池永陽のレビュー一覧
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【本の内容】
頭の上に猿がいる。
話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。
お前はいったい何者だ―。
近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。
だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。
きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。
老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。
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年をとったらこんなジイサンになりたいと思う(私はなれないが・・・)。
きっとバアサンではこうはいかないだろう。
妻に先立たれ、同居する息子の嫁にほのかな恋心を抱く -
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人間生きていれば必ず老いる!体臭もあるし排泄物もある!しかし自分が老いたときの心境なんて全く想像つかない。祖父は物心つく前に亡くなり、祖母も一緒の暮らしたことがく、今まで身近に老人がいたことがないうちは、等身大の老人を知らない。いくら老いても男なわけで、息子のヨメを女と見てしまい、ゴムを買ってはみたがもう自分の一物は勃つことはなく伸びきったまま。頭の上に猿が見えるのも、痴呆の始まりなのかと不安になる。気をつけていることは尿意を感じたらすぐトイレ。失禁をしないこと・・。一緒に住む女の匂いに敏感になっている様子や、自分の臭いを気にする様子など、まさに生きている老人の姿が書かれている。作次さんは、明
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Posted by ブクログ
妻に先立たれたジイサンが主人公で、新婚のヒトリムスコ(こいつは優しくない)とそのヨメ(こっちはなかなか骨のあるヨメサン)との3人暮らしをしています。家族とジイサン仲間とのつきあいというこじんまりとした日々のお話、なのですが、ジイサンはある日自分の頭の上におサルがちょこんと座っているのに気づきます。そもそも自分の頭の上が見えるわけも無いし、ましてやおサルなんかが乗るわけがない、頭がおかしくなったのではないか、と不安になりながらも、居るものは居るんだしなぁと、割とすんなりおサルの存在を受け入れてしまい、ときには「サルよ、お前どこから来た。やっぱりサルの国か。」などと話しかけたりしてヨメに「このとこ
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Posted by ブクログ
書店の新刊コーナーにあったので手に取ったら新刊ではなく7年くらい前の作品だった。しかも、シリーズもので5巻くらいまであるのに思わず「うわぁ、めっちゃあるじゃん」……。
3月30日からラジオドラマ化を機に平台に並べられていたようだ。
タイトルから「ほっこりする人情もの」かと思いきや現代の闇(毒親、性被害、老々介護、癌)で、どの話も切なく深刻な内容でどっぷりと引き込まれていた。
特に面白かったのは、浅草の赤ひげ先生こと麟太郎と訳ありヤンキーjk麻世との武骨で遠慮のない言い合いと落語のような皮肉混じりのやり取りにクスッとしてしまう。
麟太郎の施す治療は仁術とお節介の処方箋。病気だけでなく、心や