池永陽のレビュー一覧

  • 走るジイサン

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    ネタバレ

    年寄りの世間からの疎外感が切なく伝わってくる話。

    ジイサンはまだまだ現役のつもりなのに、周りはすっかり年寄り邪魔者扱い。お友達の老夫婦の自殺の話も辛い。母から年齢に対する世間の接し方の話などを聞いているから、自分の将来に照らし合わせて考えると怖いとさえも思える。

    最後は自分が猿の頭にのるようになって終わるのだけど、このラストはどうとらえていいのか・・・。全体としては暗くなくほのぼのストーリなのだけど。

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    2012年02月08日
  • でいごの花の下に

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    死をほのめかす書き置きと、インスタントカメラを残して突然消えた恋人を追って、その故郷沖縄に旅立つ主人公。
    そこで、先の大戦での想像を絶す過酷な状況や、ウチナンチュと内地人と米軍との確執、その傷を今もなお背負い続ける人たちに触れることとなる。。。


    単純な恋愛小説だと思ってて、あんまり期待せずに読み始めたけど、実際は沖縄の抱える問題を上手に取り上げたよい作品でした。



    あー、沖縄に行きたいわ。

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    2011年10月03日
  • 水のなかの蛍

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    「蛍」「水子」をテーマに展開する。登場人物たちはそれぞれ闇を抱えており、人間の愛、生、死を考えさせられる。

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    2011年09月12日
  • ゆらゆら橋から

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    この作品の中の『林檎色の血』、泣いた。

    恋愛小説というものを読んだことがなかったから新鮮だったのかもしれない。

    少年の恋が無骨ながらストレートで純粋で、忘れていたものを思い出した感じ。

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    2011年08月11日
  • 走るジイサン

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    【あらすじ】
    頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ―。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。

    【感想】

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    2010年01月06日
  • となりの用心棒

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    モテモテな主人公に大爆笑。
    あぁ、こういうのもいいな、と思いました。
    っていうか、私も主人公大好きです、ゴロウさん!
    かつ薫くんにすごい人間身を感じてくらくら。大好き。
    なんというか。その、好き。笑
    こういう物語ってたまに読むとすっごくいいですね、かなり好きです。

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    2009年10月04日
  • 走るジイサン

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    人間生きていれば必ず老いる!体臭もあるし排泄物もある!しかし自分が老いたときの心境なんて全く想像つかない。祖父は物心つく前に亡くなり、祖母も一緒の暮らしたことがく、今まで身近に老人がいたことがないうちは、等身大の老人を知らない。いくら老いても男なわけで、息子のヨメを女と見てしまい、ゴムを買ってはみたがもう自分の一物は勃つことはなく伸びきったまま。頭の上に猿が見えるのも、痴呆の始まりなのかと不安になる。気をつけていることは尿意を感じたらすぐトイレ。失禁をしないこと・・。一緒に住む女の匂いに敏感になっている様子や、自分の臭いを気にする様子など、まさに生きている老人の姿が書かれている。作次さんは、明ちゃんが描く絵の赤色の違いで悩み事があるのかと気づいたり、京子さんの悩み事にも優しい気遣いをする。自分が建てた家なのに息子に二階に上がるなと言われれば素直に従ってしまったり、台所にあるものも気を遣って好きに使えない。そんな作次さんが哀しくて滑稽で愛おしい。

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    2009年10月07日
  • 走るジイサン

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    池永陽のデビュー作。
    頭の上にサルがいるというユニークな設定が面白い。人生の終盤を迎えた老人の様々な悩みと葛藤を、切なくも可笑しく描いた作品。

    小説すばる新人賞受賞作。

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    2009年10月04日
  • 走るジイサン

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    妻に先立たれたジイサンが主人公で、新婚のヒトリムスコ(こいつは優しくない)とそのヨメ(こっちはなかなか骨のあるヨメサン)との3人暮らしをしています。家族とジイサン仲間とのつきあいというこじんまりとした日々のお話、なのですが、ジイサンはある日自分の頭の上におサルがちょこんと座っているのに気づきます。そもそも自分の頭の上が見えるわけも無いし、ましてやおサルなんかが乗るわけがない、頭がおかしくなったのではないか、と不安になりながらも、居るものは居るんだしなぁと、割とすんなりおサルの存在を受け入れてしまい、ときには「サルよ、お前どこから来た。やっぱりサルの国か。」などと話しかけたりしてヨメに「このところ独り言が多いですよ」と言われたりします。少し哀しいような寂しいような、独特の雰囲気のある話でした。

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    2009年10月07日
  • 珈琲屋の人々

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    商店街の危機を人殺しという方法で救った行介。そんな行介の想い人、離婚してもらうためにおそらく無理に浮気して出戻った冬子。
    2人は周りや読者が「単純に結婚しちゃえよ!」と言ってあげられないほどの重さ暗さを背負ってるのよね。切ない中に静かな希望がある作品だった。
    連作短編で各ストーリーで、商店街の色々な人が行介に救いを求めて集まってくるけど、それって知らず知らずのうちに行介はまたみんなの役に立ってる。殺人が頭をよぎってしまった人々を思いとどまらせる密かな最後の砦なのかも。

    印象的な台詞としては、
    「…人を殺すということは、人間意外のものになることです。二度と人間には戻れないということです」

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    2026年10月19日
  • 珈琲屋の人々 : 6 遠まわりの純情

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    珈琲屋に訪れるお客さんを主人公とした短編集。
    過去に殺人を犯してしまったマスターと幼馴染の冬子と島木の常連客。この3人がそれぞれ訪れる訳ありなお客さんのお悩みを聞き解決へ導くお話。
    18歳の時に10歳年上の女性に恋をしてしまった61歳のおじいちゃん。恋叶わずも一途に想い続けていたが、突然彼女の訃報を知る。35年前に歳の差を苦にして自殺をしてまったとのこと。迎えに行かなかった自分を悔やみ自殺をはかってしまう客等みんな癖が強く人生に苦難を抱えて来た人を心情を垣間見ることができた。

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    2026年09月04日
  • 珈琲屋の人々

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    前からちょいちょい古本屋で見かけていて気になっていたけど、ドラマ化もしてるしなぁ~と思っていたら、シリーズで何冊か売っていたので、1冊目だけ買ってみた。

    結構面白かった。
    こういう喫茶店を舞台にして進んでいく話は割と好き。
    こんな風な喫茶店やりたいよね。
    皆が集まる場みたいにさ。

    行介と冬子の関係がどうなるのかが気になるところ。
    行介はあるきっかけで殺人犯になってしまうから、そんな自分が結ばれるなんて…とずっと思っている。
    そこがどうなるかも気にしながら、他のお客さん方の問題も描かれる。
    ところどころにある、行介の苦悩とお客さん?たちの苦悩。
    当然だけれど、皆色々と抱えている。
    私自身もうそう。
    そんな時に、喫茶店の熱い珈琲一杯で少しでも救いに慣れたら。
    落ち着いたあとの一杯を作れたらな。

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    2026年07月31日
  • 下町やぶさか診療所 傷だらけのオヤジ

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    今回は診療所で働く看護師の知子のお話し。
    この人もなかなかの苦労人です。
    でも厄介な話でもこの診療所に話を持ち込めば解決される。
    なんだか『診療所』というよりもお悩み相談所という感じですね。
    でも、人情味あふれるこの話は大好きです。

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    2026年06月30日
  • 下町やぶさか診療所 沖縄から来た娘

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    今回は大先生の隠し子が登場!?
    ということで、謎解きに翻弄される大先生と麻世。
    沖縄と東京を行ったり来たり…。

    それにしても麻世はどんどん強くなる。
    私はこの麻世が登場人物の中で一番好き。
    もっともっと素敵な人に成長して欲しい。

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    2026年06月26日
  • 下町やぶさか診療所

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    書店の新刊コーナーにあったので手に取ったら新刊ではなく7年くらい前の作品だった。しかも、シリーズもので5巻くらいまであるのに思わず「うわぁ、めっちゃあるじゃん」……。
    3月30日からラジオドラマ化を機に平台に並べられていたようだ。

    タイトルから「ほっこりする人情もの」かと思いきや現代の闇(毒親、性被害、老々介護、癌)で、どの話も切なく深刻な内容でどっぷりと引き込まれていた。

    特に面白かったのは、浅草の赤ひげ先生こと麟太郎と訳ありヤンキーjk麻世との武骨で遠慮のない言い合いと落語のような皮肉混じりのやり取りにクスッとしてしまう。

    麟太郎の施す治療は仁術とお節介の処方箋。病気だけでなく、心や人生にも深く踏み込んでくる麟太郎の姿は「現代の赤ひげ先生」そのもの。

    麻世自身も深刻な問題を抱えながらも少しずつ心を開き患者たちの痛みに共鳴し成長していく姿にハラハラしながらも見守り応援したくなる。
    危なっかしい彼女が今後どのように成長していくのか楽しみである。

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    2026年04月23日
  • 下町やぶさか診療所

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    知人から勧められた作品。
    下町人情溢れ、それぞれのキャラクターがいい。
    同じように、これもドラマになるのかな?
    26/03/26 16冊目

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    2026年03月27日
  • 珈琲屋の人々

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    地上げ屋を殺してしまい服役して帰ってきた行介。珈琲屋に来る人来る人行介が殺人者だからって興味本位?で近づいたりおかしな理屈で絡んできたり。犯罪者だからってなんだそれ?行介の幼馴染の島木がまだマシに思えるほどみーんな性格悪!て感じ。まあ人間表も裏もありますが、だからと言ってなんかなぁと思う。最後がわからない話が多いね。朱美はなんなのよ?一度目はわかるよ、行介に惚れてたのに冬子の登場で振られた気分で腹いせでしょ。でも二度目はなんなのよ、男と幸せになればいいじゃない、行介がそんなに好きなの?

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    2026年03月25日
  • 珈琲屋の人々

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    あらすじを確認しなかった私が悪いがなんとも言い難い話が多かった。
    珈琲を飲みながらゆっくりと読書をするには少しハードめな内容で、仄暗い。

    犯罪を犯した店主が切盛りしている珈琲屋へ後ろ暗い秘密と話に訪れる人々。
    解決がされるわけでもないけど、店主がただ静かに耳を傾けてくれるだけで心の整理が付いたように皆スッキリしてしまう不思議な喫茶店だった。

    始めは進展が絶望的と思われた冬子との関係も最後に兆しが見えたのはよかった。
    途中、ハードボイルド小説かなと思うくらいの展開になったり町内会の人たちも一癖ある物ばかり。

    サイフォンで淹れている珈琲は美味しそうだったけど、小説自体も珈琲のように苦めなので終始お腹いっぱいだったな。

    実写ドラマもやってたみたい。島木役が八嶋智人さんでめちゃくちゃイメージついた。続編もあるみたいだけどどうしようかな。

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    2026年03月15日
  • 下町やぶさか診療所

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    連作短編であたたかいストーリーだと思う。そこまで古い作品ではないが、時代背景がすごく古臭く感じた。主人公の医師はお節介だけど、突然大きな声を出す描写があったり、好きになれなかった。東京の下町の設定に慣れず、共感できる部分も少なかったと思う。

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    2026年02月10日
  • 珈琲屋の人々

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    シリーズ6作がずらりと並んでいたため一気読みしようと再読。
    そうだった、かなりビターなざらつきのある味だった。
    はたして何作目まで読んだんだったかな。

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    2025年12月18日