに触れることとなる。。。


    単純な恋愛小説だと思ってて、あんまり期待せずに読み始めたけど、実際は沖縄の抱える問題を上手に取り上げたよい作品でした。



    あー、沖縄に行きたいわ。

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    2011年10月03日
  • 水のなかの蛍

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    「蛍」「水子」をテーマに展開する。登場人物たちはそれぞれ闇を抱えており、人間の愛、生、死を考えさせられる。

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    2011年09月12日
  • ゆらゆら橋から

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    この作品の中の『林檎色の血』、泣いた。

    恋愛小説というものを読んだことがなかったから新鮮だったのかもしれない。

    少年の恋が無骨ながらストレートで純粋で、忘れていたものを思い出した感じ。

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    2011年08月11日
  • 走るジイサン

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    【あらすじ】
    頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ―。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。

    【感想】

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    2010年01月06日
  • となりの用心棒

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    モテモテな主人公に大爆笑。
    あぁ、こういうのもいいな、と思いました。
    っていうか、私も主人公大好きです、ゴロウさん!
    かつ薫くんにすごい人間身を感じてくらくら。大好き。
    なんというか。その、好き。笑
    こういう物語ってたまに読むとすっごくいいですね、かなり好きです。

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    2009年10月04日
  • 走るジイサン

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    人間生きていれば必ず老いる!体臭もあるし排泄物もある!しかし自分が老いたときの心境なんて全く想像つかない。祖父は物心つく前に亡くなり、祖母も一緒の暮らしたことがく、今まで身近に老人がいたことがないうちは、等身大の老人を知らない。いくら老いても男なわけで、息子のヨメを女と見てしまい、ゴムを買ってはみたがもう自分の一物は勃つことはなく伸びきったまま。頭の上に猿が見えるのも、痴呆の始まりなのかと不安になる。気をつけていることは尿意を感じたらすぐトイレ。失禁をしないこと・・。一緒に住む女の匂いに敏感になっている様子や、自分の臭いを気にする様子など、まさに生きている老人の姿が書かれている。作次さんは、明

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    2009年10月07日
  • 走るジイサン

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    池永陽のデビュー作。
    頭の上にサルがいるというユニークな設定が面白い。人生の終盤を迎えた老人の様々な悩みと葛藤を、切なくも可笑しく描いた作品。

    小説すばる新人賞受賞作。

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    2009年10月04日
  • 走るジイサン

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    妻に先立たれたジイサンが主人公で、新婚のヒトリムスコ(こいつは優しくない)とそのヨメ(こっちはなかなか骨のあるヨメサン)との3人暮らしをしています。家族とジイサン仲間とのつきあいというこじんまりとした日々のお話、なのですが、ジイサンはある日自分の頭の上におサルがちょこんと座っているのに気づきます。そもそも自分の頭の上が見えるわけも無いし、ましてやおサルなんかが乗るわけがない、頭がおかしくなったのではないか、と不安になりながらも、居るものは居るんだしなぁと、割とすんなりおサルの存在を受け入れてしまい、ときには「サルよ、お前どこから来た。やっぱりサルの国か。」などと話しかけたりしてヨメに「このとこ

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    2009年10月07日
  • おっさんたちの黄昏商店街

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    「下町やぶさか診療所」のほうが登場人物のキャラが生き生きしていて良いかな。
    最近、職場でギスギスしているので池永さんの小説は少し心が休まる。
    有りそうで無さそうで、無さそうで有りそうな、そんな日常生活を描いた小説。
    ちょっと現実逃避してるかな

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    2025年07月11日
  • いちまい酒場

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    ネタバレ

    どの章も少し物足りない感じだった。
    内容は居酒屋に来る人たちを中心に色々な人達の人生ドラマを描いている物語。
    章ごとに居酒屋に来る人達は変わって話は進んでいくがやっぱりもう一歩踏み込んだ内容が知りたかった。特に「不似合いな恋」の話は正直一番知りたいその後が全く書かれてなくて読み終わってもモヤモヤした気持ちが残った。
    まぁ居酒屋という舞台を背景に考えたらそこまで深く関わる事がないのかもしれないが、もう一歩その後の後日談見たいのがあればすごくいい小説だったと思う。

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    2025年04月30日
  • 珈琲屋の人々

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    商店街の小さな喫茶店『珈琲屋』が舞台
    この店主は人を殺して服役している。
    そんな過去を知って様々な人が訪れるわけだが…

    人の心に卑しい気持ちが芽生えるとこの店主に話を聞いてもらおうとやってくる。

    何かすごく悟った事を言うわけでもなく…
    係わって問題を解決するわけでもなく…
    必死に話を聞いてあげるでもなく…

    なんかゆる〜く終わってしまう短編集です。

    ただ、『すきま風』は読んでほしい
    妻の介護に疲れた夫の浮気の話。
    情けなくて泣けてくる

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    2025年03月27日
  • 珈琲屋の人々 : 6 遠まわりの純情

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    ちょっとこまっしゃくれたキョンちゃんと冬子の関わりが微笑ましい。
    ラストが上手く行き過ぎというか綺麗にまとまり過ぎている気がする。まだ続きがあるのか?続編待ってます。

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    2025年03月09日
  • 珈琲屋の人々

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     地味で凡庸なヒューマンドラマといった印象。大きな事件は起こらない。壮大なテーマも無い。主人公には人を殺めた過去があるが、作中ではそれも遠い既往の日々である。

     昏い過去に独り向き合い、粛粛と日を暮らす珈琲屋主人の許に訪れる人々は、彼らもまた昏い翳を胸中に抱えている。そう云う人たちの人情と人生の機微をしっとりと濃やかに描いていく。

     孤独で静かな夜に。或いは珈琲の御供に。そんな娯しみ方が似合う作品だと感じた。淹れたての熱い珈琲から匂い立つ薫香のような物語であった。

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    2025年02月16日
  • 珈琲屋の人々 : 6 遠まわりの純情

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    ネタバレ

    きょんちゃんはほんとに可愛げがないが、そういう子もいますよね。当たり前のようにお世話してもらうのは理解できないけど。島木さんの子ではないかという疑惑が解明されないまま物語終了。シリーズがまだ続いてこの先わかるのか?
    設定上しょうがないのかもしれないけど、訪れる人に自分たちの訳あり状況をすぐにぶっちゃけるのも違和感があるかな。こうすけと冬子の今後が気になるから読み続ける気持ちではありますが。

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    2025年02月06日